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時折書房

時折書房が目指すは定常開放系。コメント&TB大歓迎。

30 8月

小出義雄『図解 小出義雄のマラソンの強化書』

小出義雄のマラソンの強化書
小出 義雄
KADOKAWA/角川マガジンズ
2015-11-30


どうしてだろう? 大事なことがす〜っと入ってきた。
内容紹介
初~中級者に向けたマラソン指南書。マラソン指導の第一人者である著者が「マラソンならではの練習法」や「マラソンを速く走るコツ」などを図を使ってわかりやすく解説する。約3カ月でできる練習メニューも3点掲載
もう、こんなブログを読書録といえるのでしょうか。
まあ、とりあえず、いいとして。
さて、先週の日曜日、三度目の10kmレースを走ってきました。
気温20℃、湿度もそう気にならない曇天、この時期にしては考えられないほどの好コンディションの中、私は、密かに自己ベスト更新を確信していました。アップで走った時の体のキレ具合に自分でも驚くほどだったのです。
と、ところが、スタート地点の狭い道路に3700人超がひしめき合っている時点で、あれれ、嫌な予感がしていました。「ドーン」号砲開始後、スタート地点を踏みしめるまで1分21秒かかりました。それはいいとして、スタート地点を過ぎても、緩緩ジョグでしか前進できません。1km進むのに5分40秒。2km過ぎたあたりからようやく自分が走りたいペースに近づいてはいったものの、まだまだ人が多すぎて普通には走れません。と、ところで、私の前にうんざりするくらいいる「壁ランナー」さんたち、このゆったりランの人たち、どうして自分の前を走っているんだ? ずるい!正直者の初心者ランナーにぷすぷす憤りが生まれてくる。憤りがエネルギーになり、4km過ぎたあたりからはイメージ以上に快調に走れました。まあ、何事も経験ですね。
結果、最初の5kmが24分26秒、後半の5kmが22分12秒。トータルでは惜しくも自己ベスト更新を逃してしまいましたが、後半のペースは自分でも想定していなかったもので、夏にシコシコ走った甲斐があったもんだと思いました。
さて、この本、走った翌日に一気に読みました。
すごく腑に落ちました。
これまでも同じようなことが書かれた本は読んでいたはずなのですが、その大事なことのわかり方がすごく具体的でかつ私の心身にダイレクトに響くものだったのです。
学習のポイントを整理すると・・・
.泪薀愁鵑領習で負荷をかける場所は脚と心肺
▲泪薀愁麥習の内容〜LSD、ビルドアップ走、タイムトライアル、ペース走、インターバル走
▲泪薀愁鵑鯊く走るコツは「後半型の走り」をすること
サブ4までは「脚づくり」ですぐに到達、サブ3.5は中級者の到達地点
 銑い畔造戮討澆襪函△修譴召譴渕全兇謀一感がなくてとても整理されているとは言い難い4点となりましたが、とにかく、これまでの私の走りや考え方、トレーニング内容等を振り返ってみたとき、考え方として正しかったことと間違っていたこと、十分でなかったことなど、たちどころに一目瞭然たる答案用紙として返ってきたような感覚がありました。
私のトレーニングは「脚づくり」「心肺づくり」という目的意識が全くもって薄弱でした。最近になってようやくLSDを取り入れる過程でいろいろ「脚づくり」に試行錯誤するようにはなっていましたが、ビルドアップ走とペース走はもつべきイメージがややずれていたようですし、インターバル走は近づくことすらできていませんでした。
また、走るほどに適切に負荷をコントロールしていく意識もまったく足りませんでした。
とにかく、これまでいかに漫然と走っていたかということを、こうすればいいのかという具体的なイメージとともに、思い知るこができたことこそ最大の収穫です。
来月中旬には初のハーフレースとなります、ファイト。
25 8月

