いやぁ~、前回で主役の波瑠が不倫相手の子どもとはいえ「他人の子どもなんか少しもかわいくない」といったり最低ぶりを発揮して見る者をドン引きさせてくれましたが、見るのをやめずに昨日も見てよかったです。

前回までの記事
①不倫映画の最高傑作を超えられるか⁉
②快作ならぬ「怪作」の誕生⁉


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有島から「趣味をもったほうがいいよ。例えば陶芸とか」と言われた波瑠はえらく正直に陶芸教室に通うようになるんですが、その陶芸教室に有島の妻・仲里依紗も通っているという偶然はどうなのか。そりゃ有島にしてみれば妻が陶芸をやっているから「趣味って例えば?」ときかれて思わず言っちゃったんでしょうけど、都内に陶芸教室なんか腐るほどあるだろうに、よりにもよってなぜ同じところに??? でもこのへんのご都合主義も何だか笑えていいんですよね。

断っておきますが、私はこのドラマの出来が悪いと言いたいのではありません。

そりゃ、少しも共感できないヒロインなど通常の作劇術から見ればトンデモない代物ですが、こういう作品が作られた作者の意図なり時代の要請なりを考えたいのです。


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仲里依紗の娘、つまり不倫相手の娘に向かって泥だらけの手を伸ばそうとする波瑠はかなりヤバイ顔をしています。

そういえば、昨日の回かどうかは不明ですが、こんな画像も見つけました。


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このドラマにおける波瑠はかなり危ない顔をします。

それは夫役の東出昌大にも言えることですが。


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昨日のラスト、柴犬・東出のサプライズプレゼントには見ているこちらは驚きは当然しないものの、鳥肌が立ちましたね。そして笑いました。

この男が最初からヤバイ奴であることは初回から明白でしたが、そのヤバさがどんどんエスカレートしていってます。

不倫する女もされた男もどちらもヤバイ。

そういえば有島は、波瑠の誕生日に娘が病気になってしまい約束をキャンセルして病院へ直行するという「まともな対応」をするのですが、それに対する波瑠の返答が、

「有島君がついてたってよくなるわけじゃないし」

という、驚きの言葉というか、私はあまりにあんまりな返事なので爆笑しましたが、この主人公はどこまでも自分のことしか考えてないんだなぁ、と。

波瑠を追い詰める東出も自分のことしか考えないし、もしかするとこのドラマは自己中男女の血で血を洗う対決を描くものなのかも、と思ってしまいました。

しかし…

と別のことにも思い当ります。

有島のほうは何とか結婚生活と不倫を両立させようとしているようで、仲里依紗がうすうす感づいていそうなところや、陶芸教室の先生が「結婚15年になるけど、もう結婚記念日とかどうでもよくなるのよ」というセリフに象徴されるように、「とりあえず夫婦でいる・夫婦であり続ける」ことに価値を置く人々と、「愛しあっていなければ夫婦じゃない」という価値観をもつ人々との覇権闘争のような気もしてきました。

もちろん、前者の代表が波瑠であり、後者の代表が東出昌大です。
波瑠が、「2番目に好きな人と結婚したほうがいい」という占いを真に受けて東出と結婚したことが思い出されます。東出にとっては波瑠が1番目に好きだった人だった、というのが誤算だったわけですな。



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『あなたのことはそれほど』の勘所は、例えば『恋におちて』でも『マディソン郡の橋』でもいいですが、不倫を至上の愛として描くものでもなければ、最近の風潮に迎合して不倫を罪悪として糾弾するものでもないところにあると思います。

最初の記事で引き合いに出した不倫映画の最高傑作『逢びき』は、不倫する男女が罪悪感に駆られて別れるドラマでしたが、波瑠は少しも罪悪感を感じていない。すでにその時点で『逢びき』を超えているのかもしれません。

いまはまだ「ツッコミどころ満載」ぐらいですが、この後の展開次第では「歴史に残る名作」になるやも⁉⁉ 


続きの記事
④不倫バッシングへの反撃!!