酒仙庵

唎酒師が綴る酒とグルメの随想日記。 酒の薀蓄やつまみの作り方がびっしり詰まっている。 酒好きとグルマンに贈る秘蔵のblog。

おくんち練習風景

2024年9月24日夜、長崎市諏訪町の居酒屋で飲んでいると、外の通りで和太鼓の音が聞こえてきた。
窓を開けて外を見ると、隣の銀屋町の男衆達が鯱太鼓を叩きながら静静と通りを進んでいる。
10月7日から始まる「おくんち祭り」の稽古風景であった。
銀屋町鯱太鼓


居酒屋からの帰り道にお諏訪さんの近くの八幡町に通りかかると、交通整理が行われていて、何事かと見やると、凛々しい侍姿の男の子たちの剣舞の練習風景であった。
八幡町剣舞


勇ましい囃子の声を聴くと、長崎人の心は浮き立ってくる。

無垢の酒(むくのさけ)

gokyo
酒造りに最も適した寒い時期に、

その年の米質や造りの特徴を充分に把握し醸される「無垢之酒」がある。

生まれたままの美味しさを楽しむため、

加水しない"原酒"を、加熱殺菌しない "" のまま、
"
無濾過・素濾過" で瓶詰めする。

また搾りにもこだわり、上槽時の“責め”の部分を一切使用しない。

馥郁たる甘い香り、軽快にして豊醇な味わい。
新酒ならではの、爽快な酸の躍動感とピュアな甘み。

本来この時期の蔵元でしか味わえない無垢な美味しさを
春の訪れとともに堪能できる。

小半酒(こなからーざけ)

旨酒旬菜小半s

井原西鶴の「好色一代男 巻三」の中に、「
家請(いゑうけ)の機嫌を取り、小半酒(こなからざけ)に両隣をかたぶけ」という一節がある。

「家を借りる時の身元保証人の機嫌を取って、二合五勺の酒が入った徳利を両隣に傾けて」という意味合いであるが、この「小半酒(こなからざけ)」と言うのは一升の半分の半分、すなわち「二合五勺の酒」のことを「小半酒」と言う。

 シンガーソングライターの小椋佳さんは、酒量として「酒も小半(こなから)、欲望も小半(こなから)にしておきましょう、それが幸福という状態だと思いましょう」 と、そのエッセーに書いている。


 「今夜も こなから を呑む」


なんと美しい響きの日本語だろう!

おやじの酒

おやじの酒s
父の日に、息子から四国は愛媛県の銘酒「梅錦」の父の日限定吟醸酒『おやじの酒』がプレゼントされた。

親爺らしく辛口ではあるが、さすが「梅錦」、米の旨味も感じさせる吟醸酒で、ラベルの親爺が手酌で酒を呑んでいるイラストも面白い。


オヤジの酒s

Tre Grappoli

tregrappoli
スーパーでイタリアのフルボディ・赤ワイン「Tre Grappoli」1200円を見付けて買って来た。

このワインは、プーリア州サレント半島に昔から侯爵家として門を構え、ワイン造りにおいては500年以上の歴史を持つゼッカ家。現在のワイナリーは現当主の祖父アルチビアテ・ゼッカ氏によって1935年設立!ガンベロ・ロッソ誌でトレ・ビッキエーリを10回獲得したスターワイナリーは、プーリア州でこのコンティ・ゼッカを含む3ワイナリーのみで、その中でもパイオニア的存在のワイナリーが名門コンティ・ゼッカ。造り手を代表し造り手が最も得意とする3つの黒ぶどう品種を見事にブレンドして造られた自信作である。
イタリアのフルボディ・赤ワイン用の3種類の葡萄をブレンドしたワインで、ブレンドの比率は、
ネグロアマーロ45%にプリミティーヴォ45%、カベルネ・ソーヴィニヨン10%

さまざまな赤黒果実の香りが豊かに広がりジューシーなワイン!プラムやカシスのような果実感、タンニンは柔らかく熟れた印象。余韻が長く骨格もしっかりしているコストパフォーマンス抜群の南イタリア辛口赤ワインで、1200円は安い!

