今日のお休みDAYは電車に乗って
隣町の幌延へ出かけてみた。
30分の道のりをあるいて、おのっぷない駅へ行き、
誰もいない駅で電車を待つ。
時間になったら、「電車が来ます」のアナウンスが自動で放送されたので
ホームへ出ると、一両編成のかわいらしい電車がやってきた。
バスのような支払い形式のワンマン電車なので、
乗り込んだら、バスのように切符を取って乗車する。
乗客は10人ほど乗っていた。
みな、普通の旅行者というよりは、ローカル鉄道が好きそうな
マニアックな風情を漂わせる人が多かった。
地元の人っぽい人は乗っていないな。
というか地元の人は車で移動するのだろう。
のどかな風景を車窓からながめつつ15分ほどで幌延駅に到着。
駅ではなんと、無料で自転車が借りられるというので、窓口にいたおばさんに聞いてみると、
名簿を出して、「名前と、住所を簡単でいいので書いてください。今、自転車持ってきます」
と言って外へ出ていった。
身分証明書とか、デポジット金だとか、そんなものは何もなく、
簡単な記名だけ書いて駅の外に出ると、
おばさんが遠くから自転車に乗ってやってきた。
特に注意事項なども言わず、「どうぞ」というかんじで貸してくれた。
どうしてこんなにラフに貸してもらえるのだろう。
人が少ない町だから、持ってしまっても見つかりやすいということか?。
旅行者は持って行ってしまうこともないし。
乗り捨てても、この流しのタクシーなんてない広大な場所から
どうにも移動できないから、結局駅に戻るしかないし。
まあ、そう考えると、どうしても駅に自転車を返すしかないということか。
「幌延駅 4号」と書かれたその自転車に乗って、トナカイ観光牧場へ向かう。
自転車は新しくて、3段ギアもついて乗り心地も快適。
15分ほど走ると、トナカイ観光牧場へ到着。
以前は入場料500円だったらしいが、今は無料になっている。
「トナカイはいま65頭います」と黒板に書いてあったのだけど、
20頭くらいしかいなかった。
暑くて室内に入ってしまっているのかもしれない。
それにしてもかなり広大な土地なのに、
トナカイたちは、かなりせまい場所に一箇所に密集していた。
寒い国の動物なので、夏はあまり本領発揮ではないのだろう。
トナカイのエサを買ってあげてみても、最初は多少食べたけど
だんだん飽きてきてあまり食べなくなってきたので、
隣の囲いにいたヒツジにあげた。
それにしても無料だからいいのだけど、トナカイのいる場所も少ないし
広大な土地も有効活用されていないし
どうもいまいちヤルキの感じられない施設だなあ、というかんじがした。
500円払っていたら「えー」と思ったかもしれない。
しっかし、トナカイを飼っているだけで、入場料もとらないで、
どうやって運営しているのだろうか?不思議だ。
牛のように乳も出さないし、食用にするにしては頭数も少ないし、市場には出してなさそうだし。
お昼には施設内のレストランでトナカイ料理を食べられるというので入ってみた。
入り口のボードには「本日のおすすめ:カツ丼」と書かれている。
カツ丼?!トナカイは・・・?
そんな疑問もありつつもメニューには各種トナカイ料理があったので、
トナカイバーガーを食べてみた。
トナカイの肉は、低カロリー高たんぱくで、ヘルシーらしいのだが
まさにそういう感じの味で、パサパサ気味な肉であった。
ハンバーガーはやっぱりビーフの方がおいしいな・・。
まあ、経験ということで。
ところでこのレストラン、お昼を過ぎると続々と人が集まってきて、
ほぼ満席になってしまうという大繁盛ぶり。
しかし、窓から見えるトナカイの様子からすると、
トナカイを見に来ている人はいない!
みな、お昼を食べにきているのだ。
そういえばこのレストランのメニューはやたらと豊富で
トナカイバーガーの他、トナカイステーキ、トナカイソーセージ、トナカイラーメン
などのトナカイ料理も当然あるのだが、その他のメニューもすごい。
ラーメン各種は味噌、塩、醤油、辛さの段階も3段階あったりというバリエーション。
その他、そば、丼もの各種、カレー各種、パスタ、ドリア
などなど、ファミレス並みの多彩なメニューなのだ。
食堂も少ないこの町では、確かに人気食堂になるだろう。
確かに仕事の昼休み中という風情の人が多くて、みんなカツ丼とか食べていた。
この広大な土地の中で、唯一お金が儲かっていそうなのはこのレストランだ。
このレストランによってこの牧場を維持しているのか?
