インフルエンザのワクチンはやっぱり打ったほうがいいと思う理由

最近、こんな記事がネットで炎上話題になっていました。(現在は非公開)

「インフルエンザワクチンを打たないで」「インフルエンザワクチンを打たないで」

「インフルエンザワクチンを打たないで」という本が出版されています。勤務医として働いていた頃、このような本を紹介されても、タイトルを見ただけで、読まなかった私がいます。 受け付けないわけです。だって、ワクチンを自らが打ち、病院で患者さまに勧めているわけですから、まさか ワクチンが効かないなんて考えもしない…

「前橋レポート」と呼ばれる研究結果に基づいて、インフルエンザの予防接種には効果がないとする論旨です。
ちなみに、上記事の中に「インフルエンザワクチンに関する研究をPubmedなどで検索しましたが、前橋レポートのようなしっかり比較した研究は見当たりませんでした」と書いてあるのですが、その後調べ直したのか「とは言っても、1970年代ですから、古いですよね。ワクチン開発にずいぶんとお金と労力が注ぎ込まれているわけですから、医学は進歩しているのでしょうか。そこで、Pubmedで、検索した以下の論文をご紹介します」として、以下のようなエントリーが書かれています。

インフルエンザワクチンについて Part.2インフルエンザワクチンについて Part.2

ワクチンについて、サヤカの健康支援塾でご紹介していましたが、思った以上に反響が大きいので、その続きを書きたいと思います。 現場では、ワクチンを打たないと差別視される風潮もあります。お子様を持つお父さんお母さん達は、多いに迷われると思います。小児科受診の際にも、ワクチンを打っていないと分かると、親の怠慢だと怒る医者もいます…

こっちの記事では「17歳以下と65歳以上の方にとって、不活化ワクチンの予防効果は実証されていない」という話が展開されていまして、前出の前橋リポートよりはもっともな内容になっています。
(この辺は確かに実際議論がある部分で、現在米国では、小児には点鼻生ワクチンが、高齢者には高用量不活化ワクチンが推奨されることになっているようです)

ただ、いずれにせよこの人が書いているのは「ワクチンはそんなに効かないよ」という内容です。ならば結論は「打たないで」ではなく「打っても打たなくてもどっちでもいいんじゃないの」くらいになりそうなんですが、どうなのでしょう。
注射は血液から水銀が入るからダメだ、自然感染が良いのだ、と書いている一方で、自然感染により近い形式の点鼻生ワクチンについては「個人的には、不活化ワクチンに比べると副反応はさらに心配です」と書いてあったりして全体的に「???」です。

……とまあ、ツッコミを始めるときりがないので結論を書きますが、僕はそれでもインフルエンザの予防接種はすべきと考えています。

その根拠はこちら。
<速報>インフルエンザA(H1N1)pdm09 による生来健康小児の急性インフルエンザ脳症死亡例の報告―長野県

先出の先生は、たぶんこの症例をご存知ないのだと思います。
じゃないとこんなこと言えないはず。

「インフルエンザ自体、恐ろしい病気ではなく、なにもしなくても、数日間で治るものですので、慌てず対応していただいたら良いかと思います」
「そもそもインフルエンザは感染しても死ぬ病気ではありません。高熱を出して、自分の免疫を活性化して、体の中のお掃除をする良い時期かもしれない」
高齢者や他の基礎疾患に合併した症例では、インフルエンザで亡くなる方が少なくないというのはたぶん常識ですが、生来健康な小児でもインフルエンザの悪化による死亡例があるのです。
このような辛い事例を防ぐためにも、やはり予防接種は必要だと考えます。

ちなみにインフルエンザワクチンの副反応報告はこちら(pdf)から見れます。
もし自分が親だったとして、副反応のリスクとインフルエンザ脳症のリスクのどちらかを選ぶとすれば、副反応の可能性があったとしても子どもに予防接種を受けさせるほうを選択します。

(なお、前橋レポートの批判についてはこんな記事が見つかりました。

インフルエンザ予防接種について - 前橋レポートの中身(接種の有無による罹患率の差)インフルエンザ予防接種について - 前橋レポートの中身(接種の有無による罹患率の差)

インフルエンザ予防接種に対して否定的な考えをもつ方々がよく引用する文献に「前橋レポート」と呼ばれる調査があります。このレポートは、1979年に群馬県の前橋市医師会が、インフルエンザの副作用と効果に不信感を持ち、接種を取りやめ、5年間に渡る研究結果をまとめたものです。その後90年前半にインフルエンザ予防接種の集団接種が廃止されるきっかけになったと言われています……

要約すれば「前橋レポートは研究デザインが雑なのであまりあてにならない。読み方に注意が必要」ということでしょうか。「Pubmedで検索した医学論文よりも前橋レポートの方が信頼性が高い」と主張していた先生とは逆の意見ですね。

どちらの意見が正しいのか、あるいはどちらの意見もおかしいのか、確認するため前橋レポートの全文をチェックしたいという方はこちらから全文が閲覧できます)

前橋レポート:ワクチン非接種地域におけるインフルエンザ流行状況前橋レポート:ワクチン非接種地域におけるインフルエンザ流行状況

MyMemoを使って、指定した地域の雨雲ウィジェットを通知センターに表示する

image

こんな感じのウィジェットを表示する方法です。


やり方

日本気象協会の公開している雨雲実況をMyMemoで取得します。
(※注意:日本気象協会のデータをブラウザやRSSリーダ以外で取得することは規約で禁止されています。僕はMyMemoの仕様はブラウザに含まれると考えていますが、問題があるようならこの記事は削除します)


