2016.12.20
 ライフワーク的な取組で行って来たJAXA打上げロケットの光跡を撮る事に関しては、記念すべき日と成った。

 この日の朝の天気予報では、スッキリとしない空模様と成っていたので、撮影は諦めていた。ところが、15時すぎから急激に回復。就業終わりの17時には快晴になった。急いで帰路につき、自宅に戻って機材をセッティングした。

 あわよくば、45P/Honda-Mrkos-Pajdušakova 本田・ムルコス・パジュサコバ彗星も撮れないかと低空の西の空を探ったが、撃沈。撃沈と言えば、先日のHB-6「こうのとり6号」の打上げ後の光跡も、撮影は叶わなかった。
 そんなこんなで、推力もHBの補助ロケット1本分であるイプシロンには期待はしていなかった。

 夕飯の時間帯と被って、家人からの冷ややかな視線を受けながら、流し込むように食事を終えて、撮影態勢をとったのが19時50分。1度決めたピントや、画角の調整をいじっていると、あれよあれよと20:00となり、動画撮影用のカメラから撮影開始。続けてインターバル撮影のカメラもONした。

 内之浦方向の南西から第2段燃焼終了となる南方向の範囲を広く、目を凝らして空の変化が無いかをみる。
20:02 南西方向の空に突然、比較的明るい光体が現れ、東に移動し始めた。金星には及ばないものの、フォーマルハウトよりは、数段明るい。規則的な明滅や航行灯の様な複数の灯がある訳でも無い事から、航空機では無い。また、ISSやイリジウムフレアの様に明るい人工天体の可能性を考慮しないといけないが、この時期の夕刻では19時台直前までが限界なため除外出来る。

 とっさに「イプシロン」に違い無いと確信した。
20:02~20:04:30の約2分半に渡って目視確認出来た。出現時は突然。消失時は徐々に光度が落ちて見えなくなった。
20161220ip改
カメラ:Pentax K-5s
レンズ:Tamuron A16P SPAF17-50XRDI2

絞り:3.2
ISO:2000
焦点距離:28mm(35mm換算42mm)
露光:5s 1s休のインターバル撮影 25枚の比較明合成
赤道儀:Vixen GP2D+DD3のノンタッチガイド

突然の発光開始についての検証
運悪く、そのタイミングが電柱と被っており明確に示せないのが残念だが
20:01:52
IMGP0060
20:01:59
IMGP0061
20:02:05
IMGP0062
20:02:11
IMGP0063
20:02:17
IMGP0064
20:02:23
IMGP0065
20:02:29
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光跡が現れ始めた20:02:23に対し、それ以前の5コマには光跡延長上にそれらしきモノは認められない。
(電柱および周辺構造物の影に成るタイミングはあるだろうが)
尚、記載時刻は撮影時カメラ内蔵時計に約2分のズレがあったため、換算したもの

今一度、11月に作成した軌道予測図を確認する
富雄b
赤がH-B 黄色がイプシロン。
方位角225°(南西)から立ち上がり、180°(南)を通過し、第2段燃焼終了では165°に達し、その際の仰角は20°と予測した。
 今回の撮影結果について、写っている恒星をStellariumで照らし合わせ記入した。
20161220ip改
 ほぼ、予測に沿った結果が得られた事が判明した。
方位角220°付近で突然発光し始めたのは、第一段燃焼終了後、第2段燃焼開始までに間隔があったためと思われる。つまり、奈良から観測できた光跡は、第2段の燃焼期間だった事になる。

 瀬戸大橋上空にイプシロンの光跡 倉敷科学センター三島さん撮影
 第1段と第2段の燃焼の不連続な部分が捉えられている。

  イプシロン2号機打ち上げが浜松から見えた! 
  小生と同じく、計画書から座標を割出し、カシミールで描いての狙い撃ち。
 第一段の燃焼も捉えられているのが凄い。

 イプシロン2号機〜関東から観測
 以前 一緒に朝日新聞に取り上げて貰ったロケッこさん。第3段燃焼も捉えていらっしゃる。


カメラ:lumix-G7
レンズ:ZUIKO DIGITAL 11-22mm F2.8-3.5

絞り:3.5
ISO:5000
焦点距離:22mm(35mm換算52mm 4K撮影のため)
露光:1/2s
 小生撮影の動画とJAXA公開の打上げ動画を同期させて最終動画に仕上げた。
PCが非力なのか、編集ソフト上で同期をとると、出来上がった動画ではズレが生じた。
何度かの調整の後の最終形だが、若干まだズレている。また、打上げ時の部分がリピートに成っているのも、意図したものではなく、そうなってしまったもの。

 推力的には貧弱で撮影も困難と思われたイプシロンがマイナス等級で輝いて見えたのは、下図の通り 経路とそれによる仰角の差が大きかったと判断した。そうと判っていれば、もう少し広角で撮ったのだが・・・
 前出のロケッこさんの記事によると、固体ロケットの光の方が視認し易いとあるが・・・

とにもかくにも、内之浦からの夜間打上げは、これからも要チェックである。
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ファン!ファン!JAXAページ内のイプシロンロケット2号機の打ち上げ写真集で紹介頂きました。
ジオスペース探査衛星「あらせ」/イプシロンロケット2号機 打ち上げ写真集