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ITOのポストモダン的情報

仏・マクロン大統領の原子力問題は途方もない難題に

  フランスの原子力政策は、定年に近づく原子炉の寿命を延ばすのか停止するのか。そして今後のエネルギー供給を継続させる方法を見つけなければならない。
  すべての選択肢は財政的にも政治的にも複雑でコストがかかり、フランスの支配的な電力会社であるフランス電力会社が長期的に事業の中核となっていたエネルギー源から転換するよう奨励する必要がある。
  フランスの政党は、多種多様な原子力政策を持っている。原子力を完全に取り除くために努めている極左がいる一方、極右はフランス最大のエネルギー源であり、これらの産業を守ることを求めている。中道左派のエマニュエル・マクロン大統領は、現在の原子力を75%から50%まで減らす政策をこのまま進めるべきだと信じている。
  2016年の仏世論研究所による調査では、フランス人の53%は核廃絶に反対している。同国の最も古い原発(39年のフェッセンアイム)の閉鎖をめぐる闘いでは深刻な意見の対立が起きている。工場を閉鎖する命令が出されたが、フランス電力会社は2019年にノルマンディーへの新しい原発が準備完了まで待つことを決定し、命令に抵抗した。
  2025年までフランスにおける原子力の割合を今の75%から50%まで減らし、2030年までに再生エネルギーを32%に引き上げることを目指し2015年に採択されたフランスのエネルギー移行法を遵守しても、大統領にとって途方もない難題となる。
  また、フランス電力会社を原子力から離していく明確なインセンティブは法律に入っていない。専門家は4月に出版された「S&P Global Platts」のレポートで、原子力の低下を補うための再生可能エネルギーの目標は低すぎると述べている。
  ともかく、フランス政府はどんな選択でも多額のお金がかかる不運な事実を考慮しなければならない。
(以上「脱原発世界ニュース」(4月19日 Politicoの記事要約より)
  フランス「アレバ」の経営危機は、世界の電力市場に大きなインパクトを及ぼしている。英国では、南西部のヒンクリーポイントで20年ぶりの原発新設計画が進められており、EDFが中国企業2社と組んでアレバ製EPR2基を建設する予定だが、先述したフィンランドやフランスでのEPR建設の難航で、この計画を危ぶむ声が広がっている。
  日本勢では、三菱重工業がアレバと共同開発した中型の新型加圧水型軽水炉(PWR)「アトメア1」の売り込みに力を入れ、トルコの黒海沿岸都市シノップに4基を建設する計画で、パートナーであるアレバの経営危機の動向次第では、日本は東芝の歩み道を行く可能性も視野に入れる必要がある。

