2007年09月23日

三宅伸治デヴュー20周年記念ライヴ「BACKしよう」 / 9月22日(土) SHIBUYA-AX

もちろん、これが三宅伸治のデヴュー20周年を記念したライブだってことはわかってます。実際、伸ちゃんの歌もギターも、超豪華なゲストの演奏も、十分すぎるほど素晴らしいものでした。
でも、でも悪いんだけどアンコール2曲目から起こった出来事は、それまでの流れを全部ひっくり返しちゃうほど素敵でした!

“出るかも”とは思ってましたよ、正直言って。伸ちゃんのこんないい日に、あの人が出ないわけないってね…。でも、でもホントに出るとは…。なんか胸がいっぱいになっちゃいましたよ、オレ…。
アンコールはNICE MIDDLE+仲井戸“CHABO”麗市での演奏だったんですが、ドラムは宮川さんじゃなかったんです。なんとなんと、新井田耕造!こーちゃん!
一発目の「FREE TIME」が終わったあと、伸ちゃんが間髪入れずにあのイントロを…。キーはE!え?「JUMP」!?
そんで、イントロを引っ張ってる時、CHABOがソデをちらちら見てるんですよ〜。オレ、それがもうたまんなくて…。
40人以上のゲストが駆けつけた、この特別なライブの最後の最後のゲストを呼び込んだのは、伸ちゃんではなくCHABOでした。

古い古い友だちを俺から紹介させてくれ〜ぃ!

瞬間、どーっ!と爆発するフロア。
その中を、何事も無かったかのように、まるで今日がずーっと続いているツアーのとある一日でしかないみたいに、いつものように派手派手なメイクとおっ立てた髪で、マントを羽織って現れた男。

忌野清志郎〜!!


その瞬間、ステージから客席に“ぶいーん”って風が吹いてきたような気がしましたよ。とにかく、この登場の仕方はもう…。くぅ〜〜〜っ(泣)!最高でしたっ!泣きたくなるくらいカッコよかったですっ!

なんかねえ、「JUMP」はオレにとって特別な曲になりましたよ。
昼間、何気にテレビを見てたら例によって総裁選挙のことをやってたんだけど、そのあまりのくだらなさに、もう腹が立って腹が立って。
こっちは夫婦共稼ぎで毎日必死で働いて、35年の住宅ローンこつこつ返して、やっとこすっとこ子供二人食わせてるってのに、何が“讃岐うどん”だ、バカ野郎!ふざけんのもいい加減にしろっ!ですよ、ほんと。
どんなに頑張っても、ここから先はどんどん悪くなるばっかりなんだろうなあ、なんて思いかけてたんだけど、そんなネガティヴな気持ちが一瞬でぶっ飛んじゃいましたね。

清志郎は、とにかく元気一杯でした。アンコールで歌ったのは「JUMP」と「雨上がりの夜空に」だったんだけど、癌の話はウソだったんじゃないかと思えるぐらい声はバリバリ。ステージアクションもバッチリでした。

驚いたのは、風貌も去年の夏前とまったく変わってなかったことですね。知り合いに何人か癌を患った人がいるんだけど、やっぱり大病を患った後って、悲しいかな一気に歳とった風貌になっていくものなんですよ。
ところが、清志郎はそれが全然ないんです。メイクが厚いとかそういう問題じゃなく、頬の肉も削げてないし、体形もそのまんま。これは夢じゃないかと思えるぐらい、完璧な忌野清志郎のままでステージに帰ってきました。

清志郎さん、あんたはほんとにスゲエよ…。オレは必要以上に人を偶像視したり、軽い気持ちで尊敬なんて言葉を使ったりはしない人間ですが、清志郎のことだけはマジで心の底からリスペクトしちゃいます。
だって、普通ありえないでしょう?ボーカリストとしては致命傷と思えるようなところに癌を患って、色々悩んだ挙句、医者の薦める治療とは別の方法を選択し、それだけでもすごく勇気のいることなのに、ちゃんとそれをやり遂げて結果を出して、こうして元気になって僕らの前に戻ってくる…。まったくもう、なんて人なんだろう…。清志郎は僕の夢です。奇跡みたいな存在だと思います。

なんか、むちゃくちゃ勇気が出ました。落ち込んでなんかいられねえ。清志郎の通ってきたことを思えば、オレの怒りや虚しさなんて鼻クソみたいなもん。そう思いましたよ。
“くだらねえヤツらに振り回されるより、日々の暮らしと目の前の愛する人たちを大事にして生きてきゃいいのさ”清志郎はいつもそんなことを歌ってるように感じます。

他のゲストのこともちょっと書いときますね。
まず、たまげたのが「高井戸」。竹中直人による古井戸カバーのユニットです。もう一人のギターはなんと藤原ヒロシでした。この人って、20年ぐらい前のポパイなんかによく出てましたよね?ミュージシャンというより、ファッション関係の人かと思ってたんでちょっと驚き。竹中さんとはどういう接点なんだろう?
その竹中さん、細野さんのトリビュート・イベントの時とは打って変わり、この日は大マジでした。いきなりのポエトリー・リーディングから「ポスターカラー」と「love song」の二曲を。これがなかなかに古井戸してまして…。オレはかな〜りキマしたね。っていうか、古井戸の曲って、前触れもなしにいきなりやられるとけっこう効きますなあ(苦笑)。ダークな夏の情感を存分に味わったのでした。

