今回は、私がなかなか意見を言えなかった「赤ちゃんポスト」について考えてみる。
9月のブログで、ベィビ―ブローカー(是枝裕和脚本・監督)でやむなく妊娠して、出産し、その子の出会いというのか、その子の生きる方向について多くの人がかかわったという映画を紹介した。その延長戦というのか、その業界の取り組みとして「赤ちゃんポスト」構想があった。私はその活動を尊敬し、熊本市のことを紹介した。その話題の先であるとまでは言わないが、時を得ている。
「都内に赤ちゃんポスト構想」が新聞紙上に載った。(毎日新聞2022年9月30日付)である。親が育てられない乳幼児を匿名で受け入れる「赤ちゃんポスト」を、東京の医療法人社団が都内に設置する構想を進めているという記事である。
「2024年秋に江東区で産婦人科医院を開業し、ポストを併設する計画。 国内では2019年に熊本市の慈恵病院が設置した「こうのとりのゆりか」にとどまっている。〜 都内で小児科や皮膚科医院を運営する「モルゲンロート」(江東区)。ポストの使用や、児童相談所など行政機関との連携について、今後検討する。〜と掲載されている。
私のこの記事を読んで、賛同したいと思った。 例えば、妊娠10か月の間に、産みたくても産めないで出産を待っている人がいるとすると、どのような苦しみを味わっているかもしれない。
ことによると授かった命は捨てたくない人もたくさんいる。または、産むことで、環境は変わるかもしれない、それらに対応する公認の期間があれば、出産児を捨てないで生かすことが出来る。
そんな時、公認された事前事業があれば、その難問は通過できるかもしれない。一時の問題は解決するかも知れない、そこを抜ければ、いい子がそこには立っているかもしれない。「ベィビ―ブローカー」のようなドラマを産むかもしれない。そんな役割を「赤ちゃんポスト」は生むかも知れあない。ぜひ、期待したいのだが、どうだろうか、やってみる意味は大きいかもしれない、その前に、もっと妊娠を避ける教育があるだろうと、現実派の人たちからお叱りを受けそうだ。
私の持論はともかく現実が優先させられる取り組みを大切にする。将来を無視する訳にはいかないだろう、都道府に1か所ぐらい設置してほしいと願っている。だから思春期教育がちっともはかどっていない、今の現実をどうしますか、と私は問いたいです。(2022・10・2)最終回。
☆〜〜作家・小野友貴枝(おのゆきえ) プロフィール〜〜☆
神奈川県秦野市在住。1939年~2022。栃木県に生まれる。1962年、保健婦の国家資格取得。神奈川県職員となる。1964年に結婚。3人の子どもを育てながら勤務。2000年、平塚保健福祉事務所保健福祉部長として定年退職。同年6月、日本看護協会常任理事に着任。2004年、秦野市社会福祉協議会会長、国立東京第一病院附属高等看護学院の「東一同窓会」会長などを務める。秦野文学同人会代表、日本ペンクラブ会員。主な著書に『秘恋の詩』(叢文社、2001年)、『秘恋竹取ものがたり』(同、2003年)、「那珂川慕情』(同、2006年)、『恋愛不全症』(同、2008年)、「秘恋』(同、2010年)、「愛の輪郭(短編・掌編)』(日本文学館、2012年〉、銀華文学賞入選作を収めた『65歳ビューポイント』(同、2013年)がある。
☆最新刊=「愛惜の記」(文芸社)
★既刊=☆「高円寺の家」(文芸社) 「社協を問う」(文芸社)
★既刊=「夢半ば」日記(全4巻)<1巻 女の約束は〜思春期日記(14歳から25歳まで)/2巻 女の一念は〜青年期日記(26歳から55歳まで)/3巻 女の仕事は〜壮年期日記(56歳から65歳まで)/4巻 女のストリーは〜成人日記(66歳から75歳まで)>
