080809
お誕生日の本日は森の中のテントで目覚める。
今朝も良い天気で気持ちがよい。
朝ご飯は自炊でザルラーメン。
こーゆう水でしめる食べ物は美味しくできあがる。
ミックスビーンズのパックがあったので
薬味?的につけ汁の中に入れて食べてみたけど
これは特に合うわけでもなかった。

ヒュッテに行くとバイトの人がもう一人来ていた。
オーナーは買出しがてら、新幹線でやてくる友達を迎えに下界へ行っていた。

バイトの人たちと、へんてこな恐ろしいかかしの写真を見て
笑ったりしていると、ボーイスカウトの引率のおじさんと子供1人が来て
メガネのネジを調整できる小さいドライバーとかありますか、
というので、ちょうどあったのを貸した。
子供のメガネが壊れてしまったのだという。
「寝てたら壊れちゃった」と言っていたが
メガネしたまま寝るなよ。というかんじですが。
しかも、直すのに異様に時間がかかっていて、30分くらいメガネと格闘している。
そんなに難しいのかな・・・ちょっと覗いてみると
レンズまで外れてしまっている。余計壊れていないか?

銀行員だというボーイスカウトの引率のおじさんもすっとぼけてて面白い。
昨日みんなで登ってきた平ヶ岳の話をしていて
「水場、2箇所汲めましたよ」とまず水場の話からはじめ、
「沢山飲むし、上でキャンプすることになったら水もたくさん要るんで
日帰りにして良かったかもしれません。
一人5、6リットルはいるでしょう。」
と言うが、一人5,6リットルも必要ないんじゃないか?
山でそんなに飲みすぎない方がいいし
ていうか、そんなに担いだら重くないか?
しかもそんなに大量の水を使っていったい何の料理を作るつもりだったのだろう。
昨日も戻ってきて報告に来た時もまず水場のことを言っていた。
よっぽど重要なのかもしれない。水場が・・・。

山も途中までしか行ってないけど5時間かかったといっているし
(そりゃー、そんなに大量の水持ってあがったら大変だろう)
何かとどんくさそうで、何かと面白く、
去ったあとに話していると
けっこうツボにはまって笑いが止まらなくなってしまった。

お昼ごはんは普通にビーフカレー。
福神漬けって、カレー以外に登場の機会ってあるのかなあ?
カレーのために開発されたのかなあ?
なんて話をしながら食べる。

午後、新幹線でやってきた友達が到着。
とうもろこしを茹でてもらったのをおやつに食べる。
甘くておいしい。
しばしくつろいだあと、友達は夕方まで昼寝していた。
まー、ここはお昼寝も気持ちいいので
そういう時間の使い方もアリである。

私は、ずっと積んである雑誌とか読んでいた。
「クウネル」が、東京で読むよりここで読むとしっくりきて面白くて
バックナンバーを何冊もじっくり読んでしまった。
東京で立ち読みするときは写真ばーっと眺める程度なのに
ここの空気感と合うのか?
文章までしっかり読めてしまう。

今日はお客さんがけっこう来た。
バイクで通りかかってチャイを飲んで休憩、のつもりが
ここでキャンプすることになった人。
バイクでいろいろ回っているというので
バイク好きの人かー、すごいバイク乗ってるんだろうな、
と思って見たら、集金の人が乗るようなスーパーカブで
積んでる荷物もやたらといっぱいみっちりと詰まれて重そう。
昔いっぱい働いた分、いまは全国各地放浪しているそうだ。
いいなー、そういうの。

そして、山登りのおじさん。
明日は4時起きで平ヶ岳に登るそうだ。
この辺の山はだいたい登って、あとは平ヶ岳を制覇すれば、というかんじらしい。

あと、ハデなステッカーがいっぱい貼ってある
レース用みたいな青い車でやってきた人。
このくねくね山道を170キロで飛ばして走るらしい。

と、今夜はお客が増えて、ちょっとにぎやかである。

今夜はお部屋で寝ることにしたので、テントを撤収。
地面が濡れていたので、毛布とかけっこう濡れていたので、
日に当てて干す。
私の撤収したちょうど同じ場所にスーパーカブの人がテントを張っていた。

夕方、お風呂に入ろうかな、と思っていたら、寝ていた友達が起きたので
一緒にお風呂に入って、夕食。

もうけっこう一通り軽いビールは制覇してしまったので
基本に立ち返って(?)ヒューガルデンホワイト。
食事メニューは、5日目ともなるとさすがにかぶるということで
1度は食べたメニューが多い。
初のものは、降りた時に仕入れたゴーヤと豚肉炒め。
あとメカブ。
お客さんが多いこともあって、その他はここの定番的なメニューが並ぶ。
トマトチーズグラタンとか鳥とジャガイモのローズマリー風味とか。

