henry_mania

時折書房

時折書房が目指すは定常開放系。コメント&TB大歓迎。

22 9月

鈴木清和『確実に速くなる ランニングの科学』



「科学的」って、ウリの大切なポイントだけど。
内容(「BOOK」データベースより)
本書では、ランニングに必要なスポーツ解剖学・生理学・力学をまとめ、科学に基づいた正しい走り方を紹介しました。栄養素の基礎知識、休養のとり方、故障したときの対処法、レース対策もまとめています。基礎を身に付けたい初心者はもちろん、サブ4、サブ3を目指すランナーまで、幅広くオススメすることができます。
この間の日曜日、初めてハーフマラソンを走ってきました。
惨敗でした、、、何に負けたの?
自分に? う〜ん、よくわかりません。
当日は、9月18日というのに、気温20度以下、弱い雨が降る中のスタート。終盤は結構雨が強くなってきたものの、この時期にしたら相当走りやすいコンディションだったかと思います。
で。私のレースプランは、15kmあたりまで5:00/kmで自重して、そこから可能な範囲でのギアチェンジ(イメージは4:50/km程度にあげる)、最後の1kmは死ぬ気で走る・・・・というものだったのですが、入りの10kmが48:33、15km時点では「よっし、ここから!」みたいな感覚にはなれず、挙句の果てには、18kmあたりで左膝外側に痛みが出て、一気にペースダウン、19kmあたりで痛みはひいたものの、ペースを上げるような余裕はさらさらなく、だらだらとゴールに向かい、結果、1時間45分22秒。実は、1時間45分は切りたいというのが目標だったものですから、あえなく撃沈、いろいろと課題を頂戴するレースとなりました。
でも、一回ハーフを走ってみて、相当いろいろいな意味での視界はよくなりました。次は11月初旬に県内でまたハーフを走ります。今回の学習をどうつなげられるか、ああ、楽しみです。
なお、この本は、「科学」を売りにしている本だったのですが、その細かい論理や数字のほとんどは腑に落ちてきませんでしたね、「科学的」というものを売りにする時のポイントとして、「データがそう言ってんだよ」的ディスクールに陥らないということが大切だということを再確認させられました。いや、この方の書きぶりがそうだったというわけではありませんよ。
6 9月

小出義雄『マラソンは毎日走っても完走できない』



1週間に一度のハーフマラソン帰宅ラン導入を検討?
内容(「BOOK」データベースより)
市民マラソン大会に出ると、30km過ぎから歩いてしまったり、あるいはスピードがガクンと落ちてしまう人がとても多い。みなさん、「毎日5km走っていた」など練習熱心な人が少なくないのだが、ではなぜ走れなくなってしまうのか?その理由は、毎日走っているだけではマラソンの練習になっていないから―。本書では、このマラソン用の練習を説いていく。初めて走ろうと考えている人から、将来フルマラソンを走ってみたいと思っているジョガー、そして3時間台での完走を目標にしているランナーにまで、段階別に伝授。金メダリストたちの練習内容も初公開する。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
小出義雄 有森裕子、高橋尚子ら五輪メダリストを育てたマラソン指導の第一人者。現在も実業団女子陸上競技部2チームを指導しているほか、市民ランナーの育成にも努めている。1939年4月、千葉県佐倉市生まれ。順天堂大学で箱根駅伝を3回走り、卒業後は千葉県立高校の陸上部を指導。1986年には市立船橋高校を全国高校駅伝優勝に導く。88年教職を辞し、リクルート監督へ。97年積水化学監督。2001年佐倉アスリート倶楽部設立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
ちょっと調べてみて、唖然としました。私のこのブログに最近取り上げた25冊のうち20冊が「ランニング系」(カテゴリー)でした。病んでいます。これは、明らかに読書という行為の記録ではないと感じます。
さて、この本、前に読んだ『小出義雄のマラソンの強化書 』の内容とほとんど同じでした。
おかげさまでいい復習ができました(ポジティブシンキング)。
「仕事が忙しくて土日しか長い練習時間がとれない人」を想定した「1週間のスケジュール」の立て方の基本について、引いておきます。
・1週間に少なくても1〜2回は、負荷をかけた練習日を入れる。
・土曜日にそうした練習を入れたら、日曜日にはゆっくりでいいから少し長い距離を走る。
・そして、平日は月曜日にも走れるとなおいい。
・あとは、水曜日や木曜日にも少し走っておきたい。(p.70)
月曜日に走れていない以外は、自己流で取り組んできて今まさにたどり着いたMy Planに結構近いものでした。ただ、土曜日のトレーニングは、どうしても日曜日に長い距離を走りたいところから、目的意識がはっきりしていないところがあったのですが、自分が取り組むべきイメージがはっきりしてきました。
さらに、「きつい練習をした翌日は、脚を完全に休めるよりも軽めの練習をしたほうが疲労も程よく取れて、脚つくりも進んでいく」(p.33)ともありました。月曜日はなかなか時間が取れそうにないのですが、地下鉄駅から自宅までを多少遠回りして2.5km、ここをゆったりジョグしてみようかな。服装、靴、どうしよう。というか、、、そうだ!帰宅ランと言えば、現在の勤務地から自宅までをgoogle mapsで何とはなしに測ってみて衝撃を覚えたのを、今これを書いていて思い出しました!最短距離が何と21.1km、ハーフマラソンと同じ距離だったのです。今でも、職場をスタートしてから電車、地下鉄と乗りつないでからさらに歩いて自宅にたどり着くまで、1時間20分程度かかっているのです。走って帰るのとそんなにも時間の差もない(走る強度にもよりますが)という事実を知り、またまた驚愕するのでした!
月曜日のせこいジョグなど考えるより、1週間に一度のハーフマラソン帰宅ラン導入を検討してみようかな。で、やるとすれば何曜日がいいかな?さすがにきちんと着替えて走らなきゃいけないけど、朝着ていった服はどうしたらいいかな?すすき揺れる荒野を夢が駆けめぐります。
5 9月