■関連情報=☆小野友貴枝さんが出版体験を講演=女性の日記から学ぶ会(千葉)
9月のブログで、ベィビ―ブローカー(是枝裕和脚本・監督)でやむなく妊娠して、出産し、その子の出会いというのか、その子の生きる方向について多くの人がかかわったという映画を紹介した。その延長戦というのか、その業界の取り組みとして「赤ちゃんポスト」構想があった。私はその活動を尊敬し、熊本市のことを紹介した。その話題の先であるとまでは言わないが、時を得ている。
「都内に赤ちゃんポスト構想」が新聞紙上に載った。(毎日新聞2022年9月30日付)である。親が育てられない乳幼児を匿名で受け入れる「赤ちゃんポスト」を、東京の医療法人社団が都内に設置する構想を進めているという記事である。
「2024年秋に江東区で産婦人科医院を開業し、ポストを併設する計画。 国内では2019年に熊本市の慈恵病院が設置した「こうのとりのゆりか」にとどまっている。〜 都内で小児科や皮膚科医院を運営する「モルゲンロート」(江東区)。ポストの使用や、児童相談所など行政機関との連携について、今後検討する。〜と掲載されている。
私のこの記事を読んで、賛同したいと思った。 例えば、妊娠10か月の間に、産みたくても産めないで出産を待っている人がいるとすると、どのような苦しみを味わっているかもしれない。
ことによると授かった命は捨てたくない人もたくさんいる。または、産むことで、環境は変わるかもしれない、それらに対応する公認の期間があれば、出産児を捨てないで生かすことが出来る。
そんな時、公認された事前事業があれば、その難問は通過できるかもしれない。一時の問題は解決するかも知れない、そこを抜ければ、いい子がそこには立っているかもしれない。「ベィビ―ブローカー」のようなドラマを産むかもしれない。そんな役割を「赤ちゃんポスト」は生むかも知れあない。ぜひ、期待したいのだが、どうだろうか、やってみる意味は大きいかもしれない、その前に、もっと妊娠を避ける教育があるだろうと、現実派の人たちからお叱りを受けそうだ。
私の持論はともかく現実が優先させられる取り組みを大切にする。将来を無視する訳にはいかないだろう、都道府に1か所ぐらい設置してほしいと願っている。だから思春期教育がちっともはかどっていない、今の現実をどうしますか、と私は問いたいです。(2022・10・2)最終回。
☆〜〜作家・小野友貴枝(おのゆきえ) プロフィール〜〜☆
神奈川県秦野市在住。1939年~2022。栃木県に生まれる。1962年、保健婦の国家資格取得。神奈川県職員となる。1964年に結婚。3人の子どもを育てながら勤務。2000年、平塚保健福祉事務所保健福祉部長として定年退職。同年6月、日本看護協会常任理事に着任。2004年、秦野市社会福祉協議会会長、国立東京第一病院附属高等看護学院の「東一同窓会」会長などを務める。秦野文学同人会代表、日本ペンクラブ会員。主な著書に『秘恋の詩』(叢文社、2001年)、『秘恋竹取ものがたり』(同、2003年)、「那珂川慕情』(同、2006年)、『恋愛不全症』(同、2008年)、「秘恋』(同、2010年)、「愛の輪郭(短編・掌編)』(日本文学館、2012年〉、銀華文学賞入選作を収めた『65歳ビューポイント』(同、2013年)がある。
☆最新刊=「愛惜の記」(文芸社)
★既刊=☆「高円寺の家」(文芸社) 「社協を問う」(文芸社)
★既刊=「夢半ば」日記(全4巻)<1巻 女の約束は〜思春期日記(14歳から25歳まで)/2巻 女の一念は〜青年期日記(26歳から55歳まで)/3巻 女の仕事は〜壮年期日記(56歳から65歳まで)/4巻 女のストリーは〜成人日記(66歳から75歳まで)>
■関連情報=☆小野友貴枝さんが出版体験を講演=女性の日記から学ぶ会(千葉)