インターネットが一般化していなかった頃も、私は色々な方法でリサーチをしてきました。今ではインターネットでの情報検索は当り前です。情報を手に入れるのに、こんなに手軽で便利なものはないと思います。でも、どんな情報にしても誰かが出さないと何も出てこないということに気づいている人がどれくらいいるのか、時々疑問に思います。

少なくとも私はインターネットにずいぶん助けられてきました。それは見ず知らずの大勢の人達に助けられてきたということです。私が出す情報など、大した裏付けもない主観的なものが多く、興味のない人には毒にも薬にもならないでしょう。

それでも、字幕に関する情報は、ケースバイケースが多すぎてオープンに話せる部分が少ないためネットで検索しても分かることは少ないと思います。そこで字幕に関する個人的な思いや考え方、経験などについて書いているという面もあります。

ただ、何らかの報酬を受けて書いているわけではないので、私の主観を客観的に補正してくれる人がいるわけではありません。時々、過去に書いた事を読み返すと「ここは説明不足だな」「ここは回りくどすぎて分かりにくいな」等々、色々なことを思いますが、それを直していくのも大変な作業になってしまいます。私の文章を読む時はその点を踏まえて参考にしてもらえれば、と思います。

今の目的は単純に、字幕に興味がある人が考えを深める役に立ったり、字幕に興味がなかった人が興味を持つようになればと思うだけです。

話は少し違いますが<字幕翻訳のノウハウのオープンソース化>という話も以前書いているので、興味がある人はどうぞ。

最近はあまり見聞きしませんが、インタラクティブという言葉があります。いわゆる「双方向性」です。このキーワードだと少しズレがありますが、インターネットを使う人は誰もがインターネットとインタラクティブな関係になったら、と私は思います。情報を得るばかりではなく、情報の蓄積にも貢献するという意味で。

インターネットの検索で本当に多くの見知らぬ人達に助けられている私は、自分が詳しいことをこうして書くことで、眼には見えなくてもギブ・アンド・テイクが成立したらと思ったりします。