三浦しをん他『シティ・マラソンズ』

シティ・マラソンズ
三浦 しをん
文藝春秋
2010-10


走ることの詩学。
内容(「BOOK」データベースより)
NY、東京、パリ。アスリートのその後を描く、三つの都市を走る物語。
三浦しをんさんとあさのあつこさんと近藤史恵さんによるシティ・マラソンをテーマにした短編競作企画本。ちょっと調べたら、asicsの企画ものだったとか。う〜ん、まっ、そんな感じのつくりでしたね。
どれも佳作ですし、それぞれのセールスポイントがよくわかるような仕上がりになっていたかと思いますが、ただ企画本の作品という域は出ないかな。
ただ、日々走りながら、日々体の手入れをしながら、日々走りの勉強をしながら何となく思い続けていることですが、走ることの詩学のようなもの、どのドラマからも立ち上がってくるようなところがありました。走るという行為が、スポーツであって超スポーツであるということ、スポーツという形式的なものとむしろ相容れないひどく根源的で人を突き動かす力のようなもの、のような感じがうまく立ち上がってくるのでした。
たとえば、三浦しをんさんはこんなふうに書きます。
 いつまでだって走っていい。年を取っても、体が不自由でも、ものすごく足が遅くても。
 走りたいと願うランナーを、ニューヨークはいつだっておおらかに迎える。走るという行為が、人間の抑えがたい心の動きのひとつだからだ。心は自由だ。心が突き動かされて生じる、走るという行為は自由だ。
 自由を愛するこの街の人々は、自由を体現する世界中のランナーの訪れを、毎年楽しみに待っている。(pp.56-57)
ふ〜む。
私もこれまでいろいろなものに憑りつかれてきました(数年〜十数年単位でそんなふうにこれまで生きてきていますね。このブログも数年前の私の激しいマイブームでした)。現在走ることに憑りつかれつつある私ですが、何だか今までのものとはちょっと質が違うような気がしています。うまく言えないのですが、少なくともスポーツを楽しんでいるという感覚はないんです、余暇を楽しむような感じじゃなくって、もっと生きることとダイレクトにつながっているような営みを目指しているような感じというか。まだまだ道の入り口にいる程度です(なるほど「道」か)。だから、そんな営みが体現できているはずもなく、ただ何となくそういうものを目指したい感じだということです。自由か。う〜ん、どうだろう。
30 8月