吉野新復興大臣に政策転換要請書を提出=避難の協同センター

  30年前に起きたチュルノブイリ原発事故の被ばく回避の避難者たちは、避難時から現在までも住宅は、無料で提供されている。避難区域の指定も福島より低レベル放射線地域に及んでいる。ところが日本では、被爆回避避難者に対しての住宅支援を早々と打ち切られている。福島原発事故の「避難の協同センター」は、吉野正芳新復興大臣宛てに、福島原発事故の避難者の実状把握を急ぐこと、緊急の避難者対策を行うこと。大臣が直接、避難当事者団体・支援団体からの意見聴取を公開の場で行うことなどを含む、以下の要請書を4月27日に提出したと発表した。
【復興大臣 吉野正芳 様  ( 2017年4月27日)】
  このたび一連の今村前大臣の発言は、人に向き合っておらず、ハコモノ・インフラ建設にのみ注力する「人間なき復興政策」の表れではないかと考えます。また、今回の今村大臣の発言は地震・津波に関するものであるととれますが、原発被害に関しては、現在に至るまで、危険と被害が地方に押し付けられ、大都市圏が利益のみを享受するという歪んだ構造が存在していることを認識すべきだと考えています。
   私たちは、今月4日の「自主避難者が福島に帰れないのは本人の責任である。基本は自己責任。裁判でも何でも,やれば良いではないか」という発言に抗議し、復興大臣の辞任を求めるとともに、避難者を切り捨ててきた政策の転換を求めて、復興庁に申し入れを行いました。
   2012年6月に自民党・公明党も含む、全国会議員の賛成のもとに制定された「原発事故子ども・被災者支援法」は、「放射性物質による放射線が人の健康に及ぼす危険について科学的に十分解明されていない」(第一条)と明記しています。国の「これまで原子力政策を推進してきたことに伴う社会的な責任」(第三条)についても明記し、「居住」「避難」「帰還」の選択を被災者が自らの意思で行うことができるよう、医療、移動、移動先における住宅の確保、就業、保養などを国が支援するとしています。しかし、これらの理念は、ほとんど具体化されていません。
  私たちは改めて吉野正芳新大臣および復興庁に対して、以下を求めます。
  1、「原発事故子ども・被災者支援法」の理念を守り、その実現に力をつくすこと
  2、避難者の実状把握を急ぐこと。
  仝獣奮で住まいが確定できていない避難者の把握
  家賃支払いや転居費用などで経済的に困っている避難者の実態把握
  3.上記の結果を踏まえて、緊急の避難者対策を行うこと。住宅無償提供打ち切りを撤回し、家賃支援を行うこと。
  4.被害者の生活再建や被ばく防護策を含む、原発事故被害者救済のための立法を急ぐこと。
  5.復興大臣が早急に避難当事者団体・支援団体からの意見聴取を公開の場で行い、施策に反映させること。――
以上( 避難の協同センター)。
 関連情報=《声明:福島原発事故から6年〜国策が被害者を追いつめる
《参照:NHK番組動画=追跡!真相ファイル 「低線量被ばく 揺らぐ国際基準」

大間原発の事故が起きた場合の完全自己責任を回避へ=函館市

 函館市は大間原発の直近にありながら、地域外で事故の想定以外の対応となり、その損害はすべて自己責任となることは、政府の今村復興大臣が、福島原発事故での自主避難者について「自己責任」「裁判でも何でもやればいい」と発言 したことでも、明らかである。
  朝日デジタルジャーナル(2017年4月10日)では「納税の寄付金、原発訴訟の費用に 函館市」(泉賢司記者)では、以下のように報じている。
 <大間原発は津軽海峡を挟んで函館市の対岸に建設中で、同市との距離は最短約23キロ。東京電力福島第一原発事故で被害が及んだ30キロ圏にあたる。市は住民の生命や財産を守るためとして2014年4月、事業者のJパワー(電源開発)と国を相手に、建設差し 止め訴訟を起こしている。
北海道函館市は「ふるさと納税」の使途の一つに、市が起こしている大間原子力発電所(青森県大間町)の建設差し止め訴訟の裁判費用に使うことを追加した。3日から受け付け、6日までに訴訟費用への寄付は約50件、120万円ほどあったという。
 市は提訴の前月から訴訟費用の寄付金を募り、今年3月末までに約1300件、約5600万円が寄せられ、弁護士費用などに2100万円余りを支出してきた。だが、次第に寄付が減り、昨年度は約90万円とペースダウンしていた。
 裁判はこれまでに11回の口頭弁論が開かれたが、判決までになお数年かかるとの見通しがあることから、市は今年度から、ふるさと納税の使途として、従来のまちづくりや子育て支援などとともに訴訟費用を加えることにした。市の訴訟担当者は「ふるさと納税をきっかけに、函館市の大間原発訴訟に関心を持ってもらえれば」と話す。
 「ふるさと納税」を担当する総務省市町村税課は「寄付金の使途は自治体が自主的、主体的に決めるべきもの」としている。>
《参照:フルMOXが危険!大間原発建設差止等訴訟口頭弁論
《参照:自作自演の強盗事件もあった「大間原発計画の現状と問題点」 》

