2010年01月03日

映画「アラビアのロレンス」(完全版)

新年おめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いします。

年始の道楽始めは、映画「アラビアのロレンス」(1963)でした。
1月8日(金)までシネマ・クレールで上映中。
13時上映開始。途中休憩あり。17時10分終了。

この映画は、オペラみたいに序曲(オーバーチュア)からスタートし、その間画面にはオーバーチュアの文字が表示されます。表示がないと「映写機故障した?」と思いそうですね。

今から50年近く前の映画です。
カメラの長回しに、後ろに引いた画面が多く、今の映画ではあまりお目にかからない表現だと思います。
しかし、映像に古さは感じられません。

砂漠のかなた、陽炎の中から、だんだんとラクダに乗ったアリ役のオマー・シャリフが現れてくるシーン。延々とワンカットで撮ってるのに見ていてだれないです。緊張感があります。
また、砂漠の中をロレンスたちが乗ったラクダが移動するシーン。ラクダが点にしか見えないくらいカメラを引いています。テレビで見ると「なんだろう、いったい」になるかも知れませんね。

CGはない時代ですから戦闘シーンは人海戦術。だから画面に重みがあるんですね。
しかし、カメラのパン(左から右に流しただけ)でここまで戦闘シーンを表現できるか??と思います。画面切り替えもありますが、攻撃する一団をカメラは砂漠から海へと追っていきます。まるで日本の絵巻物のようです。
どれ程の馬・ラクダ・人が投入されたんでしょうね。

映画館で観て初めてその凄さが分かる作品だと思います。

ロレンス役のピーター・オトゥールは、自尊心の高さとコンプレックスをあわせもつ複雑な性格で倒錯的なロレンスを見事に演じていたと思います。
遊牧民族の真っ白な衣装に身を包んだ姿は、彼の金髪と青い目に際立たせ、とても美しいのです。
しかし、イギリス軍の軍服の姿はどこかなよなよとしていて冴えなく見えるのはなぜかしら?

複雑な中東政治情勢を描いた作品なので、脚本はシンプルではありますが、複線をあちこちにひいているし、事情を知らないと「???」な部分は多いです。しかし、4時間近いのに、休憩をはさんだ前編・後編とどちらもきっちりまとめています。

この映画、十数年前にスクリーンで見ています。
まさか映画館で再び観られるとは思いませんでした。
シネマ・クレールさん感謝。
若い人たちにぜひ観て欲しいんですね。

さあ、次は「バクダッド・カフェ」観にいかなきゃね。

hetauma_2007 at 22:13|PermalinkComments(0)映画 

2009年02月15日

文楽「菅原伝授手習鑑」

昭和30年代の貴重な映像から、平成の最近の映像まで。
うーん。半分以上は見ていない公演ですね。

「菅原伝授手習鑑」(すがわらでんじゅてならいかがみ)。
人形浄瑠璃文楽の名作のひとつです。全部が上演されることは殆どないですが、それでも一日がかりで上演されることもあります。

菅原道真をモデルとした菅丞相(かんしょうじょう) を中心とした、悲劇の大河ドラマ。

なかなか上演されない演目を含めての通し狂言DVD−BOX。
(バラ売りもあるみたいですが)
こりゃ、買うしかないわなぁ。

http://www.nhk-ep.com/shop/commodity_param/ctc/+/shc/0/cmc/13208AA/

hetauma_2007 at 21:45|PermalinkComments(0)伝統芸能 

2009年01月12日

カルロス・クライバー

今年はNHK教育放送50周年。
その記念番組で、伝統芸能とクラシックの名演のアーカイブス放送があった。

当日のハイライトは、やはり天才カリスマ指揮者カルロス・クライバーによるベートーヴェン交響曲第7番全曲放送だろう。
ベートーヴェン交響曲第7番のメロディは、映画「落下の王国」の完璧な映像の美しさを際立たせたのは記憶に新しい。

カルロス・クライバーの指揮はとにかく動く。颯爽としていて小気味よいほど。オーケストラが彼の指揮に目の色を変えて応えているのが分かる。きっと生まれでる音に対して、音楽をする喜びを感じているのだろうな。

「落下の王国」でも流れた第2楽章。涙が出るほど美しい。奏でられる音の透明度が高いのでハーモニーに濁りがない。それなのに厚みがあり、繊細で芳醇な演奏になっている。録音でこれなのだから実演はどれ程だったのだろう。