小出義雄『図解 小出義雄のマラソンの強化書』

小出義雄のマラソンの強化書
小出 義雄
KADOKAWA/角川マガジンズ
2015-11-30


どうしてだろう? 大事なことがす〜っと入ってきた。
内容紹介
初~中級者に向けたマラソン指南書。マラソン指導の第一人者である著者が「マラソンならではの練習法」や「マラソンを速く走るコツ」などを図を使ってわかりやすく解説する。約3カ月でできる練習メニューも3点掲載
もう、こんなブログを読書録といえるのでしょうか。
まあ、とりあえず、いいとして。
さて、先週の日曜日、三度目の10kmレースを走ってきました。
気温20℃、湿度もそう気にならない曇天、この時期にしては考えられないほどの好コンディションの中、私は、密かに自己ベスト更新を確信していました。アップで走った時の体のキレ具合に自分でも驚くほどだったのです。
と、ところが、スタート地点の狭い道路に3700人超がひしめき合っている時点で、あれれ、嫌な予感がしていました。「ドーン」号砲開始後、スタート地点を踏みしめるまで1分21秒かかりました。それはいいとして、スタート地点を過ぎても、緩緩ジョグでしか前進できません。1km進むのに5分40秒。2km過ぎたあたりからようやく自分が走りたいペースに近づいてはいったものの、まだまだ人が多すぎて普通には走れません。と、ところで、私の前にうんざりするくらいいる「壁ランナー」さんたち、このゆったりランの人たち、どうして自分の前を走っているんだ? ずるい!正直者の初心者ランナーにぷすぷす憤りが生まれてくる。憤りがエネルギーになり、4km過ぎたあたりからはイメージ以上に快調に走れました。まあ、何事も経験ですね。
結果、最初の5kmが24分26秒、後半の5kmが22分12秒。トータルでは惜しくも自己ベスト更新を逃してしまいましたが、後半のペースは自分でも想定していなかったもので、夏にシコシコ走った甲斐があったもんだと思いました。
さて、この本、走った翌日に一気に読みました。
すごく腑に落ちました。
これまでも同じようなことが書かれた本は読んでいたはずなのですが、その大事なことのわかり方がすごく具体的でかつ私の心身にダイレクトに響くものだったのです。
学習のポイントを整理すると・・・
.泪薀愁鵑領習で負荷をかける場所は脚と心肺
▲泪薀愁麥習の内容〜LSD、ビルドアップ走、タイムトライアル、ペース走、インターバル走
▲泪薀愁鵑鯊く走るコツは「後半型の走り」をすること
サブ4までは「脚づくり」ですぐに到達、サブ3.5は中級者の到達地点
 銑い畔造戮討澆襪函△修譴召譴渕全兇謀一感がなくてとても整理されているとは言い難い4点となりましたが、とにかく、これまでの私の走りや考え方、トレーニング内容等を振り返ってみたとき、考え方として正しかったことと間違っていたこと、十分でなかったことなど、たちどころに一目瞭然たる答案用紙として返ってきたような感覚がありました。
私のトレーニングは「脚づくり」「心肺づくり」という目的意識が全くもって薄弱でした。最近になってようやくLSDを取り入れる過程でいろいろ「脚づくり」に試行錯誤するようにはなっていましたが、ビルドアップ走とペース走はもつべきイメージがややずれていたようですし、インターバル走は近づくことすらできていませんでした。
また、走るほどに適切に負荷をコントロールしていく意識もまったく足りませんでした。
とにかく、これまでいかに漫然と走っていたかということを、こうすればいいのかという具体的なイメージとともに、思い知るこができたことこそ最大の収穫です。
来月中旬には初のハーフレースとなります、ファイト。
25 8月