福島原発事故と放射線被ばくの事実的データから

P1140069_1P1140064_1P1140063_1福島第一原発事故では、水素爆発が起きたとされている。しかし、3号機の場合は、核爆発を起こしていた可能性が強い。水素爆発では、横に圧力がかかるので、水平に爆風がひろがる。ところが3号機爆発では、上部にきのこ雲が発生。ピカッと光りドン爆発した。プルトニウムなど高い濃度の放射能が検証されている(写真・左)。これらの放射線は、広範囲に広がり、打つ手がないので、政府は人体に影響をしないという基準を高い濃度でも大丈夫と、現場の線量にあわせている(写真・中)。8000ベクレルの放射線量まで日本人は耐えられる民族とだとすると、海外では放射性廃棄物を日本に輸出しようとする国も出てくるかもしれない(写真・右)>(データ写真は西尾正道医師が2017年1月14日に都内で行った「放射能健康被害のウソ‐ICRPのまやかし」の講演の資料から)
 福島原発事故から 6年、福島県地域には広範囲に汚染が広がった。しかし、政府は正確な情報を流さず、政府と原子力村関係者に都合のよい、情報を流し続けている。
  その理由は、人々を不安におとしいれるののはよくないという発想であろう。国民はなんの理由もなく不安になるわけではない。その原因があるはずである。
  したがって、政府が流す情報は、事実を知らさないように、なにも考えないようにするためのものでしかない。国民は、そのなかでの自己責任で、放射能汚染に対する判断を迫られている。現在のメディアは、それが福島県民に対してのものと、錯覚させるような報道をくりかえしているが、今後は、放射能汚染の拡大は全国的なものになるであろう。
 なにしろ、事故によるものであろうと、使用済み核燃料のものであろうと、放射能は人類の細胞を破滅させる存在であり、人類科学はそれを防ぐ力を持っていない。ただ、ひたすら絆や復興の気分でその事実を見ないようにすることしかできない。
《参照: 長野県9自治体が「放射性廃棄物を全国に拡散させないよう求める意見書」採択》 
 

「放射能汚染防止法」がなぜ必要か=山本行雄弁護士

P3270003P3270005<「放射能汚染防止法」制定に向けての院内集会の会場。「放射能汚染防止法」がなぜ必要か」を講演する山本行雄弁護士(右)。3月27日、衆議院第二議員会館にて>
  現在、環境・公害問題については、環境基本法や、水質汚濁、土壌汚染を防止するための一連の法律があるが、どれも放射性物質を適用除外しており「法の空白」となっている。《事例参照:郡山市の指定廃棄物火災〜院内集会と環境省と質疑を行う
  3・11の福島原発事故のあと、環境基本法の除外規定はなくなり、放射性物質も環境基本法のもとにおかれるようになった。しかし、具体的な規制手法は整備されず、「特別扱い」は続いている。《参照:
  これに対し、FoE Japan(NPO法人)は、放射能汚染防止法」制定を提言する山本行雄弁護士を招き3月27日、衆議院第二議員会館で院内集会を開催した。
  折しも同日には、福島県内の除染で出た廃棄物の再生利用を検討している環境省は、利用先として新たに公園などの緑地を加え、廃棄物を埋め立てて造成する際の基準をまとめたーーという。
  政府は、福島県内の除染で出た、最大で東京ドーム18杯分の土などの廃棄物を中間貯蔵施設に搬入したうえで、30年以内に福島県外で最終処分する方針。だが、そのめどはたっていない。
  最終処分する廃棄物を減らすため、環境省は、放射性物質の濃度が低いものは道路や防潮堤の盛り土などの建設資材として再生利用することにしている、これに新たに公園などの緑地を加えたうえで、廃棄物を埋め立てて造成する際の基準をまとめ。
  それによりますと、造成工事に多くの作業員があたることや、完成した緑地を散歩などで住民が使うことを想定した結果、利用する廃棄物は、含まれる放射性物質の濃度が1キロ当たり4000ベクレルを下回ったものとするとしている。
   そのうえで、津波や大雨などの災害で廃棄物が流出したり、土から放射性物質を吸い上げた木が火災で燃えたりして放射性物質が拡散しないよう、最大で1メートル以上の厚さの土で表面を覆うよう求めるとしている。
  しかし、緑地への再生利用には地元の住民や自治体などからの反発も予想され、環境省は今後、再生利用への理解を求める方法を検討する部会を新たに設けることにしているーーというのだ。
  これは、原発の事故のよる放射能汚染物質の処理が、いかに困難であるかをしめすももので、毒物を薄めて全国にばら撒いてしもうという無策の策に過ぎない。
  この現状のなかで、国の放射能汚染に対する抜本的な対策を求め、排出者責任などを盛り込んだ「放射能汚染防止法」制定を目指し、市民による法案づくりを進めるために、「放射能汚染防止法」を制定する札幌市民の会が結成されている。
  今回の院内集会では、この札幌市民委員会の法律アドバイザーで、著書「制定しよう放射能汚染防止法」のある山本行雄弁護士の「放射能汚染防止法」がなぜ必要か」の講演行った。
  また、これに関連して、「放射性物質汚染対処特措法の問題点」を藤原寿和さん(千葉県放射性廃棄物を考える住民連絡会事務局長)。「福島各地に建設される焼却処分場の実態」を和田央子さん(放射能ゴミ焼却を考えるふくしま連絡会)。「除染土再利用問題と帰還促進」を満田夏花さん(FoE Japan)。長野県で、「放射性物質拡散にノー」の意見書続々を柳井真結子さん(FoE Japan)が語った。
 《参照: 「放射能汚染防止法」制定に向けて(3/27)》

