100519

「ホイス」
という酒を、初めて飲んだ。
恵比寿の焼き鳥屋「田吾作」にて。
この「ホイス」を注文すると、
カウンターの中で、タオルを敷いた上に置かれたグラスに
ホイスの液を入れて、ソーダ水を2つ手にもって、
どばどばどばどば、と豪快に飛び散るように注ぐ、と
作り方も豪快。
中国のお茶の注ぎ方を思い出した。
見た目、かなり乱暴な作り方ではあるのだけど、
でもこの注ぎ方がコツなのかどうか、
ホイスを出す店は、いくつかあるようなのだけど
この店の調合が一番美味しい、と言われているそうだ。

見た目はハイボールに似ていて、そもそもはその手の、
ごまかして安く飲めるように工夫して作られたお酒らしい。
しかし味はハイボールと違って少し甘みがあって、薬草の味がする。
ジュースで言うと沖縄のA&Wのルートビア、
酒で言うとズブロッカ、などの系統のような。
養命酒愛好会でもある私としては、
こういう薬っぽい味は好みである。
でもあんまり濃くなくて、けっこうさっぱりしてるので
飲みやすい。
他の飲み物は一切飲まず、最初から最後までホイス、ホイス、ホイス・・
で、5杯くらい飲んだのかな?。

焼き鳥も塩加減がいいかんじで美味しく、
そして焼き鳥にこだわってる店って、
もったいぶって焼いてるのかよくわからないけど、
大抵、出てくるのが遅いところが多い。
そんなにおなかいっぱいになるような分量の食べ物ではないので、
焼けるのを待っている間に酒を飲みすぎてしまったりして
ペース配分がうまくいかないことがよくあるのだけど。
しかしこの店の焼き鳥は、出てくるのが早い!と思った。
早い割に、焼加減もきちんといいかんじ。
一体何が違うのか?!
目の前で焼いているところも見たけれども、謎。

そしてもう一つ、この店が「やるな」と思ったのは
唯一置いている日本酒が「初孫」であったこと。
一銘柄だけ置いている日本酒が初孫であるというのはポイント高い。
そして、店の壁に貼ってあるメニューには
「ビール」「ホイス」「初孫」・・・
と、何故か「日本酒」と一言も書いていない。
銘柄知らない人は、日本酒があることに気がつかないのではなかろうか。

今回は、連れてきていただいた方の渾身の店チョイスでこの店の存在を知ったのだけど
以上のぐっとくるポイントがいくつかあったので
今後個人的にも通ってしまいそうである。

ホイスを5杯くらい流し込んだところで移動して、
バーでマティーニ。
バーに来たらマティーニを飲まねばならん。
と思って何杯も飲んじゃうんだけど、
よく考えると何杯も飲むには濃い酒なんだよなあ。
と、毎度のごとく3杯目あたりで記憶があやふや。
お店で騒いだりしていませんように。
(やりがち)