中野 ジェームズ 修一『ランニングの作法 ゼロからフルマラソン完走を目指す75の知恵』



学びて走らざれば則ちくらし、走りて学ばざれば則ちあやうし。
内容紹介
◎スポーツジャーナリスト・増田明美さん推薦!
この本は故障の予防薬、楽しいランニングライフに必須です!
ランニングブームが何年も続いている。市民ランナーの聖地といわれる皇居の外周路を周回するランナーが増え、周辺にある銭湯やランニング施設は大盛況。2015年の東京マラソンは、一般募集の定員2万7370人に対して30万8810人が応募。抽選倍率は、過去最高の約11.3倍となった。競争倍率は高まる一方で、男性ランナーはもとより、女性ランナーも急増。女性誌はこぞってランニング特集を組み、「走る女は美しい」と説く。
こんなランニングブームの中、箱根駅伝で青山学院大学を圧倒的な勝利に導いたトップフィジカルトレーナーがゼロから始めるランニングのポイントと愉しみ方を説く。
著者自身、月間300kmを走ることもある市民ランナーでフルマラソンを何度も経験。パーソナルトレーナーとして、運動の経験がまるでない人のウォーキングのレベルからフルマラソン参加のまで、独自の理論で導いている。
本書はランニングを続けるための方法やランニングギアについてのティップスに至るまで、基礎教養と実利の両輪を読み物として楽しめる。
読んでたからずいぶん日が経っていますが、これ、大変勉強になる一冊でした。そのポイントは、著者である中野 ジェームズ 修一さんの立ち位置のなせる業かな、と感じました。というのも、ご自身一流のフィジカルトレーナーでありながら、月間300kmを走る、とはいえ発展途上にある市民ランナーでもある、というところ。説得力がとにかく二重の厚みでもってやってくるのです。
たとえば、「作法十六−−性格別の継続プログラムを利用する」とありました。「ここで私の指導経験から性格別に3つの練習法を考えてみました」ということで、「どちらかというと完璧主義なタイプ」と「合理主義的なタイプ」と「社交的なタイプ」とに分けられす。
読んでいて、私は、なるほど!と思いました。
三つのうちの二つのタイプが完全に自分自身そのものでした。
完璧主義なタイプ 何事にも計画的で完璧なスケジュールを立てなければ気が済まない人
 ⇒はじめから半年ほど先のレースに出ると目標を決める
合理主義的なタイプ 自分自身を客観的に見ることができる人
 ⇒あらゆるデータをレコーディングする「レコーディング・ラン」を (p.73)
簡単に言うと、私は、計画好き&記録好きなんです。
実際、私は、再来年度くらいまでの出走予定レースを決めて、目標タイムまでそこに思い描いています。そして、当然のことながら、トレーニングメニューについても、今年の最終レースの時期(12月初旬)までについてほぼ決めていて、まあ、いろいろと故障や家の用事なども入ってくるものですから、その都度必要に応じて軌道修正を図ったりしています。
また、レコーディングについては、ラン後は、走った月日から時間帯、気温、湿度を記録し、さらに、タイムと1kmあたりの速度、1km(5km)ごとのラップなどを一覧に記録した上で、さらに、コースごとにそれらのデータをリンクして整理しています。
正直、走るのが楽しいのか、計画&記録するのが楽しいのか、どっちなのかよく分からないくらいな感じてす。まあ、私にとって、ランの楽しみに計画&記録は欠かせません。
なお、この本の3タイプからは漏れましたが、「グッズを入手するのが好きなタイプ」という側面も私にはあります。ウエア、シューズ、キャップ、グローブ、サングラス、ウォッチ、プロテイン、ウエストポーチ、バックパック、インソール、サポーター、キネシオテープ、グリッドフォームローラー、、、。実は、記録好きの私は家計簿(個人用)をつけているんですが(単身赴任をした4年前からです)、そこで、ラン関係の出費を計算しているのですが、昨年から現在までで25万円ほどになっています。
さて、この本、折に触れて復習したいと思います。今回気になったポイントを、備忘録的に拾っておきます。
作法十一 信号待ちでストレッチしない
作法十三 ラン友を作る
作法十五 体重の変化に惑わされない
作法十八 シューズ選びですべてが決まる
作法二十七 シューズは600kmで買い替える
作法二十八 交換式のインソールに頼らない
作法三十六 足裏のストレッチを優先する
作法四十一 腰まわりをケアする
作法四十三 走るための筋トレは何歳になっても諦めない
作法六十一 小指まで使って走る
目次から拾いながら、今すぐに読みたくなりました。
16 8月