原発作業員の放射線被ばくと未解明な人体への影響

P3200020P3200021<2017「3・20 いのちを守れ! フクシマを忘れない さようなら原発全国集会」の東京・代々木公園イベント広場でも、北九州の原発作業員の仮称「あらかぶさん」の白血病労災認定の裁判闘争の訴えがあった。。3月20日>
さようなら原発全国集会2017年3月20日(東京・代々木公演にて)では、イベントとして、放射能被ばくにたいする危険性を訴える関係者の声が集まった。
  そのなかで、北九州市の42歳の原発作業員の仮称「あらかぶさん」(ニックネーム、「あらかぶ」はカサゴの地方名)の、放射線被ばくによる健康被害、白血病の労災認定を求める裁判の事例の紹介があった。
  あらかぶさんは2011年10月〜2013年年12月、東電福島第一、第二などの事故直後対応作業の仕事を依頼されたという。福島県での東電事故原発に従事したが、被ばく防御はずさんで、防護服も足りていなかったという。『思想運動』996号 2017年2月15日号によると、記録では、2年余りで約20ミリシーベルトを被ばくしたようだ。そして、事故収束作業員として初めて、被ばくにより白血病を発症したとして労災認定を受けた(2015年10月)。その後、死の恐怖に苛まれてうつ病になり、うつ病についても労災認定された(2016年5月)。
 労災認定されたとき東電は、謝罪はおろか、自らの責任に触れることは一切なく、労災被害者を愚弄するような東電・九電に対し、「被ばく労働による病気に苦しむ労働者が泣き寝入りすることなく、労災認定と損害賠償を求めて声をあげる先例になろう」という思いで、2016年11月に約6千万円の損害賠償請求訴訟を起こしたという。労災補償では補われない被害、計り知れない精神的・肉体的苦痛に対しては、原子力損害賠償法により原子力事業者に賠償責任がある。ーーという。
P1140056_1P1140057_1P1140058_1<放射線被ばくの健康への影響は、制度的にはここまでは許せるという閾値を設けているが、これはあくまで便宜上のものにすぎない。放射線に関する研究も、人体への影響へのすべてが解明されているわけではない。また、原発が稼働されると放出するトリチュームという放射線は、簡便に除去するのが不可能という理由で、放出し放題である。原発のある地域でがんが多く発生してるのは、経験的にわかっている。また、その他の物質が影響してる可能性も否定できない。>(データ写真は西尾正道医師が2017年1月14日に都内で行った「放射能健康被害のウソ‐ICRPのまやかし」の講演の資料から)
  こうしたことを考えると、がんと自殺が国民の健康課題になる可能性が高い。

