まえがき

 これはもしかしたらあったかもしれない杏と朋也の出合いのお話です。
 光り見守る坂道で とは一切関係ありません、似てるけど。
 とりあえずあたかもしれない程度に思って読んでください。





 ──以下本文──

 四月…学年が一つ上がり、新入生を迎えて浮き足立つ季節、あたしはまるで嬉しくなかった。
 なぜならクラスの委員長と不良二人の世話係を押し付けられたからだ。
 そして新しいクラスでの最初の仕事は遅刻した不良への注意だった。
三時間目の終わりにやって来た青みがかった黒髪の男子生徒…岡崎朋也の前に行き。
「ねぇ、あんた」
 そう声をかけると。
「あ?あんた誰だ?」
 こいつは…クラスの委員長の顔と名前も知らないのか…
「あんたのクラスの委員長よ、とりあえずなんで遅刻したの?」
「なんだっていいだろ、それとも委員長様は生徒の生活にまで口を出すのか?」
 こいっつは…ムカつくわねぇ…
 一回締めてやろうかしら?
 ─がらがら…
 そこへ一人の男子生徒が入ってきた。
 その生徒は髪をキンキンに染めてみるからにフリョーって感じの生徒…春原陽平だった。
「あれ?岡崎~誰?この子」
「クラスの委員長らしい」
 そう言うと春原は顔をしかめた。
「へぇ~、で、その委員長様が僕らみたいな不良に何のようだい?」
「遅刻せずに学校に来なさい」
 そう答えると。
「ハハッ!無理無理、そんなのできるわけ無いじゃん!」
 いちいちムカつくわねぇ…こいつ…
「それとも夜の相手をして──ブバッ!」
 流石に我慢の限界だった。
 あたしはたまたま手元にあった国語事典を力の限り春原の顔面にぶつけると静かになった。
 辞書って意外と使いやすいのね…
「で?あんたはどうなの?あんたもくらう?」
 そう聞くと岡崎は
「考えておくよ」
 とだけ言い残し席をたった。
「ちょ、ちょっと!四時間目はどうするのよ!」
「適当に先公を誤魔化しとけ」
 誤魔化しとけってこいつは…
 あんたもくらって大人しくなさい!
 わたしはおもいっきり漢和辞典を投げたが…
 体をそらして避けられた…
 そして手をヒラヒラと振って出ていった。
 ──キーンコーンカーンコーン
 チャイムが鳴り、四時間目が始まった。

 昼休みになりわたしは岡崎を探していた。
 前庭、中庭、食堂と回ったがどこにも居なくて結局予鈴が鳴った。
 もう五時間目は休んでいいわよね…
 そう思い屋上へ行くと…
 寝ていた…大胆不敵に堂々と。
 仏和辞典を投げようかと思ったけどやめといた。
 だってあまりにも無防備だからなんか可哀想に…じゃなくて!ヤル気も失せちゃったから
 そうして寝顔を見て。
(こいつ…意外とカッコイイんじゃないの?)
 じっと寝顔を見ていると岡崎が目を開けた。
 やっば!寝顔見てたのばれたかな!?
 岡崎はおもむろに時計を見ると。
「もう五時間目じゃないのか?行かないのか?」
 こいつ…あたしを心配してくれてる?
「いいわ、五時間目はサボるから」
「たいした委員長様だな」
 でもやっぱりムカつくわ…
「ねぇ、なんであんたはいつも遅刻してるの?」
「不良だからだろ」
「それ…答えになってないわ」
 不良だから遅刻してるんじゃなくて遅刻してるから不良だと思われてるんじゃないの?
「……少なくともあんたに話す事じゃない」
「……まぁいいけどそのあんたって呼び方止めてくんない?」
「じゃあなんて呼べばいいんだ?委員長様か?」
「春原とおんなじ目に会わせるわよ?」
 そう言うと額から汗を流しながら
「じょ、冗談だ、名前教えてくれよ」
「はぁ、まぁいいわ、あたしの名前は藤林杏、同じ学年に妹がいてややこしいから杏でいいわ」
「わかったよ、杏」
「わたしもあんたの事朋也って呼ぶから」
 そう言うと。
「あぁ、そうしてくれ」
 そう言って再び横になって眠り始めた。
 その無防備な姿を見ていると顔は整っててまぁ、カッコイイ方だし少しドキドキする。
 その寝顔を眺めていると眠気が移ったようにあたしもちょっとうとうとと…