それと、伸ちゃん+石田長生+藤井裕+新井田耕造での「IKO IKO」はすごく良かったです。ここんとこ石やんのギター、あんまり聴いてなかったけど、ああ、オレやっぱしこの人のギター好きだな〜って思いましたね。あと、こういうニューオリンズ系のビートを叩くと、やっぱ耕ちゃんは巧いなあ〜って思いました。
次のゲストがLeyonaだったのも、伸ちゃんの繋ぎ、ナイスでした。なんかLeyona、ますますセクシーになっちゃって、この日のゲスト陣の中でも風格出ちゃってたなあ…。「IKO IKO」のサビを使って伸ちゃんへのお祝いを即効で歌うあたり、ニクイです。ちっ!また惚れ直しちまったぜいっ!(笑)

その他にも、オープニングで会場を練り歩いたBLACK BOTTOM BRASS BANDや、大西ユカリと憂歌団の木村さんの共演、久々に見る友部さんなど、どれもこれも目が離せませんでした。
出演者があまりにも多いんで、ゲストは1,2曲しか演奏できませんでしたが、その誰もが伸ちゃんを祝う気持ちに溢れていて、とても楽しそうにプレイしていたのが印象的でしたよ。知ってる人も知らない人も、誰もがあったかい気持ちになれたんじゃないかなあ?
あ、そうだ。素朴な疑問。中ノ森BANDが歌ってたんだけど、イソブラボーって何だべ?知ってる方、教えてよ(笑)。

最後の最後は出演者全員で「何にもなかった日」と「たたえる歌」をやったんだけど、こんなに豪華な顔ぶれが集まったのは、やっぱり三宅伸ちゃんの人柄なんだろうなあ〜って改めて思いましたね。
ステージ中央には清志郎、その傍らにCHABOと石やんが立つって感じだったんだけど、ギターを弾きながらも終始笑顔が絶えず、この人たちの絆の深さを感じました。あと、ソデ近くにいた梅津さんと片山さんが、法螺貝を吹く清志郎の姿を見て嬉しそうにニコニコしてたのがすごく印象的でしたね。
Leyonaは大西ユカリ姐さんと一緒だったなあ。この二人、キャラは違えど、確かにやってる音楽の共通項があります。ジョイントライブとかやんないかなあ。ちょっとコテコテ過ぎ?(苦笑)

しっかし、三宅伸治ってのは不思議な男です。
オレ、伸ちゃんのこと、ちょっと歯がゆく思ってたこともあったんですよ。伸ちゃん、それでいいの?って…。
でもね、それでイイんですよ、きっと。このスペシャルな夜を見て強くそう思いました。伸ちゃんは決してメジャーじゃないかもしれないけれど、こんな豪華なゲストが来てほのぼのした気分になれるイベント、他に誰ができます?
孤独なNo.1より、友だちの温かさに包まれた永遠のギター少年の生き方を彼は選んだんでしょうね。うん人生、それもアリ!素敵な生き方じゃん!勝ち組になるだけが人生じゃねえんだぜっ!
ボスがステージで客席の写真を撮ってたけど、あれ、ぜひ伸ちゃんにも見て欲しいなあ。そこに写ってるお客さんは、みーんなニコニコ顔のはず。それは伸ちゃん、あなたがみんなを幸せにしたんだよって言ってあげたいですよ、オレ。

ほんと、ありがとう伸ちゃん!20周年、おめでとう!

hendrix69 at 17:52│Comments(9)TrackBack(1)clip!忌野清志郎 

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1. 三宅伸治デビュー20周年記念ライブ「BACKしよう」 @SHIBUYA-AX  [ ロックな日々 ]   2007年09月23日 18:42
2007年9月22日。三宅伸治のライブだ。別段熱狂的な三宅ファンでないオレだが、

この記事へのコメント

1. Posted by Blue   2007年09月23日 18:19
はじめまして…では無いと思いますが(笑)、Blueです。HAGAさんは客席のどの辺にいらっしゃったのでしょうか?私は年甲斐もなく、「JUMP」ではステージめがけて突っ込んでいきました。至福の
時間でしたねぇ。

私も清志郎が出るという期待は事前に持っていましたが、実際には半々くらいでした。でも「FREE TIME」演奏中のスタンド・マイクの存在と、それまでは開いていたステージ袖のカーテンが閉まっていることに気づいて、これは!って思いました。いやいやホントに凄かったですね。