放射能低線量被爆の対応策は、ないわけではない

P1140049_1P1140051< より実際に近い電子積算線量計“D-シャトルもある。任意の期間の1 時間ごと積算線量を読み出せる。いわき市の一部地区,県北の様々な主体,対象者に向けた取り組みもなされている。また、産総研の開発したセシウム吸着材素材といての顔料であるプルシアンブルーを開発。放射性物質漏洩事故などにおける環境中の放射性セシウムの除去に期待されている。>(データ写真は西尾正道医師が2017年1月14日に都内で行った「放射能健康被害のウソ‐ICRPのまやかし」の講演の資料から)
  東京電力・福島第一原子力発電所の事故で、福島県から横浜市に自主避難した家族のうち中学1年生の生徒が、ばい菌あつかいされ、お金まで恐喝れたという事件が、報じられている。低放射能被ばく汚染を菌というなら、首都圏域全体の河川・沼のヘドロには、3・11フクイチ事故の時に放出され、森林や道路に降った放射性物質が、累積していることや、草むらのなかにホットスポットとして高濃度の場所もあるのを知らないのであろう。
 P1140047_1P1140048_1P1140055_1<放射線取り扱い業務員に対する被ばく基準も参考になる。業務で1シーベルト多く被ばくするとがんリスクを3倍になる。>
  林や公園のゴミを掃除してうっかり、放射線をはかってしまって、高ベクレルなのがわかり、困った末に知らん顔をして普通ゴミ扱いにしている住民は少なくないだろう。ある幼稚園では、ドラム缶に入れて敷地裏に置いてあるという事態になっていることは、お役人は知っている。
  お役人の一番避けたがるのは、住民が事実知って、不安になり騒ぐことである。だからそのことを教えない。それは霞が関でも同じことだ。国民には、大丈夫、大丈夫と思わさせたいのだ。
P1140054<医療検査の放射線被ばくでも1シーベル多い場合はがんのリス増える>
  低線量被爆といのは、すでに公害化している。東京電力の40代男性社員が福島第1原発事故の収束作業後に甲状腺がんを発症したことについて、厚生労働省は2016年12月16日に男性の労災を認定し、療養補償給付を認めた。放射線被曝(ひばく)後の甲状腺がん発症について労災が認定されるのは初めて。
男性は1992年の入社からおよそ20年で149.6ミリシーベルト被曝した。そのうち139.12ミリシーベルトが原発事故後の緊急作業中に被曝したもので、14年4月に甲状腺がんと診断され、労災を申請した。
厚労省は甲状腺がんの労災認定について、被曝からがんの発症までの期間が5年以上であること、被爆の量が100ミリシーベルト以上であることなどの目安を初めて示した。同省労働基準局補償課は「本来100ミリシーベルト以上の被曝が甲状腺がんの発症に直接つながるという医学的な証明はできないが、専門家の見解などから総合的に判断し、今回労災認定をした」としているようだ。
これまで福島原発事故の作業後にがんになり労災を申請したのは今回の男性を含め11人で、うち2人は白血病で労災認定されている。

