皆様、8月もとうとう最後の1日になりました。昔であれば、ため込んだ夏休みの宿題に追われているところです。そんなこの日に先日開催した神戸消防症例検討会の様子をご紹介します。

ちなみに本ブログで以前に紹介した同会の様子がこちら↓

http://blog.livedoor.jp/hemc/archives/15165858.html

http://blog.livedoor.jp/hemc/archives/40131554.html


2018神消症例検討会
上記のブログ中に書いてあるように、彼らは3交代制なので非番日の約100人が3年かかって一回りするという企画です。2012~2014年はECPR、2015~2017年は多数傷病者がテーマでした。今年からの3年の新テーマは・・・ハイ!Hybrid ERです。集中治療型の救命センターとして、中央市民病院や他の2次施設とのシステムの違い(良し悪し、ではありません)について説明し、Hybrid ERというシステムによって外傷診療がどう変わったか、という話を教育講演でさせていただきました。

講演に先立って3例の症例発表がありました。救急搬送をおこなった隊員から症例についての提示があり、受け入れた我々が症例の転記や彼らの質問に答える形です。もちろんフロアからの質疑応答もあり、1症例あたりに準備した40分が足りなくなるほど熱心な会になりました。ちなみに症例は高エネルギー外傷という受傷機転の意味、頚髄損傷、緊張性気胸でした。特に緊張性気胸の症例はドクターカー症例だったのですが、我々にとっても大変難しく、反省と示唆に富む症例でした。

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引き続き、Hybrid ERでの外傷診療についてお話させていただきました。CTでの診断までが圧倒的に早く、患者移動無しにTAEや手術が行えるこのシステムで、稼働開始からの1年半で約800名の初期診療を行いました。


当センターではHybrid ERでの手術を主にDamege Control Surgeryに限定しており、バイタルサインを立て直せれば通常の手術室へ移動していることと、鋭的損傷のショックは手術室直接入室のプロトコールを残しているため、Hybrid ERでの外傷に対する止血術等の件数は今年の4月までの1年2か月でDamage Control Sugery 7件、穿頭3件、蘇生的開胸3件、創外固定3件、TAE 15件です。
もともと集中治療型で重症に特化した当センターならではの診療システムで、いわゆる標準治療にはならないと思っていますが、これから移転によって新築する施設ではそれなりに導入予定があるようです。
そんなHybride Emergency Room System(HERSと書いてハーズと読みます)の研究会が立ち上がりました。最後にちょこっと宣伝させてください。

現在Hybrid ERを稼働している10施設が中心となって、その名のとおりHERSというシステムでの治療指針の策定、そして世界へむけての情報発信を目標に活動しています(先々月から活動を開始したところです)。
ホームページを一度覗いてみてください。会員募集中です。今なら、なんと会費無料。

http://hers.kenkyuukai.jp/special/index.asp?id=28637

HERS研究会HP