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smabat ST10という現在10,500円で売られているインナーイヤーのイヤホンになります。今回はHCKからですがAmazonとAliで値段が大差なかったので日本Amazonのほうのリンクを張ります。以前にレビューしたSVARA-L ESCAPEのメーカーの新作のようですね。SVARA-L ESCAPEに関しては個人的に非常に高く評価しましたが「SVARA-L ESCAPEなんて地雷を褒めるなんて、やっぱりステマレビュアー」みたいに散々叩かれて凄く気分悪かった思い出がありますw 今聴きなおしてもやっぱり良い音だよ!w
販売サイトこちら Earbuds Rankingはこちら SVARA-L ESCAPEのレビューはこちら

特徴等
・MMCXリケーブル可
・15.4mm、チタン振動版ダイナミックドライバ搭載
・アコースティックローパスフィルターをを採用
・装着感は良くも悪くもなく、耳掛けタイプのインナーイヤーは珍しいので慣れが必要だが、そこに違和感が無ければ多くの人が特に問題なくつけられる形状かと思う
・音漏れ、遮音性はインナーイヤーなので悪い。下部に大きな開口部があるので一般的なインナーイヤーより少し悪いと考えたほうがいい

音質評価  98点 
・音質は文句なしに素晴らしい。インナーイヤーの高級機は中低域の厚みを持たせたゆったりとした音のものが多いが、このイヤホンは非常に解像度が高くタイトで正確な音を出してくれる、非常にモニターライクな癖の少ないイヤホンである。
・音質レビューは一番印象の良かったイヤーパッド無しの状態での音で記載する。
・音の大まかな印象は「非常にスッキリと見通しの良い、解像度、分離に優れたタイトなモニターサウンド。音の傾向はAurvana Airと似ており、高音域の見通しの良さや、低音域のタイトでスピード感のあるカチッと締まった音が印象的である。非常に正統派な癖の少ない明瞭、高解像度サウンド」
・音の傾向はフラット、厳密には少し高音域が多めか
・音場は狭くも広くもなく、音が全体的にカチッと締まった音であるが、音の抜けが良いおかげで音場は適度な広さを確保しており窮屈感が無い。
・高音域は非常に明瞭で見通しの良い、サッパリとした音を鳴らす。かなり明瞭な音ではあるが、非常にタイトな音で高音の主張としても派手になりすぎず、明瞭でありながら強調感の無い非常に自然でな音になっている。ドラムのシンバル音のような鮮やかな音はしっかりと明瞭に煌びやかな音を鳴らしてくれるにも関わらず、音の抜けの良さから耳につくイヤな感じが無く聴きやすい音になっているのが非常に好印象。MoonDrop Liebesleidのようなキラキラとした高音域のアクセントは無いが、自然にタイトな音で実像感のある音を鳴らしてくれる印象である。
・中音域は特に凹まずに自然な音を鳴らしてくれる。ボーカルの立ち位置は非常に自然で、音の質感としても余計な膨らむような音を付加せずにあるがままの音を淡々と鳴らしてくれるタイプの音である。ただボーカルに関しては少し音の伸びに不満があり、ハイトーンのボーカル等ではもう少し音の消え際の余韻を楽しみたいという思いがあるのだが、その余韻のパッと切れてしまう印象があり少し物足りない。
・低音域は非常にタイトでカチッとした音を淡々と鳴らしてくれる。低音域のスピード感はかなり優れており過度に分離を要求するテクニカルデスメタル音源でも余裕を持って音を分離し、尚且つそれでいて音の輪郭の余計な強調感もなく、非常に淡々とスピード感のある音を自然に鳴らしてくれる。低音域は量感的には全体のバランスでは少し少な目だが、重低音の下支えのある音なので量感に不満を持つことも少ない(というよりインナーイヤーとしては量感もかなり優秀)
・個人的にER-4S、MDR-CD900STのようなモニターでの定番機は最高のメタルホンだと思っており、これらの鳴らすタイトで分離の良い音の傾向をかなり好んでいるのだが、このイヤホンはそれらに通じるものを感じる。そしてタイトで強調感が無いにも関わらず、しっかりと重低音の下支えがあるので聴きごたえも十分という、スピード感のある音源には理想的な音の傾向の1つであると思う。
・相性の良い音源はテクニカルデスメタル、スラッシュメタル、ゲームミュージック、ハードロック等、基本的にタイトで癖の無い音でどんな音源も上手く鳴らしてくれるが、このスピード感を出せる低音域は是非高速な音源と合わせて他のイヤホンでは味わえない音を体感してほしい
・相性の悪い音源は、バラード、JAZZなどか。中低域にゆったりとした膨らみが欲しい音源や、ボーカルの余韻を強く要求するような音源は聴けなくはないが少しつまらない音になりがち
Smabat ST10
音のバランス
高音域□□□□□
中音域□□□□
低音域□□□□■

オススメ度 98点
・音質は非常に素晴らしく、インナーイヤーで久しぶりにテンションの上がるイヤホンであった。個人的にMoonDrop Liebesleidが出て以降これの印象が他より圧倒的に良すぎて、それ以降あまり心に響く機種は出てこなかったが、1万程度でこれだけ明瞭でタイトな分離の良い音を鳴らしてくれるsmabat ST10は本当に聴いていてテンションの上がるイヤホンである。
・難点はボーカルの表現力はそこまで良くないことぐらいで、それも敢えてあげるならというレベルで同価格帯では必要十分な質感を有しており、全体的に非常にレベルの高いイヤホンといっていいだろう。
・メタルが好きな人、スピード感のある音源が好きな人、ER-4S、Aurvana airあたりのスッキリとした音のイヤホンが好きな人におススメしたい名機である。個人的に久しぶりのインナーイヤーでグッとくるイヤホンであった。