海外に福島原発事故被害者の6年を会見報告=日本外国特派員協会

P3070002_1P3070008<日本外国特派員協会主催の記者会見。政府の帰還政策は原発事故被害者の 人権侵害と指摘し、女性・子どもへの被害は深刻であることを語る。写真(左)は、松本徳子「避難の協同センター」代表世話人(左)、伊藤和子「ヒューマンライツ・ナウ」事務局長(中)、ケンドラ・ウルリッチ・グリーンピース・ジャパン シニア・グローバル・エネルギー担当官(右)。3月7日>
   グリーンピース・ジャパン(国際環境NGO)は3月7日、「国際女性デー」(3月8日)を前にした報告書『格差ある被害: 原発事故と女性・子ども』を発表。東京電力福島第一原発事故からこれまで6年間の日本政府の対応が、数多くの人権侵害を引き起こし、特に社会的弱者であり、かつ放射能の影響をより強く受ける女性と子どもに深刻な被害を及ぼしたこと指摘した。
  同時に、日本外国特派員協会にてその現状を説明する関係者の記者会見を行った。
P3070003<ケンドラ・ウルリッチ氏。国際環境NGOグリーンピース・ジャパンシニア・グローバルエネルギー担当。アメリカ合衆国出身。大学で環境学を学び、アメリカのNGOでエネルギー悶題を担当した。国際環境NGOであるFoE(米国)在籍時代にはサンオノフレ原発(カリフォルニア)の閉鎖を求めるキャンペーンを主導し、閉鎖に導いた。米国民主党議員のリベラル派議員のグループのエネルギー政策づくりにも関わったこともある。2015年6月より現職。>
  会見では、この報告書執筆者のグリーンピース・ジャパン シニア・グローバル・エネルギー担当ケンドラ・ウルリッチ氏が「原子力産業がチェルノブイリから学んだことがあるとすれば、広大な立入り禁止区域は『原発事故は取り返しがつかない』ということを常に人々に思い出させ、同産業の妨げになる、ということです。
だからこそ、安倍政権は帰還を促進してきました。自主避難者の住宅支援打ち切りは1万世帯以上に影響を与えます。中には、意思に反して帰還を選ばざるをえない家庭もあるでしょう。この3月の住宅支援の打ち切りや来年の賠償打ち切りは、安倍政権による帰還推進メカニズムに他なりません。明らかに、原発事故被害者に対する人権侵害です」と非難した。
P3070018<伊藤和子氏。国際人権NGOヒューマンライツ・ナウ事務局長、弁護士。1994年弁護士登録、以来女性、子ども、冤罪など、人権問題にかかわって活動。2004年ニューヨーク大学ロースクール留学、2005年国連インターン等を経て2006年国際人権NGOヒューマンライツ・ナウを立ち上げ、以後事務局長として国内外の人権問題の解決を求めて活動中。>
  ゲストスピーカーとしてヒューマンライツ・ナウ事務局長の伊藤和子氏は「日本は、市民の健康への権利を謳った複数の国際人権条約の締約国です。2013年、国連『健康に対する権利』特別報告者アナンド・グローバー氏は、日本政府に対し、原発事故被害者の基本的な人権に対する侵害を是正するよう勧告しました。しかし、政府は勧告に従わないばかりか、人権侵害をもたらす政策を進めています」と指摘。
P3070016<松本徳子氏。「避難の協同センター」代表世話人。二人の娘を持つ。原発事故当時小学6年生だった次女が、事故後に鼻血、腹痛、下痢といった症状を訴えるようになったため、2011年7月に次女と二人での自主避難を決意(長女は成人して独立)。避難の協同センターは、国や自治体に対して、原発事故避難者への避難先で総合的な支援の実現を求めている。>
  また、福島県郡山市から神奈川県に避難している松本徳子氏(避難の協同センター代表世話人)は、「原発事故の時、娘は12歳でした。鼻血を出し、下痢症状など身体に異常がでました。それなのに、福島県では山下教授が『放射能の影響は、ニコニコして生活していれば、大丈夫。心配はない』と、説明しました。私は、放射能の影響は、少なければ問題がない、という説が間違っていることを学び、12歳の娘に影響が出ることを恐れて避難しました。もし、山下教授や政府が事実を告げていたら、娘は被爆の影響を避けられたのにと、残念です。」と語った。
 さらに、「4月から、避難は自己責任とされ、私たちは『国内難民』となります。国策として進めてきた原発が引き起こした原子力事故の責任を、国は果たしていません。原子力緊急事態宣言は発令されたまま、私たちは見棄てられていきます」と述べた。
  【報告書『格差ある被害: 原発事故と女性・子ども』の要旨】
  ☆ 福島第一原発事故後、ドメスティック・バイオレンスと性的暴力の増加、正式な支援ネットワークの不足、避難所の管理と復興計画の策定に意見が反映されないこと、婚姻家庭では概して男性世帯主に対して賠償金が支給されること、パートナーとの別居と離婚、放射能という汚名による結婚差別などにより、女性は男性よりも著しく大きい事故の社会的、経済的、心理的、身体的代償を背負ってきた。
  ☆ 原爆の被爆者に関する疫学的研究などで、放射線被ばくによる健康リスクが、女性、乳幼児、子ども、胎児において、成人男性よりも高いことが確認されている。
  ☆ 正確で包括的な情報の入手についての女性と子どもの権利は、事故以降、繰り返し侵害されてきた。これは、日本が批准した数々の国際人権条約で規定された人権の侵害にあたる。
   ☆ 女性たちは沈黙する被害者にとどまることなく、大きな苦難の中でも、日本政府や東京電力への法的異議申し立て、原発再稼動反対の運動への参加、情報共有の仕組み構築、市民放射能測定所の設置などの活動を率いてきた。
  なお、グリーンピースは、2月17日付けでヒューマンライツ・ナウ、国際環境NGO FoE Japan、グリーン・アクションと連名で、国連人権理事会特別報告者に東電福島第一原発事故被害者が直面している人権侵害について、検討を加えるように求める書簡を送っている。2月21日には、福島県飯舘村で実施した放射線調査の報告書『遠い日常:福島・飯舘村の民家における放射線の状況と潜在的生涯被ばく線量』(注3)を発表。3月末の同村避難指示解除で帰還するには「被ばくリスクはなお高い」と警告している。
  日本政府に向けて、賠償の継続や、住宅支援の継続および帰還政策の意思決定への住民参加を求める「原発事故被害者の人権をまもる国際署名」(注4)を2月14日から展開している。グリーンピースはまた近日、被害者の窮状を伝える文書を国連の日本に対する人権状況審査に向けて提出する予定だという。
《参照:2017/03/7 グリーンピース報告書、政府の帰還政策は原発事故被害者の 人権侵害と指摘 ーー女性・子どもへの被害は深刻

