20100731
いよいよ利島に向けて出発!。
今回の船は金曜の夜23時という夜中の出航。
夕方になってから焦って荷物を積めはじめ、
お風呂と夕ご飯まで済まして出かける。

22時に竹芝ターミナルに集合する。
今回の同行メンバーは小笠原旅以来からのキャンプ仲間。
キャンプ仲間、といいつつ最近キャンプしてないし、今回もキャンプじゃないし。
めっきり「飲み友達」って言った方が適切なかんじになってきているが。
ともかくこのメンバーにて3年越しの計画実現の利島。
1名が都合により直前に脱落したので、3名にて挑む。

さるびあ丸の甲板混雑状況は、まあまあ。
広いデッキの真ん中あたりに銀マットを広げて、広めに陣取る。

買ってきたビールを一本飲み干したら早速日本酒に移る。
「初孫」。これを開けると、いつもおかしいかんじになりがちなのだけど。
コップになみなみと、水のように注いで飲んでいたら
こちらもさっさとなくなってしまった。
ということで、早くも次のお酒、焼酎へ移行。
焼酎は長崎出身の友人が持参してきた「龍馬伝」。

本来なら、0時前には消灯時間がきそうなものなのだけど
遅い出航のせいか、なかなか消灯時間がやってこない。
というか、もしかしたら最後まで消灯がなかったような気もする。

そんなかんじで引き上げるきっかけもないまま飲んでいるうちに
隣のイタリア人グループに乱入して一緒に飲む。
新島に行くというイタリア人たちは日本語がめちゃくちゃ堪能!
なので難なく会話できる。
そのうち、神津へ行くという若者グループの何人かが乱入してきて
これまた一緒に飲む。
もうこのあたりは記憶があやふやになってくるのですが。
お金のありったけビール買ってこい、とか言って買いに行かせたりして更に飲んで。。
寝たのは朝の4時らしい。

利島に着いたのは朝の6時半。
「利島に到着しました」の船内アナウンスで飛び起きる。
え!もう利島?!
急いで散らばっている荷物を詰める。
「停泊時間は5分です。」
短っ!!いくら降りる人が少ないとはいえ短すぎるよ!
このままでは出航してしまいそうなので、
一番早く降りられそうな友人に「先行って、止めてきて!」と頼んで、
下船口に走ってもらう。

どうやら、一度下船用タラップを外したところだったようで、
駆けつけた頃には、船員さんたちがもう一度タラップを
よいしょ、とかけ直してくれていたところだった。
ともかく無事に降りることができてよかった。

港まで民宿のおじさんが迎えに来てくれていたんだけど、
おじさんは東海汽船の仕事もしているらしいので「荷物下ろし終わるまでちょっと待ってて」
と言われたので、しばし港にて待つ。
ほとんど寝てないので眠い、というか酔いもまだ覚めてない状態で、
待ってる間、みんな港の道路の上で倒れるように寝ていた。
うん、今考えると、明らかに船下りてから宿に着くまでは
まだ酔っていて、意識がぼんやりしていたような気がする。

車で民宿へ。
今回お世話になる「民宿西山」は、島で一番奥にある宿だ。
急な坂道を上がっていって、到着。
客は我ら一組だけだったようで、離れの新しい広めの部屋に通してもらった。
(というか、利島自体、他に観光客が降りたのだろうか??)
この部屋、風が抜けてけっこう快適で、
着くなり横になり、昼近くまで爆睡。

11時頃、よろよろと起き出して、島探索に出かける。
海からいきなりずどん、と山が始まるこの利島は、
島中のあらゆる道が坂道。
集落地帯は港近くのそう広くない範囲にぎゅっと集中しているのだけど、
坂道だらけのせいで、歩きまわると、けっこう疲れる。

昨夜は、そんなに量を飲んでるとも思えないのに、
睡眠後も何故か全員、なかなか回復しない。
当初は、山に登ろうとか、周りを一周しようとか、泳ごうとか、
いろいろ計画をたてていたのだけど、
元気がなくてどれもやる気になれず。
よろよろと島の坂道を歩く。

唯一のもともとの計画で実行したのは
勤労福祉会館の2レーンしかないボーリング場でゲームすること。
当然手書きスコアの古いボーリング場かと思ったら、
意外にもデジタルの最新式設備で、びっくり。
ここで1ゲームだけボーリングを行う。
私は全然だめで、ビリっけつでした。