中野 ジェームズ 修一『ランニングの作法 ゼロからフルマラソン完走を目指す75の知恵』



学びて走らざれば則ちくらし、走りて学ばざれば則ちあやうし。
内容紹介
◎スポーツジャーナリスト・増田明美さん推薦!
この本は故障の予防薬、楽しいランニングライフに必須です!
ランニングブームが何年も続いている。市民ランナーの聖地といわれる皇居の外周路を周回するランナーが増え、周辺にある銭湯やランニング施設は大盛況。2015年の東京マラソンは、一般募集の定員2万7370人に対して30万8810人が応募。抽選倍率は、過去最高の約11.3倍となった。競争倍率は高まる一方で、男性ランナーはもとより、女性ランナーも急増。女性誌はこぞってランニング特集を組み、「走る女は美しい」と説く。
こんなランニングブームの中、箱根駅伝で青山学院大学を圧倒的な勝利に導いたトップフィジカルトレーナーがゼロから始めるランニングのポイントと愉しみ方を説く。
著者自身、月間300kmを走ることもある市民ランナーでフルマラソンを何度も経験。パーソナルトレーナーとして、運動の経験がまるでない人のウォーキングのレベルからフルマラソン参加のまで、独自の理論で導いている。
本書はランニングを続けるための方法やランニングギアについてのティップスに至るまで、基礎教養と実利の両輪を読み物として楽しめる。
読んでたからずいぶん日が経っていますが、これ、大変勉強になる一冊でした。そのポイントは、著者である中野 ジェームズ 修一さんの立ち位置のなせる業かな、と感じました。というのも、ご自身一流のフィジカルトレーナーでありながら、月間300kmを走る、とはいえ発展途上にある市民ランナーでもある、というところ。説得力がとにかく二重の厚みでもってやってくるのです。
たとえば、「作法十六−−性格別の継続プログラムを利用する」とありました。「ここで私の指導経験から性格別に3つの練習法を考えてみました」ということで、「どちらかというと完璧主義なタイプ」と「合理主義的なタイプ」と「社交的なタイプ」とに分けられす。
読んでいて、私は、なるほど!と思いました。
三つのうちの二つのタイプが完全に自分自身そのものでした。
完璧主義なタイプ 何事にも計画的で完璧なスケジュールを立てなければ気が済まない人
 ⇒はじめから半年ほど先のレースに出ると目標を決める
合理主義的なタイプ 自分自身を客観的に見ることができる人
 ⇒あらゆるデータをレコーディングする「レコーディング・ラン」を (p.73)
簡単に言うと、私は、計画好き&記録好きなんです。
実際、私は、再来年度くらいまでの出走予定レースを決めて、目標タイムまでそこに思い描いています。そして、当然のことながら、トレーニングメニューについても、今年の最終レースの時期(12月初旬)までについてほぼ決めていて、まあ、いろいろと故障や家の用事なども入ってくるものですから、その都度必要に応じて軌道修正を図ったりしています。
また、レコーディングについては、ラン後は、走った月日から時間帯、気温、湿度を記録し、さらに、タイムと1kmあたりの速度、1km(5km)ごとのラップなどを一覧に記録した上で、さらに、コースごとにそれらのデータをリンクして整理しています。
正直、走るのが楽しいのか、計画&記録するのが楽しいのか、どっちなのかよく分からないくらいな感じてす。まあ、私にとって、ランの楽しみに計画&記録は欠かせません。
なお、この本の3タイプからは漏れましたが、「グッズを入手するのが好きなタイプ」という側面も私にはあります。ウエア、シューズ、キャップ、グローブ、サングラス、ウォッチ、プロテイン、ウエストポーチ、バックパック、インソール、サポーター、キネシオテープ、グリッドフォームローラー、、、。実は、記録好きの私は家計簿(個人用)をつけているんですが(単身赴任をした4年前からです)、そこで、ラン関係の出費を計算しているのですが、昨年から現在までで25万円ほどになっています。
さて、この本、折に触れて復習したいと思います。今回気になったポイントを、備忘録的に拾っておきます。
作法十一 信号待ちでストレッチしない
作法十三 ラン友を作る
作法十五 体重の変化に惑わされない
作法十八 シューズ選びですべてが決まる
作法二十七 シューズは600kmで買い替える
作法二十八 交換式のインソールに頼らない
作法三十六 足裏のストレッチを優先する
作法四十一 腰まわりをケアする
作法四十三 走るための筋トレは何歳になっても諦めない
作法六十一 小指まで使って走る
目次から拾いながら、今すぐに読みたくなりました。
16 8月

