こんにちは、中島です。
前回までは、
私たち個々人の、過去の体験の中で生まれた気持ちが
人と人との間で伝染し合うことで起こることについて、
お話ししてきました。
本人の心の中で無視されてきた気持ちが伝染してくるのは、
周囲の人に「助け」を求めてきたのかも知れません。
その気持ちに気づいてあげて、
その気持ちが本人の中で受け入れられるように助けてあげると、
本人も周囲の人も、穏やかになっていきます。
でも「伝染」は、これだけではありません。
今日は、あなたの中に眠っている「神話」のお話をしましょう。
【神話に共通している無意識】
これまで話してきた「伝染」は、
個人の過去の体験での耐え難い気持ちが抑圧されたもので、
「個人的無意識」と言われています。
「個人的無意識」よりも、さらに深い所には
「普遍的無意識」とか「集合的無意識」と呼ばれている意識があって、
もう個人の体験とは関係ない、人類に共通している無意識です。
そこには、
時代や民族を超えて共通して語られてきた、
世界中の神話のモチーフやキャラクターたちの基本的な型があります。
神聖なもの、悪魔的なもの、賢者的なもの、狡いもの…。
様々な型があります。
太古の昔から、人類が生きていく中で出逢ってきたものたちの
基本的な範型です。
神話的な、常識を超えた神秘の世界のものが、
私たちの日常に伝染して出てきています。
これは、無意識の中の単なるイメージではありません。
夜に見る夢の中で、
リアルに生々しく体験するようなものが、
気づかぬうちに、現実の関係に伝染して影響を与えています。
ユングは、それを『元型』(アーキタイプ)と名づけました。
『元型』を説明していくと、かなり長くなるので、
概略をイメージしやすいように、
タロットカードに喩えて説明します。
タロットカードの、特に大アルカナの
一枚一枚に描かれているモチーフは、
世界中の神話に共通して語られてきたものもあり、
『元型』と似ています。
たとえば『隠者』のカードを引いた人には、
以下のどれかが、実際の出来事として現れるだろう、
と推測します。
『正位置の現れ方』
経験則、高尚な助言、秘匿、精神、慎重、優等感、思慮深い、思いやり、
単独行動、神出鬼没、変幻自在、難解。
『逆位置の現れ方』
閉鎖性、陰湿、消極的、無計画、誤解、悲観的、邪推、劣等感、引きこもり。
一枚の『カード』にたくさんの現れ方が書いてあるのは、
どのように現れるのか、決まってないからです。
『カード』を引くと、
この『カード』の象意が起きることがわかります。
現実での現れ方の方向性は決まっていて、
その方向性の中で、さまざまに異なる現れ方で出てくるのです。
『元型』が現実に現れてくるときも同じで、
1つ元型が、さまざまに異なる気持ち、感情、イメージとして
伝染した関係の中に現れてきます。
でも、大元となっている『元型』そのものを認識することはできません。
ですから
セラピーで『元型』を扱うときは、占いとは逆の方向に探ります。
その人の症状や問題、出来事はわかっている。
しかし何の『元型』が、関係の中に現れているのかわからない。
そこで、
症状や問題、出来事から、
現れている『元型』」を推測していくのです。
【元型が現れるときは、すごい力がある】
集合的無意識は、
その個人だけでなく、関係の中にも伝染します。
2人の関係から、家族などの小集団、
会社くらいの大きな集団や、国家レベルの集団など、
その集団のフィールド(場)にいる人々に伝染していきます。
無意識に起こるので、誰も自覚できないまま、
そのフィールド(場)は影響されています。
個人的無意識は、抑圧されたとはいえ、
過去に一度は体験したことです。
ところが集合的無意識は、一度も体験してないことであっても伝染してくるので、
なぜこんな気持ちになるのか、
まったくわからないままに影響されていることも多いのです。
そして、どの『元型』であれ、
元型的なものとして現れてくるものには、すごい力があります。
その人の心の反応が、
それを引き起こした原因と不釣り合いに大きい場合には、
『元型』からの影響もあるのではないか、
と探ります。
【深く腑に落ちることで変容する】
どのような『元型』なのかを探るのは、
診断するためではありません。
クライアントに元型が影響しているフィールド(場)に、
セラピストも一緒に入り込んで、
同じ心の苦しみ、同じ感覚の中に入り込んでいって、
「私たちは今、何にはまっているのだろう?」
「これって何なんだろう?」
ということを、
2人で話しながら、体験しながら一緒に考え、
体の感覚でも気づいて、探って、確認していくうちに
「ああ、これってこういうことなんだ」と
深い所から腑に落ちていく。
深層意識にあるものの流れと
一体になるような感じです。
すると不思議なことに、
さまざまなことがよい方向に向いていきます。
個人的無意識や、集合的無意識から
私たちのフィールド(場)に伝染してくるもの。
それは無意識なので、
気づかないままに人生が大きく影響されています。
それに、どのように気づいて、
どのように働きかけていけばよいのか?
