・・・1月30日・文句さんとの特別対談・・・
072
まさか、私の語気に、怯んだのでしょうか?
僅かな沈黙がありました。


(…まさか?)


それで気づいたのですが
誠さんって、さっきから
間髪を置かずに、捲し立てていましたな。


(…そう言われれば…そうだな。
 何だかんだと言ってはいても
 やっぱり不安だと見えるな。)


そりゃあ、そうですよね。
いくら、愛妻の旧知でも
彼にとっては
ドコの馬の骨か判りませんでしょうからね。


(豚の骨かも知れねえしな。)


今なら、察してあげられると思うのですが
当時の私は若くて
相手の心情を思いやる力が未熟でした。


『先ほどからのお話は
 当時、俺に対して果たせなかった諸々について
 無用な懺悔を綾乃が抱き続けているコトが
 発端にあるような気がしてなりません。
 琴乃ちゃん個人の尊厳は
 ドコにあるのでしょう?』


「ごめんなさい、ごめんなさい。
 気に障りましたら、謝ります。」(誠)


(おやまあ。弱々しい声が裏返ってるぞ。)


『誠さん、安心して下さい。』


私、慌てて懐柔です。


、ごめんね。
 パパ、いつも言い過ぎちゃうの。
 悪気はないの。」(琴乃)


さっきまで
真夏の太陽のように明るかった琴乃ちゃん
声のトーンが低いです。


琴乃ちゃん、判っていますよ。』


言い過ぎなのは
私の方だったでしょうか?


(いや。言うべきは、言った方が良いし
 今のおめえの言葉は、その範囲内だったと思うぞ。)


私、ちょっぴり、まだ、子供だから
言いたいコト、言っておこうと思いました。


『俺、綾乃が大好きです。
 そんな綾乃と誠さんの愛娘なのですから
 琴乃ちゃんのコトも
 きっと、必ず、絶対に
 大好きになると思います。
 その髪に、瞳に、仕草に、心に
 少年のような恋をすると思います。』


「…………」(誠)


返事がないですが
聞いていてくれているのでしょう。
誠さんの消沈した空気が伝わってきます。


、ありがとう。」(琴乃)


やっぱりまだ、ちょっぴり
琴乃ちゃんの声のトーンが低いです。


『俺と綾乃の間に
 過去、どんなコトがあろうとなかろうと
 琴乃ちゃんは、琴乃ちゃんです。
 琴乃ちゃんに逢うの、楽しみです。
 約束とか、処女とか
 俺にとって、そんなの、関係ないです。
 俺は、俺の最大限で
 琴乃ちゃんという女の子とまっすぐに向き合って
 仲良しになりたいと思います。』


言い過ぎましたかね?


(良いんじゃねえのか?正論だし…。)


真奈美ちゃんから【合格】の笑顔、戴きました。


(当然だろ。)


「あ…あの…。むっぷ!」(誠)


(むっぷ?)



 またお喋りで
 墓穴を掘ってるでしょっ!
 今度は何を言ったの!?」(綾乃)


ようやく誠さんが何か言いかけたかと思ったら
突如、綾乃の乱入です。


(さては綾乃ちゃん、またやったな。)


ママぁ~。」(誠)


誠さんの声が、音量ダウンします。
少し離れたようです。


「きゃ~。誠くん、どうしたの?
 またグーパンチ?
 ママのオッパイにおいで~。」(ママ)


同じく、少し離れた感の音量で
ママ誠さんを慈しむ声が聞こえます。


(ははは…。
 ママちゃん、また、オッパイ丸出しで
 を抱いてあげてるんだろうな~。
 結局、とやらも
 本質はおめえと大差ねえ甘ったれなんだな。
 綾乃ちゃんの、しょーもねえ趣味も
 変わらねえな。)


、ごめんね。
 不愉快なコト、言われた?
 私に免じて、忘れてあげて。」(綾乃)


罰は受けたようですので
もう少し、懐柔を重ねておきましょうか。


『誠さん、聞こえていますか?
 綾乃との再会を許して下さった誠さんには
 どれほど感謝しても足りません。
 本当にありがとうございます。
 だから、俺、誠さんのコトも、好きですよ。
 綾乃が選んだ旦那様ですからね。
 綾乃琴乃ちゃんが、そうしてるように
 俺のコトは、晃と呼び捨てて下さい。
 友達になりましょう。』


「そ、そんな、もったいないです。」(誠)


電話の近くに
慌てて走り寄ったような音と音量です。


琴乃ちゃん
 さっき、パパが、何て言ったのか
 ママに教えてあげて。』


「ええとね~。あのね~。」(琴乃)


(いじめかよっ?)


