2007年09月17日

3大陸トーナメント

【3大陸トーナメント】
オーストリア0−0日本(PK4−3)◇9月7日/オーストリア・クラーゲンフルト
日本4−3スイス◇9月11日/オーストリア・クラーゲンフルト


ちょっと遅くなりましたけど、先日のオシムジャパンの欧州遠征、3大陸トーナメントの感想を書こうと思います。
率直に言って僕には予想以上に面白い2試合でした。なんと言うか、掛け値なしで今の日本の実力を測れる試合だったように思うんですよ。

感想を書く前にひとつどうしても言いたいことがあります。それは、試合前のスポーツ紙の展望記事にいくつか見られた「弱いオーストリア」「強いスイス」という記事んついて。あの報道には強い違和感を感じずにはいられませんでしたから。

まず、オーストリアは決して“弱く”ありません。そりゃあ、イングランドやイタリア、フランスと比べればそうと言えなくもないですが、相対的に見て決して弱いチームではないですよ。
大体、ここ十数年でやっと世界のサッカーの潮流の隅っこに入った日本が、伝統ある欧州中堅の国に対してこんな言い方をするのは、ちょっとおこがましいと思うんですけど(苦笑)。

スイスは強いと思いますが、その強さは正確に言うとABCで言えばBの上ぐらいじゃないかなあ?欧州全体だと偏差値50のやや上になりかけてるといった感じですか。最近の親善試合でアルゼンチンに引き分けてオランダに勝ってますが、だからといってAクラスの強さに到達してると見るのは早いと思います。それでも、オシムさんの言うとおり、これまで経験してきた国際試合の相手で一番の強豪であることは間違いないと思いますが。

どうでもいいことのように思う人、います?でもね、これは大事なことなんじゃないの?
だって、ここんとこを正確に把握しておかないと、日本代表が試合で出来たことと出来なかったことが、世界レベルの大会で通用することしないことに繋げて考えられなくなるでしょ?
僕はドイツW杯の報道でそのことを身に沁みて感じたんですよ。大会前のマスコミは、日本の実力を全然正確に伝えてなかったじゃないですか。グループリーグ突破は間違いないとか、最低でもベスト16とか、もうウソばっかり(苦笑)。
大会後それに気付いた僕は、遅れ馳せながら欧州各国のリーグを見るようになり、そのレベルの高さと面白さにたちまち虜になりました。と同時に、傲慢な言い方に聴こえるかしれないけど、日本代表の試合を見る時も、スポーツ紙の予想をあてにするより自分で各国の試合を見た経験値で考えるようにした方が、実像に近づけると思ったんですよね。
だから、日本の実力を測るものさしとして、オーストリア、スイスのレベルをきちんと知っておくことは絶対に必要だと思っていました。

ほんとはスポーツ紙のプレビュー記事は、そういう分析にこそ字数を割くべきだと思うんです。そうしないと僕らはいつまで経ってもグローバルな情報を知らないままで、ぬるま湯から出られないでしょU?Jリーグだけ見て喜んでりゃそれでいいんだろうけど、そういうわけにはいかない。試合前の練習レポなんてどうだっていいんですよ、ほんとは。

結果として、オーストリアには0-0のままPK戦に入って敗退。スイスには4-3で勝利という結果でした。
まずはっきりしたことは、今の日本の実力ならボール支配率を高めてつまらないミスさえしないようにすれば、欧州中堅クラスの国にも引き分け以上の展開まで持ち込めるっていうことですね。反論もあるかもしれませんけど、これは率直に言って日本が少しづつ強くなってるんだと僕は思ってます。
ただ、ボール・ポゼッションを高めるということは、相手もがっちり守った状態になりますので、カウンターじゃなくして点を取るには、引いた相手を崩すだけの突破力が必要になります。
具体的に言うと、相手DFの裏を取るとか、サイドから切り込んでいって守備の形を崩すとか、いろいろ仕掛けなきゃいけないわけですが、我が代表は“決定力不足”ということを延々いわれているとおり、攻撃のオプションが圧倒的に少ない。だから、延々ボールを回して試合終了の笛を聴くだけだったり、勝てそうな相手に引き分けたりするんだと思うんですよ。