私は、一度だけクライバーの指揮する演奏を聞いたことがある。「もうこんなすごい演奏は二度と聴くことはない」と思い知らされた演奏だった。あの時の音が、ほんのかすかだけ蘇ったような気がした。


hetauma_2007 at 01:28|PermalinkComments(0)音楽・ライブ | テレビ番組

2009年01月01日

A Happy New Year 2009!!

d0ad6242.jpg旧年中は大変お世話になりました。
本年もどうぞよろしくお願いします。

皆様にとって健康で良き一年でありますよう、心よりお祈りも申しあげます。

写真は数年前に撮影したアートイベント「カウ・パレード」より。
毎年、1ケ月ほど、東京・丸の内ビジネス街にユニークな牛さんがたくさん鎮座するのです。とっても楽しいイベントです。

hetauma_2007 at 20:38|PermalinkComments(2)

2008年12月24日

木村 大 in 倉敷

クラシックギター奏者の木村大。
17歳でデビューした頃から聞いていて、イギリス留学する前のコンサートに2回行っていますが、それからはあまり聞いていませんでした。
久しぶりに、倉敷芸文館のコンサートで彼の演奏を聞きました。

今回は、バイオリン・ビオラ・チェロ・コントラバスによるカルテットとの共演。彼はソロパートを弾いたり伴奏を弾いたり、それぞれギターの魅力を聞かせてくれます。
ナマ音ではなかったので、ギターの繊細な音から激しい音までをきちんとスピーカーで再生するのは大変そう、と思いましたが。

クラシック以外のジャンルの曲も弾いています。私が好きなのは、アンドリュー・ヨーク作曲の「サンバースト」と「ムーンタン」。これはソロ演奏。ギターのあちこちの部分を使って弾いているのね。

カルテットと共演したレッド・ツェッペリンの「天国への階段」は絶品。
弱音をとてもとても美しく響かせて弾いてましたが、何より「こんなにいい曲なんだ」と改めて曲の良さを伝えてくれる演奏だったと思います。

アンコールは2曲。最後は爪が割れてたのに激しい演奏をこなしてました。

お客さんも熱い反応で、心地よいコンサートになったのでした。

終演後は、会場でのCD購入者にはサイン会もあったのですが、CDが売り切れた程の人気なのでした。
演奏直後で疲れているだろうに、握手までしてくれるのでした。彼の右手は本当に柔らかくてびっくり。演奏直後で熱を帯びていたので、握手してくれるのは嬉しいけどいいのかしら、とつい心配。この手からあの繊細な音から剛毅な音まで出るのですね。

作曲もこなし、音楽への真摯で強い思いを語っていた木村大。これからの彼の活躍がとても楽しみです。


hetauma_2007 at 20:41|PermalinkComments(0)音楽・ライブ 

2008年12月15日

映画「落下の王国」

最終上映日にすべりこみで見る。

評判の極彩色の映像が素晴らしい。色も構図も世界遺産の風景も。
残酷なシーンさえ「美しい」と思え、あっけにとられる。
映画館の大画面で見ないと、その美しさは決して分からないだろう。

ストーリーは詰めが甘かったり、途中から救いようのない展開になっていくのだけど・・・少女の純真な心が救いをもたらしたのは良かったです。

ラストに流れるベートーベン交響曲第7番を聞きながら思ったのは、時代を超える創造物の強さ。
ベートーベンの曲も200年近く経って今なお現役で生きているし、映画の中の各地の世界遺産の建築物の風景も何百年何千年という時間を経たものもある。
映画の内容を忘れても、これらの風景や音楽を忘れることはないだろう。

振り返って、現代の芸術は、このまま世の中が続くとして、それだけの時間を超えて生き残っていけるものがどれ位あるのだろうか?