暗くなる間際頃、キャンプ家族が立ち寄って、キャンプを申し込む。
ワンピースにノースリーブのおかあさんに
ちいさい女の子もワンピースだ。
そんなに足とか出してたら蚊にくわれるぞー、と心配。
というか、あまりキャンプ慣れしてなさそうだし。
たぶん整備されたファミリーキャンプ場とか想像して来てるような、、
ライトとかも持ってないんじゃないかなあ。もうすぐ暗くなるし大丈夫かな
と思っていると、何故か森の中に入っていかず、
手前の駐車場にテントを張ろうとしている様子?
そんなところ、車もわきを通るし、変じゃないかあ?
とか思っているうちに、なんと、車に全部戻して走り去って行ってしまった!
逃げたようだ。
きっと虫も多かっただろうし、「こんなところじゃいやだー」となったのかも。
とはいえ、一言言っていけばいいのに。逃げることはなかろう。
そして、ここをやめたところで、今から行ってどこか泊まれるのか?
この家族がその後どうしたのかは気になるところである。

ヒューガルデンを飲んで、次何飲もうか迷っていると
山登りのおじさんが
「ワインでいいですか?ごちそうしますよ。僕も飲みたいけど1本飲めないんで」
と言ってきてくれた。
じゃあシェアしましょう、とコルボの赤をあけたけど
おじさんは1杯だけしか飲んでなくって、あとは友達と二人であけた。
そしておじさんはこの1本分の料金を払っていってくれたそうなので
明日早朝出発なので早々に寝てしまったおじさんに何かお礼を・・
と考えていたら友達が「作者ちゃんの直筆メッセージカードは?」
と言うので、それはナイスアイデアだ!と、
持ってきていた白いポストカードに、山に登ったおじさんのイラストと
ご馳走になったワインのイラストを描き、
ワインのお礼と、登山がんばってメッセージを寄せ書きした。
山登りの早朝出発の人用には、食堂にお弁当を用意して置いておくので、
カードはそれに添えて置いておいた。

コルボを空けたあとは、シェリーを一杯。濃くて美味しい。
そのあと、次に迷ったので、
「こんなときはつなぎの男だよ」と、ギネスの緑を友達に薦める。
私は黒い方を飲みました。

続いては、数日前に見せてもらって気になっていた
ピンクのスパークリングワイン「コドーニュ・ピノ・ノワール」を飲みたいと注文。
冷やしてなかったので、氷で冷やしてもらってる間にホタルを見に行く。
今日は涼しいせいかホタルが少ない。2匹じっと光ってるのだけが見れた。
空の星はいっぱい出ていたので、道路に寝っころがってぬる岩盤浴がてら星を見る。
3人で道路に寝ていたら、車のライトが光って向かってくるのに気がつき、
大慌てで逃げる。酔っ払ってあんな暗いところで寝てたら
確実に車にひかれるよなー。

戻って、冷えたピンクのスパークリングを飲む。
色もキレイでかわいくてお誕生日っぽいぞ。
友達が買ってきてくれたロールケーキを食べる。
「王様のご褒美」というすごい名前のロールケーキは
名前の割りには高級風というよりどちらかろいうと庶民的な味だったので
「庶民的な王様」なのだろう。
だけど甘すぎなくておいしい。中に白いプリンが入っていた。

あと、誕生日プレゼントをもらう。
アレッシーのソムリエナイフ。
オウムの形をしていてかわいい!!
ちょうどソムリエナイフが欲しかったし、形も変わってるしで
私的にドンピシャだったので嬉しい。
アレッシーって好きだけど自分で買うにはちょっと高いので
買ったことはなかったし。そしてソムリエナイフがあるのは知らなかった。
友達もアレッシーのお店に探しに行ってこれを見つけたときは
「降りてきた!と思った」と言っていた。
「質派の飲みに向けての品としてもいいと思って」とのこと。
まさに質派に目覚めたこの場所で、質派の酒行の最終日に迎えた誕生日のプレゼントとしては
最適である。すばらしい。
これで美味しいお酒をいっぱい開けていこうと思う。

けっこう今日は冷える。持ってきていても暑くてなかなか着なかった長袖の上着を着る。
スパークリングを飲んだ後は奥只見ブルーを飲もうかな、と思っていたのだが、
マスターが爆睡してしまったので、ワインを飲むことにする。
おススメがわからないので、ジャケ買いで「カザマッタ ロッソ」を。
赤い曲線のイラストがかわいい。ラベルのはエンボスでビンみたいな形が
ぽこぽこと背景を埋め尽くしているし。
そして「カザマッタ」という、スキーの「カザマ」を思い出させる日本語的な響きもいい。
バイトの人たちにも寝てもらって、友達と二人で飲む。

NHK衛星放送で見たオリンピックではヤワラちゃんが銅メダルだった。
途中で友達も寝てしまう。
あんまり酔っていなかったので、寝た後しばし何杯か一人で飲む。
おつまみが無くなってしまったので、キャンプ用に持ってきていた残りの食料から
魚肉ソーセージがあったので、それを切ってつまみにする。

酒マラソン最終日、どんどんみんなが寝ていく中、一人残り、
暗くなった部屋の私のところだけ付いた照明はまるでスポットライトのようで、
「優勝です!」といわれているような感じだった。
まさしく小白沢オリンピックの酒マラソン。
他に酒豪のお客もいなかったのでペースをまどわされることなくいいかんじに
走りきれたかんじである。
後でこの5日間で飲んだお酒の種類を聞いたら何と29品目!だったそうである。
すごい。これはコーチ(マスター)の指導のたまものでもあります。
うーん、ほんとにまさにオリンピックのような5日間の酒行でした。

カザマッタを少し残しつつ、電気を消して、友達を起こして、寝る。
久々のお布団は快適だった。