池井戸潤『陸王』

陸王
池井戸 潤
集英社
2016-07-08


池井戸潤×ランニングシューズ開発=面白くないはずがない。
内容紹介
勝利を、信じろ――。
足袋作り百年の老舗が、ランニングシューズに挑む。
埼玉県行田市にある「こはぜ屋」は、百年の歴史を有する老舗足袋業者だ。といっても、その実態は従業員二十名の零細企業で、業績はジリ貧。社長の宮沢は、銀行から融資を引き出すのにも苦労する日々を送っていた。そんなある日、宮沢はふとしたことから新たな事業計画を思いつく。長年培ってきた足袋業者のノウハウを生かしたランニングシューズを開発してはどうか。
社内にプロジェクトチームを立ち上げ、開発に着手する宮沢。しかし、その前には様々な障壁が立ちはだかる。資金難、素材探し、困難を極めるソール(靴底)開発、大手シューズメーカーの妨害――。
チームワーク、ものづくりへの情熱、そして仲間との熱い結びつきで難局に立ち向かっていく零細企業・こはぜ屋。はたして、彼らに未来はあるのか?
実は、ここにはほとんどレビューを載せておりませんが、私、池井戸潤さん、コンプリートしています。
あれは3年前♪ 単身赴任時代、テレビドラマ「半沢直樹」にズッボンとはまってしまって、その頃読書熱もじりじり下がり続けていた時期だったんですが、そういう時期こそ、あの池井戸潤さんが書く痛快というか爽快な活劇が体にスムースに入ってくる感じで、それまで出されていた本を一気に読んで、その後出たものについてはすべてハードカバー(含電子書籍)で読むほどの池井戸ファンになっていたのでした。
そんな私が、先週末読む本が手元になくなって、書店をうろうろしていて、目に飛び込んできたのが、これ。
おおおおっ。池井戸潤×ランニングシューズ開発、くらくらときました。今の私にこんな素敵なプレゼントとは!早速買って読み進めました。
ランナーの私は、昔からのadidas好きなもので、昨年以降ランニング用に購入した5足はすべてadidasです。ブースト三つとブーストじゃないもの二つ。現在の主力はcs boost 2なのですが、、、、マイ青学ブームの風が吹き、少し膝にも自信が出てきたもんだから、分不相応にもtakumi sen boost 2を今にも買ってしまいそうな勢いです。ランニングシューズ、気になって気になってしょうがない私なのです。
実際、読んでいる最中にネットでこの本についてうろうろしてみたところ、「池井戸潤「陸王」のモデルは、きねや足袋の「MUTEKI」だった!」という記事をみつけ読んでみて、そういえば、雑誌やRUNNETでそういう記事をみたこともあったなあと思い出したりしていました。結構なまなましいほどのモデルですね。実話レベルを思い浮かべながら読んでいると、この小説の躍動感もより一層高まってくる感じです。
さて、そんなこんなの中で、このドラマ、おもしろくないはずがありませんでした。

・・・ただ、読後の爽快感レベルとしては、『下町ロケット』『半沢直樹』ほどではなかったかもしれませんね。
こはぜ屋と茂木のドラマのシンクロ具合がもう一つ中途半端だったかな。いや、堂場瞬一長距離ランナー小説を立て続けに読んだ感触が残っていて、実際の走りの場面がもう一つ弱いところに物足りなさを覚えたのかな。いやいや、純粋にドラマのアップセット感がもう一つ足りないと感じたのかな。いずれにせよ、ここまで楽しく付き合ったんだから、もっと爽快になりたかったんだな、はい。
でも、本当に楽しめました。休憩時間が終わって本を閉じなきゃならないのがこんなに惜しく感じられるのもめったにないことでした。テレビドラマ化、今から楽しみです。宮沢社長は唐沢敏明、茂木選手は林遣都でお願いします(笑)。
14 8月