池井戸潤『陸王』

陸王
池井戸 潤
集英社
2016-07-08


池井戸潤×ランニングシューズ開発=面白くないはずがない。
内容紹介
勝利を、信じろ――。
足袋作り百年の老舗が、ランニングシューズに挑む。
埼玉県行田市にある「こはぜ屋」は、百年の歴史を有する老舗足袋業者だ。といっても、その実態は従業員二十名の零細企業で、業績はジリ貧。社長の宮沢は、銀行から融資を引き出すのにも苦労する日々を送っていた。そんなある日、宮沢はふとしたことから新たな事業計画を思いつく。長年培ってきた足袋業者のノウハウを生かしたランニングシューズを開発してはどうか。
社内にプロジェクトチームを立ち上げ、開発に着手する宮沢。しかし、その前には様々な障壁が立ちはだかる。資金難、素材探し、困難を極めるソール(靴底)開発、大手シューズメーカーの妨害――。
チームワーク、ものづくりへの情熱、そして仲間との熱い結びつきで難局に立ち向かっていく零細企業・こはぜ屋。はたして、彼らに未来はあるのか?
実は、ここにはほとんどレビューを載せておりませんが、私、池井戸潤さん、コンプリートしています。
あれは3年前♪ 単身赴任時代、テレビドラマ「半沢直樹」にズッボンとはまってしまって、その頃読書熱もじりじり下がり続けていた時期だったんですが、そういう時期こそ、あの池井戸潤さんが書く痛快というか爽快な活劇が体にスムースに入ってくる感じで、それまで出されていた本を一気に読んで、その後出たものについてはすべてハードカバー(含電子書籍)で読むほどの池井戸ファンになっていたのでした。
そんな私が、先週末読む本が手元になくなって、書店をうろうろしていて、目に飛び込んできたのが、これ。
おおおおっ。池井戸潤×ランニングシューズ開発、くらくらときました。今の私にこんな素敵なプレゼントとは!早速買って読み進めました。
ランナーの私は、昔からのadidas好きなもので、昨年以降ランニング用に購入した5足はすべてadidasです。ブースト三つとブーストじゃないもの二つ。現在の主力はcs boost 2なのですが、、、、マイ青学ブームの風が吹き、少し膝にも自信が出てきたもんだから、分不相応にもtakumi sen boost 2を今にも買ってしまいそうな勢いです。ランニングシューズ、気になって気になってしょうがない私なのです。
実際、読んでいる最中にネットでこの本についてうろうろしてみたところ、「池井戸潤「陸王」のモデルは、きねや足袋の「MUTEKI」だった!」という記事をみつけ読んでみて、そういえば、雑誌やRUNNETでそういう記事をみたこともあったなあと思い出したりしていました。結構なまなましいほどのモデルですね。実話レベルを思い浮かべながら読んでいると、この小説の躍動感もより一層高まってくる感じです。
さて、そんなこんなの中で、このドラマ、おもしろくないはずがありませんでした。

・・・ただ、読後の爽快感レベルとしては、『下町ロケット』『半沢直樹』ほどではなかったかもしれませんね。
こはぜ屋と茂木のドラマのシンクロ具合がもう一つ中途半端だったかな。いや、堂場瞬一長距離ランナー小説を立て続けに読んだ感触が残っていて、実際の走りの場面がもう一つ弱いところに物足りなさを覚えたのかな。いやいや、純粋にドラマのアップセット感がもう一つ足りないと感じたのかな。いずれにせよ、ここまで楽しく付き合ったんだから、もっと爽快になりたかったんだな、はい。
でも、本当に楽しめました。休憩時間が終わって本を閉じなきゃならないのがこんなに惜しく感じられるのもめったにないことでした。テレビドラマ化、今から楽しみです。宮沢社長は唐沢敏明、茂木選手は林遣都でお願いします(笑)。
14 8月