サンプルコード

東京都の雨雲を表示するサンプルです。


<script>
var time=new Date(); 
var year = time.getFullYear();
var mm = ('00' + (time.getMonth()+1)).slice(-2);
var dd = ('00' + time.getDate()).slice(-2);
var hh = ('00' + time.getHours()).slice(-2);
var mi = ('00' + (time.getMinutes() - (time.getMinutes()-2)%5 -2)).slice(-2);

var url = "http://az416740.vo.msecnd.net/static-images/rader/"+year+"/"+mm+"/"+dd+"/"+hh+"/"+mi+"/00/pref_16/small.jpg";

document.write('<a href="weathernews://"><img src='+url+' width="350" height="262" /></a>');
</script>

登録用リンク(MyMemoが立ち上がります)

最後の行にあるheightとwidthは、お持ちのiPhoneのサイズに合わせて適宜変更してください。サンプルはiPhone6用のサイズです。ちなみに元画像のサイズは276×207です。

同じく最後の行にある"weathernews:"の部分を好きなアプリのURLスキームに置き換えることで、アプリランチャーとしても使えます。


地域の設定

サンプルコードに含まれる"pref_16"の部分(9行目)を書き換えることで、任意の地域を指定することができます。以下、一覧。

pref_1 道北
pref_2 道央
pref_3 道東
pref_4 道南
pref_5 青森
pref_6 岩手
pref_7 宮城
pref_8 秋田
pref_9 山形
pref_10 福島
pref_11 茨城
pref_12 栃木
pref_13 群馬
pref_14 埼玉
pref_15 千葉
pref_16 東京
pref_16_2 伊豆諸島
pref_17 神奈川
pref_18 新潟
pref_19 富山
pref_20 石川
pref_21 福井
pref_22 山梨
pref_23 長野
pref_24 岐阜
pref_25 静岡
pref_26 愛知
pref_27 三重
pref_28 滋賀
pref_29 京都
pref_30 大阪
pref_31 兵庫
pref_32 奈良
pref_33 和歌山
pref_34 鳥取
pref_35 島根
pref_36 岡山
pref_37 広島
pref_38 山口
pref_39 徳島
pref_40 香川
pref_41 愛媛
pref_42 高知
pref_43 福岡
pref_44 佐賀
pref_45 長崎
pref_45_2 壱岐・対馬
pref_45_3 五島列島
pref_46 熊本
pref_47 大分
pref_48 宮崎
pref_49 鹿児島
pref_49_2 奄美諸島
pref_50 沖縄
pref_50_2 先島諸島(宮古・石垣・与那国)
pref_50_3 南大東島

area_1 北海道地方
area_2 東北地方
area_3 関東・甲信地方
area_4 北陸地方
area_5 東海地方
area_6 近畿地方
area_7 中国地方
area_8 四国地方
area_9 九州地方
area_10 沖縄地方


メリット・デメリット

最後に、このウィジェットのメリットとデメリットです。

  • メリット
    • アプリを立ち上げなくても雨雲の分布をさっと確認できる。
    • 好きなアプリのランチャーとして使える。
  • デメリット
    • 通知センターを起動するたびに約12KBの通信が発生してしまう。
    • あらかじめ設定した地域の地図しか見れない。

デメリットその1が地味に厄介かもなーと思っています。大した通信量にはならないとはいえ、塵も積もればなんとやら。気になる人は気になるでしょう。晴れてるのが分かり切ってるときに、雨雲一つない地図をロードされるとイラッとするかもしれません。
ウィジェットの表示が始まってから読み込みが開始されるようなので、普段は隠れる下の方に配置しておくことで、必要なときの読み込みだけに留めることができるかもしれません。

なんにせよ、これまでコードを書いたことのなかった僕でも、ネットでいろいろ調べながら10行足らずのスクリプトを書くだけでウィジェットを自作できたので、やっぱりMyMemoはただものではないアプリですね! 作者さまに感謝。


ところで、宣伝です。買ってね!

URLスキームを使ってステッドマン医学大辞典を検索する方法

世の中の大多数の人にとっては、たぶんどうでも良い情報です。
しかし、iOSユーザで、ステッドマン医学大辞典のアプリを持っていて、なおかつURLスキーム使いという人にとってはすこぶる有益な情報です。

では、刮目せよ。

ステッドマン医学大辞典アプリケーション・ラウンチ仕様ステッドマン医学大辞典アプリケーション・ラウンチ仕様

他アプリ上でテキストを選択し,編集メニュー上のカスタム項目「ステッドマンで検索」をタップすることで,ステッドマンアプリが起動し,検索を実行します。同時に,戻るためのボタンがステッドマンアプリ画面に常時表示されるので,それをタップすると元のアプリに戻ることができます。

……とまあこのように、公式のアナウンスがあるんですが、なんかこのページがスマートフォンで開けないので今まで存在に気づかずにいました。
仕様だけ書き出すと、

stdm://std6.medicalview.co.jp/search?q=検索語&src=アプリ名&backto=戻りURL
検索語:任意の文字列を設定
アプリ名:呼び出し元のアプリケーション名(オプション)
戻りURL:呼び出し元のアプリケーションのURL(オプション)

ということのようです。
例えば、Seeq+に登録するなら
stdm://std6.medicalview.co.jp/search?q=_Q_&src=Seeq+&backto=seeqplus:
でOK。
MyFindなら
stdm://std6.medicalview.co.jp/search?q=_Q_&src=MyFind&backto=myfind:

実験。

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image

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これはべんり!