絲山秋子『小松とうさちゃん』

小松とうさちゃん
絲山秋子
河出書房新社
2016-01-19


小松とうさちゃん、と私。
内容(「BOOK」データベースより)
52歳の非常勤講師小松の恋と、そんな彼を見守るネトゲに夢中の年下敏腕サラリーマン宇佐美の憂鬱。絲山秋子が贈る、小さな奇蹟の物語。
『薄情』以来の絲山さんだなと、前に『薄情』についてどんなことを書いたんだっけなと探してみると、、あれれ、ない。そうか。読んで、こっちに来なかったのか。
私は、今年度の転勤の関係で、初めての電車通勤(正確に言うと20分間歩いて21分間地下鉄に乗り16分間アクセス線に揺られます)をしていて、さすがに本でも読もうかという気になって、毎日往復74分間を読書に費やしているものですから、それなりに本が読めるようになっていた(読んでいる本はご覧のとおり(呆))のですが、まだまだこちらを主戦場に生きるような読書感覚は全然戻っていないという段階です(戻るかもわかりませんが)。
さて、『薄情』は群馬県を舞台に、地方から全体をうっすらと浮き上がらせるような趣が大変いい感じで、結構強い印象を残してくれました。だから、そんな小説まで読んでみここに書き留めていないことが意外だったのです。
で、これ。
これは、『薄情』の世界とは全く違いますけど、でも、絲山秋子という作家=フィルターを通して並べてみると、いやいや、これらはまさに絲山作品、「絲的」というダイナミズムというか幅の広さを、納得して受け入れる次第です。
ちなみに、小松とうさちゃんは、私と同世代な方々なのですが、う〜ん、どうなんだろう、小松さんしろ、うさちゃんにしろ、何だかそれぞれのかたちで「生きている」というリアリティがあるなあ、とか思えてきました。比べて言うようなものではないんですが、私は、何だか「生きていない」んだなあ。別に恋していないとか、ネトゲにはまっていないとかじゃなく、そんなこと言ったら、この年になって目覚めてはまっているものだってなくはないんだし。そういうんじゃなくって、不確かで淡くともなまなましい軌跡の有無、というか、そういうもののリアリティの問題。
なお、これは、短編集でした。「ネクトンについて考えても意味がない」、これまた絲的佳作でしたね。
13 8月

中野 ジェームズ 修一『マラソンで絶対にしてはいけない35のこと 誰も言わなかった』



フルマラソン挑戦予定の来年に、また読んでみます。
内容紹介
脚がつったから屈伸?――絶対ダメ! 再起不能になります。
目標タイムを本気で狙っている人は、最大限のパフォーマンスを発揮するために。思うような練習ができなかったランナーもまだ間に合う! これを知らずにマラソンを走ってはいけない!
誰も教えてくれなかった大会前日からの「後悔しないマラソン」必勝法。これだけはやっておきたい「結果を出すためのランナーズ・ストレッチ35」収録。
私の中の青学ブームはいつしか原晋監督から中野ジェームズ修一氏へと移ってきていました(この本の他にすであと2冊ほど読んでいます。大変学ぶところ多く付箋紙がニョキニョキ立ち上っている『ランニングの作法 ゼロからフルマラソン完走を目指す75の知恵』については、明日にでも学習内容等をまとめておきたいと思います)。
ただ、これはちょっと失敗でした。
というのも、本の内容がどうこうというより、題名を見ればまさにその通りなのですが、もっぱらフルマラソンをまさに走らんとするランナーへの具体的なアドバイスとして編まれたものだったのです。私は、来月にハーフマラソンデビューを計画しているビギナー、来年にでもフルマラソンデビューを敢行しようとなったときに、あらためて読んでみることにします。
12 8月