それが、この2試合ではちょっとだけ違ってました。
特に、対スイス戦の後半ね。ここでは開き直ったかのように、相手守備を崩そうとする日本の攻撃が見られました。
特に、闘莉王の“あんたはMFかっ!?”って言いたくなるような攻撃参加、あれには興奮したなあ(笑)。欧州の各紙では“自分勝手”とか言われて評判悪かったらしいですけど、俺は全然そう思わないぞ。
あれはしょうがないんですよ、欧州の皆さんっ!(笑)。こっちは世界レベルのフォワードがいないんですから。台所事情があなた方の国とは違うんです(泣笑)。
まあ、高原がいる時にあれをあんまりやったらオシムさんもよくは思わないかもしれないけど、少なくともああいうことをやれば相手選手は闘莉王の周りに集まるわけで、スペースが空く可能性だって増えるわけです。

あと、やっぱり松井大輔の仕掛け。イイなあ〜松井!もう大好き、この選手!(笑)やっぱり、松井の突破力は日本人選手の中では突出してますね。スイス戦後半一点目のPKは、松井が仕掛けることで相手DFのファールを誘ったわけで、とにかく何かしなければ何も起きないってことを、フランスリーグで戦ってる彼は身に沁みて知ってるんだと思いますね。松井が縦に動くから、右サイドにいる中村俊輔もパスの選択肢が増えたように感じました。
僕は元々松井の思い切りのいいプレイが大好きで、早く日本代表に呼んで欲しいってずっと思ってたんです。ただ、中盤の人材豊富な今の代表に、果たして松井の居場所はあるのかっていう不安もあったんですよね。更に言えば俊輔と共存できるのか?っていう疑問も…。
全然OKじゃん!いやあ〜安心したあ!(笑)場数を踏めばもっとフィットしてくるだろうし、今後がすごく楽しみになってきましたね。

稲本もよかったっ!特にオーストリア戦で顕著でしたけど、あのアタリの強さは日本人離れしてると思います。6月のコロンビア戦では、あまりアピールできずに終わってしまってたけど、今回はしっかり存在感を出したあたり、さすがですね。
この人はどうも運に恵まれてない選手っていう印象があるんですよね、オレは。黄金世代の中でも才能はピカイチ。怪我さえなければ中田にも負けないくらい実績を挙げられた選手だとオレは思ってますから。幸いにして今季はドイツでも好調みたいだし、地元のファンに愛される選手になって、もう一花咲かせて欲しいと思いますね。

こんな風に、この2試合は今後の日本が“点を取る”ためのオプションの萌芽がいろいろ見受けられたと思うんです。それが嬉しかったなあ!
中村俊輔の試合後の談話でも手ごたえを感じているようですし、思っていた以上に収穫の多い遠征だったと思いますね。
それにプラスしてスイスに勝つというおまけまで付いてきたんですからっ!いやあ〜久々にカタルシスの感じられる試合でした。朝早い時間の放送だったんだけど、生で見た後は嬉しくてニコニコニコニコしながら気持ちよく職場に行けましたよ(笑)。

これで国際試合をやる相手も、日本という国のことをちょっとは覚えといてくれるんじゃないでしょうか。まだ日本はお金を払って試合をやらせていただく国であります。スタンドには欧州各国のスカウトもたくさん来てたそうですが、これからもよろしくってことでひとつ!(笑)

hendrix69 at 16:11│Comments(3)TrackBack(0)clip!サッカー 

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この記事へのコメント

1. Posted by 白黒   2007年09月18日 16:04
松井は胴体がとても太くなっていて頼もしかった!
日本人は胴体が薄っぺらいですから、
競り合いでぶっ飛ばされてしまいがちですもんね。
遠藤のPKは欧州のスカウトも瞠目したことでしょう(笑)。
2. Posted by Y.HAGA   2007年09月19日 10:16
◆白黒さん
うん、遠藤のことは書く余地がなかったけど、欧州のスカウト陣もけっこうびっくりしたと思うんだよね。ピルロみたいですよね、まるで(笑)。
3. Posted by 金沢 観光 レンタサイクル   2011年11月26日 12:53
訪問看護師や夜間働く介護職の整備はどのような状況なのでしょうか。今年からベビーブーマーが65歳になる。岡田脚本の魅力は、トホホ要素への温かいまなざしと、全体を包むほっこり感。

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プロフィール
Y.HAGA
1965年生まれ。高校時代にROCKに目覚めて以来、いまだに思春期が終わらない。相も変わらずライブハウスに通い続ける日々。妻1子2。仲井戸“CHABO”麗市ファンサイトcafe HENDRIXの管理人。
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