関連アプリ

炭酸飲料を飲むと喫煙者並みに老化が進む?

ちょいと前の話になりますが、こんな記事がネットで話題になっていました。

毎日炭酸飲料を500ml飲むと喫煙者並みに老化が進むという研究結果 - GIGAZINE毎日炭酸飲料を500ml飲むと喫煙者並みに老化が進むという研究結果 - GIGAZINE

炭酸飲料は骨や血圧などに影響を与えるほか、多量に含まれる糖分によって肥満や心臓疾患の原因となることがあります。そんな炭酸飲料を常飲すると、喫煙者並みに老化が進んでしまう、という研究がAmerican Journal of Public Health(AJPH)で発表されました...

えええっ、まじか! コーラ大好きマンにとっては気になる記事です。しかし、GIGAZINEの内容を鵜呑みにしてしまって良いのかというとそれもそれで考えてしまうところ。
てなわけで、元の文献をチェックしてみましょう。

American Public Health Association - Soda and Cell Aging: Associations Between Sugar-Sweetened Beverage Consumption and Leukocyte Telomere Length in Healthy Adults From the National Health and Nutrition Examination SurveysAmerican Public Health Association - Soda and Cell Aging: Associations Between Sugar-Sweetened Beverage Consumption and Leukocyte Telomere Length in Healthy Adults From the National Health and Nutrition Examination Surveys

なんか英語でごちゃごちゃ書いてありますね。フルテキストは有料で22ドルもするらしいので、アブストラクト(要旨)だけざっくり訳してみます。
翻訳に慣れていないのでところどころ端折ってたり分かりづらかったりしますが、ご容赦ください。大事っぽいところを太字で強調してあります。

  • 目的
    砂糖入り飲料の消費と心血管代謝疾患リスクの間にある関係性を、白血球テロメア長の維持(健康的な細胞における老化の指標)で説明できるか検討をした。
  • 方法
    健康成人における、砂糖入り飲料・ダイエットソーダ・フルーツジュースの消費とテロメア長との関連を調査した。1999年〜2002年の国民健康栄養調査より、糖尿病や心血管疾患歴のない20歳〜65歳の米国成人5309人を研究対象とした。白血球テロメア長は、DNA標本から測定した。食事内容は24時間思い出し法を用いて評価した。対数変換テロメア長の多変量線形回帰を用いて相関を調べた。
  • 結果
    人口・健康関連の調整後、砂糖入りソーダの消費は、より短いテロメアと相関していた。100%果汁の消費はわずかに長いテロメアと相関していた。ダイエット炭酸飲料または非炭酸の砂糖入り飲料とテロメアの長さの消費量との間で、有意な相関は認められなかった。
  • 結語
    砂糖入り炭酸飲料の定期的な消費は、細胞の老化を通じて代謝性疾患の進行に影響を与える可能性がある。
Objectives. We tested whether leukocyte telomere length maintenance, which underlies healthy cellular aging, provides a link between sugar-sweetened beverage (SSB) consumption and the risk of cardiometabolic disease.

Methods. We examined cross-sectional associations between the consumption of SSBs, diet soda, and fruit juice and telomere length in a nationally representative sample of healthy adults. The study population included 5309 US adults, aged 20 to 65 years, with no history of diabetes or cardiovascular disease, from the 1999 to 2002 National Health and Nutrition Examination Surveys. Leukocyte telomere length was assayed from DNA specimens. Diet was assessed using 24-hour dietary recalls. Associations were examined using multivariate linear regression for the outcome of log-transformed telomere length.

Results. After adjustment for sociodemographic and health-related characteristics, sugar-sweetened soda consumption was associated with shorter telomeres (b = –0.010; 95% confidence interval [CI] = −0.020, −0.001; P = .04). Consumption of 100% fruit juice was marginally associated with longer telomeres (b = 0.016; 95% CI = −0.000, 0.033; P = .05). No significant associations were observed between consumption of diet sodas or noncarbonated SSBs and telomere length.

Conclusions. Regular consumption of sugar-sweetened sodas might influence metabolic disease development through accelerated cell aging. (Am J Public Health. Published online ahead of print October 16, 2014: e1–e7. doi:10.2105/AJPH.2014.302151)

こんなかんじ。
なんでかはよく分からないのですが、砂糖+炭酸水の組み合わせで細胞の老化(テロメアの短縮)が起こるということらしいです。不思議なことに、糖分だけor炭酸だけだとテロメアの短縮は認められないっぽい。

全文を読んでいないのでそもそもこの研究のデザインがどの程度妥当なものかはわからず、込み入ったコメントはしづらいのですが、なんとも意味深な結果に見えます。謎のシナジー効果ですね。

なお、GIGAZINEだとあたかも砂糖入りの炭酸飲料で老化が進むかのような書かれ方でしたが、この研究で判明したのはあくまでも細胞レベルの老化であり、体全体の老化ではありません。
アブストラクトの結語も「細胞の老化を通じて代謝性疾患の進行に影響を与える可能性がある」て書き方ですし。この辺、PV稼いでなんぼの業界とは言え、明らかなミスリードで読者を煽ってきてんなーと感慨深いです。いやまあ、体の老化も引き起こすのかもしれないけどね。この研究結果からはそこまでは言えないというだけで。
ていうかこの研究で一番面白いポイントは「砂糖+炭酸」が組み合わさったときのみ細胞老化が起こるという部分だと思うのですが、GIGAZINEだとそこが伝わらないのが残念。