特に、集合的無意識の神話的なものが
気づかぬうちに日常の色々な所に顔を出していて、
それが人生に影響を与えていたことがわかると、
驚きと共に、
なぜか、「やっぱりね…」とどこか納得せざるを得ないのです。
それらに、どのように気づいて、
どのように働きかけていけばよいのか?
7月からの講座では、その具体的な手法についても、
体験を通して習得していきます。
【7月から始まる講座『逆転移の活用』】
参加される方は
集合的無意識の中の、太古の昔から存在しているものに
気づいていきます。
それらが深く腑に落ちて、
それらと共に現実を生きていくことで、
自分の中の何かが自然に癒されていくような、
不思議な感覚を味わうかも知れません。
たくさんの癒しの体験をすることで、
無意識に伝染する現象の癒し方を体得していきます。
癒される体験を重ねていくと、
いずれあなたが、誰かを癒せる人になります。
癒し癒されることを、
何よりも大切に思っている方々のご参加を
心よりお待ちしています。
7月からの講座について、より詳しい説明をご覧いただけます。
ご興味のある方は、下記のリンクよりお入りください。
↓↓↓↓↓
■2021年7月期中島勇一ヒプノセラピー講座
http://yuichinakajima.com/course/20210424/
・中島勇一オンラインイベントへ無料ご招待
また講座期間中は、私のオンラインイベントに
すべて無料でご招待させていただきます。
この機会に皆さまのご参加を心よりお待ちしております。
前回までは、
私たち個々人の、過去の体験の中で生まれた気持ちが
人と人との間で伝染し合うことで起こることについて、
お話ししてきました。
本人の心の中で無視されてきた気持ちが伝染してくるのは、
周囲の人に「助け」を求めてきたのかも知れません。
その気持ちに気づいてあげて、
その気持ちが本人の中で受け入れられるように助けてあげると、
本人も周囲の人も、穏やかになっていきます。
でも「伝染」は、これだけではありません。
今日は、あなたの中に眠っている「神話」のお話をしましょう。
【神話に共通している無意識】
これまで話してきた「伝染」は、
個人の過去の体験での耐え難い気持ちが抑圧されたもので、
「個人的無意識」と言われています。
「個人的無意識」よりも、さらに深い所には
「普遍的無意識」とか「集合的無意識」と呼ばれている意識があって、
もう個人の体験とは関係ない、人類に共通している無意識です。
そこには、
時代や民族を超えて共通して語られてきた、
世界中の神話のモチーフやキャラクターたちの基本的な型があります。
神聖なもの、悪魔的なもの、賢者的なもの、狡いもの…。
様々な型があります。
太古の昔から、人類が生きていく中で出逢ってきたものたちの
基本的な範型です。
神話的な、常識を超えた神秘の世界のものが、
私たちの日常に伝染して出てきています。
これは、無意識の中の単なるイメージではありません。
夜に見る夢の中で、
リアルに生々しく体験するようなものが、
気づかぬうちに、現実の関係に伝染して影響を与えています。
ユングは、それを『元型』(アーキタイプ)と名づけました。
『元型』を説明していくと、かなり長くなるので、
概略をイメージしやすいように、
タロットカードに喩えて説明します。
タロットカードの、特に大アルカナの
一枚一枚に描かれているモチーフは、
世界中の神話に共通して語られてきたものもあり、
『元型』と似ています。
たとえば『隠者』のカードを引いた人には、
以下のどれかが、実際の出来事として現れるだろう、
と推測します。
『正位置の現れ方』
経験則、高尚な助言、秘匿、精神、慎重、優等感、思慮深い、思いやり、
単独行動、神出鬼没、変幻自在、難解。
『逆位置の現れ方』
閉鎖性、陰湿、消極的、無計画、誤解、悲観的、邪推、劣等感、引きこもり。
