HEMCblog

神戸市にある救命センターのブログです。

2018年01月

JICA研修で九州・広島へ行ってきました(後編)

毎日本当に寒いですね。と思ったらTVのニュースで沖縄で桜が満開だそうです。しかも気温20℃。すごいですね。ちなみに沖縄の桜はソメイヨシノではなくてカンヒザクラ(寒緋桜)という品種だそうです。
 1月も最終日となった今日は先日の続きでJICA研修旅行の後編をお送りします。

 では以下、本文ママ↓


JICA中南米災害医療マネージメント研修2017
~南(九州・広島方面)旅行に行ってきました!(後編)~

事業課 〇島


 3
日目は熊本で、主に熊本地震で被災したところや対応にあたった病院で話を聞いたり視察を行いました。まず午前中に伺った益城町役場は、新庁舎を建設中のため、もともと役場があったところから少し離れたプレハブの仮設庁舎での講義で、仮設住宅や復興住宅についての質問がありました。その後近くの断層へ案内してもらいましたが、地震当初より断層がわかりにくくなっていたり、周辺の道路も昨年JICA研修で行ったときはまだまだ瓦礫が残っていたようですが、すべてなくなり空き地になっていて、少しずつ復興していることを実感できました。午後からは熊本赤十字病院と東熊本病院へ行きました。熊本赤十字病院では熊本地震時活動されていた奥本先生のDMAT受入れ側の話を聞き、研修員はその活動や日々行っていくことに強く関心を持ったようでした。私個人としてもとても勉強になりました。その後被災した東熊本病院で永田先生のお話を伺い、震災の跡が生々しく残った院内を見学させていただいた後、博多へバスで移動しました。そして博多のホテルで次の日には神戸に戻っていないといけないセンター長とお別れをしました。
③

4日目は午後からのプログラムで、博多の糸島へ行きました。そこの牡蠣小屋でその日お世話になったさくらのクリニックの鷺坂先生や奥様、クリニックの看護師さんと待ち合わせをして牡蠣を一緒に食べたり、糸島市内やクリニックを案内していただきました。先生をはじめ皆様本当に良くしてくださって、研修員にとっても、良い思い出となったのではないかと思います。

 そして最終日は広島へ行き、午前は県立広島病院の山野上先生から土砂災害被害時の対応についてのお話を伺いました。午後からは原爆ドームや広島平和記念資料館を見学しましたが、残念ながら資料館は工事中のため半分しか見れなかった上に、音声ガイドのスペイン語がなくなっていたので、研修員たちにちゃんと理解してもらえたかちょっと心配でした。ですが、やはり衝撃的だったのか、研修中一番印象に残った場所はどこかと聞かれると、ほとんどの人が「広島」と答えていたのでちゃんと伝わっていたのかなと思いました。見学後は新幹線の時間まで、予定では2時間ほどあったのですが、疲れていたのか次の日の姫路でのイベントに備えてか、早く帰りたいとのことだったので早めの新幹線で帰りました。私はお土産を買う時間がほとんどなくなってしまったのでだいぶ焦りましたがなんとか買って、神戸へ帰ってきました。(荷物が多くなるので、ほとんどこの日に買うつもりにしていたんです・・・。)

④

以上、長々と書いてしまいましたが、3日間同行してくださった中山センター長、5日間もの長きにわたってずっと同行してくださった川瀬先生、お忙しい中本当にありがとうございました。またHEMCからサポートしてくだった〇宅さんもありがとうございました。普段の仕事場から離れて、ロジ的な面でもちゃんとうまくできるか行く前はとても心配でしたが、先生方や〇宅さんに助けていただきながら、5日間楽しんで過ごすことができました。

南旅行も終わると後はほとんどアクションプランを発表して帰国するのみ!となり、皆さんそろそろ母国に帰りたいと思っていそうながらも最後の日本を楽しんでいました。ちなみにアクションプランというのは、日本での研修を活かして自国でどう役立てていくのか、帰ってからどんな活動をするのかという計画を発表してもらう場です。皆さん発表ぎりぎりまでねばってそれを作成していましたが、すでに研修員間で意見交換は色々としていたようで、先生たちの前で発表するころには彼らからの意見は出尽くしているようでした。

