・・・1月30日・文句さんとの特別対談・・・
072
♪み~は~は~の~ む~ね~に~♪


女の子達、親が居ないって言ってたわね。
御母の胸に…だなんて、泣かせるわ。


♪ね~む~り~た~も~♪


ああ、あの子達、どうしてるかしら?
今日は、何だか、妙に思い出しちゃうわね。


♪ゆ~め~や~す~く~♪


またきっと…
今日も知らないオトコに抱かれて…。


もしかしたら…


横暴に弄ばれて、泣いてるかも知れない…。


♪♪~♪~♪


うわ~。
急に音色が変わって
弾むようなピアノの音、迫力あるわね~。


「いきますよ。」(幸治)


「はい。」(千尋)


「メリークリスマスっ!!」(幸治)


うわっと。
勢いよく動くから、倒れそうになったじゃないの。
紙袋、破れなくて、良かったわぁ。


パパン!パパパパン!


クラッカーとストロボフラッシュ…。
派手ねぇ~。お金持ち根性丸出し?


紙袋越しにだって眩しかったんだもの。
女の子達、目、大丈夫かしら?


「あ、サンタさんだぁ。」


「メリークリスマスっ!!」(幸治)


「サンタさぁん。」


まあ、うふふっ…。
何て純真無垢な声だコト。
大丈夫だったみたいね。


「おやおやぁ?
 ボクをサンタと呼んだ
お嬢様達
 何か、間違ってないかい?」(幸治)


幸治、何よ?
幼児番組の、お兄さんみたいな調子ね。


「だって、サンタさん…。」


「サンタは真っ赤。ボクは、青いだろ?」(幸治)


「ホントだわ。サンタさんのニセモノぉ。」


「ニセモノ、ニセモノぉ。」


きゃはは…。言われてるわ。
当たりよ、お嬢ちゃん達
真っ赤な…じゃなくて、真っ青なニセモノなの。


「ははは…。ニセモノはヒドいな。
 僕は、サンタの友達で
 ヨンタというんだよ。」(幸治)


「ぎゃはは…。ヨンタだって。」


……ヒドいネーミング…ね。
そしたら私はヨン子かしら。
出るのが恥ずかしくなっちゃうじゃない…。


「変なのぉ~。きゃはは…\(^o^)/」


…ウケてる…( ゚Д゚)
それなら、いっか。


お嬢様達、クリスマスって
 いつだか判るかい?」(幸治)


「12月24日~。」


あれ?


何か、声が、似てるわね。
むつみの声と、そっくりだわ。


「おお、ソコの可愛いお嬢様、正解(^^)v」(幸治)


「お嬢様じゃないよ、すみれだよ。」


すみれちゃんっていうのね。
やっぱり、違うわね。


バカね。


今日は、思い出してばっかり。


だから、きっと
声まで、似てるように、聞こえちゃうんだわ。


すみれちゃん、正解。
 サンタは今、24日の準備で大忙しさ。
 だから代わりに僕が来たんだ。」(幸治)


そっか。そういう設定の為に、青にしたのね。
それなりに考えてたんだ。


「わわっ!!」(幸治)


「ひゃ~?」


え?


「サンタは、ビックリしたんだ。」(幸治)


私もビックリしたわよ。
急に大きな声を出すんだもの。


「どうして?」


うふふっ…。
紙芝居のような進め方ね。


「ひえ~っ!!」(幸治)


「ひぇ~?」


…また?


「そしてサンタは、とっても困ったんだ。」(幸治)


「何が困ったの?」


絵本の読み聞かせにも似てるわね。
幸治って、こんなコトもデキるのね。


「だってね、さくらちゃんすみれちゃん
 こんなにも良い子が2人もいたのに
 今まで気づかなかったんだもん。」(幸治)


そっか。


さくらちゃんと、すみれちゃんっていうのね。
綺麗な名前だわ。


「ずっと待ってたんだからぁ~。」


可哀想に…。
クリスマスらしいクリスマス
一度もなかったのね。


バカバカっ。ボクのバカぁ~。
 サンタは、とっても後悔したんだ。」(幸治)