ボーリングし終わったらようやくお腹が空いてきたので
お昼ごはんを食べよう!ということに。
でも、歩き回ってきたけど食堂も商店も見かけてないんですけど。。
勤労福祉会館のお姉さんに、食事のできるところをたずねてみると、
「平日なら農協が開いてるんだけど・・・
今日開いてるとしたら、吉田屋さんというお店くらいで、
お弁当とかは売ってないけど、カップラーメンくらいなら買えるかな。」
とのこと。
利島は、土日になると閉まってしまうお店が多いようだ。
観光地意欲がまるでないという。
まあ、でもそんなところが最大の魅力でもあり。

教えてもらったとおり、唯一開いている商店「吉田屋」へ。
教えてもらわなかったらわからなかっただろうなー、
というかんじで看板もなく、
外から見ても物が売ってるのか売ってないのかわからないような外観。

店内の品揃えもなんともいえず・・
ともかくカップラーメンは手に入った!
食糧難状態の今、それだけでも有難く購入し、宿へ戻る。

宿にてお湯を注いで、焼ソバUFOを食べたら、
なんだかまた眠くなってしまって、
一同横になって、夜まで爆睡。
どうしてこう、利島では眠くなってしまうのか。

みんなして畳に転がっていたら、宿のおじさんが「お風呂入ったんで、いつでもどうぞ」
と言いに来てくれた声で、起きる。
迎えに来た時も、宿についてからも、今も、こいつら寝てばっかりだなー、
と思われてるんだろうなあ。
なぜか全員してこのダメダメっぷりは、一体何の効果なのか。

お風呂に入ったら、ようやく目が覚めてきた。
で夕食。

利島は伊勢海老が名産なので
「夕食が冷めちゃうから、早く食べに行こう」
「伊勢海老が冷めちゃうよ!」などと、
伊勢海老が出るなんてことを冗談半分で言っていたんだけど。
ガイドブック見ても、他に載ってた旅館では「伊勢海老は別料金」と書かれていたし
そんな期待は全くしていなかったのであるが、
食堂に行ったら、一人一匹づつ、真っ赤な伊勢海老がお皿の上にいて、びっくりした。

聞くと、ここは宿の人が漁で獲ってきているから出せるらしく、
買うとしたら値段的にとても出せない、と言っていた。
サザエも普段見るサザエの3倍くらいの巨大さで、
なのに宿のおばさんは「これは小さい方なのよね」と言う。
驚きの利島サイズ。
と、こんなに贅沢な夕食なのに、宿は何のアピールもしていないのである。
たまたまこの宿を直感で選んだ、自分の直感を褒めてあげたい。

仕事などで長期滞在の人は、毎日伊勢海老が出てきて、飽きちゃうほどだという。
なにそれ。私も飽きちゃいたいぞ!

充実のお食事に満足したところで、元気も出てきたので。
夜のお散歩へ。
昼には断念した山へ、登ってみる。

しっかし真っ暗!
しかも霧がかなり濃く出ていて、目の前2メートルくらいしか前が見えない。
探検のように山を進む。
山はなぜか熱帯雨林のような気候になっていて蒸し暑い。

頂上まで行くのはさすがにやめて、途中で下る方面の道へ。
懐中電気を消して歩いてみると、何も見えなくて、こわい!
でもだんだん目が慣れてきた。
これだけ暗い島なので、星が出てたらキレイなんだろうな
と思ったけど、あいにくの曇り空で、星は見えなかった。

島の商店は19時で閉まってしまうようで、
夕食後に行ってみたら、もうすでに真っ暗であった。
自動販売機なんてものもないし。。
昼間は元気が無かったので、酒を確保しておくとかいう意識がなかった。
やばい。酒の買い置きが、ビール3本しかない。
こんなんで夜を越すことができるのだろうか。

ということで、乾いた喉を潤すべく
宿のおばさんに聞いた、夜に唯一やっている「スナック姫」へ行く。
この場所もなかなか見つからず、けっこう迷ってウロウロとした。

スナック姫は、靴を脱いであがるシステム。
奥では地元のおじさんたちがすでに出来上がっていた。
喉渇いていたので、ビールを飲む。

すすめられるので、一曲歌ったあたりから
地元のおじさんたちがこちらに話しかけてきて、
年齢当てクイズなどがはじまってしまい、落ち着かない。
しつこいので何曲かデュエットしてあげたり、と忙しかった。
島スナックの独特の雰囲気が味わえて面白かったんだけど疲れたな。。

しばし滞在ののち、
宿に戻って、ビールでお疲れさん会。
もう在庫は一人一本のビールのみ。
もう少し飲みたかったんだけど、
どこに行ってももう酒を買う手段はこの島ではないので、
諦めて素直に寝る。
よいこに0時就寝。