まあ、なんにせよ砂糖入り炭酸飲料が体に良くないことはたぶん確かなので、今後赤いコーラは月1〜週1回くらいにとどめることにします。

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おすすめ漫画

漁夫の損

なんというか、日本語についてしょうもないことを日々考えています。

「漁夫の利」って言葉あります。なんかシギとハマグリが争ってるのを、漁夫が両方とも捕まえたって逸話が語源っぽいですが、要するに「争いに関係ない第三者が総取り」っていう意味ですよね

最近運気が悪いのか、これと逆で「争いと関係ない第三者なのに、なぜか一人損失を被る」という事案が立て続けに発生しました。いわば「漁夫の損」なわけですが、こういう状況を表す良い日本語ってあるんでしょうか。

考えても思いつかなかったのですが、朝何気なくひげをそっていて、今日も見事かみそりに敗北して、はたと気づきました。そうだ、これだ。これじゃないのか。ひげとかみそりが争ってるのを、皮膚が勝手に一人で負けるという。
シギとハマグリ。ひげとかみそり。なんとなく、語感も似てます。

そんなわけで、今日から「漁夫の利」の対義語は「皮膚の血」にします。語感も近くて良い感じ。

識者「喫煙と肺癌は相関しない」 僕「えっ」

受動喫煙とがん発症の因果関係は証明されていないと指摘 - ライブドアニュース|(http://news.livedoor.com/article/detail/9371915/)ざっくり言うと
(画像は元記事より)

釣りか? これは釣り記事なのか?
反応したら負け。ここはおとなしくスルーするのがデキる社会人だと自分に言い聞かせつつも、どうしても迸る衝動を抑えきれないアレな内容。思わずツッコミを入れざるを得ません。
元記事が『SPA!』という時点で真面目の取りあうのはアホくさいのですが、一日一善だと思って我慢します。
一年半ぶりのブログ更新がこんな内容とはとても悔しい……。ていうか、一年半前も見事イケダハヤト氏に釣られたエントリだったわけで、自分の進歩のしてなさにほとほと呆れ返る始末ですが、まあそんなことはどうでも良いです。ていうかこの一年半の間に単行本を二冊も出したのに宣伝していない……。[1]

ざっくり言いましょう。

  • 受動喫煙とがん発症の因果関係は証明されていないと識者が指摘している
    →自称識者に指摘されても。
  • 動物実験などにおいて、受動喫煙の有害性を実証するには至っていない
    →至ってるんですが。
  • たばこでがんになるとの認識は、世界共通の宗教的信念とも言えるとしている
    →いや、世界共通の科学的知識でしょう。
ふええ、ツッコミどころが多すぎてどこから手を付けていいのかわからないよう。


識者の指摘?

現代医学の基本はエビデンス(=科学的根拠)です。で、そのエビデンスの強さにはだいたいの目安があります。
http://www.jsh.or.jp/liver/PDF/evidence_level.pdfから引用しましょう。
エビデンスレベル
色々むずかしいことが書いてありますが、「専門家個人の意見」が最低ランクにあるということだけ伝わればとりあえずOKです。俎上に上がりすらしない「勘!」とかよりはもちろんマシなのですが、その程度のものです。
レベルの高いエビデンスが手に入らない場合(研究の不足など)では、最後の砦として専門家の意見に頼らざるを得ませんが、それ以外の場合はメタアナリシスだのコホート研究だのを参照しましょうね、ということです。

よって、識者の意見という時点で眉唾案件と考えて要注意すべしと言えましょう。そもそもこの人が本当に識者と言えるのかどうか怪しい……。


疫学調査は予備調査?

もともと疫学調査は、何に研究費を投じるべきかを判断する予備調査にすぎず、これをいくら繰り返しても、受動喫煙と健康の因果関係は永久に証明できません

えええーっ!
どっひゃー。なんでこの人医学博士号とれたんや……。博士号ザルだな!
先に挙げた『エビデンスレベル分類』ですが、レベル1a〜3までの高レベル帯は全て「疫学調査」ですよ。「受動喫煙と健康の因果関係」を証明したいなら疫学調査以外の方法はないというのに……たまげたなあ。
ちなみに、喫煙も含めてあらゆる発がん性要因についてはIARCというWHOの外部機関がまとめてくれています。喫煙・受動喫煙ともに「グループ1」(=ヒトに対する発がん性が認められる)にカテゴライズされており、まぎれもない発がん因子です[2]
「ん。識者の意見はダメって言ってたのに、IARCの意見なら良いの?」
いえ、IARCの主張は、「意見」ではなくエビデンスに基づいた「知見」です。現時点で入手できる科学的な根拠の客観的な集大成という点で、個人の意見とは異なります。


グラフで人を騙す方法

日本における喫煙者率と肺がん死亡率の推移

こんなグラフとともに
「決定的なのは、喫煙者数と肺がん死亡者数の推移だ。グラフを見てほしい。ここ60年、喫煙者数は減少しているのに対し、肺がん死亡者数は70倍にも増えている」
なんていわれると、
「ほ、ほんまや! 喫煙と肺がん関係ないわ!」
という気が一瞬してしまうけど、ちょっと待っていただきたい。
これ、典型的なグラフによるミスリードです。
確かに「ここ60年、喫煙者数は減少しているのに対し、肺がん死亡者数は70倍にも増えている」んですが、このことから喫煙と肺がんの関係について結論を出すのは早計です。