「あ、あ、晃。」(誠)


『お、早速実践か。嬉しいねぇ、大親友。』


「だ、大親友だなんて、畏れ多いですよ。」(誠)


『あれ?誠?言葉が固いね~。
 奥さん同士が大親友になったんだ。
 夫同士も大親友でいこうじゃないか。』


「で、でも、晃には、丁寧な言葉じゃないと
 年上だし、畏れ多くて…。」(誠)


琴乃ちゃん
 さっき、パパが、何て言ったのか
 ママに教えてあげて。』


「ええとね~。あのね~。」(琴乃)


(意地悪だな。)


「ああっ!もうっ!判ったよっ!
 これからよろしく、大親友っ。」(誠)


綾乃ママ琴乃ちゃんも笑っています。
何とか、後始末できたみたいですね。


・・・・・


電話が終わったアト
私も、真奈美ちゃん
どぉ~っと疲れて、抱き合ってました。


『私、完全に、気合負け…。
 綾乃ちゃん、手ごわいわぁ~。
 でも、友達になれて、良かった…。』


『すんごい駆け引きだったね。』


『ボロ負けだったけれどね~。
 でも、あんたが
 誠さんに勝ってくれたから、良かったぁ~。
 あんた、とっても格好良かったわよ。』


勝ち負けなんて、ないと思うけど…。


真奈美ちゃんが、キスをしてくれました。
いつになく、濃厚なキスです。


私は、真奈美ちゃんの服を脱がせてゆきます。


(どうして?)


そこで、それ、訊きますか?
どうしてでしょうね?
習慣みたいなモノです。


あれ?何故に?
秘花が、濡れています。
いつになく、びしょ濡れです。


『絶対に内緒よ。
 ちょっぴり、おしっこ、漏れちゃったの。』


どっしぇ~!!


(へえ。あの、真奈美ちゃんが…ねえ。
 おめえの思い出を
 よっぽど大事に思ってくれていたんだな。
 たったひとことの誤りも許されない駆け引きに
 思いっきり緊張したんだろう。)


私、いきなり、戦闘態勢、完了であります。
ギンギンの暴発寸前であります。


『だめ。精力は温存しておきなさい。』


え~ん。
真奈美ちゃん
チンチンを入れさせてくれません。


(たまには良い薬だ。我慢しろぃ!)


・・・・・


20時過ぎ辺りで、一度、電話がきまして
どうやらもう、東京駅に来ているようです。


(新幹線にでも飛び乗ったか?)


『〇〇線に乗って、〇〇駅まで来たら
 また電話を下さいね。』


2度目の電話が来た時
真奈美ちゃんが迎えに出かけました。


2人で行こうと言ったのですが…。


『あんたは、家にいてちょうだい。
 綾乃ちゃん達のコトだから
 あんたの顔を見た途端泣き崩れて
 1歩も動かなくなっちゃうわ。』


(確かに、そうなるだろうな。
 駅中で、それをやられたら
 いつ帰り着くのやら、判らなくなるものな。)


私、家の中に、独りです。


…静かです。


思えば、私が家に居る時
いつも真奈美ちゃんが居ました。
だから、家の中で独りなんて
もしかしたら、初めてなのかも知れません。


(何だ何だ?ママが恋しいのか?)


はい。


(そういうの、素直に答えるなっ!)


