紅葉まっさかりの今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。
さて「なんで今頃?」という当ブログとしてはきわめて珍しく、当日に速報をお送りした千里メディカルラリー準優勝の記事がこちら↓

http://blog.livedoor.jp/hemc/archives/52294515.html

当日までの詳細をつづった記事が先日院内広報誌に載ったので、満を持して流用いたします。これぞ「なんで今頃?」

今回はドクターではなく当センターICUナースの○村さんの記事です。写真の重複はご勘弁ください。
では以下本文ママ↓


第16回千里メディカルラリーで準優勝しました

ICU 〇村 真理子

 

1021日、台風前日の土砂降りの雨の中、千里メディカルラリーが開催され、災害医療センターチーム「まえだまえだのクラッカー」として参加させていただきましたので、少し、紹介させていただきます。少々雑な表現があることは許してください。

 思い返せば…最初の集合は6月上旬でした。〇田先生から今年の千里ラリーのメンバーが決定したので、顔合わせと練習日程を決めましょうとのことで、図書室に集合しました。しかしコードイエローが鳴り、救急2番の〇田先生は早々に離脱、昨年の資料とにらめっこしながら、さてどうしたものかと悩んでいたところに昨年の出場者、〇村先生が通りかかり、アドバイスを!とお願いしましたが、「僕は資料取りに来ただけなんで…。」とあっさりと断られ、途方にくれたのが始まりでした。そこから、なんやかんやありまして、、、総監督である〇田先生からバリエーション豊かな想定の数々、神戸消防・明石消防の方々の想定付与とアドバイスの数々、HEMCスタッフの方々や勤務中の救命士さんにも傷病者役や、神の声などの協力、色々な差し入れ等、たくさんのご支援をいただきながら、当日を迎えました。実は、三重ラリー直前の9月初めに千里ラリーに落選したため出場できない、という信じられない通知が来ていました。前田先生の掛け合いもあり、棄権したチームが出たため、繰り上げ出場という形で出場できました。


千里ML①


 さてさて、当日は天気予報通りの雨、晴れ男だというチームメートの発言に笑いながら、実は雨女疑惑のある私は内心複雑で苦笑しながら会場へ到着しました。雨で寒い中、受付、開会式を経てシナリオへ入りました。

シナリオを簡単に紹介します。1つ目はドクターカーチーム・救急隊チームに分かれて別々の案件で出動し、救急隊はスナイパーに狙われているという妄想のある傷病者を対応でした。まさかのスナイパー想定、ご存知の方もいるかと思いますが、HEMCチームにはスナイパーというあだ名がついた救命士さんがいまして(笑)、ドクターカーチームとして無線を傍受しながら我々の安全が確認できるまで待機しようと確認しました。が、出動指令が出ず…ドクターカーチームは現場活動しないまま想定終了という結果になりました。

スタートから予想外のシナリオに驚きつつ、サービスステージでチームの団結力を試し、次のシナリオは3か月の男児の体調不良にて出動しました。母親はタイ人、日本語も英語も通じない、という状況で、個人的にプチパニックに陥り、既往歴やアレルギーなど聞きたいけど聞けない、ジェスチャーも浮かばず、絵を描こうにも何を書いたら良いかわからず…そうこうしているうちに男児がCPAに陥り、ICLSをしながら搬送しました。PEMシートは活躍したものの、コミュニケーションの大部分を、言葉に頼りすぎていたなと反省しました。

次は震災2日目の避難所に災害支援チームとして入り、避難所の状況を評価するというシナリオでした。避難所に入ると既に別チームが活動中で、2チームで協力して活動するものでしたが、情報が混乱している状況でした。NGOの保健師・看護師が活動していたり、犬が避難所内をうろうろしていたり、突然大きな声を上げる寝たきりの方がいたり、日本語が通じない乳児を連れた母親がいたりと様々な生活レベルの方がいて、情報の集約と整理が困難な状況でした。余震が続く中、避難所での生活を余儀なくされた方々に対し、チームとして挨拶や自分達の立場・目的の説明を丁寧に実施すること、困っていることや思いを傾聴していくことなど思いやりのあるケアの重要性を実感しました。DMAT隊員の方々は本当にすごいなと感じました。また、今回は代表者会議なるものが行われ、それぞれの立場の長達が集まり紛糾した会議があった模様です。

千里ML②

そして通称「沼ブース」、多数傷病者シナリオでは、運動会に車が突っ込み、運転手がバッドやナイフを振り回しているという事件現場での活動です。ここも救命士・ドクターカーチームに分かれ、全4チーム合同での活動でした。我々ドクターカーチームはシナリオ開始約15分後に現場到着し、赤テント内で2次トリアージと必要な処置を実施していきました。この日一番の土砂降りの中、テント内のブルーシートにも水たまりができ、トリアージタグは濡れてボールペンが書けず1枚目に記入が出来ない、包帯やバスタオル、資機材もびしょ濡れという悲しい状況、傷病者役の方も寒さで震えていました。混乱した状況の中、多数の医療チームの合同での活動、ここでも情報共有が本当に難しく、多数傷病事案でのトリアージ・安定化処置の実施と早期搬送の重要性を学びました。想定は全部で40分、傷病者数は60名以上という大規模なシナリオで、終わった頃には、合羽を着ずに活動した我々もびしょ濡れでした。

サービスステーションを挟み、最後のシナリオはスタッフ休憩室で気分不良を訴えている傷病者への出動、これも救急隊・ドクターカーチームに分かれての活動で、資機材は救急車内にあるものを使用ということで、物品配置や薬剤の数、ME機器の使用方法など、慣れない資機材での活動に戸惑いました。傷病者は接触後CPAとなり、CPRと原因検索、DCや薬剤投与などICLSの継続と、3階から階段を使っての患者搬出を行いました。現場からCPRをしながら患者さんを搬出する、現場の救急隊はすごいなと改めて感じました。

 


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懇親会では、チーム紹介という名の芸だしを行い、ブルゾンちえみのネタかぶりを横目に、HEMCチームは会場の方々の笑いと拍手を頂き大満足の後、結果発表では準優勝を頂きました。当日も雨の中、たくさんの方々に会場に来ていただき、サポートしてもらいました。優勝まではもう少し、手が届きませんでしたが、練習・本番含め、たくさんの学びがありました。〇田総監督、関わってくださった方々に患者の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。