では、このグラフにどんなミスリードが隠されているのか、ちょっと考えてみましょう。
……。
はい。わかりましたか?
正解は「喫煙してから発がんまで、数十年のラグがある」です。よくよく考えてみれば当たり前ですよね。
20歳から喫煙を始めたとして、肺がんで死ぬのって60代とかですよね。
ちなみにこの手のタイムラグのことを、専門用語で「誘導期間」と呼びます。
誘導期間を勘案すれば、むしろグラフ上1965年からの男性喫煙率の減少と、1995年からの肺がん死亡率の減少は、ちょうど相関してるんじゃないか? という気さえします。


宗教と科学の境界

因果関係が証明されていないのに、医者でさえ、たばこでがんになると信じている。たばこ有害説はもはや世界共通の宗教的信念だと言っても過言ではありません。

い、因果関係が証明されているのに、医学博士でさえ、たばことがんは関係ないと信じている……!!
僕には衝撃が強すぎるのですが、この人は何を言っているのでしょう……。
僕は個人的に「宗教とは信じる力、科学とは疑う力」だと思っているのですが、こういう斜め上の人を見るとその考えが揺らいでしまいます。ぐらぐら。
この人の、科学を無視する力というのは、一体どんな宗教的信念に基づいているのか少し気になります。


おすすめ書籍

タバコについて。

疫学の入門。

怪しい情報に騙されない。

愛煙家はこっちのロジックを採用すべき。

面白いまんが。ぜひ買ってね!


  1. MEDIGIRLのことね。
  2. 喫煙についてはこちら(pdf)(英)
    受動喫煙についてはこちら(pdf)(英)

それは相関関係じゃなくて因果関係なんじゃないのか

いや、自分でも新鮮な感覚。

「それは因果関係じゃなくて相関関係なんじゃないのか」という台詞なら何度も発したことはありますし、今後も発することは多いでしょう。そういう誤解は世の中に多いですから。

しかし、「それは相関関係じゃなくて因果関係なんじゃないのか」という台詞を発するのはさすがに今回が初めてです。思わずディスプレイを二度見してしまいました。

というわけで、イケダハヤト氏の書かれた「『ビッグデータ』がもたらす『因果関係』から『相関関係』へのシフト—理由なんてどうでもいいんです」を読んでちょっとした揚げ足取りをしたくなったので、久しぶりにブログを更新してみます。


まず始めに「相関関係」と「因果関係」について

soukanWikipediaの相関関係と因果関係の項目を読んでもらうと手っ取り早いんですが、よーするに因果関係というのは相関関係の一部です。上の図はかなりざっくり書いてあって、本当はブルーで塗ってる部分は擬似相関だけじゃなくてもっと細かくいろいろあるんですが、まあイメージとしてはこんな感じです。相関関係という大きいカテゴリーの中に、因果関係という小さいグループがある感じ。

Wikipedia先生によれば

「相関関係は因果関係と同じではない。相関関係は因果関係の単なる必要条件の1つである」
だそうです。

因果関係というのは、読んで字のごとし。原因と結果のことです。例えば、過食(原因)と体重増加(結果)みたいなやつですね。

いっぽう、相関関係というのは統計学に触れたことがないとピンと来づらいかもしれないですが、例えば身長が高いほど体重も重いことが多い、とかそういうのです。二つの要素に連動してる傾向があれば「相関関係がある」と言います。

ここでWikipedia先生が良い例を挙げていたので引用してみましょう。

広く研究された例として、ホルモン補充療法 (HRT) を行っている女性での冠状動脈性心臓病 (CHD) の発生率が低いことから、HRT が CHD 予防に効果があるという提案がなされたことがある。しかし対照試験を行ってみると、HRTによってCHDのリスクが若干ではあるが明らかに有意な増加を示した。データを再検討してみると、HRTを受けていた女性は上流階級の婦人が多く、ダイエットやエクササイズをよく行っていたことがわかった。つまり、HRTを受けることとCHD発症率が低いことは共通の原因の結果であり、両者に提案されたような原因と結果の関係は存在しない。

上の図でブルーに塗った部分、擬似相関に相当する例です。「ホルモン補充療法を行なっていること」と「冠状動脈性心臓病の発生率」には確かに相関関係がありました。しかし、その相関関係は「ダイエットやエクササイズ」によるもので、「ホルモン補充療法」は原因ではなかった、とういうわけです。図にすると、下みたいな感じでしょうか。

HRT

もうちょっと綺麗な図は描けなかったのか!!!!

まあ、図についてのつっこみは置いときましょう。ダイエットとかしてる人はホルモン療法も受けてるし、ダイエットとかしてる人は心臓病になりにくい——そういう共通の背景が相関関係を成していたという話です。ちなみにこの例ですが、ダイエットやらなんやらの要因を取り除いて純粋にHRT(ホルモン療法)とCHD(心臓病)の関係だけを調べるとむしろ若干悪化していたみたいなので、いやはやちゃんと詳しく調べておいてよかったですね。ほんと。

さて。前置きが少し長くなりましたが、相関関係と因果関係の基礎知識も無事に確認できたので、イケダハヤト先生のブログをチェックしてみましょう。


因果関係はいらない子……?