堂場瞬一『チーム2』

チームII (実業之日本社文庫)
堂場 瞬一
実業之日本社
2015-10-03


『チーム3』早く読みた〜い!
内容(「BOOK」データベースより)
マラソン日本記録を持ち「陸上界の至宝」といわれる山城悟は、怪我と所属チームの解散危機で、引退の瀬戸際にいた。傲慢な山城に、かつて箱根駅伝を学連選抜チームとして共に走った仲間がサポートを申し出るが、彼は再起できるのか?熱き男たちの友情、葛藤、そして手に汗握る駅伝レースの行方は?スポーツ小説の金字塔『チーム』7年後の物語。
今年のお盆は妙な感じでいきそうです。仕事休みはカレンダー通り。お墓参りは、入院している父と母の見舞いとともに、14日の午後からさくさくこなし、妻の実家方面まではまわれなさそう。う〜ん。
そんな妙なお盆目前の間にも、せっせと走り、せっせとこういう本ばっかり読んでます。
書かれた順にいうと・・・『キング』『チーム』『ヒート』となるのかな、これまで読んできた堂場瞬一長距離ランものに描かれていた登場人物が一挙に押し寄せて、大な世界が展開していきます(まだ読んだことがない方はぜひその順にお読みください)。
この人の長距離連作を読んでいると、何て言うんでしょう、1kmを3分で走るランナーの感覚のようなものが自分にも伝播してくるようなところがあって、走る山城悟の感覚、呼吸、筋肉と同化していって、そこで山城悟が体感する恍惚や苦しさやもどかしさ等々が自分のものになっていくような感覚を味わせます。
そして、今回でいうと、そんな山城の感覚と並走していくのが、その山城の走りをテレビを通じて追いかける浦大地らの視線であり解釈の流れ。
ある意味、ランナーたちに起こっている事実とは、ランナーのみが完全につかみきっているというものでは決してなく、いや、ある意味当事者じゃないからこそ浮き彫りにできる真相というものがあり、それらがハイスピードのレース同様の文体で著わされていく中で、読者は、時には息継ぎの仕方を確認するように、そのハイスピードで展開していくドラマに身を委ねるかたちで入り込んでいく。
さてさて、読み進めていくほどにページ数が少なくなってきて、それとともに、ある展開の予測も自然となされるようになり、そんな可能性の幅を思い浮かべての終局でしたが、その中では最高級の終わり方だったように感じています。『チーム3』、楽しみにしています。
1 8月

原晋・中野ジェームズ修一『青トレ〜青学駅伝チームのコアトレーニング&ストレッチ』



レッツ 青トレ!
内容紹介
ランナーにはランナーの、体幹トレーニング&ストレッチがある!
圧倒的なタイムで箱根駅伝を制した青山学院大学駅伝チームが毎日取り組んでいるコアトレ&ストレッチのファーストメソッド49種を初公開! チームのフィジカルを担当する中野ジェームズ修一トレーナーの指導を受けながら青学の選手たちといっしょにできる55分のトレーニングDVD付き。
これまでのランニングの補強トレーニングを一新する青学メソッドで新しい走り、新しい身体、新しい自分を手に入れよう。みんなでいっしょに、レッツ・青トレ! !
何気なくAmazonをながめていたら「青トレ」のkindle版がずいぶん安く購入できることに気づいて、思わずポチッとしていました。そして・・・読んた、というより、実際にやってみましたが、正直むずかしいですね。
「STEP1 インナーユニットの使い方の習得」でいきなりつまずきましたね。ここがうまくいかなければ次の「STEP2 インナーユニットの強化」「STEP3 アウターユニットの強化」にはいけない、そもそも、STEPが上がっていくのには数か月間を要するといった記述もあり、ちょっと気持ちがなえました。
ただ、ストレッチは動的も静的ともに実践してみましたが、何となくいいですね。
ランニング前には静的ストレッチは不要、動的ストレッチのみでOK、というのはなるほどなるほどでしたね。実際、動的をしっかりやって走ってみると、何となく上半身がいい感じでした。そして、ランニング後は、しっかり静的ストレッチ全メニューを丁寧にやりました。これがいいんです。翌日の疲れ、張りの残りが今までより確実に減っている。特に、20kmのLSDで、いつもと違う太腿前とお尻に強い張りがあっただけに、効果の感じ方がはっきりしていました。
今、中野ジェームス修一さんの本を何冊か読んでいます。よくよく噛みしめて、トレーニングの必要感をもっと上げていき、それから、インナーユニット強化に真剣に取り組みたいと思います。
30 7月

