視聴率では瀕死の状態のフジテレビのバラエティ番組の中で、今もっとも私が評価してるのが、深夜に放送している「ワイドナショー」という番組です。
waidona


普段、取材される側の立場の芸能人の視点で語るワイドショーというふれこみで、10月より、関東ローカルで放送が開始されており、関西でも月曜の(厳密にいえば火曜日)かなりの深夜に放送されています。

まず、何が良いかというと、このスタジオの雰囲気がよいのです。過剰な笑い声や効果音もありません。
深夜に放送されている番組でハナから高視聴率を狙っていないから、いい具合に肩の力が抜けているのです。
そんな中で松本人志と東野幸治という、旧知の間柄の芸人がワイドショーネタを肴にトークをする。

その内容も無理に笑いをとりにいくという、台本に沿ったようなトークではなく、本音に近いトークが展開されます。

深夜のAMラジオのようなトークといえば、わかるでしょうか。普段聞けないような裏話的なトークはかえって新鮮です。

たとえば、松本人志が最近Twitterで、「タレントの高額所得者は、高額納税者だという事を知れ」というのを呟いたら、「納税してありがとうございます」という賛辞の声もあった一方「いい車に乗って、いい家に住んでいるやつが、高い税金を払うのは当然だ!」とか「低所得者から言わせれば、儲けが莫大なんだから、それ相当の納税をして当たり前!」というリツイートが殺到したそうです。
それを、Yahooなどの炎上トピックスに取り上げられたのはご存知の方もいるでしょう。

当の本人曰く、実はこのような、世間のリアクションは、完全に想定していたといいます。世間はまんまと引っかかったというわけです。

自分が高額所得者だというのではなく、客観的な立場で呟いたものであり、こういう見方もあるよ、という意味でのツイートですが、おそらくTwitterの世界の住人はそうはとらないだろうなというわけです。で、結果は予想通り短絡的でステロタイプの反応がきました。

つまり、この世界の住人は、その発言の趣旨が、すべて松本本人の自慢だと決めつけてかかってきました。
その言葉の真意というのをくみ取れないTwitterの世界では、客観的な視点とか別の角度の視点というのが存在しないのかもしれません。皆、同じ方向を向いて頭の中がガチガチに凝り固まった連中がいかに多いかという事です。

テレビでこのような話をじっくりと語れる場所はそんなにないのではないのでしょうか?


また、それぞれの話題にあったコメンテーターも出演しているのですが、発言していないときは、バーテンダーとして、後ろ立っていたり、背を向けてカウンターに座っていたりして、出しゃばらないのです。で、必要な場面のみ、専門的な解説をする。このさりげなく一歩引いた演出も絶妙です。

しかし、しかしです。最後の番宣で、やはりなという思いが湧きました。

正月特番で元旦の朝から特別企画で放送するそうです。ほんとうにバカか!という思いです。
この番組の良さは、深夜で高視聴率を狙わないという微妙なバランスで成り立っています。

どう考えても正月の朝に見るべき内容ではないでしょう。番組のコンセプトが覆りますよ。そんな時間帯だと、独特の切り口は薄められ、局の上の者が口を出してきて、だらだらになることは目に見えてます。一度そんな空気が作られると、この番組の魅力は急速に色あせるでしょう。
そんなことは素人でもわかることが、目先の数字しか見えないフジテレビはわからないんですかねぇ。
ほんとうにもったいない。。。


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