んじゃ早速。次の文章はイケダ先生が『ビッグデータの正体 情報の産業革命が世界のすべてを変える』から引用した文章みたいなので孫引きですが、

ビッグデータの時代には、暮らし方から世界との付き合い方まで問われることになる。特に顕著なのは、相関関係が単純になる結果、社会が因果関係を求めなくなる点だ。「結論」さえわかれば、「理由」はいらないのである。

ほうほう……?

世の中、因果関係で説明できないことは山ほどあるが、悲しいかな、人間というものは、原因がわからないとすっきりしない。

しかし因果関係に執着しないのが、ビッグデータの世界だ。重要なのは「理由」ではなく「結論」である。データ同士の間に何らかの相関関係が見つかれば新たなひらめきが生まれるのだ。

相関関係は、正確な「理由」を教えてくれないが、ある現象が見られるという「事実」に気づかせてくれる。基本的にはそれで十分なのだ。

例えば、膨大な電子カルテのデータから「オレンジジュースとアスピリンの組み合わせで癌が治る」ことが言えるなら、正確な理由はどうあれ、この組み合わせが癌に効くという事実の方がはるかに重要となる。

ほう……ほう?

ええーっと。うーん。

と。とりあえず、同意できる部分を挙げていきます。

>ビッグデータの時代には、暮らし方から世界との付き合い方まで問われることになる。
そこまで大げさなもんかなあとは思うけど、まあ強いて否定するほどでもないかなあ。

>「結論」さえわかれば、「理由」はいらないのである。
後述しますが、ここは確かにその通り。ただ、このことはビッグデータ以前からずっと言われてる。

>世の中、因果関係で説明できないことは山ほどあるが、悲しいかな、人間というものは、原因がわからないとすっきりしない。
「因果関係で説明できない」というか「因果関係が説明できない」というか。まあ、確かに原因がわからないことなんて山ほどある。人間が原因や理由を求める生き物なのもその通りだと思うし、だからこそ科学や文学が発展したのだろう(文学の起源は神話だし、神話は自然現象の原因を説明しようとして生まれたものだ)。

>重要なのは「理由」ではなく「結論」である。データ同士の間に何らかの相関関係が見つかれば新たなひらめきが生まれるのだ。
データを解析して相関関係がみつかる→ひらめきのきっかけになる、というのは実際ある話。
※ただし、その相関関係が「結論」であるとは限らないのでそこには注意が必要。先程の下手くそな図(ホルモン療法と心臓病の相関)を思い出して欲しい。

>膨大な電子カルテのデータから「オレンジジュースとアスピリンの組み合わせで癌が治る」ことが言えるなら、正確な理由はどうあれ、この組み合わせが癌に効くという事実の方がはるかに重要となる。
そりゃそうだ。医学の世界ではEBM(Evidence Based Medicine)という言葉が「ビッグデータ」なんかよりずっと前から流行りまくってるが、ここで言っていることはEBMに近い[1]

……。

だいたいこんな感じかな?

こうやって正しげな部分を挙げていくと、わりとまともな文章に見えますね。

じっさい、主張していること自体はある意味まともなんです。要約すれば「理由」よりも「結論」が大事ってことなので。

ただ、そのことを主張するのに「ビッグデータ」とやらに絡めたせいか、せっかくの正論がトンデモに変貌しています。

戦犯は次の二文。
>相関関係が単純になる結果、社会が因果関係を求めなくなる点だ
>因果関係に執着しないのが、ビッグデータの世界だ。

いくらなんでも、これはない。

ビッグデータという言葉が一人歩きしていてまるで新しい概念みたいに言われることがあるんですが、基本的には従来の統計学の延長にすぎません。「因果関係に執着しない」とか、そんなアホな。いや、そこは執着しようや。

だってですよ、因果関係じゃなかったらそんな相関関係が何の役に立つっていうんですか。上で描いた下手な図。ホルモン療法と心臓病の発生率に相関関係がありましたけど、そこで結論にしちゃいかんでしょう。ホルモン療法は実は心臓病のリスクを若干ですが上げていたんですよ。

だいたい、「『オレンジジュースとアスピリンの組み合わせで癌が治る』ことが言える」んならそれはもう因果関係ですよ。オレンジジュースとアスピリンの組み合わせが原因で癌が治るって結果になることがはっきりしてんだから。

もう一度言います。「それは相関関係じゃなくて因果関係なんじゃないのか!」


因果関係とメカニズム

こういう誤解はまれによくあるんですが、とどのつまり「因果関係」という概念と「メカニズム」という概念がごっちゃになってるんだと思います。

「理由」よりも「結論」が大事、それはOK。正論です。正しいです。
この本の文章がおかしいのは「理由=因果関係」、「結論=相関関係」で説明しているところ。言葉の使い方が間違ってます。正しくは「理由=メカニズム」、「結論=因果関係」です。

オレンジジュースとアスピリンの例で言うなら、「それが癌に効く理由」は「メカニズム」に相当します。決して「因果関係」ではありません。

因果関係というのは、その言葉通り「関係」です。Aが原因でBという結果がある。A→B。この矢印の存在が、因果関係です。

いっぽうメカニズムというのは、A→Bという因果関係があったとして、この矢印はどういう仕組みでAとBをつないでいるのか、あるいはなぜそこに矢印が存在するのか、そういう問いに答える類いのものです。

