今年も本当にいろいろありました。
あった割に本ブログの更新がさっぱり途絶えてしまっており、数少ない読者には大変申し訳なく思っています。

さて、政治では2016年を締めくくる意味で、安倍首相が真珠湾攻撃の地であるミズーリーを訪問し、オバマ大統領と最後の対談をしたことがニュースだけど。

声明文を聞くと、いつも思うのだけど、安倍首相の放つ言葉ってなんでこんなに陳腐なポエムのように軽いのだろう。

原稿の棒読みというか、まるで中学校の卒業式の答辞か送辞を聞いているような感覚に陥る。
同じ原稿を読むのでもオバマ大統領が放つと全く違ったものになるのだろうな。

そこは心がこもっているのとか、いないとかではなく、

言葉を自分のモノにしているものとそうでない者との差なんだろう。

例えていうなら同じ台本でも、一流の役者が語るセリフと、劇団の見習いが語るセリフ
その位説得力の差があるということだ。



ミズーリーに日本の首相が訪れたのは初めてということで、画期的な事としてテレビでも大きく取り上げられているが、わかっていたこととはいえ、その報道は大体がアメリカへのヨイショだ。


まさかのトランプが大統領になったことで日米同盟が揺らぐとみるや、真っ先にアメリカへゴマスリ外交にいった安倍内閣。

アメリカにそっぽを向かれては困るのは日本政府だけではなく、
マスコミも庶民も日米同盟が日本の安全の基盤だと信じて疑わない。

そんな戦々恐々状態だから、首相の訪問が概ねアメリカ人の心証をよくしたことにはしゃがずにはいられないらしい。


今年の5月、オバマ大統領がアメリカの大統領として初めて広島に慰霊へ訪れた。

日本政府としてはそのお返しのつもりだのだろうか?

そもそも、広島の原爆投下と真珠湾攻撃を一緒にしていいのかな。

原爆投下は、民間人の住む都市を米軍が意図的に狙って大量に殺戮した。

これは戦争法を大きく逸脱した非人道的行為であり、イスラム国のテロどころの話ではない。

「絶対テロを許さない!!」と鼻息荒く宣言している国が、これまでなんの反省もなく、歴史上もっとも卑劣な虐殺テロを行なったという大いなる自己矛盾。

アメリカにその矛盾を一言も突っ込めず、一緒になって「絶対、テロには屈さない!」などと、どこかの国に向かって吠えている日本政府がとても滑稽だ。

真珠湾攻撃はあくまで軍事施設を狙ったものであり、被害者は軍人ばかり。

軍人が戦争で死ぬのはいわば当たり前のことである。

広島、長崎のように民間人の住む都市を丸ごと破壊する行為とはわけが違うのだ。


真珠湾に関しては、日本軍の卑怯な奇襲攻撃というイメージ操作がされているが、後の調べでは
日本軍は事前に司令部にミズーリー攻撃の予告していることが判明しており、

米軍の司令部がミズーリの軍事施設に予告を意図的に通達しなかったという。

なぜそんなことを?

日本を悪者にして、世論を味方につけ戦争への免罪符を得るため。

見方を変えれば、米軍司令部は自分たちの国の軍人を見殺しにしたともいえる。

そういった歴史認識に目を背けて、和解の大きな一歩だとはしゃぐのはあまりにも幼稚じゃないのかな。

それから、もう一つ言わせてもらうなら、


たとえば歴史的な「和解」っていう言葉を使ってるけど、何をもって歴史的な和解っていうのだろう??
戦後から日本とアメリカってとっくに歴史的な和解をしているじゃないか。

アメリカの傘下に守られて、アメリカ経済、文化の影響を多大に受け、アメリカのいうこと為すことすべてイエスマンで日本という国は戦後75年やってきた。

これはもう最上級の和解ではないのか?
これ以上の和解はあるのか、いったい何をもって和解というのか

ただただアメリカによく思われたいだけではないのか。



というわけで、今年も読んでいただきありがとうございました。

2016年もまもなく終わります。みなさま良いお年をお迎えください。






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