ピンポォ~ン


しいんと静まり返った空気を
突如裂くようにして
玄関チャイムの音が響きます。


私はマンガのように
飛び上がって驚きました。


インターフォンなんか、出ません。
勢いよく玄関を開けました。


ぁ!!』(綾乃)


晃くぅ~んっ!!』(ママ)


『あ・き・らっ!』(琴乃)


玄関扉狭しと、我先に入ってきた母娘3人が
いきなり私に飛びついて
強く強く抱きしめてくれました。


(良かったなあ、モテモテで。)


顔…顔が見たいっ。
ママ綾乃の顔が見たいっ。


でも、前からは綾乃
後ろからはママが抱きしめていて
私の身体と長い髪に、顔が隠れてしまって
よく見えません。


『え~ん、え~ん、え~ん…』(綾乃)


『ふぇ~んっ!』(ママ)


綾乃ママも、私を抱きしめたまま大泣きです。


(そりゃ、わざと顔を隠してたな。)


ああ、とっても良い匂いです。
綾乃ママ
うっとりするような匂いに包まれて
私の魂が抜けかかります。


『えへへ…。』(琴乃)


綾乃ママの隙間を見つけて
真横から私にしがみついていた琴乃ちゃん
キラキラした笑顔で私を見上げています。


まるで、憧れのスターに出逢ったような
5歳の女の子のらしからぬ恋心満載の笑顔です。


『あ、あ、綾乃ぉ!』


(どうしたよ?おい。)


『…はい。』(綾乃)


私の前から抱きしめていた女性が
涙でぐしょぐしょの顔をあげました。


ああ、何というコトでしょう。
私の目の前に、懐かしい顔があります。
私が覚えている時から13年分成長しておりますし
溢れる涙で、化粧もグシャグシャですが
間違いなく綾乃です。


『…こんな顔なのに…見~た~な~!』(綾乃)


『うっぷ』


はい。
お約束のグーパンチが炸裂です。


(早速、素敵な手土産を貰ったな。)


…それに…しても…


私は、もう一度、琴乃ちゃんの顔を見ました。


やっぱりです。


(何がだよ?)


琴乃ちゃんって
小学生の時の綾乃の顔にそっくりなんです。


まるで、小学生の綾乃そのものが
そこにいて微笑んでいるようです。


(ほえ~。
 でもまあ、娘なんだから、自然なコトかもな。)


『うふふっ…。よく、似てるでしょう?』(ママ)


『はい。そっくりです。』


振り向くと、やっぱり惨憺たる化粧の…。
でも、とっても懐かしいママの顔です。


『何がよ?』(綾乃)


『琴乃ちゃんよ。
 小学校の時の綾乃にそっくり。』(ママ)


『げ!やっぱり?』(綾乃)


『そうですよ。
 初対面の私が、3人を見つけられたのも
 琴乃ちゃんのおかげですから。
 小学校の卒業アルバムの綾乃ちゃんと
 そっくりなんですもの。』(真奈美)


(なるほど。)


『嬉しいっ。?私、可愛い?』(琴乃)


『めちゃめちゃ可愛い。恋人になって下さい。』


恋い焦がれた綾乃ママ
やっと逢えた動揺を見透かされない為の
私なりのユーモアだったのですが…。


『やった💛
 これで、ママとの約束が果たせるね。』(琴乃)


単なるユーモアでは
済まされない発言だったかも知れません。


(ばぁ~か。
 せっかくの再会なのに
 いの一番で、5歳の女の子に
 恋の告白をして、どうするんだよ?)


『はいはぁ~い。
 みんな、いつまで、玄関にいるの?
 コートをお預かりします。
 全員、おフロ場へ
 直行して下さぁ~い。』(真奈美)


(客が来たら、まず、フロ場に連れていき
 裸のつきあいを存分に楽しむというスタイルは
 昔からなんだな。)


はあ…。そうですね。


(ひとつ、気になるコトがあるぞ。)


…何でしょう?


(【真・綾乃ちゃん騒動15】じゃ
 確かに女性2人と書いてるが
 実際は3人じゃねえか。)


文句さん、やっぱり人でなしですね~。
エロエロ目的になれない琴乃ちゃん
人数から外すのが普通でしょ?


だってまさか
まだ5歳の琴乃ちゃん
チンチン入れちゃう訳にもいきませんからね。


(そうはいっても
 琴乃ちゃんも裸にして
 エロエロ三昧だったんだろ?)


・・・・・


(あ。この野郎、締めやがったな。)


脱衣場で
洗面台に向かったママ綾乃
クレンジングクリームで化粧を落とします。


やっぱり女の子ですね。
2人の化粧落としの様子を
琴乃ちゃんが、熱心に見ています。


そんな3人が微笑ましくて
1mほど後方に立って
幸せを感じながら眺めている私です。


(変態っぽいぞ!)


(11へ)


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