かたや矢印の存在そのもの。かたや矢印の成り立ち。言われればなんてことない、混用することなどなさそうに思えるこの「因果関係」と「メカニズム」ですが、案外両者の区別がつかずにごっちゃになってる人って多いです。
たとえば「チョコレートと心筋梗塞に因果関係はあるか」という問いがあったとします。これ、チョコ→心筋梗塞の間の矢印の有無が問題なので、統計的な手法で矢印が存在しているかどうかを調べれば良いわけです。それこそ、ビッグデータを解析するというのも一つの手でしょう。ところが、この問いに対して、つい「メカニズム」を探っちゃうというケースがあります。チョコレートに含まれる物質が心臓の血管にどう作用してるか調べたりとかですね。こういうのは、典型的な「因果関係」と「メカニズム」がごっちゃになってる例です。注意しないと、因果関係についての問いがメカニズムについての問いにすり替わってしまうことが実際よくあるのです[2]

『ビッグデータのうんたら』の作者がこの手のミスを犯したのか、それとも翻訳の時点で用語を間違えたのか、その辺よくわからないんですが、なんにせよ「『理由』よりも『結論』が大事」っていう趣旨がなまじ正しいだけに、用語の間違いがスルーされかねないのがヤだなあと思っています。

しかも、よりによってイケダハヤト氏が一番強調してるのが「因果関係から相関関係へ」の部分という。これ、狙ってやってるのかな。釣りってやつなのかな。うーん。


「理由」より「結論」は別に新しくない

言葉の用法について揚げ足を取ってるだけだと面白くないので、最後にもう一つだけ指摘をしておきます。

イケダハヤト氏が(間違った用語を使ってまで)喧伝している「これからは『理由』よりも『結論』だ!」という話ですが、これって別に目新しい話でもなんでもないです。

オレンジジュースとアスピリンで癌がどうたらとか、医学の話を例に挙げてることが多いんですが、医学の世界で「理由」より「結論」が重視されるのはとっくの昔から常識です。

世の中にある薬のおそらく半分以上は、「なんで効くのかよくわかんないけどとりあえず治るから」と使われ始めたものです。

逆に「この薬は○○だから効くはず!」と鳴り物入りで開発されたものの、思ったほど効果がなかったり副作用が強かったりで結局使い物にならなかった、という例もあります(イレッサとか)。

ジェンナーの種痘の話は有名ですが、あれも「なぜかはよくわからないけど、牛痘に罹ったら天然痘に罹らないぞ!」という気づきがきっかけです。獲得免疫の仕組みが明らかになるのはそれから百年以上経ってからでした。

疫学の祖と言われるジョン・スノウがコレラの蔓延を食い止めたのも「なぜかはわからないけど、この井戸の水を飲んだ人ばっかりコレラになってる!」と気づいたからです。ちなみに「コレラの原因って瘴気なんじゃね?」とか言われてた時代の話です。

こんな風に、医学において昔から「理由」より「結論」が重視されていた(メカニズムより因果関係が重視されていた)という例は枚挙に暇がありません。

それなのに『ビッグデータのうんたら』の作者もイケダハヤト氏も、まるで新時代の思想であるかのように「『理由』よりも『結論』が大事」という話をしてます。思うに、たぶんこの思想ってあくまでも業界人の考え方で、一般人の考え方じゃないんですよ。だから、一部の人たちにとっては手垢のついた思想でも、馴染みのない人には目新しく映るのかな、と。そう思います。

そう考えればですね、別に今後ビッグデータの活用が今以上に進んだところで、一般人の考え方が理由重視型から結論重視型に移行するとはあんまり思えないんですよね。結局そういう考え方をするのってデータサイエンティストだけじゃないのって気がします。

あくまでも「悲しいかな、人間というものは、原因がわからないとすっきりしない」んですから。この習性は人間の本能みたいなもんで、ビッグデータごときじゃ覆らんでしょう。

というわけで、イケダハヤト氏は『ビッグデータのうんたら』の、よりによって一番フェータルな箇所をもっとも強調したあげく、その後の話の展開もなんだか飛躍しすぎていて、やっぱりこの人は何か持ってるなあと感じ入った次第です。

おしまい。


  1. EBMの主な方向性は、慣習や経験のみに基づくのではなくちゃんと「科学的根拠(疫学的に証明された根拠)」に基づいて医療を行ないましょう、というものですが、その一側面として「メカニズムが明らかでなくとも、疫学的に正しさが証明された根拠は立派なEvidenceである」という思想があります。
  2. 詳しくは津田敏秀先生の本を読んでもらうのが一番なんですが、因果関係(矢印の存在の有無)を問うべき場面でメカニズム(矢印の成り立ち)を問題にしてしまった不幸な例が世の中にはたくさんあります。

GoogleReaderとGmail、どこで差がついたのか

GoogleReader will not be available

やっぱ慢心、環境の違いかなあ。

先週、3月14日に突如発表されて一部ネット界隈で激震をもたらしたGoogleReader終了のお知らせですが、時代の趨勢やらなんやら、非常に感慨深い思いをみなさん抱いているようで、ここ数日ネットでは色々な言説が飛び交い、僕もそれを見ながらセンチメンタルな気持ちになったりしていた今日この頃。
ユーザ減少を理由に打ち切られる様を見ていると、果たしてGoogle+もいずれはその命運を辿るのかと、今から固唾を飲みたくなってしまいます。
移行サービスはどれが良いのかという議論も早速賑やかになっているみたいですが(今のところFeedlyに注目が集まってるっぽい)、まだ7月まで3ヶ月以上あるわけで、今から移行先を決めてしまうのは拙速な気もします。ここはゆっくりと様子をうかがいたいですね。