うーん、でもいくら繁盛してるといってもこんな広大な土地と
トナカイを飼育するのができるほど利益が出ているとは思えないけど・・謎だ。
まあそんな中であるが、なかなか見ることもできないトナカイを堪能したあと、
まだ時間もあるので、トナカイ牧場にパンフレットの置いてあった、
隣接している「幌延深地層研究センター ゆめ地創館」へ行ってみた。
ここは、原子力発電の際に出てくる放射性廃棄物を地下に埋めるための
実験をする施設に併設されたPR施設である。
放射性廃棄物をこの場所に埋める、というわけではなくて、
それに向けての研究を行っているだけで、実際に埋める場所はまだ探し中らしいが
地元の人からすると
「なんでここでやんの?そんなこと言って、結局ここに埋めるんじゃないの?」
という不安と抗議の声はある様子。
施設に入ると、まず「バーチャル・トランスポーター」という大層な名前の
エレベーターに乗り込んで、地下−500メートルの展示室へもぐる。
日本は世界の中でアメリカ、中国に次いで3番目に電力消費量が多いということにはびっくり。
面積に対して使いすぎではないか?
しかしここの施設は、「だから使いすぎないように省エネしましょう」
という趣旨ではない。
「こんなに使うんだから、電気足りなくなっちゃうでしょ。」なのだ。
そして「だから原子力発電が必要なんです。」なのだ。
石油も限りがあるし、風力や太陽光発電では安定して電力が供給できない
というところまではわかる。
だから原子力発電が一番いいんですよ、というのも論理としてはわかる。
しかし、原子力発電をすると、放射性廃棄物という有害なゴミが出るのだ。
そして、そのゴミを地下深くに厳重に閉じ込めるための技術を研究しているのが
この施設なのである。
放射性物質はガラス状にして溶け出さないようにして、更に何重にもなった
ものすごく厚く囲いをして、地下深くに埋める。
その加工を行うにも、地下を掘るのも、莫大な手と年月がかかるのだ。
一塊の捨てる用のものを展示してある部屋ではおじさんが説明してくれたのだが
暇なのか、時間をかけてかなりじっくり説明してくれた・・。
そういう技術を「こんなに手間をかけて厳重にやるので安全なのですよ」
っていう主張に置き換えて説明してるけど、聞いていると
「そんなに捨てるのが大変なものが副産物でできてしまうんなら、
なんだか原子力で発電するのって、危険なだけではなくて、バカらしくないか?」
と思うのであるが、誰も指摘しないのか?
だって、埋めるための研究からそのための施設つくったりなどなどするために
電力を大量に使って、その電力を作り出すために原子力発電をして
それによってゴミが大量に出て、それを埋めるために電力を使って・・・。
って、ネズミの回し車じゃないんだから。
それってバカみたい、って気がつくだろう、普通は。と思うのだけど、どうか。
ついでにたまたま訪れた施設であったけど、
なんだか色々と考えさせられた。
電力問題を解決するには、やっぱり何よりも、
「暗くなったら有無を言わせず、寝る」
ということだと思うんだけど。
ほんと、どーして誰も気がつかないんだろう、とはがゆく思う。
ところで、どうしてこの施設がこんな場所に作られているんだろうか。
かなり広大な土地があるのに、いきなりトナカイ牧場の隣に建っているという。
でもこんなとこ、トナカイ牧場がなかったらわざわざ見にこないよな。
・・と考えていたら、そうか!