 目を覚ますと朋也は横で起きていた。
 ヤバッ!寝顔見られた!?
 朋也の方を睨むと。
「な、なに睨んでるんだ」
「…今何時?」
 朋也が時計を見たとき、チャイムが鳴った
「あぁ、五時間目は終わったのねじゃあ教室に戻りましょ」
「なに言ってんだよ」
 いや何って…
「あんた六時間目もサボる気?」
「…今のチャイムは六時間目終了のチャイムだ、呼んでも起きないから俺も六時間目はサボり」
「え?じゃあ次は?」
「HR」
「なんで起こさないのよ!」
「呼んでも起きなかったっつってんだろ!」
 どうしよう…二時間連続でサボっちゃった…
 というかこいつ…あたしが起きるまでずっと一緒にいてくれたの…?
「じゃあ俺は帰るから」
「ちょ、ちょっと!朋也!HRくらい出なさい!」
 朋也はさっさと屋上の出口へと行ってしまった。
 しかし、出口で立ち止まり
「あんまり男の前で無防備に寝るなよ、なにされるかわからんぞ?」
「なんかしたの?」
 そう言ったがなにもされていない事くらいわかる、自分の身体の事だから。
「いや、何も」
 ほらやっぱり
「でも気を付けろよ、今回は俺がたまたま紳士だっただけだ」
 そう言って階段を降りていった
           ☆
 その日の夜、わたしは妹の椋とお風呂に入っていた。
「それで今日その不良二人に初めて会ったんだけどさ~」
 早速岡崎達の事を話した。
「もう春原はいじられキャラ確定ね」
「お、お姉ちゃん、可哀想だよ」
「いいのよ別に、で、その岡崎ってのが…」
 そのあとも今日学校であった事を話す。
「お姉ちゃんもしかして岡崎さんに惚れちゃった?」
 な、なんて事言うのこの子は!
「そ、そんな事あるわけないじゃない」
「え~、でも岡崎さんの事話してるとき楽しそうだったよ?」
 そ、そんな事…
「ほ、ホント?」
「うん、それにお姉ちゃん岡崎さんの前で寝ちゃったんでしょ?いつもおとこの人に隙なんて見せないのに」
「そうね…なんで寝ちゃったんだろう」
 それはホントに気になる事ね…

 そんなこんなで杏と朋也のファーストコンタクトは終了した。


 同時刻、学校では…
「ハッ!?ここはどこ!?教室?なんで外は真っ暗なの!?て言うか僕はどうして…そ、そうだ!たしか委員長に…ひ、ひいぃぃぃぃ!」



 あ と が き

鴉「突然の短編ラッシュ発生中」
風「鴉さん、そこに正座してください」
鴉「……はい」
風「どうして風子のお話じゃないんですか?」
鴉「それは…」
風「いえ、質問を変えましょう、7/15日はなんの日ですか?」
鴉「海の日です…」
風「それ以外はなんですか?」
鴉「……ふぅちゃんの誕生日です…」
風「では…改めて聞きます、どうして風子のお話じゃないんですか?」
鴉「書けませんでした!」
風「どうしてですか!」
鴉「ふぅちゃんが…なに考えてるのかわかりませんでした…」
風「鴉さん最悪です!」

 ま え が き

 ネタバレ注意報発令中!ネタバレ注意報発令中!

 CLANNAD~after story~の内容まで知らない方はご注意ください!

 WARNING! / WARNING! / WARNING! /

 さらに今回は作者様のお名前は忘れてしまいましたが、大変に似ている作品がございます。
 本人に確認もとれていないので、もしご本人様が見て、不快感を覚えるようでしたら一言コメントお願いします、即刻削除させていただきます。







 ついに俺たちも引っ越しを決めた。
 汐も中学生になってそろそろ自分の部屋を持たせてやりたいし、だいぶガタが来ていたのでちょうどよい機会だった。
 外から一度この木製のアパートを見上げる。
 あちこち塗装が剥げてたり階段が錆びてたり、年季を通り越して貫禄すら感じる。
「この家での生活も長かったな…」
「うん、わたしが産まれてからでも12年だもん、おとーさんとおかーさんが一緒に暮らしはじめてからなら14年か~」
 本当にいろいろなことがあった。
 自分の力だけで渚を笑顔にすると誓ってからこの部屋で暮らし始めた。
 毎日渚の手料理を食べた。
 渚に髪を切ってもらったりもした。
 この部屋でささやかながらお互いの誕生日を祝った。
 春には窓から桜が舞い込むのを眺めた。
 夏には渚と一緒の扇風機の前で涼んだ。
 秋にはだんごを作って月見をした。
 冬には…