低線量放射線被爆のがん増加の時代と対策

P1140032_1P1140038_1<政府が持ち出すICRPの基準は、安全基準ではなく、コストに対して健康被害はこれほどまで出てもやむをえないという基準であり、対策に金がかかるとなると、経費節約のためどんどん基準がゆるくなる。事故があると人間はどんどん放射能被ばくに強い生物になっていくということは、おかしい。>(西尾正道医師が2017年1月14日に都内で行った「放射能健康被害のウソ‐ICRPのまやかし」の講演の資料から)
《参照:IWJ「内部被曝の影響は、これから出てくる」 被曝問題の隠された真実 〜岩上安身による西尾正道氏インタビュー 第一弾 2015.2.19》
  西尾正道医師が批判するICRPとは、1928年、医療被曝の問題から医者を中心に議論の場を作ったのが始まり。それが1946年、NCRP(米国放射線防護審議会)が組織を乗っ取り、メンバーも医者ではなく、原爆のマンハッタン計画に関わったような研究者が過半数を占めるようになった。
 原子力利用のための被曝研究組織となり、健康被害のリスクを検証することをやめた。
  原子力推進のためのコストを考え、コスト主義からのリスクへ移行。それを日本の政府でも、都合のよい国際基準として、採用しコスト優先の健康被害基準を用いている。
 当時、内部被曝の委員長は、放射線保健衛生の父と言われるカール・モーガン氏。2003年、自著で『ICRPは、原子力産業界の支配から自由ではない。原発事業を保持することを重要な目的とし、本来の崇高な立場を失いつつある』と批判した。
 1952年から、ICRPは、防護や安全への投資に金のかかる内部被曝を隠していました。日本の放射線影響研究所も、1989年に内部被曝の研究を一切中止した。隠すということは、ある人たちにとって都合が悪いから。内部被曝の深刻さを隠している。
 1979年、米国スリーマイル島事故において、被ばくに安全線量を設け、被ばくによる健康被害の影響は関連を不明とするようになった。それは、日本の福島原発事故でも踏襲されている。
P1140020_1P1140050_1<利権者たちが事実を隠すのは、結果的に他者に犠牲をあたえて、自分だけの利得をもつからである。同時に人心の混乱、つまりパニックを逸れる。政府は、これを恐れて事実を隠す。しかし、人は100歳程度しか生きないと聞いて、パニックになることはない。ある程度の年齢になるとがんになる。こんなkとは慣れれば止むをえないと、納得できる。すでに、世界的に原子力の放射能被ばくの事実は進行している。
 西尾正道医師の講演は、その流れを具体的に指摘したものと考えるのである。
一言で結論を言えば、これまでもがんは増えてきたが、これからもがんは増えるという予測である。その原因は、低線量放射能被ばくである。
《参照:市民のためのがん治療の会

