『ドイツはビールが水よりも安い』

というのは有名な話でありますから、いまさら 500ml で100円ぐらいではあまり驚きは感じません。前回紹介したこれも、一本70セント、ちょうど100円ぐらい。

なので、基本的にビールといったら、それはもう激安の類に入ってくるわけなのです。しかし、そのなかでも特に激安、もうこれ商売になるのか?というほどの価格破壊ぶりをみせるビールに、ドイツのスーパーではしばしばめぐり逢います。

これは先日、近所のスーパー Kaufland (カウフランド。和訳:購買王国)で目撃したビールの山を激写したものです。

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ちょっとわかりずらいかも知れませんが、上にぶら下がっている値札に「7.40 / 0.37」と書いてあります。これはどういうことかというと、

1本(500ml)で 0.37 ユーロ、1ケース(20本)で 7.40 ユーロだということを意味しています。

安い!!!

遠くの方に普通のビールが売られているのが見えますが、例えばそちらの値段は1本 0.68 ユーロ、つまり100円ぐらい。そのすでに安い普通のビールから比べてもおよそ半額という驚異的な安さです。

しかしここまで安いと怪しさを帯びてくるのもまた事実…。

ピートはその昔、北海道に住んでおりまして、その近所で随一の激安食糧品店であったスーパー TRIAL 上磯店には足繁く通っておりました。そこには当時、おそらく日本一の安さを誇るであろう TRIAL BEER (通称、トラビール)という代物が一本たしか70円ほどで売られており、貧乏学生ピートは大変お世話になったものでありました。しかしその味たるや、「濃いビール味のする炭酸水」という感じで、まあ要するに、お世辞にも美味しいビールと言うわけにはいきませんでした。

で、今この目の前に積まれた Oettinger 、一本50円ということはあのトラビール以下なわけです。

うまいわけがない。

そう決めつけて全く期待はしなかったものの、しかしあまりにも財布に優しい価格設定にはついに抗えず(学生時代から変わっていない…)、つい買ってしまいました。


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まずは定番ピルスナー。

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ちょっとだけ度数が高いよ。エキスポート。

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爽やかでホップの苦味が抑えめなヘレス。






いや〜、うまい!!!!!






ごくごく飲んでしまいました。トラビールとは何だったのか。

やはりこれも、ビール純粋令の為せる技なのでしょうか。ドイツではいくら安くても、ビールと名乗る限りは「水、麦、酵母」のみから作られなければならないわけで、そこに安い穀物を混ぜ込もうなどという小細工は一切できませんから。

じつはこのOettinger というビールはドイツではかなり人気があるらしいのですが、広告を街で一切見ません。ほぼ口コミのみに頼って広告費を抑えて、この安さを実現しているのかもしれません。

コロナ禍で家に引きこもり中ですが、家にこのビールがつねにケースで常備されていれば(少なくとも精神的には)なんとかやっていけそうです。

はやく世界が落ち着くことを願っています。

(文責:ピート)