 渚が汐を出産した。

「本当に思い出でいっぱいだな、この部屋は…」
「ちょっとさみしいけどね、でも前向きな気持ちで出ていくからいいんじゃないかな」
「ああ、それじゃあ残った荷物をまとめるぞ!」
「増援は期待できないのですかっ!」
「知っての通り早苗さんは料理を作ってる、オッサンは遊びに行っちまったから増援は無い、現存戦力で対処してくれ」
「むぅ…大変だな…」
 するとそこへ一陣の風とともに一人の"少女"が現れた。
「風子、参上っ!」
「あ、風子さん」
「げ、風子…」
 そいつは少女と呼ぶのがふさわしい外見と内面を持つ俺と同い年で汐の幼なじみ、伊吹風子その人だった。
「岡崎さん、その反応は最悪ですっ!せっかく風子が手伝いに来てあげましたのに」
「ああ、わかったわかった、あめあげるからそこら辺で遊んできなさい」
 ポケットから取り出したあめ玉を風子にわたすと、風子はすぐに口に入れた。
「わたしを子供扱いしないでくださいっ!」コロコロ…
「風子さん、食べながらだと説得力ないよ…」
「はぁ…わかった、じゃあ詰めた荷物をそこの軽トラに運んでくれ、あ、無理はするなよ?」
 家具や部屋に傷でもつけられたら面倒だ。
「任せてくださいっ」

 引っ越しや大掃除をするときに大切なこと、それは要るものと要らない物の分別だ。
 必要な物を最小限にすればそれだけ片付けも楽になる。
 そして捨てる物の箱、必要な物の箱、その二つがあるのだが、どちらの方が多いか。
 当然必要な物の方だ。
 渚も汐も片付け上手だったし、部屋も手狭なので正直要らないものがほとんどなかった。
 要らなくなった物と言えば俺のTシャツくらいのものだ。
 途中で渚の制服を見つけてニヤニヤしていたところを風子に目撃され「不潔ですっ」と言われてしまった。

「さて、とりあえず一旦はこんなもんか」
「それじゃあ風子はこれをトラックに持っていけばいいんですね」
「ああ、そうだが…それ結構重いぞ?」
「大丈夫です、風子を子供扱いしないでください」
 そう言いながらふらふらと進んでいく風子、とてつもなく不安だ。
「あ、あわわわわ…」
 ぐらぐらと揺れる風子の体。
「風子さん、危ないよ」
 そう言いながら風子の反対側から荷物を持つマイドーター、ナイスだ。

 部屋の中に戻り、押し入れの中を整理していく。
 すると一通の封筒が奥から出てきた。
「これは…」
 その封筒は色褪せていて明らかに10年以上も前のものであることがわかる。
 その封筒には差出人の名前も、届け先の住所も無く、ただ宛名だけが書かれていた。
 ─朋也くんへ─
 思わず涙が出そうになった。
「おとーさん?どうしたの?」
「え?あ、いや、何でもない、なんでもないぞ?ちょっと処分しないといけない本が出てきてしまってな」
「もー、おとーさんのえっち」
「遥かに昔のものだっ」
 いくつかの処分しなくてはいけないいかがわしい本、いつぞやにオッサンからプレゼントされたあれだ─実は処分できていなかった─に混ぜて持ち出す。
 そして本を捨てたあと近くの公園の奥にあるベンチに座り手紙を開く。

 ─朋也くんへ─

 朋也くんにこの手紙を見られていないことを祈りながらこの手紙を書きます。
 もし見つかってしまったなら、わたしがそばにいるならすぐに捨ててください、もうわたしがそばにいなければそのまま読んでください。


 大丈夫ですか?本当にわたしはそばにいませんか?