放射性物質と化学反応の「複合汚染」とがん予防

P1140096_1<放射性物質と化学反応の「複合汚染」。野村大成(大阪大学名誉教授、放射性基礎医学)の1980〜1990年代の研究。(その対応指針)。
 ★親が放射線に曝露すると、突然変異のみならず、癌や奇形が子孫に誘発され、その生殖細胞の変異は次世代に遺伝する。(Naturea1990)。
 ★マウスの妊娠中に低線量放射線(X線)をあて、その母から生まれた仔マウスに離乳後、発がん物質(ウレタン)を低用量与えると、放射線をあてない母親から生まれた子どもに比べ、数倍の頻度でガンが発生。――低線量の放射線と低用量の毒性化学物質に汚染すると、一方だけではガンが発生しなくても、ガンが発生しやすくなる。☆今後は、放射線と各種毒性化学物質汚染との大規模な「多重複合汚染」が問題となる。
『医学的私案』=☆福島県民の健康管理は国の責任で行うべき。☆検診を保険診療とし、抗がん剤不要の治療で治療を目指すべき。>
P1140053_1<核兵器製造、核実験の増加により、研究家の間では、低線量被ばくの影響がわかっていた。>
   野村教授のこの指針の意味は、TPPのような貿易障壁の除外でなどで国際的医薬品業界の進出で、高額医薬品使用によることで、日本の健康保険制度が食い物にされることを危惧したものと、思われる。
【低線量内部被ばくとがん予防!西尾正道医師資料の意味】
P1140039_1P1140041_1P1140042_1<短期的には、因果関係の証明とされなくとも、その方向性は経験的な情報の収集で示されている>
 肺がんを減らすために、世界は長年にわたり、禁煙運動をすすめている。しかし、種類はちがうかもしれないが、肺がんは減っていない。
 大雑把にいえばこの要因のもとは、広島・長崎への原爆投下から始まる。戦後は、世界の大国それぞれが、核兵器開発のために核爆発実験を行った。
 それ以後の、北半球の先進国では、癌患者が増大した。そもことは一部の研究家の調査で、その情報が一般に拡散することはなかった。
 とはいうものの、やがて世界の核保有国の多くは、地上での核実験をしなくなった。また、核兵器の拡散を防止する条約が成立してきた。
 その活動の流れは、ビキニ環礁におけるブラボー計画のなかの第五福竜丸の被ばくにつながっている。その時から、世界の原子力政策に秘密が付き始めたのである。「人心を惑わせること」を理由とした政府のうそは、米国由来のものであるとも考えられる。
 1963年、米国、ソ連、イギリスの間で大気圏核実験禁止条約モスクワで調印され、同年大気圏核実験禁止条約が発効した。
 日本では、「部分的核実験禁止条約」と呼ばれたが、その背景には大気圏核実験を禁止して、これ以上の地球の放射能汚染を恐れたい動きと読める。核保有国は、それを知っていた。
  このころの少年世代の人々から、親よりも先に何らかのがんになって亡くなるものが増えたと感じる人がる。これは低線量被ばくによる影響で、親より先に死ぬ若者の存在が珍しくなくなった。
(写真データは、西尾正道医師が2017年1月14日に都内で行った「放射能健康被害のウソ‐ICRPのまやかし」の講演の資料から)
《参照:IWJ「内部被曝の影響は、これから出てくる」 被曝問題の隠された真実 〜岩上安身による西尾正道氏インタビュー 第一弾 2015.2.19》
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