090912
ワインを3本空けた翌朝。
朝起きると、友人FJはひどい二日酔いのようで
起きてこられなかった。
私も1ヶ月のブランクがあったので不安だったけど
意外に大丈夫だったのだが、
さすが友人FJはこんなに大量に飲んだのは
何年ぶりという単位のようで、
昼ころまで潰れていた。

FJが復活するまで、
バチバチ旦那Naが朝食を作ってくれたり、
子供たちの指示の元、ドミノを並べさせられたり
ブロックを組み立てたりなどなどして遊ぶ。

ようやく復活してきたところで、
美味しいという回転寿司屋に一家みなで出かけていく。

店の前に「トロさんま入荷!」と書かれているのが食欲をそそる。
絶対食べるぞ。トロさんま!
店内も混んでいて、人気店のようだ。

待っている間に、黒板に書かれている「トロさんま」の文字に
「入荷待ち」の札が貼られてしまった。えー!なんてこと!
しかし、ダメもとで板前のお兄さんに
「トロさんまありますか?」と聞くと、
「今、トラックが来た音がしたので、
もしかしたらそれに積んできたかもしれません」
と言っていて、後で「トロさんま、入荷しました」と言ってきた。
やったー!早速注文。

回転寿司とはいえ、ネタが新鮮で美味しかったー。
あら汁も、ボリュームたっぷりで出しがきいていて美味しい。

塩水うに、ぼたんえび、ほっき、生サバ、トロかれい
などなど、産地直送の美味しい魚をたらふく食べて大満足。

その後、北海道大学の入り口まで送ってもらって、
N家のみなさまと別れる。
飛行機は夜の便なので、それまでの北海道観光最後の地として
北大に行ってみようと思う。

思えば、私が始めて北海道に来たのは、
高校生のとき、北大の受験にやってきたのであった。
後期の論文のみの試験だったので、
受かる気で受けているというよりも完全なる記念受験だったので
けっこう気楽な気持ちで、札幌観光なんかしながら来ていたと思う。
結果はその現役時代は全て落ちて、一浪後に他の大学に入っているので
北大とはそれっきりなのだけど。

受験が終わった後に、北大の寮の飲み会に誘われ、着いていって
夜遅くまで飲んでたりしていたのも楽しかったし、
広大な敷地の大学の雰囲気も気に入っていて
個人的に思い入れのある場所ではあったのだ。
まあ、そんなこともあったので、今回の北海道旅行のシメに
ここに来るのもいいかな、と。

さすが構内は相当広くて、歩いて回るのにけっこう時間がかかった。
生協とか学生食堂などものぞいてみたり。
並木道などを歩いていると、自分の大学時代を思い出したりして
懐かしい気分になった。

最初はポプラ並木でも見て帰ろうと思っていたのだけど
大学といえども観光客も多くおとづれるようで、
お土産センターみたいなところもあったり、
博物館もあって、無料で入れるのになかなか見ごたえがあって
思いの他充実して過ごせた。

良かったのが、札幌農学校第2農場(モデル・バーン)」。
クラーク博士の構想により、北海道最初の畜産経営の実践農場として建てられた施設で、
建築物としても、国の重要文化財に指定される貴重な建物だそうだ。

特に、酪農の仕事を経験してきた後に見ると、
畜産農場の始まりといえるこの建物を見ても
理解を深めて見ることができたので、面白かった。
牛舎とか、ワラを運ぶ仕組みなど、いちいち面白かった。

更に、博物館では、仕事中に興味を持っていた
牛の骨の標本を見ることができた。
牛って、体が重いせいか、あんなにお肉もついているけど
重力で下に下がるので、背中とか腰骨などの上の方の骨は
けっこう骨ばって見える。
自分が絵を描く、ということも影響しているかもしれないけど
その骨の形が、けっこうカッコイイなと思って
よく眺めていたのであった。
「牛の骨ってどうなってるのか、見たいなー」
と漠然と思っていたことが、こんなところで早々に見れるとは。
絵を描くから、なんて書いたけど、
実際に描く絵は骨が抜けたような絵を描いているのが何ですが・・。

そんなかんじで、酪農のお仕事の後に、
創始時の牛舎や、牛の骨なども見ることができて
総合的に牛を知ることができたという。
意外に北大探索を最後の地に選択したことは正解なのであった。

北大で3時間も過ごし、足も疲れてきたところで
駅に向かい、電車に乗って千歳空港へ。

待ち時間の間に、充実した食堂で北海道名物スープカレーを食べた。
薄くて味はいまいちだったけど、その辺は空港効果かもしれない。
そういえば空港であまり美味しいものを食べた記憶が無いなあ。

20時45分発の最終便の飛行機に乗って、東京に着いたのが22時20分。
実に1ヶ月半ぶりの東京であった。