ふと、そんな事を考えてしまった。

◆映画「落下の王国」


hetauma_2007 at 23:42|PermalinkComments(0)映画 

2008年12月08日

映画「タカダワタル的ゼロ」

前作「タカダワタル的」を見ていたはず なのですが、どんな映画だったのかすっかり記憶から抜け落ちていた・・・のがよく分かり、とても新鮮な気持ちで今回の映画を見たのでした。

今回の映画「タカダワタル的ゼロ」は、前作の映画より前に撮影されているそうです。2001年の年越しライブの映像がかなりを占めているので、高田渡さんのライブを楽しんで見てました。映画館のスクリーンの大きさと音響の良さが臨場感あふれたものにしてます。

一言一言かみしめるように歌う歌。歌詞が生きて聞こえてきます。
間奏中にたまに見せる鋭い視線が、音楽にとても厳しい人なんだろうなーと思わせますね。
MCのあの絶妙の間には、映画館の観客みなさん笑ってました。おもろい。

彼の歌は、今のどうなるか分からない不安な時代に必要とされているかも知れません。厳しくて温かくてどこかユーモアがあって・・・救われる気がしますね。

12月12日(金)までの上映。
映画「タカダワタル的ゼロ」
シネマ・クレール丸の内2(岡山市) 21:15〜上映


hetauma_2007 at 00:22|PermalinkComments(0)映画 

2008年11月30日

夢の超特急

e4dc83f9.jpgシュワーシュワー は・し・るー。懐かしいですね。

11月30日の最後の定期運転は相当の混雑が予測されたので、前日の29日に岡山駅に「0系」を見に行ってきました。

30分も前から並んだので、いい場所を確保。
鉄ちゃんの皆さんも、家族連れも、女性グループも・・・いろんな人たちが来ていました。
TV局も取材にきているし、警備員も多いし・・・
意外に、客席は空いていたのでした。

近くで見ると「0系」はかわいい!! こんなにかわいいとは知らなかったです。
これに乗ってよく新大阪まで行ったりきたりしてたなー。「こだま」は間違いなく座れるので愛用してました(きっと「0系」もたくさん乗っている)。のーんびり本を読んだり、寝てたりしてたなー。狭い椅子と小さな窓が今となっては懐かしい。

「フワァン」と警笛を鳴らして「0系」は岡山駅を出発。
その時、私は「0系」が走り去る姿を見たくてホームの端まで来てたけど、一斉のシャッター音が私の所まで聞こえました。

「0系」は新倉敷駅を目指して走り去り、小さくなっていきます。すると、むこうから岡山駅に向かってくる「100系」が。「0系」と「100系」が交差する風景。

いいもの見ました。
「0系」はどんどん小さくなって、やがて消えていったのでした。

◆歴代新幹線運転士さんのお話
http://www.nikkei.co.jp/kansai/news/news003697.html
http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0001590094.shtml
暗算で速度調節ですか・・・


hetauma_2007 at 20:10|PermalinkComments(0)

2008年10月06日

森村泰昌

現代美術作家、森村泰昌は好きな作家さん。
何度か展覧会も行ったし、ライブにも足を運んだ。

今度、大阪の国立国際美術館で美術講座をされるそうだ。
近くなら絶対行きましたものを・・・それにしてもいい事おっしゃる。


<発想!動く>「寺子屋」から美術伝える──美術家・森村泰昌さん

hetauma_2007 at 22:46|PermalinkComments(2)美術館・ギャラリー 

2008年10月02日

文楽倉敷公演

2年振りの、人形浄瑠璃文楽倉敷公演。

会場は倉敷芸文館。7列目をとったのに、なぜか舞台が少し遠かったのが残念。しかし床そばで、床の高さに近いお席だったので、普段とは違う雰囲気が面白い。

本公演だと、あまり太夫さんや三味線さんを見ないので、今回は太夫さんの豊かな表情や気合、三味線さんの手つきを、面白く見ていたのでした。本当に表情豊かで気合が入ってますね。見ていて気持ちがいいし感動します。

全体的にいい出来の舞台で堪能したのでした。人形で、この人でいつかこのお役を・・・と思っている方々が、実力発揮しているのを見ると、次の舞台が楽しみでとても嬉しくなったのでした。

しかし、地方公演というのに3時間。昼夜で6時間。
椅子が堅くて肩こった・・・やはり、ホームグラウンドの文楽劇場の椅子がええなあ、と思ったのでした。

倉敷芸文館は美観地区の中。さっきまで舞台にいた方々が雨の中散策してたりで。

さて、倉敷は人形遣いの吉田勘弥さんの地元。「一谷嫩軍記〜熊谷陣屋の段〜」の源義経を演じていました。最後、舞台中央で人形の見得切って決めのポーズ。勘弥さんの嬉しそうな表情が印象的なのでした。


hetauma_2007 at 20:40|PermalinkComments(0)伝統芸能