絲山秋子『小松とうさちゃん』

小松とうさちゃん
絲山秋子
河出書房新社
2016-01-19


小松とうさちゃん、と私。
内容(「BOOK」データベースより)
52歳の非常勤講師小松の恋と、そんな彼を見守るネトゲに夢中の年下敏腕サラリーマン宇佐美の憂鬱。絲山秋子が贈る、小さな奇蹟の物語。
『薄情』以来の絲山さんだなと、前に『薄情』についてどんなことを書いたんだっけなと探してみると、、あれれ、ない。そうか。読んで、こっちに来なかったのか。
私は、今年度の転勤の関係で、初めての電車通勤(正確に言うと20分間歩いて21分間地下鉄に乗り16分間アクセス線に揺られます)をしていて、さすがに本でも読もうかという気になって、毎日往復74分間を読書に費やしているものですから、それなりに本が読めるようになっていた(読んでいる本はご覧のとおり(呆))のですが、まだまだこちらを主戦場に生きるような読書感覚は全然戻っていないという段階です(戻るかもわかりませんが)。
さて、『薄情』は群馬県を舞台に、地方から全体をうっすらと浮き上がらせるような趣が大変いい感じで、結構強い印象を残してくれました。だから、そんな小説まで読んでみここに書き留めていないことが意外だったのです。
で、これ。
これは、『薄情』の世界とは全く違いますけど、でも、絲山秋子という作家=フィルターを通して並べてみると、いやいや、これらはまさに絲山作品、「絲的」というダイナミズムというか幅の広さを、納得して受け入れる次第です。
ちなみに、小松とうさちゃんは、私と同世代な方々なのですが、う〜ん、どうなんだろう、小松さんしろ、うさちゃんにしろ、何だかそれぞれのかたちで「生きている」というリアリティがあるなあ、とか思えてきました。比べて言うようなものではないんですが、私は、何だか「生きていない」んだなあ。別に恋していないとか、ネトゲにはまっていないとかじゃなく、そんなこと言ったら、この年になって目覚めてはまっているものだってなくはないんだし。そういうんじゃなくって、不確かで淡くともなまなましい軌跡の有無、というか、そういうもののリアリティの問題。
なお、これは、短編集でした。「ネクトンについて考えても意味がない」、これまた絲的佳作でしたね。
13 8月

中野 ジェームズ 修一『マラソンで絶対にしてはいけない35のこと 誰も言わなかった』



フルマラソン挑戦予定の来年に、また読んでみます。
内容紹介
脚がつったから屈伸?――絶対ダメ! 再起不能になります。
目標タイムを本気で狙っている人は、最大限のパフォーマンスを発揮するために。思うような練習ができなかったランナーもまだ間に合う! これを知らずにマラソンを走ってはいけない!
誰も教えてくれなかった大会前日からの「後悔しないマラソン」必勝法。これだけはやっておきたい「結果を出すためのランナーズ・ストレッチ35」収録。
私の中の青学ブームはいつしか原晋監督から中野ジェームズ修一氏へと移ってきていました(この本の他にすであと2冊ほど読んでいます。大変学ぶところ多く付箋紙がニョキニョキ立ち上っている『ランニングの作法 ゼロからフルマラソン完走を目指す75の知恵』については、明日にでも学習内容等をまとめておきたいと思います)。
ただ、これはちょっと失敗でした。
というのも、本の内容がどうこうというより、題名を見ればまさにその通りなのですが、もっぱらフルマラソンをまさに走らんとするランナーへの具体的なアドバイスとして編まれたものだったのです。私は、来月にハーフマラソンデビューを計画しているビギナー、来年にでもフルマラソンデビューを敢行しようとなったときに、あらためて読んでみることにします。
12 8月