トナカイ牧場がどうして今年から無料になったのか、
無料になったのに維持していけるのか、という謎が理解できた。
帰りの電車に乗る前に、セイコーマートに行って
非常用に(?!)小さいワインを3本買っていった。
買っただけなのに、なんとなく心の安定剤を手に入れたような気がして
「うふふふふ」という笑いが出るかんじ。
そういえば、酪農の仕事というのは、基本毎日休みというものがないので
ハレとケのリズムというのが無いのだ。
そういう、仕事上の気質というのは人に現れるものなので、
なんとなく、まいにちずーっと、気を抜く日、というものが無い。
時間がハードではないのでピリピリしているというわけではないけど、
うすーく恒久的に気を抜く時が無いようなかんじでしょうか。
わたしはバイトだから仕事の休みはもらっているけど、
とはいえ、住み込みなので仕事をしないというだけのことで、
気分まではなんとなく休日モードにはなれない。
そういう毎日なので、「明日は安みだからいっぱい飲むぜー」
というわけにもいかず、また朝も早いから日々もあまり飲めず。
ってなかんじで、どの地点を目標にがんばる、というのが希薄だったのだ。
そして今日、気休め程度に小さなワインを買ってみたら、なんと
ほんとにこれが、強力に気休めになった。買っただけで。
「一日が全部終わったらこれをちょっぴり飲もう」という節目のご褒美があるということは
かなりハリが出てくるものなのだなあ、と思った。
誰もいない駅で電車を待つ。
時間になったら、「電車が来ます」のアナウンスが自動で放送されたので
ホームへ出ると、一両編成のかわいらしい電車がやってきた。
バスのような支払い形式のワンマン電車なので、
乗り込んだら、バスのように切符を取って乗車する。
乗客は10人ほど乗っていた。
みな、普通の旅行者というよりは、ローカル鉄道が好きそうな
マニアックな風情を漂わせる人が多かった。
地元の人っぽい人は乗っていないな。
というか地元の人は車で移動するのだろう。
のどかな風景を車窓からながめつつ15分ほどで幌延駅に到着。
駅ではなんと、無料で自転車が借りられるというので、窓口にいたおばさんに聞いてみると、
名簿を出して、「名前と、住所を簡単でいいので書いてください。今、自転車持ってきます」
と言って外へ出ていった。
身分証明書とか、デポジット金だとか、そんなものは何もなく、
簡単な記名だけ書いて駅の外に出ると、
おばさんが遠くから自転車に乗ってやってきた。
特に注意事項なども言わず、「どうぞ」というかんじで貸してくれた。
どうしてこんなにラフに貸してもらえるのだろう。
人が少ない町だから、持ってしまっても見つかりやすいということか?。
旅行者は持って行ってしまうこともないし。
乗り捨てても、この流しのタクシーなんてない広大な場所から
どうにも移動できないから、結局駅に戻るしかないし。
まあ、そう考えると、どうしても駅に自転車を返すしかないということか。
「幌延駅 4号」と書かれたその自転車に乗って、トナカイ観光牧場へ向かう。
自転車は新しくて、3段ギアもついて乗り心地も快適。
15分ほど走ると、トナカイ観光牧場へ到着。
以前は入場料500円だったらしいが、今は無料になっている。
「トナカイはいま65頭います」と黒板に書いてあったのだけど、
20頭くらいしかいなかった。
暑くて室内に入ってしまっているのかもしれない。
それにしてもかなり広大な土地なのに、
トナカイたちは、かなりせまい場所に一箇所に密集していた。
寒い国の動物なので、夏はあまり本領発揮ではないのだろう。
トナカイのエサを買ってあげてみても、最初は多少食べたけど
だんだん飽きてきてあまり食べなくなってきたので、
隣の囲いにいたヒツジにあげた。
それにしても無料だからいいのだけど、トナカイのいる場所も少ないし
広大な土地も有効活用されていないし
どうもいまいちヤルキの感じられない施設だなあ、というかんじがした。
500円払っていたら「えー」と思ったかもしれない。
しっかし、トナカイを飼っているだけで、入場料もとらないで、
どうやって運営しているのだろうか?不思議だ。
牛のように乳も出さないし、食用にするにしては頭数も少ないし、市場には出してなさそうだし。
お昼には施設内のレストランでトナカイ料理を食べられるというので入ってみた。
入り口のボードには「本日のおすすめ:カツ丼」と書かれている。
カツ丼?!トナカイは・・・?
そんな疑問もありつつもメニューには各種トナカイ料理があったので、
トナカイバーガーを食べてみた。
トナカイの肉は、低カロリー高たんぱくで、ヘルシーらしいのだが
まさにそういう感じの味で、パサパサ気味な肉であった。
ハンバーガーはやっぱりビーフの方がおいしいな・・。
まあ、経験ということで。
ところでこのレストラン、お昼を過ぎると続々と人が集まってきて、
ほぼ満席になってしまうという大繁盛ぶり。
しかし、窓から見えるトナカイの様子からすると、
トナカイを見に来ている人はいない!
みな、お昼を食べにきているのだ。
そういえばこのレストランのメニューはやたらと豊富で
トナカイバーガーの他、トナカイステーキ、トナカイソーセージ、トナカイラーメン
などのトナカイ料理も当然あるのだが、その他のメニューもすごい。
ラーメン各種は味噌、塩、醤油、辛さの段階も3段階あったりというバリエーション。
その他、そば、丼もの各種、カレー各種、パスタ、ドリア
などなど、ファミレス並みの多彩なメニューなのだ。
食堂も少ないこの町では、確かに人気食堂になるだろう。
確かに仕事の昼休み中という風情の人が多くて、みんなカツ丼とか食べていた。
この広大な土地の中で、唯一お金が儲かっていそうなのはこのレストランだ。
このレストランによってこの牧場を維持しているのか?