浅井えり子『ゆっくり走れば速くなる』

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浅井 えり子
ランナーズ
2005-10


ゆっくり走れない人は、速く走ることもできない・・・んですね。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
浅井えり子 1959年、東京都足立区に生まれる。高校時代から陸上を始め、大学3年生のときに初マラソンを経験。卒業後、実業団チームに入部。佐々木功監督の指導によって記録を伸ばし、88年オリンピックソウル大会に出場。93年、33歳のときに名古屋国際女子マラソンで記録した2時間28分22秒が自己最高。94年には同大会で優勝。現在は、自ら走るかたわら、選手指導にも携わっている。また全国各地で講演やランニング教室での指導などを行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
実は、「実は」というほどのことではないんですが、今、私の中の青学ブームの流れの中で、あの『青トレ 青学駅伝チームのコアトレーニング&ストレッチ Kindle版』を読んでいる、というか、恐る恐る実践しだしているところなんですが、そんな私にこんな本が強引に横入りしてきて、神野大地のような華奢な『青トレ』を脇に追いやってしまっていました。
こちらも一見華奢な浅井えり子さんが書かれたものなんですが、のっけからまさに今のこの私に宛てて書かれたと思えるような、そんなど真ん中の剛速球が投じられていたのでした。
浅井さんの実際にたどられた味わい深いドラマとともに、説得力を持ってLSDが推奨されました。LSD(ロング・スロー・ディスタンス=長い距離をゆっくり走るトレーニング)、浅井さんの場合は、現役ランナーでいらっしゃった頃から、その「S」たるスピードは、1km7〜8分だというのです。
 そんなに「ゆっくり走る」のは、なぜでしょうか。
まず、身体に長時間に渡って弱い刺激を与え続けることで、普段使われていない筋肉や神経が刺激されて使えるようになり、マラソン向きの身体を作ることに効果があります。また、ゆっくり走ることで、自分のフォームを修正することができます。バランスの悪いフォームではゆっくり走ることができないのです。マラソンは長い時間走り続ける競技ですから、身体のリラクゼーションがうまくでき、前へ進む以外の無駄な力を使わないようにすることが、とても大切です。言いかえれば、「ゆっくり走れない人は、速く走ることもできない」ということです。(p.24)
実は、私、昨年あたりから何となく走り始めたんですが、昨冬あたりから少しずつ気合が入ってきて、この春に10kmレースデビュー、9月にはハーフマラソンにも挑戦しようとしているところです。そんな私は、距離への耐性を育てるべく、いろいろな本を研究したうえで、LSDを取り入れていたんですが、それが、何と! ゆっくり走れないで困っていたのです。1km7分で走ろうと思って走り出すのですが、一応GPSウオッチもしているから言い訳できないのですが、ついつい、6分30秒くらいで走り出していて、もっとペースを落とさなきゃという気持ちは、いつしか、でも、もっとスピードを上げた方が何となく楽だという感じになって、先週末24kmほどを走ったときは、トータルで1km5分54秒と、予定より1分以上速いペースになっているのでした。これじゃあ、LSDで得られる効果は得られないんだろうと思いつつ、でも、そのまま走れるスピードを上げていっちゃおうかな、つまり、LSDそのものから撤退しようかなという気持ちになっているのでした。
そんな私に対する説諭「ゆっくり走れない人は、速く走ることもできない」おおおおおっ(悲鳴)!説諭、続きます。
「快適」なペースは気持ちよく走ることができて気分がよいものです。でも、その中では逆に、フォームの欠点にはなかなか気づきません。「不快適」なほどのペースで走ると、フォームの欠点が現れます。無駄な力が入っていたり、リラクゼーションがうまくできていないなど、走るフォームが崩れていると、ごまかしがきかなくて、ゆっくりと走ることに耐えられず、ペースが上がってきてしまうのです。ゆっくり走ることができない、という人は自分のフォームに欠点がある、と思ってください。そして、だからこそLSDが必要なのだ、と考え、トレーニングとしてとらえ、LSDを取り入れてほしいのです。(p.27)
わかりました。早速明日1km7分のLSDを実行してみます。
29 7月

重松清『たんぽぽ団地』

たんぽぽ団地
重松 清
新潮社
2015-12-22


生まれ育った「昭和」への帰還。
内容紹介
昭和の子どもたちの人生は、やり直せる。新たなるメッセージが溢れる最新長編。元子役の映画監督・小松亘氏は週刊誌のインタビューで、かつて主人公として出演したドラマのロケ地だった団地の取り壊しと、団地に最後の一花を咲かせるため「たんぽぽプロジェクト」が立ち上がったことを知る。その代表者は初恋の相手、成瀬由美子だった……。少年ドラマ、ガリ版、片思い―― あの頃を信じる思いが、奇跡を起こす。
最近、私の読書熱が昂じていないこともあってか、重松清作品をおもしろく読んだという記憶がないのです。最近の重松清はスランプなのかな?と勝手に思い込んでいたのですが・・・。
これ2015年12月刊。久しぶりに重松清の新作をじっくり読んでみて、う〜ん、「最近の重松清はスランプなのかな?」というのは微妙な問題なのかなと感じました。結論は出ません・・・。
しかしながら、正直、奇想天外な「お話」でした。
「お話」なら何でもあり、と言ってしまえばそれまでですが、でも、ふっと思えば、あれ、これ、着想としてはあの『流星ワゴン』の同根の作品と言えるんじゃないの、と思ったとき、重松文学の現在地に思いを致すのでした。
奇想天外のドラマの終盤において、こんなくだりが出てきます。
〈48 時空パトロール隊の任務を変える。悪者をたい捕するのではなく、後悔や心残りのある人を、過去に連れていって、やり直させてあげる〉