 今朋也くんがこの手紙を読んでいるならわたしはそばにいないんだと思います。
 わたしは朋也くんが仕事に行っている間にこの手紙を書いています。
 わたしはたぶんわがままを言って朋也くんを困らせてしまっています、それでもわたしはそのわがままを押し通したいです。
 わたしは朋也くんに出会うことができたことをとても幸せだと思っています。

 2年前のわたしはとても弱くて、ちっぽけでした。
 そこで朋也くんと出会いました。
 その時からわたしは少しずつ強くなれました。
 朋也くんがそうしてくれました。
 朋也くんと出会わなければわたしはきっとあの坂の下で立ち止まったまま進めませんでした、親の優しさに甘えて弱い自分でいたと思います、そしてきっとしおちゃんを産もうなんて思いませんでした。
 わたしの生活は朋也くんと出会って大きく変わりました。
 学校ではほとんどしゃべらずにいて、家でも学校の楽しい話しなんてできませんでした。
 でも朋也くんと出会ってからは違います、たくさんのお友だちができました。
 演劇部を再建して創立者祭で演劇をしました。
 そのあともう一度留年してしまいましたけど、朋也くんに支えられて無事に卒業できました。
 すべて朋也くんのおかげです。
 朋也くんはよくわたしにナルシストな発言をさせてました、それはただいじわるをしていただけかもしれなかったですけど、本当はわたしに自信をつけさせるためにしてくれていたんですよね。

 だから、そんなかわいい妻のお願いです。


 わたしと出会ったことを後悔しないでください。


 繰り返しますが、わたしは朋也くんと出会えたことをとても幸せだと思っています。
 朋也くんはどうですか?
 わたしと出会えて幸せでしたか?
 朋也くんが幸せだったならわたしはとっても嬉しいです。
 もしわたしが命を落としてしまったら朋也くんは悲しむと思います、やめさせるべきだったと悔やむかもしれません。
 それはかまわないです、でもわたしと出会えたことを後悔しないでください。
 わたしと過ごした時間を悲しい記憶にしないでください。
 わたしと過ごした時間は楽しかった思い出でにしてください。

 わたしはとっても幸せです。

 だから朋也くん、しおちゃんと精一杯幸せに暮らしてください。

 誰よりも愛しています
         渚より

「渚…」



 しばらくベンチに座ってボーッとしていた。
「あ、朋也くんこんなところでサボってました」
 そこへ愛するマイワイフ岡崎渚が迎えにきた。
「こんなところで何してるんですか?」
「ああ、実は整理してたら手紙が出てきてな」
「お手紙ですか、誰からの手紙ですか?」
「誰よりも俺を愛してくれていて、そして俺も誰よりも愛している人からの手紙だ」
「へっ?」
 俺は手に持っていた手紙を渚に見せた。

 ─朋也くんへ─

 朋也くんに…………

「あ、あぁ!と、朋也くん読んじゃいましたかっ!?」
「ああ、もう読んだ」
「そんなっ…わたしがっ、そばにいるならっ、捨ててっ、くださいってっ書いたのにっ…」
 渚の顔はすでに真っ赤になっており(かわいい)、どうにか手紙を取りかえそうと必死に(かわいい)ぴょんぴょん跳ねている(かわいい)が残念ながらその努力むなしく届かない(かわいい)。
 しかし、数分の後についにその手紙が渚の手に戻ってしまう。
「あ、やりましたっ」
 しかし渚はそのまま俺の胸にダイブしてきた。
「うおっ、ちょ、渚!あぶねぇ!」
「きゃっ!」
 俺たちはそのままベンチに倒れる。
 俺はさっきまでのように座り、渚はその上に対面する形で座っている。
 すぐ近くに渚の顔がある。
「渚、愛しているぞ」
「えっと、はい、わたしもです…」
 そのまま渚を抱きしめる。
 今俺の胸のなかで温かな体温を放っているのは間違いなく俺の最愛の人だ。
 そんな何でもないことがたまらなく嬉しい。
 どうかこんな日々がいつまでも続きますように…


 俺たちは今アパートを目指して歩いていた。
 手紙は結局渚によってゴミ箱へと放られた。
「うぅ…まさか今さらこの手紙が見つかるとは思いませんでした」
「なんですぐに自分で処分しなかったんだ?」
「隠したのはいいんですけど見つからなくなってしまって…」
「それで俺に見つかってしまったと」
 渚は小さくこくり、とうなずいた。
「まったく、渚はリスみたいでかわいいなぁ、もう」
 俺は天下の往来で渚を後ろからだきしめながら歩いていた。
「と、朋也くん、恥ずかしいです…」
「気にするな渚、俺がこうしていたいんだ」
「気にしますっ」
 しかし渚も離れようとすることはなくそのまま歩いている。
「朋也くんは暑くないですか?」
「ああ、俺は大丈夫だ、渚こそ大丈夫か?」
「はい、全然へっちゃらです」
「あ、そうだ渚」
「はい、なんですか?」
「渚にナルシストな発言させてたのは渚がかわいかったからだ」
「もうっ!手紙のことはいいですっ、それに、なんとなくわかっていました」