「あははは…。」


…あ。
また娘達を思い出しちゃった…。


あの子達にも
クリスマスらしいクリスマス
してあげられなかったなあ。


「サンタは、落ち込んだ。
 す~っごく落ち込んださ。」(幸治)


「サンタさん、可哀想…。」


「ゴメンね~。ホントにゴメンっ。」(幸治)


「いいよ、いいよ。」


優しいのね。良い子達じゃない。


「だからね、今までの分、まとめて
 特別プレゼントを用意したんだって。
 サンタに頼まれて
 ヨンタが運んできたヨ。」(幸治)


もしかして…


今日は10日だから
24日のクリスマスを楽しみにできるように…。
素敵な夢を壊さないように…。


サンタじゃなくて、ヨンタにしたのは
それが理由なの?


24日じゃなくて、10日にしたのは
それが理由なの?


だとしたら…


何て細やかな気遣いなんだろう。


「わぁ~。すごぉ~い。
 もしかしたら
 その大きな袋に入っているの?」


さくらちゃん、正解っ(^^)v
 そのとおりさ。」(幸治)


「きゃ~。オチンチンかな?」


お、おちんちん?


「いて。」


い、今、もしかして、叩かれたの?


「うわ~。フォークが飛んできた。
 刺さらなくて良かったね。」


…………


あ、荒っぽい家庭に
育てられてるのね… ( ̄▽ ̄;)ハハハ…


「しぃ~。」(幸治)


「しぃ~?」


「全世界の良い子達には、内緒だよ。
 24日じゃないのに、プレゼントをあげるなんて
 ルール違反だもの。」(幸治)


きゃははっ…。
声を潜めちゃったりして…。
雰囲気出すじゃない。


「サンタさん、叱られない?」


さくらちゃんすみれちゃんにだけの
 特別なプレゼントだからね。
 2人が内緒にしておけば
 叱られないと思うよ。」(幸治)


「きゃ~。」


「内緒にするわっ。絶対に内緒にするっ。」


うふふっ…。
もう、すっかり、仲良しね。


「これは、秘密。秘密中の秘密なんだ。
 でも、
さくらちゃんすみれちゃんなら
 絶対に秘密を守れるね。」(幸治)


「守れるわ。
 でも、どうして、私達が守れるって判るの?」


「内緒だよ、秘密だよ、しぃ~。
 そんな時、どうするの?」(幸治)


「んとね、人差し指をね
 口にね、こおやって…」


「そうだね。
 鼻の下の縦の窪みはね、天使達がね
 内緒の方法を教えてくれた時に
 できたんだよ。」(幸治)


「え?そうなの?」


ファンタジックな小話、持ってるわね~。


さくらちゃんすみれちゃんの窪み
 ヨンタ色になってるもの。
 絶対に内緒にできる証拠さ。」(幸治)


「あ、ホントだわ!青くなってる~。」


「不思議!どうして?」


ティーキャンドルに火を灯した時
髪を直すフリをして
中島が青い絵の具を鼻の下につけたのでした。


「これはこれは…。
 綺麗なお嬢様方の一大事でございますな。
 この中島に、お任せ下さい。
 おしぼりで綺麗に
 拭き取って差し上げましょう。」(中島)


「おじさん、ありがとう。
 不思議なコトもあるのね。」


「ホント。私、心臓、ドッキドキ。
 どうして青くなったんだろう?」


幸治、上手ね~。
【ツカミ】とやらは、バッチリだわ。


「特別プレゼントだから
 特別な方法じゃないと、開けられないよ。
 
さくらちゃんすみれちゃん
 手伝ってくれる?」(幸治)


「判ったわ。任しといて。」


「どうすれば良いの?」


「テーブルの上に
 クラッカーがあるでしょ?」(幸治)


「この三角いの?」


「初めて見るわ。」


な、何てコト…。


クラッカーも見たコトないなんて…。


どれだけ可哀想な女の子なのよ?
アトで家族に文句言ってやらなくちゃね。


「そっか。
 それじゃあ、
お姉さん達と一緒に
 一度練習してみよう。」(幸治)


「はい、さくら様。
 まずは、このように持ちます。」(優子)


「…はい。」


「そうです、すみれ様。
 危ないですから
 人に向けないように致しましょう。」(藍子)


「…はい。」


「さあ。紐を引っ張ってみて。」(幸治)


パン!パパンッ!