一枚の『カード』にたくさんの現れ方が書いてあるのは、
どのように現れるのか、決まってないからです。
『カード』を引くと、
この『カード』の象意が起きることがわかります。
現実での現れ方の方向性は決まっていて、
その方向性の中で、さまざまに異なる現れ方で出てくるのです。
『元型』が現実に現れてくるときも同じで、
1つ元型が、さまざまに異なる気持ち、感情、イメージとして
伝染した関係の中に現れてきます。
でも、大元となっている『元型』そのものを認識することはできません。
ですから
セラピーで『元型』を扱うときは、占いとは逆の方向に探ります。
その人の症状や問題、出来事はわかっている。
しかし何の『元型』が、関係の中に現れているのかわからない。
そこで、
症状や問題、出来事から、
現れている『元型』」を推測していくのです。
【元型が現れるときは、すごい力がある】
集合的無意識は、
その個人だけでなく、関係の中にも伝染します。
2人の関係から、家族などの小集団、
会社くらいの大きな集団や、国家レベルの集団など、
その集団のフィールド(場)にいる人々に伝染していきます。
無意識に起こるので、誰も自覚できないまま、
そのフィールド(場)は影響されています。
個人的無意識は、抑圧されたとはいえ、
過去に一度は体験したことです。
ところが集合的無意識は、一度も体験してないことであっても伝染してくるので、
なぜこんな気持ちになるのか、
まったくわからないままに影響されていることも多いのです。
そして、どの『元型』であれ、
元型的なものとして現れてくるものには、すごい力があります。
その人の心の反応が、
それを引き起こした原因と不釣り合いに大きい場合には、
『元型』からの影響もあるのではないか、
と探ります。
【深く腑に落ちることで変容する】
どのような『元型』なのかを探るのは、
診断するためではありません。
クライアントに元型が影響しているフィールド(場)に、
セラピストも一緒に入り込んで、
同じ心の苦しみ、同じ感覚の中に入り込んでいって、
「私たちは今、何にはまっているのだろう?」
「これって何なんだろう?」
ということを、
2人で話しながら、体験しながら一緒に考え、
体の感覚でも気づいて、探って、確認していくうちに
「ああ、これってこういうことなんだ」と
深い所から腑に落ちていく。
深層意識にあるものの流れと
一体になるような感じです。
すると不思議なことに、
さまざまなことがよい方向に向いていきます。
個人的無意識や、集合的無意識から
私たちのフィールド(場)に伝染してくるもの。
それは無意識なので、
気づかないままに人生が大きく影響されています。
それに、どのように気づいて、
どのように働きかけていけばよいのか?
特に、集合的無意識の神話的なものが
気づかぬうちに日常の色々な所に顔を出していて、
それが人生に影響を与えていたことがわかると、
驚きと共に、
なぜか、「やっぱりね…」とどこか納得せざるを得ないのです。
それらに、どのように気づいて、
どのように働きかけていけばよいのか?
7月からの講座では、その具体的な手法についても、
体験を通して習得していきます。
【7月から始まる講座『逆転移の活用』】
参加される方は
集合的無意識の中の、太古の昔から存在しているものに
気づいていきます。
それらが深く腑に落ちて、
それらと共に現実を生きていくことで、
自分の中の何かが自然に癒されていくような、
不思議な感覚を味わうかも知れません。
たくさんの癒しの体験をすることで、
無意識に伝染する現象の癒し方を体得していきます。
癒される体験を重ねていくと、
いずれあなたが、誰かを癒せる人になります。
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