 そして14年の時間を過ごした我が家についた。
「あ、やっと帰ってきた」
「ただいま、我が娘よ」
「まったく、風子は一生懸命働いていたというのに…まったく失礼です!」
「風さんなにもしてないし、失礼の使い方ちょっと違うよ、とこまで何してたの?」
「ああ、手紙を読んでたんだ」
「手紙?」
「そう、こいつだ」
 俺はポケットから取り出した手紙を汐に見せる。

 ─朋(ry

「え?あぁっ!どうしてまだ持ってるんですかっ!?さっき捨てたのにっ」
「フゥハハハー!ゴミ箱に捨てたのが間違いだったな渚よ、こんな愛の告白を捨てるわけにはいかんだろ」
「返してっ、くださいっ」
「そうはいかんさっ!わたしのしつこさは部隊でも折り紙付きだ!」
「それ違う人ですっ!」
 しばらく鬼ごっこのように走り回っているふたりだったが…
「ひでぶぅ!?」
「と、朋也くんっ!?」
 走っていた朋也の顔に辞書が突き刺さる。
 そんな芸当ができるやつは一人しか心当たりがない。
「杏…いつの間に来てたんだ?」
「杏せんせーなら来てないよ?」
「なに?なら一体誰が…」
「わたし」
 汐が自分を指差しながら言った。
「なんだと…?」
「どうだった?杏せんせー直伝の辞書投げは」
「ああ…あの頃を思い出したよ…」
「杏せんせーとラブラブだった頃?」
「そんな頃は無い!」
 たしかに杏とは長い付き合いだがそんなことはなかった。
「…はっ、わたしは…」
 後ろから渚の涙ぐんだ声が聞こえてきたので、おそるおそる振り返ると、その瞳いっぱいに涙を蓄えた渚が立っていた。
「な、渚?いや、ほら…そんな頃はなかったって…」

「朋也くんの2号さんだったんですねぇぇぇ!」
「お、俺は渚だけを愛しているぞぉぉぉ!」

 脱兎の如く駆け出した渚を追いかけて朋也も走り出した。
 この町名物の二代目バカップルのマラソン大会の始まりだった。
 親子二代に渡って行われているイベントの途中で自分たちが新しく住む家の前をと通る。
 彼にとって思いでの染み付いた家。
 かつて二階に自分の部屋があった家。
 今はリフォームされてかつての形は保っていなかったけれど、大切な場所だった。
「ただいま…父さん…」
 その家に一言挨拶を済ませると再び前を向いて走り出した。
「渚ぁぁぁ!大っっ好きだぁぁぁ!!」

 あ と が き

 吹 っ 切 れ た
杏「なんかどっかで見たことあるような話ね」
 え?だってこれぱk…オマージュだからさ、似てるのはしょうがないよ、それにこの設定思い付いて書いてる途中で同じような話があることに気づいちゃったんだ。
杏「だったらなんでUPしたのよ」
 最近あまりに更新できていなかったから焦りが僕をかきたてて、完成途中だったこいつを書き上げて勢いであげちゃったんだよ。
 お名前もサイト名も忘れてしまいましたが大変失礼しました、ご要望があれば削除致しますので一言お願い致します。

 未だにこのサイトを見捨てないでくださっている皆様に謝罪を申し上げます。
 ……すいません、こんなに長期間も音沙汰なく、更新していなくて。
 あえて言い訳がましいことを言わせていただくと、リアルが忙しくなってまいりました。
 バイト、部活、テスト、進学を視野に入れた勉強。
 さらに、突然物語が書けなくなってしまいました……
 続きを書こうとしてはいます。
 しかし文章がうまく書き表せない、書けても表現が納得いかないなど、遅々として進みません。
「気分転換に短編でも書くか…」(現在"思い出を共に"執筆中)と思い至り、書こうとするもネタが思い付きません。
 頑張って7月中には本調子に戻したいと思います。
 スランプの先に希望が待っていると信じて……
 どうか皆様、これからも、月に一度だけでも確認に来てください、あなたが次に来るときまでに、頑張って一本だけでも書かせていただきます。
 それでは、またお会いしましょう。

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