「うわ。ビックリしたぁ~( ゚Д゚)」


「おもしろい、おもしろい。
 クラッカーって、おもしろいのね。」


「あ、綺麗なヒラヒラが、いっぱい出たわ。」


「あ、私のもぉ。」


ひえ~。
見えてないのに、これだけ泣けるなんて…。
隠れてて良かったぁ~。


クラッカーひとつに喜び過ぎよ。
キティちゃんなんかあげたら
気絶しちゃうんじゃない?


さくらちゃんと、すみれちゃんと、みんなで
 この大きな袋に向けてクラッカーを鳴らすと
 中のプレゼントが飛び出すんだ。」(幸治)


「わあ~。おもしろそう。」


「さあ、クラッカーを構えて。
 僕が、メリークリスマスって言ったら
 勢いよく、紐を引っ張ってね。」(幸治)


「うんっ。」


うふふっ。ヤル気満々ね。


「御家族の皆様も、一緒にお願いします。」(幸治)


「はぁ~い。」


「お手元に用意してございますクラッカー
 不備不具合などございましたら
 お申し出ください。」(幸治)


「大丈夫で~す。」


あら?ご家族の方、若い女性なの?


「それじゃあいくよ。
 メリークリスマス!!」(幸治)


いよいよね。


パン!パパンッ!パン!


ひゃぁ~。


あ、コンコン合図だわ。


「メリークリスマス!!」(千尋)


・・・・・


時間が停まりました。
空気が固まりました。


勢いよく両手を挙げて
紙袋から踊り出た千尋
固まってしまいました。


すべて、上手く、いきました。
過ぎるくらい、上手く、いきました。


でも…


(ははは…。
 随分と手がこんでたが
 
幸治とやら
 おもしれえ演出をするじゃねえか。)


(たまみ…なの…?…
 むつみ…なの…?…)


10歳からの空白の4年間…
それは、少女が
大人の女性へと変わってゆく過渡期であり
顔つきや身体が、著しく変化する頃でもあります。


今、呆然と、自分を見ている双子の少女達…。


でも…
たまみむつみに、間違いありません。


千尋の心が、一瞬にして、凍りつきました。


(…え…?…ツッコんでる場合じゃねえな…。)


「ママぁ!!」(さくら)


「ママぁ!!」(すみれ)


2人が、千尋に飛びつきます。


千尋が持っていたキティちゃんは
ポーンと弾き飛ばされました。


そして千尋
力を失って、尻もちをついてしまいました。


全身が凍りついたように固まってしまったので
まったくの無防備です。
尻もちをついた千尋は、大股開きで
毛糸のパンツ丸出しです。


「え~ん!。・゚(゜´Д`゜)゚・。」(さくら)


「え~ん!。・゚(゜´Д`゜)゚・。」(すみれ)


さくらすみれ
そんな千尋の両脇に座り込んで
オッパイに顔をうずめながら
泣き出してしまいました。


「良かったな。おめでとう。」(元亭主)


パチパチパチ…


元亭主が、立ち上がって、拍手を送ります。


(ほう。やるじゃねえか。)


パチパチパチ…


それに続いて、も立ち上がり
拍手を送ります。


(こういう時、拍手が一番のBGMだからな。)


「ママ!ママ!ママ!ママ!」(さくら)


「ママ!ママ!ママ!ママ!」(すみれ)


2人は、千尋に抱きつきます。
千尋は、呆然としたままです。


♪♪~♪~♪


【もろびとこぞりて】の生演奏が始まって
劇的な再会に華を添えます。


(これも幸治とやらの演出か。ニクいな。)


「マママママママママ!」(さくら)


「マママママママママ!」(すみれ)


(【マ】の数が、2で割り切れてねえぞ~。)


2人は、千尋に、しがみつきます。
かたく、きつく、しがみつきます。


優子藍子涼子景子中島
涙ぐみながら、拍手を送ります。


そして幸治も、力いっぱい拍手しています。


(159へ)


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