2005年12月16日

病の床は「寝たきり遍路」(父からのありがとう)

家から病室に行くと
「遅いが!早よ来んかい!何しよんぞ!」
と父が私を責める声がします。だいたい病室に入ると
私に対する文句を言う父ですがそれに対して私は
「知るか!来て欲しくないんやったら帰るが!」
といつもの捨て台詞。静かな病院内に声が響きます

体の動かない父と自由を奪われた私との心のバトルが
1年程続いた頃ベテラン看護師の方から
「何を言ってるの!1番辛いのはお父さんやで!」
いつも父へ厳しく激をとばす院内でも1番口やかましい
おばちゃんからの私に対するキツイ一言
一瞬我に返った自分が立っていました。

今まで父の付き添いをしている間も考えているのは
父の事ではなくこの状況に置かれている自分の事
だけでした。おばちゃんは
「あんたは週に1度日曜だけなのにお父さんはずっと
頑張っているんやで」
と的確に私の今の姿を指摘してくれました。
自由が無いと1番自由を失った父に対して当たっている
自分の姿が鮮やかに脳裏に浮かんでいました

それから、自分の事から離れて冷静に辺りを見つめると
色々なことが見えるようになりました。
一緒に居る病室の住人も、看護師さんも、付き添いの方も
みんな患者の為に考えたり、動いたりしている姿が。
特に体の自由の無い人が他の患者さんの世話をしている
姿を見たときは私自身が恥ずかしく思えました。

この日から少しずつ考え方が変わってきたかもしれません。
少しくらい父が当たってきても父親だから子どもに対して
強く出るのは当たり前かな?と素直に納得と自然に話しかける
事が出来るようになりました。

そんな中、父の方も自然と当たってくることがなくなりました。
自分が変われば相手も変わってくれるのです。
決して相手を変える事だけを考えていては何も変わらないと
父が父親として私に教えてくれたのかも知れません。

最近父は私が病室を去るときに
「ありがとう」と言ってくれるようになりました。

henro108 at 22:15│Comments(0)TrackBack(0) 病の床は寝たきり遍路 

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
ぷちへんろ樹絵瑠
室戸岬・金剛頂寺にて・・・・お遍路親子

「歩き遍路を夢見て」

相変わらずの気まぐれ遍路を続けている親子遍路ですが 私(父)は最近自転車でのトレーニングを始めました 遠い将来に行こうと決めている歩き遍路の為の 体力作りと思っています! ツールドフランス気分のロードレーサーで 「ケイデンス100!!」(ペダルの回転数です) と気合でペダリングする毎日です このまま自転車でお遍路に行ってたりして・・・ とにかく夢に向って日々精進するのみです!
記事検索
月別アーカイブ
徳島県の天気
高知県の天気
愛媛県の天気
香川県の天気
最新コメント
遍路風景
本ブログパーツの提供を終了しました
人気ブログランキング
人気ブログランキング
四国遍路リング
登録サイト一覧 次のサイト 前のサイト 登録 ランダム