「ああ、それ、ショーコ先生のアイデアだったんだ」
「そうだったのか?」
「僕は正直言ってピンと来なくて、やっぱり地球の平和を守るために悪い奴らと戦うほうが面白いと思ったんだけど、先生は、いまはわからなくてあたりまえだから、って」
 子どもの頃の後悔や心残りは、おとなにならないとわからない。振り返るたびに胸が痛くなる思い出があって、それで初めて、後悔や心残りに気づく。
 子どもがややこしいことを考えてちゃダメよ、とショーコ先生はナオくんをあやしながら言っていたのだ。でもそれは嘘だけどね、とすぐに笑顔で打ち消して、つづけたのだ。
 ほんとうは後悔することも心残りなことも毎日たくさんあるけど、子どもの頃にそれに気づかないでね、くよくよしないでね、おなか一杯ごはんを食べて、ぐっすり眠って、明日の朝になったらケロッと忘れちゃいなさい、難しいけど、それができるといいね……。(p.322)
後悔や心残りのある人を、過去に連れていって、やり直させてあげる、というモチーフ! 重松の執拗なまでこだわりのかたちを見せられたと感じる一方、私には、私なりの問題意識も浮上してくるのでした。自分にとっての大切な記憶というもの、自分が大切なものとして記憶すべきものの取り扱い方の問題です。
というのも、最近、私の父の老いが加速化してきているような状況で、父がいつどうなってもおかしくないと思えるようになりつつある中で、私は、まだ父から受けとっていないメッセージがあったんじゃないか、父が死んでしまったら自分は宙吊りになったまま無限にさまようような感覚にさいなまれるんではなかろうか・・・何かそんな得体のしれない不安感に襲われるような感覚になるのでした。別に、父には私に伝えたいメッセージがあると確信しているわけでもなんでもないんです。自分の方に、父のなまなましい存在感と向き合うことを避け続けて生きてきたという感触があり、そして、それは、むしろある意味真っ向から対峙すべき存在だと自分が思っていた裏返しのような感触でもあり、それなのに、父は、いつのまにか、かつての存在感をどんどん失い続けていて、自分の体と心のことで汲汲となっている。時間が何とも残酷な現実を浮き彫りにしていく、そんな時間の無慈悲なまでの暴力に対する無力さ、無垢に、自分のことながら唖然としてしまうのです。
そして、『流星ワゴン』を何度も噛みしめるように味わった記憶とつなげて、今回の「お話」を反芻しては、ああ、私は旅に出てみなくてはならない、と思うのです。旅? 過去へ? どんなふうにして? 自分にはよくわかりません。 

もう一か所、おまけとして引いてみます。
「ひとの一生で、いちばん最高のときって、いつ……何歳頃なんだろうね」
 訊きたいことはそれだけだったのに、答えを待ちきれず、言葉がどんどんこぼれ落ちてしまう。
「若ければ若いほどいいってものじゃないよね。でも、歳と比例して良くなっていく一方ってわけでもないでしょ? じゃあ、人生のピークって、いつなの? 見た目がいちばんきれいな頃? でも、そんなの、どうやって決めるわけ? 難しいよね、うん、難しい……」
 一つだけ、わかることがある。
 人生で最高のときは、少なくとも「いま」ではない。それでいて、最高のときがすでに過ぎてしまったという実感もなければ、これから訪れるだろうという予感もない。
 人生には「最高のとき」なんてどこにもなくて、「最高でないとき」だけが延々とつづいて、その起伏は「ちょっと最高ではないとき」と「すごく最高ではないとき」の差だけなんじゃないか、とも思う。(p.341)
最近ランニングにのめりこんでいる私は、五十歳を過ぎてから始めたランニングで、走るほどにタイムがよくなり、走るほどに体が締まっていき、走るほどに自分の人生が豊かになっていくように感じられる日々に、あああ、こんなことって本当にあるんだなと正直びっくりしつつ、肥沃なモチベーションを耕し続けています。老化との戦いに、今は、負ける気がしません。
28 7月