堂場瞬一『チーム2』

チームII (実業之日本社文庫)
堂場 瞬一
実業之日本社
2015-10-03


『チーム3』早く読みた〜い!
内容(「BOOK」データベースより)
マラソン日本記録を持ち「陸上界の至宝」といわれる山城悟は、怪我と所属チームの解散危機で、引退の瀬戸際にいた。傲慢な山城に、かつて箱根駅伝を学連選抜チームとして共に走った仲間がサポートを申し出るが、彼は再起できるのか?熱き男たちの友情、葛藤、そして手に汗握る駅伝レースの行方は?スポーツ小説の金字塔『チーム』7年後の物語。
今年のお盆は妙な感じでいきそうです。仕事休みはカレンダー通り。お墓参りは、入院している父と母の見舞いとともに、14日の午後からさくさくこなし、妻の実家方面まではまわれなさそう。う〜ん。
そんな妙なお盆目前の間にも、せっせと走り、せっせとこういう本ばっかり読んでます。
書かれた順にいうと・・・『キング』『チーム』『ヒート』となるのかな、これまで読んできた堂場瞬一長距離ランものに描かれていた登場人物が一挙に押し寄せて、大な世界が展開していきます(まだ読んだことがない方はぜひその順にお読みください)。
この人の長距離連作を読んでいると、何て言うんでしょう、1kmを3分で走るランナーの感覚のようなものが自分にも伝播してくるようなところがあって、走る山城悟の感覚、呼吸、筋肉と同化していって、そこで山城悟が体感する恍惚や苦しさやもどかしさ等々が自分のものになっていくような感覚を味わせます。
そして、今回でいうと、そんな山城の感覚と並走していくのが、その山城の走りをテレビを通じて追いかける浦大地らの視線であり解釈の流れ。
ある意味、ランナーたちに起こっている事実とは、ランナーのみが完全につかみきっているというものでは決してなく、いや、ある意味当事者じゃないからこそ浮き彫りにできる真相というものがあり、それらがハイスピードのレース同様の文体で著わされていく中で、読者は、時には息継ぎの仕方を確認するように、そのハイスピードで展開していくドラマに身を委ねるかたちで入り込んでいく。
さてさて、読み進めていくほどにページ数が少なくなってきて、それとともに、ある展開の予測も自然となされるようになり、そんな可能性の幅を思い浮かべての終局でしたが、その中では最高級の終わり方だったように感じています。『チーム3』、楽しみにしています。
1 8月

原晋・中野ジェームズ修一『青トレ〜青学駅伝チームのコアトレーニング&ストレッチ』



レッツ 青トレ!
内容紹介
ランナーにはランナーの、体幹トレーニング&ストレッチがある!
圧倒的なタイムで箱根駅伝を制した青山学院大学駅伝チームが毎日取り組んでいるコアトレ&ストレッチのファーストメソッド49種を初公開! チームのフィジカルを担当する中野ジェームズ修一トレーナーの指導を受けながら青学の選手たちといっしょにできる55分のトレーニングDVD付き。
これまでのランニングの補強トレーニングを一新する青学メソッドで新しい走り、新しい身体、新しい自分を手に入れよう。みんなでいっしょに、レッツ・青トレ! !
何気なくAmazonをながめていたら「青トレ」のkindle版がずいぶん安く購入できることに気づいて、思わずポチッとしていました。そして・・・読んた、というより、実際にやってみましたが、正直むずかしいですね。
「STEP1 インナーユニットの使い方の習得」でいきなりつまずきましたね。ここがうまくいかなければ次の「STEP2 インナーユニットの強化」「STEP3 アウターユニットの強化」にはいけない、そもそも、STEPが上がっていくのには数か月間を要するといった記述もあり、ちょっと気持ちがなえました。
ただ、ストレッチは動的も静的ともに実践してみましたが、何となくいいですね。
ランニング前には静的ストレッチは不要、動的ストレッチのみでOK、というのはなるほどなるほどでしたね。実際、動的をしっかりやって走ってみると、何となく上半身がいい感じでした。そして、ランニング後は、しっかり静的ストレッチ全メニューを丁寧にやりました。これがいいんです。翌日の疲れ、張りの残りが今までより確実に減っている。特に、20kmのLSDで、いつもと違う太腿前とお尻に強い張りがあっただけに、効果の感じ方がはっきりしていました。
今、中野ジェームス修一さんの本を何冊か読んでいます。よくよく噛みしめて、トレーニングの必要感をもっと上げていき、それから、インナーユニット強化に真剣に取り組みたいと思います。
この本に帰ろう。
記事検索
人気ブログランキングへ
Categories
あわせて読みたい
あわせて読みたいブログパーツ
日めくりカレンダー
Profile
時折
□お気に入り作家 blog以前
漱石・谷崎潤一郎・大江健三郎・村上春樹・蓮實重彦・鷲田清一・カフカ
□お気に入り作家 blog以後
内田樹・角田光代・吉田修一・井上荒野・大島真寿美・重松清・宮下奈都・森絵都・椰月美智子・三羽省吾(常時最多10名登録システム導入)
□お気に入りなもろもろ
日本酒・ランニング(この二つで今は十分!)
ありがとう、コメント
新刊.net
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

読書メーター SINCE 2010
時折2010さんの読書メーター
2015/20冊
2014/34冊
2013/52冊
2012/87冊
2011/197冊
2010/294冊
blogram
  • ライブドアブログ