⑤

そんな様子で7週間の研修を終えて中南米諸国から来日した研修員13名は1111日に帰国しました。災害医療に限らず彼らの国について学べる良い機会にもなりましたし、彼らも日本での研修で日本の災害医療を学んだことはもちろん、日本の文化を好きになって帰ってくれていたらいいなと思います。

⑥

JICA研修で九州・広島へ行ってきました(前編)

皆様、あけましておめでとうございます。
気が付くとあれよあれよと日が過ぎてもう月末です。毎週の研修・研究会や私用、月末の締め切りなどでブログのアップをつるっと忘れていました。外傷学会の抄録を先ほど出したので、締め切り原稿からの現実逃避でブログをアップします。年始からこんな調子ですが、今年もヘムクブログを宜しくお願いします。

さて、困ったときの院内広報誌からの流用記事も、今月号はブログではご紹介できない忘年会記事で盛り上がっており、何かないかと探したところ、今まで本ブログで取り上げたことがなかったJICAネタを見つけました。JICAとは国際協力機構の略で、センターと同じ並びのHAT神戸内にJICA関西があるためかどうか分かりませんが、当センターは開設以来毎年欠かさず中南米からの災害医療従事者を受け入れて災害医療マネージメント研修を行っています。

logo_jica


中山センター長、川瀬・石原両副センター長はじめ多くの人が関わり、7週間にもわたる(!)一大研修イベントです。中でも雲仙普賢岳や東北地震の痕跡を訪ねる研修旅行が毎回あるのですが、今年は雲仙・熊本・広島を回る5日間の旅行でした。川瀬副センター長とともに彼らを引率してくれた事業課の〇島さんによる研修旅行記をお送りします。あまりの大作なので2回に分けてお送りしますが、日が少ない1月のブログアップの回数稼ぎ目的ではございません。

では以下、ほぼ本文ママ↓

JICA中南米災害医療マネージメント研修2017
~南(九州・広島方面)旅行に行ってきました!(前編)~


事業課 〇島

中南米諸国から来日した研修員が帰国してすでに1か月以上が経ちますが、この場をお借りして10月末の南旅行の報告と、帰国するまで研修員の様子をお伝えしたいと思います。

 

1029日~112日に中山センター長と川瀬先生に同行していただき、九州と広島を訪問しました。出発の日は台風が近畿地方に直撃するとの予想だったのでプログラムをすべて行えるか心配されましたが、少し飛行機が遅れて出発した程度で、予定通り到着することができました。

初日は四明荘という湧水庭園を見学した後、研修員が日本に来て食べたことがなかった懐石料理をいただきました。彼らにとってもおいしかったようで、全員ほとんど残すことなく食べていました。(すでにこの時点で神戸牛を食べた人は長崎牛を食べて神戸牛のほうがおいしいと言っていましたが・・・)その後、全体的に時間がおしていたので例年ほど時間が取れませんでしたが、センター長のまとめの時間があり(それぞれのアクションプランの概要や目標を発表してもらいました)、そしてついに恐怖の温泉の時間がやってきました。センター長に「温泉に入らない人は修了証を渡さない!」と言われてしまったので、みんな頑張って入ろうと心に決めたようですが、温泉に入る文化のない彼らにとっては本当に恥ずかしかったようで、最後まで躊躇している人もいたようでした。でも、実際入ってしまえば楽しかったらしく、すっかりはまった人もいたようでした。(研修員の大半が男性なので、すべてセンター長や川瀬先生から後で聞いた話です。)ちなみに唯一女性のSaraさんはもともとそれほど気にもしていなかったようですが、完全にはまって2時間ぐらい入っていました(笑)こんな様子で、1日目はなかなか自分からは体験できない日本文化を経験してもらえた日となりました。

①
2日目は引き続き島原での行程で、午前中は雲仙岳災害記念館や大野木場砂防監視所、土石流被災家屋公園へ行き、島原での土石流被害について学んだあと、午後には島原病院の徳永先生のところで、土石流被害のあった当時の病院対応やその後の対策について学びました。今回来日した研修員の人は火山のある国の人、ない国の人どちらもいましたが、EMISがない時代のコミュニケーションの取り方や避難計画などについてたくさんの質問がありました。講義が終わった後は島原市内の視察ということで、雲仙普賢岳を近くでみたり、島原城周辺を見学し、熊本へ行くためのフェリーに乗船したところで2日目が終了しました。


②



記事検索
月別アーカイブ
プロフィール

HEMC

カテゴリ別アーカイブ
タグクラウド
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