いろいろ忙しい状態なので手短に。

 『咲―Saki―』第147局[継承]を読みました。末原ちゃんの回想、めちゃくちゃよかったです。仕事系のあれこれに悩んでいるところだったのですが、いくのんのセリフがそこにドストライクで。まさかいくのんのセリフを紙に筆ペンで書いて壁に貼るハメになるとは思いませんでした…ありがとうございます。

 さて、末原ちゃんの密度の濃い回想の前に爽くんのちょっとした心内語と回想がありました。ホヤウの羽根を背中に生やしたエンジェリックな爽くんはこんなふうに思います。

「麻雀だと表向きは偶然ですむのがいいな」
昔からあちこちにかけつけてはなんでも解決して気味悪がられたりしてたけど チカと揺杏だけは普通に接してくれた 二人のおかげで部活とかも楽しめちゃってる」

 あちこちにかけつけてなんでも解決…?カムイの力でってこと…?名探偵爽くんなの?洞爺湖温泉湯けむり殺人事件とかを解決しちゃってるの…?そんな風に思われた方も多いんじゃないでしょうか。
 ここで思い出していただきたいのが、第145局[背戻]の感想で私が引用した、知里真志保『えぞおばけ列伝』の記事。そこには、奇妙な病に罹患した酋長の妻を救うため、虻田郡豊浦町に住む、蜘蛛(アッコロの前身も豊浦町に住む蜘蛛の怪物だったそうです)とホヤウを憑神にもつ有名な巫女が呼ばれたことが記されています。
 巫女が依頼を受けて神がかりとなると最初にあらわれたのは蜘蛛の神。そしてこんなふうに言います。

「縁あって人間の女の魂の上に
憑神となって
人間の身の上に
何か難しい事件が起るたびに
その原因を明かし明かし
してやっているのだが
こんどの事件は
かなり面倒だと思う

 傍線部に注目。どうも虻田郡豊浦町の巫女に憑いている蜘蛛とホヤウは、何度も「難しい事件」の解決に携わっていたようです。 ここでいう「難しい事件」とは恐らく超自然的な現象をさしているのでしょうが……アッコロとホヤウを憑神にもつ爽くんが「あちこちにかけつけ」て「なんでも解決」していた、という行動に繋がるものを感じます。爽くんのモデルをこの虻田の巫女と見ると、この辺の記述がわりと腑に落ちるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
 現代を生きる虻田の巫女は、もはや巫術を求められることはない。カムイの力で事件を解決しても気味悪がられるだけ。 「チカと揺杏だけは普通に接してくれた」って、つまり、家族からも距離を置かれている可能性が高いですよね…。いつも呑気な感じだけど、何気に重いものを背負い過ぎじゃないですか爽くん…。

 そして虻田の巫女を爽くんのモデルと見ると、彼女の自宅もまた、その居所である豊浦町に存在する可能性が浮上してきます。 噴火湾に面した風光明媚なこの地にはカムイチャシ史跡公園というアイヌの史跡もあるそうです。カムイチャシとは「神の砦」という意味。どこぞのトランジスタグラマーアイドル一年生が「かっこいい!」って反応しそうですね。
 ここはいちご狩りも有名だとか。有珠山っ娘みんなで行けばいいと思うんですよねいちご狩り。不作の年でもアッコロの力で一夜にして赤く染まるビニールハウス。いいですね。
 あと、個人的には「世界ホタテ釣り選手権」がすっごく気になります。昭和新山山麓では国際雪合戦なるイベントも行われており、面白そうなイベントが目白押しの有珠山周辺なのでした。とりあえず有珠山っ娘たちは全部出ればいいと思う。春はいちご狩り、夏は麻雀、秋はホタテ釣り、冬は雪合戦、完璧じゃないですか。

 だんだん何の話をしているのかわからなくなってきましたが、とりあえずは暫定的に豊浦町を「爽くんの自宅の位置」ということにして巡礼なり観光なりしとくのもアリじゃないかと思います。
 
 ただし問題は、チカちゃんが伊達市の小学生大会でベスト8に入っていること。他の市町村の子供も参加することができたとも考えられますが、小学生の時点で彼女が伊達市在住であった可能性もあり。
 伊達市と豊浦町の距離って遠いんですよね…。地図を見るとその距離25.4キロ。車で27分、電車なら52分。遠いですね。地図のリンクをこちらに貼っておきますので適宜参照のこと。この距離に住んでいる子供たちが「幼馴染」になることってあるのかな。
 当ブログでは、その矛盾を解決する以下の3つの仮説を掲げておきます。
①爽と揺杏はキリスト教の家庭に育ち、家族に連れられてチカちゃんの父が牧師をつとめる教会に通っていた。三人はそこで出会い、日曜学校などで交友を深め、日曜学校の備品であった避難車を暴走させて遊んだりした。
②豊浦町で生まれ育ったチカちゃんが何らかの事情で引っ越した、あるいは爽が伊達市から豊浦町に引っ越した(そしてそこでカムイと出会った)。
③豊浦町で生まれ育ったチカちゃんが、伊達市にある私立の小学校の寮に入った。

 乱筆乱文失礼いたしました。以上です。