Heather 落合寿和の字幕翻訳日記

カテゴリ: 字幕翻訳業界日記

たいがい話が脱線しまくり、ちょっと気を抜くと時間も押してしまうトークイベントを大阪と横浜で開催します。字幕を作る時は1文字ずつ「あ〜でもない、こ〜でもない」と試行錯誤しつつ、じっくり考えるのですが話すとなると…。準備はするんですが、どうしても脱線してしまって。空気を読むというか、読まないというか、その場で反応がいいと感じると、そっちに話がいったりして…。

まずは今週末、大阪から。第七藝術劇場での「サスペリア」7月12日(金)19:35〜の終映後のトーク(21時半位〜22時位)。
http://www.nanagei.com/movie/data/1363.html

そして7月13日(土)に天六のブックカフェバー、ワイルドバンチでは14時~16時に「映画の字幕ナビ」出版記念トーク。
http://www.cinepre.biz/archives/25150

続いて同じ会場で17時〜19時の予定で「サスペリア」の感想を語り合おうというイベントに登壇します。
http://www.cinepre.biz/archives/25164

そして来週末には横浜シネマリンで7月20日(土)に「サスペリア」(20時10分〜)の終映後22時位から22時半位。(こちらは終了時間が少し遅いです…)
https://cinemarine.co.jp/suspiria/

「サスペリア」、「ダリオ・アルジェント監督」、「字幕」、「映画の字幕ナビ」、「桜坂劇場」、「ガチバーン映画祭」といったキーワードを中心に、イベントごとにテーマを分けて話していきます。(でも、それぞれ脱線しつつキーワードがクロスオーバーしていってしまうのかもしれません)

全ての会場で「映画の字幕ナビ」にサインします。お近くの方、時間に都合のつく方、よかったらぜひ!

洋楽のステージの話

「ありがとう」=Thank you。「どうもありがとう」=Thank you very much。というルールを私は作っています。音楽関係をやっていると「ありがとう」がいっぱいすぎて、いちいち「もうちょっと違う表現ない?」とか考えても行き詰ってしまってね。

「おまえ、適当な奴だな!」と言いたければどうぞ。

でも悩むんです。イタリアやドイツやフランスでのステージ。「グラッチェ」にする?(スーパーカップみたいだけど…。いや、今はファミレスか…。)とか、「じゃあ、メルシーはOKとして、merci beaucoupって言われたらメルシーボークーは馴染みがないだろ?」とか、「ダンケはよくても、ダンケシェーンはムリだろ」とか…。

スイス公演に至ってはアーティスト自身も悩む。じつはこれが厄介で…。素直にドイツ語とフランス語と英語をまとめて言うなら「ダンケ」、「メルシー」、「サンキュー」とカタカナにしてもいいんだけど、同じステージ中に、適当にどれかを散りばめてくる(普通にサンキューとして使う)とヘン。なので全部「ありがとう」にして思考停止。

どの言葉で攻撃されても英語のThank youに相当する言い方には「ありがとう」。very muchがついたら「どうも」をつける。を基本にしております。妙に色々考えて配慮していると破綻するのですね。

もちろん、時々他の表現(「どうも」だけにするとか)も使います。この言葉は何語にしても、それなりに分かりやすい音ではあるので「ありがとう」最強ということで。

場合によっては「ありがとう」の上にカタカナでルビをつけたりなんかして、も〜、この〜。スパシーバ(?)。

1987年夏。研究社英和大事典を読みました。約2200ページ。古本屋さんで1000円で買ったもの。見ると初版は1927年(昭和2年)。私が読んだのは1968年印刷の第4版。読んだきっかけは言語学の授業でした。「方言」について勉強していて、辞書にある方言を全て書き出したのでした。見出しばかり見ていた感じですが、それでも読みごたえがあります。学生時代は社会人より時間があります。

字幕翻訳の仕事を始めてそろそろ15年になりますが、業界の環境は15年前と大して変わっていません。このブログでは動脈硬化を起している、ある業界について、そして、自分の仕事について書いていこうと思います。

このページのトップヘ