ところで、GoogleReaderを「そのままで」使ってる人ってどれくらいいるのでしょう。ここでいう「そのままで」というのは、Web上のhttp://www.google.com/reader/で、という意味です。
いえ、僕自身、GoogleReaderはけっこう活用させてもらっているんですが、GoogleReaderのWebサイトに直接アクセスしてフィードを読むってのはあんまりやっていないのです。ReederとかのRSSリーダーをGoogleのアカウントと同期させて使うのが中心。基本、モバイルでもデスクトップでもReederを使っています。FlipboardにもGoogleReaderのアカウントは登録してるんですが、こっちはあまりGoogleReaderのチェックには用いていないかも。Flipboardは主にTumblr用かな。
まあ、この辺のクライアントアプリは人によってReeder以外にもBylineとかSylfeedとか、たぶん色々な流派があるとは思うんですが、どうも「Google純正のWeb版だけで必要十分じゃよ」という流派の人はあんまりいない気がするんですよね。

なーんとなくですが、この辺に「ユーザが減った!」原因というかカギがあるように感じます。個人的に。

ちょっとここで比較対象にGmailを挙げてみましょう。Gmailと言えば、押しも押されもせぬGoogleのメジャープロダクト。すでにインターネットのインフラになってますよね。これが7月に終わるとなったら、恐怖の大王が降ってきてハルマゲドンが起こるレベルでしょう。
で、このGmailなんですが、意外にWeb版(http://mail.google.com/)を愛用している人が多いです。良質なサードパーティのクライアントがあるにも関わらず、です。
サードパーティ製のメールクライアントと言うのは、例えばSparrowとかMailboxとか(まあ前者はGoogleに買収されちゃったんで、サードパーティ?って感じではありますけれど)ですね。
かく言う僕も、今挙げたメールクライアントは愛用しています。愛用してるけれど、Web版のGmailや、Google製のGmailアプリも同じくらいよく使っています。

これ、GoogleReaderにはなかった構図です。GoogleReaderはサードパーティのクライアントのみで必要なことは事足りてて、GoogleReader自体はクライアント間で情報を同期するためのハブでしかありませんでした。
一方、Gmailではサードパーティのクライアントも活用しつつ、Googleさん自身のお世話にもなりまくってます。
この違いはなぜなのだぜ?

あくまでも「個人の使用による感想」ですが、この違いがどこからくるのかってのを考えてみるに、Gmailにおける「優先トレイ」の存在がでかいなー、と思うわけです。

というのが、SparrowにしてもMailboxにしても、結局のところ「受信トレイのメールを時系列順に並べてるだけ」なんです。そこから脱却できていない。
Web版Gmailの何が優れてるって、「優先トレイ」モードにすると、受信トレイの中にあるメールを時系列順じゃなくて重要度順に並べてくれるところです。これはちょっとよそにはない機能です。重要度を機械的に判定する独自のアルゴリズムがよくできてる。そもそもGoogleってWebサイトの重要度を機械的に判定するアルゴリズムを開発したところから始まった企業ですしね。ある意味お家芸と言えるかもしれません。

GmailをWebで使う理由は人によっていろいろでしょうが、少なくとも僕にとって、この「時系列でなく重要度でメールをソートしてくれる」という機能はかなりでかいです。未読メールがたまったときには、特に重宝します。

で、そのことを思うにつけ、つくづくGoogleReaderは惜しかった……と思わずにはいられないのです。

放っておくとたまる未読メールと同様、GoogleReaderの未読フィードも放っておくとどんどんたまります。サードパーティのクライアントもGoogle謹製のWeb版も、たまったフィードを新しいものから並べてくれるだけで、重要度で並び替えるということをしてくれません。
折しもGunosyやらなんやら、情報のキュレーションサービスが流行りつつある昨今。フィードの重み付けという需要は絶対あると思うのですが……。そして、Googleにはそれを可能にする技術があるはずなのに。フィードの重み付けはソーシャル(Google+)を活性化させ、ページランクのアルゴリズムを改良するヒントにもなったかもしれないのに。

Googleよ、どうしてGoogleReaderに「優先トレイ」を作ってくれなかったのだ……。

なぜだ……。なぜなんだぜ……。

GoogleReaderとGmail、どこで差がついたのか。ほんと、そう問わずにはいられません。南無南無。

iPhone 5 を てにいれた

iPhone 5 HOME Screen

縦に長いぞ! iPhone5! まさにスマートなフォン!!

というわけで、発売初日からは若干遅れての入手になりましたが、巷で話題がフットーのiPhone5を例によって手に入れたので、触ってみた印象を勝手にだらだら述べたいと思います。
画像はホーム画面の一枚目。縦長化によってアイコンが5列並べられるようになった(1)ので、とりあえずこんな感じでいろいろ押し込んでみました。なんだかすし詰め感が満載ですが、それはそれで楽しそうでいいんじゃないですかね!

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Appleスペシャルイベント2012を控えて

iphone-5-event

今年もこの日がやってきました。毎度のことながら、Appleのイベント前は胸の高揚を抑えることができません。
現在、手持ちのiPhone 4Sがとても悲惨なこと(写真)になっているので、買換えは必定。別に何もなくても買換えは必定じゃないのかと言われれば首を縦に振るしかないのですが、まあ、それはそれ。

ともあれ、新しいiPhoneの発表に向けて、心の準備を整えましょう!


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