うーん、でもいくら繁盛してるといってもこんな広大な土地と
トナカイを飼育するのができるほど利益が出ているとは思えないけど・・謎だ。
まあそんな中であるが、なかなか見ることもできないトナカイを堪能したあと、
まだ時間もあるので、トナカイ牧場にパンフレットの置いてあった、
隣接している「幌延深地層研究センター ゆめ地創館」へ行ってみた。
ここは、原子力発電の際に出てくる放射性廃棄物を地下に埋めるための
実験をする施設に併設されたPR施設である。
放射性廃棄物をこの場所に埋める、というわけではなくて、
それに向けての研究を行っているだけで、実際に埋める場所はまだ探し中らしいが
地元の人からすると
「なんでここでやんの?そんなこと言って、結局ここに埋めるんじゃないの?」
という不安と抗議の声はある様子。
施設に入ると、まず「バーチャル・トランスポーター」という大層な名前の
エレベーターに乗り込んで、地下−500メートルの展示室へもぐる。
日本は世界の中でアメリカ、中国に次いで3番目に電力消費量が多いということにはびっくり。
面積に対して使いすぎではないか?
しかしここの施設は、「だから使いすぎないように省エネしましょう」
という趣旨ではない。
「こんなに使うんだから、電気足りなくなっちゃうでしょ。」なのだ。
そして「だから原子力発電が必要なんです。」なのだ。
石油も限りがあるし、風力や太陽光発電では安定して電力が供給できない
というところまではわかる。
だから原子力発電が一番いいんですよ、というのも論理としてはわかる。
しかし、原子力発電をすると、放射性廃棄物という有害なゴミが出るのだ。
そして、そのゴミを地下深くに厳重に閉じ込めるための技術を研究しているのが
この施設なのである。
放射性物質はガラス状にして溶け出さないようにして、更に何重にもなった
ものすごく厚く囲いをして、地下深くに埋める。
その加工を行うにも、地下を掘るのも、莫大な手と年月がかかるのだ。
一塊の捨てる用のものを展示してある部屋ではおじさんが説明してくれたのだが
暇なのか、時間をかけてかなりじっくり説明してくれた・・。
そういう技術を「こんなに手間をかけて厳重にやるので安全なのですよ」
っていう主張に置き換えて説明してるけど、聞いていると
「そんなに捨てるのが大変なものが副産物でできてしまうんなら、
なんだか原子力で発電するのって、危険なだけではなくて、バカらしくないか?」
と思うのであるが、誰も指摘しないのか?
だって、埋めるための研究からそのための施設つくったりなどなどするために
電力を大量に使って、その電力を作り出すために原子力発電をして
それによってゴミが大量に出て、それを埋めるために電力を使って・・・。
って、ネズミの回し車じゃないんだから。
それってバカみたい、って気がつくだろう、普通は。と思うのだけど、どうか。
ついでにたまたま訪れた施設であったけど、
なんだか色々と考えさせられた。
電力問題を解決するには、やっぱり何よりも、
「暗くなったら有無を言わせず、寝る」
ということだと思うんだけど。
ほんと、どーして誰も気がつかないんだろう、とはがゆく思う。
ところで、どうしてこの施設がこんな場所に作られているんだろうか。
かなり広大な土地があるのに、いきなりトナカイ牧場の隣に建っているという。
でもこんなとこ、トナカイ牧場がなかったらわざわざ見にこないよな。
・・と考えていたら、そうか!
トナカイ牧場がどうして今年から無料になったのか、
無料になったのに維持していけるのか、という謎が理解できた。
帰りの電車に乗る前に、セイコーマートに行って
非常用に(?!)小さいワインを3本買っていった。
買っただけなのに、なんとなく心の安定剤を手に入れたような気がして
「うふふふふ」という笑いが出るかんじ。
そういえば、酪農の仕事というのは、基本毎日休みというものがないので
ハレとケのリズムというのが無いのだ。
そういう、仕事上の気質というのは人に現れるものなので、
なんとなく、まいにちずーっと、気を抜く日、というものが無い。
時間がハードではないのでピリピリしているというわけではないけど、
うすーく恒久的に気を抜く時が無いようなかんじでしょうか。
わたしはバイトだから仕事の休みはもらっているけど、
とはいえ、住み込みなので仕事をしないというだけのことで、
気分まではなんとなく休日モードにはなれない。
そういう毎日なので、「明日は安みだからいっぱい飲むぜー」
というわけにもいかず、また朝も早いから日々もあまり飲めず。
ってなかんじで、どの地点を目標にがんばる、というのが希薄だったのだ。
そして今日、気休め程度に小さなワインを買ってみたら、なんと
ほんとにこれが、強力に気休めになった。買っただけで。
「一日が全部終わったらこれをちょっぴり飲もう」という節目のご褒美があるということは
かなりハリが出てくるものなのだなあ、と思った。
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