>こんな豪華なゲストが来てほのぼのした気分になれるイベント、他に誰ができます?
これ、同感です。彼以外にこんなライヴはできないと思います。

P.S. 高井戸、良かったですよね。
2. Posted by RE2O   2007年09月23日 20:27
いやあ〜あきらめきってたライブでしたし、
“行けない”んじゃなくて“行かない”を
選択したはずなんだけど、
HAGAさん達のレポを読むと、もう〜〜〜
めっちゃめちゃ黄海ですお〜っ!(笑)
でも、それ以上にうれしい気持ちが大ですっ!
この気持ちは近いうちに自分ん家で書きますね。
ほんと…清志郎や、チャボや、そして、
伸ちゃんをたたえる気持ちでいっぱいですっ!
3. Posted by ちゃこ   2007年09月23日 22:43
私も夕べは興奮しました。
シークレットを期待してたのは事実なんだけど、いざ、ステージ中央にマイクスタンドがセットされるとなんか、えっ!どうしよう?という戸惑いに似た感情が表れました。すごくドキドキしたの。

ジャンプのイントロが流れて清志郎がステージに登場した時は泣きそうになりました。
私は早稲田祭以来の生清志郎です。
チャボ、伸ちゃん、清志郎の3ショットは最高!

ジャンプでは本当に何度もジャンプしました。我ながら恐るべしオバサンパワー!コーちゃん、チャボの演奏を楽しみにしてた夏の野音。それが中止になり、あの日から私の時計は止まっていました。それが、昨日から動きだしました。この夜の「雨上がりの夜空に」は忘れられない・・・泣きながら歌ったのは初めてだったからね。

忘れない 今日のこと
また今度会いたいね

約束は要らないさぁ また きっと会えるから

清志郎「おかえりなさい」
4. Posted by Y.HAGA   2007年09月24日 13:40
◆Blueさん
僕はG列のほぼど真ん中でした。ステージ近くではありませんでしたが、すごく見易い席でしたよ。周りもすごい盛り上がりでした。僕みたいなロックおやぢが何人も目頭を押さえたりなんかしてて…。ほんとうに、夢のような時間でしたね。
高井戸は、竹中さんの歌のうまさにびっくりしました。改めて古井戸の曲の良さにも気付かされましたね。

◆RE2Oさん
去年の11月18日以来、幾つかのライブに飛び入りした清志郎の話を聞くたびに羨ましく思ってたんですけど、最高のタイミングでまた会うことができて感無量でした。ほんと、伸ちゃんには感謝ですよ。幸せを運ぶギターマンですね(笑)。

◆ちゃこさん
僕なんて、2年前の野音以来の生キヨシ(笑)。マントを羽織った清志郎が出て来た時は、もう涙が滲んじゃって。そうそう、「約束」もよかったですねえ。この歌詞、まるで今日この夜そのまんまじゃないか!って思ったら、またまた泣けてきて…。
ほんと絶対忘れないな、この夜のことは。後ろの方からファンの大きな「清志郎、おかえり〜!」って声にまたまた泣けてきちゃったりして。どうも歳とると涙腺が弱くなっちゃいますね(苦笑)。
5. Posted by daisymoon   2007年09月24日 21:41
うわぁ〜!
スゴイメンバーですね。
観たかったな。
麗蘭の東京も取り損なったし
私はいつ観れるのかなぁ。。。
6. Posted by nobu   2007年09月24日 22:52
5 お久しぶりです〜!
HAGAさんもいらしていたんですね!
ほんとにほんとに、あんな奇跡の瞬間に立ち会えて幸せです。最高でしたね!
そして、それが実現したのが伸ちゃんの20周年お祝いライブというのがまた・・運命的で・・嬉しいです。
7. Posted by Y.HAGA   2007年09月25日 21:01
◆daisymoonさん
きっと近いうちに清志郎単独のライブなんかもあるんじゃないんですか。そのぐらい元気に見えましたよ。とはいえ、病気が病気ですからね。ゆっくりじっくり治してから戻ってきて欲しいと思います。あせらずじっくりね…。

◆nobuさん
僕は闘病から復帰後に飛び入りしたライブをことごとく外してましたので、感激ひとしおでした。それにしてもJUMPはもう、JUMP史上最高のカッコよさだったのでは?ぜひビデオ化して欲しいなあ〜。
8. Posted by セロー   2007年10月01日 22:30
私もRCサクセションの頃、看護学生でライブ行ってました。
病気の場所が場所だから、また、歌えるようになるのかなぁと心配していました。
前と同じキヨシローみたいで、嬉しかったです。
9. Posted by Y.HAGA   2007年10月02日 10:25
◆セローさん
すぐに2時間・3時間のライブはやらなくていいんで、100%回復してから単独のライブをやって欲しいなあ〜なんて思ってましたが、この日を観た限り全く癌の影は感じられませんでした。
清志郎ってつくづくスゴイ男だなあ〜って思いますよ。

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プロフィール
Y.HAGA
1965年生まれ。高校時代にROCKに目覚めて以来、いまだに思春期が終わらない。相も変わらずライブハウスに通い続ける日々。妻1子2。仲井戸“CHABO”麗市ファンサイトcafe HENDRIXの管理人。
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