堂場瞬一『ヒート』

ヒート (実業之日本社文庫)
堂場 瞬一
実業之日本社
2014-06-05


2分55秒/kmで走るマラソンレースの熱。
内容(「BOOK」データベースより)
日本男子マラソンの長期低迷傾向に歯止めをかけるべく、神奈川県知事の号令のもと新設された「東海道マラソン」。県庁職員の音無は日本陸上界の至宝・山城悟のペースメーカー役に、孤独なランナー・甲本剛を起用する。果たして世界最高記録達成はなるか。数多の人間の欲望と情熱を乗せたレースは、まさかの展開に―。箱根駅伝を描いた『チーム』の続編。
怒涛のように読みました。
実は、最近、読書の感受性がここ数年のうちに”ズタポロ”レベルに落ちていることに愕然としています。かつて「人生は小説を模倣する」とか「小説は人生のOSである」などと言い放ち、小説とともにあることで人生の観察眼の精度が上がるなんてへらっと言っていた自分は、今、どこにもいない。とにかく、小説を読んでも、読み終えた自分に、その一冊と対峙しただけの緊張した何かが残っていない。最近実はそうたいしたものは読んでいなくって、ただそれだけなのかもしれないが、宮下奈都さんの『羊と鋼の森』などは結構好ましさに包まれた読書体験だったと思うのですけど、やはり、読後の私はあまり何か具体的な何かを捕まえられていなかった。
老化?退化? まあ、そう深刻にならずに、リハビリに勤しもう。
さて、これ、おもしろかったです。平均体脂肪率が10%を切るだろう登場人物たちのせめぎ合いは、まさに贅肉をそぎ落として淡々とドラマを紡いでいきます。
日本人男子選手が日本で開催されるマラソンのレースで世界記録をつくる。
今の日本の現状を考えれば、あまりに夢物語すぎるモチーフなのだが、『チーム』と『キング』で描かれたある種特異なキャラクターたちの棲息する世界からつながって読み始めてみると、意外なほどにすーっと気持ちよくファンタジーに入り込めるのでした。後は一気に疾駆していくだけ。
結末は、私は、あれでもありかなという気がしました。
現代マラソンに対してある種の批評軸をもって展開するストーリーではあるのですが、この作家の社会性というものを考えれば、そんなに明快な-ismに貫かれているものでもなさそうな気がします。山城がお膳立てされたレースで走る/走らない葛藤と戦い、甲本がこの大会までのトレーニングによって覚醒し超ペースメーカーに挑む。このドラマの交錯が純粋におもしろい、でいいじゃないか。
ただ、読み終えて、やはり浮き上がる残念だった点は、山城の二度にわたる翻意のドラマの作り方ですかね。これは、『チーム』の描き方の問題ともつながりますが、やはり、私は、ああいう形で山城の翻意を描くのであれば、『チーム』の山城と『ヒート』の山城とは似て非なるものだというふうに『ヒート』の山城を造形してほしかったな。4年の箱根駅伝を体験した山城はそれまでの山城ではなかった、というところを、基本はあの山城のままでいいので、何とか浮き彫りにするような筆致で描いてほしかった、というか。また、浦の嘘も何だかなあ。それが簡単にばれるのも何だかなあ。そして、そこに翻意のきっかけを得るというのも何だかなあ、です。
でも、おろしろかったから、許そう(偉そうですみません)。
次は、『チーム2』、楽しみです。
この本に帰ろう。
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時折
□お気に入り作家 blog以前
漱石・谷崎潤一郎・大江健三郎・村上春樹・蓮實重彦・鷲田清一・カフカ
□お気に入り作家 blog以後
内田樹・角田光代・吉田修一・井上荒野・大島真寿美・重松清・宮下奈都・森絵都・椰月美智子・三羽省吾(常時最多10名登録システム導入)
□お気に入りなもろもろ
日本酒・ランニング(この二つで今は十分!)
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