100人の唎酒師 生原酒

100人の利き酒師
昨日「コスモス」長与店で沢の鶴の「100人の唎酒師 生原酒」という珍しい名前の日本酒を見付けて買って来た。

早速沢の鶴のホームページで調べると、次のような解説が載っていた。
美味しい日本酒をつくるには、誰よりも日本酒を知らなくてはならない。
沢の鶴には、100 人以上の唎酒師がいます。
人から人へ、酒づくりの技術と想いを伝承し、300 年。
酵素を極限まで取り除く「限外濾過(げんがいろか)」により、火入れ(加熱処理)を一切しないため、
生酒本来の美味しさをお楽しみいただけます。
一つひとつの素材と製法にこだわり抜いた100 人の物語を、ご賞味ください。

搾った後の日本酒は、そのままにしておくと品質が変化します。これは、麹菌が作った酵素がお酒の中に
溶け込んでいて、成分を変化させるからです。多くの場合、「火入れ」と呼ばれる加熱処理で、お酒に溶け込ん
だ酵素を熱で働かないようにします。この「火入れ」を行うことで、味を安定させ長期の保存が可能となります。
しかし、「火入れ」では熱することによって、酒本来の風味が損なわれてしまうと言われています。
「100 人の唎酒師」では、生酒本来の美味しさをお届けするために、「限外濾過」と呼ばれる沢の鶴の高度な濾過
技術を用いることで、酵素(タンパク質)をほとんど除去して酒質の変化を抑え、豊かな風味を確保しました。
加熱処理を一度もおこなわないからこそ、しぼりたてのフレッシュな味わいと香りがあり、それを長期間楽しむ
ことができるのです。


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播州産の「山田錦」、灘の酒造りに欠かせない「宮水(みやみず)」を使い、酒造りの中でも最も伝統的な造り方
とされる「生酛造り(きもとづくり)」で醸造しました。まさに、沢の鶴で働く100 人以上もの唎酒師が自信を持っ
てお贈りする渾身の一杯です。
パッケージには、沢の鶴の「100 人の唎酒師」をモチーフとして象徴的にあしらいました。ぜひ、酒造りへの想いもともに、お楽しみください。 <以上 沢の鶴のホームページより>

早速晩酌の酒として飲んでみると、生原酒のフレッシュでフルーティな香りと、山田錦の芳醇な旨味が口の中にパッと拡がる。
久し振りに強烈に美味い酒を味わった。

BATCH 106 chardonnay

年末年始に飲んだ酒(10/10)
BATCH 106 chardonnay
オーストラリア産のコクのある白ワイン。

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CRANE LAKE cabernet sauvignon

年末年始に飲んだ酒(9/10)
CRANE LAKE cabernet sauvignon
カリフォルニア産のCPの優れた赤ワイン。

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NATIVA Carmenere

年末年始に飲んだ酒(8/10)
NATIVA Carmenere
フルボディのチリ産赤ワイン。

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浦霞 純米酒

年末年始に飲んだ酒(7/10)
浦霞 純米酒
やや雑味を感じるが、ぬる燗で美味しい酒。

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大七 純米生酛

年末年始に飲んだ酒(6/10)
大七 純米生酛
ぬる燗にすると、日本一美味しい酒。

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五橋 発砲純米酒 ねね

年末年始に飲んだ酒(5/10)
五橋 発砲純米酒 ねね
アルコール度数5%で、ジュースのような酒。

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五橋 純米 木桶生酛造り

年末年始に飲んだ酒(4/10)
五橋 純米 木桶生酛造り
樽の香りのする旨味のある酒。

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田酒 特別純米酒

年末年始に飲んだ酒(3/10)
田酒 特別純米酒
常温で美味しいコクのある酒。

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梵 純米大吟醸

年末年始に飲んだ酒(2/10)
梵 純米大吟醸
大吟醸でありながら、旨味も感じる酒。

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獺祭スパークリング

年末年始に飲んだ酒(1/10)
獺祭 純米大吟醸 スパークリング45
強い酸味が特徴の弾ける酒。

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桃川 ひやおろし純米原酒 

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近くのスーパーで「桃川 ひやおろし純米原酒」を見つけて買って来た。

青森県上北郡おいらせ町に在る酒造会社「桃川」が醸造した日本酒で、社名の「桃川」は、創業時、仕込み水に使用していた奥入瀬川の地元での通称「百石川」の名にちなんで、百を桃に代えて酒名を「桃川」としたことに由来する。

奥入瀬川のほとりに育った地酒は、南部杜氏自醸清酒鑑評会で60回連続で優等賞を受賞している。
ラベルの文字は、明治時代の日本画家で、桃川の酒をこよなく愛した小杉放庵の筆による。

この酒の酒米は「むつほまれ」で、純米原酒らしい濃い感触の酒であるが、雑味は全くなく、大変綺麗な清酒である。

酔鯨 特別純米酒

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息子が近くのスーパーから「酔鯨 特別純米酒」を買って来たので、早速その晩家族皆で美酒に酔った。

「酔鯨」は高知県の酒造メーカー「酔鯨酒造」の看板清酒で、酔鯨の名前の由来は土佐藩第15代藩主山内容堂が自ら名乗った「鯨海酔侯(げいかいすいこう)」(“鯨のいる海の酔っぱらい殿様”という意味)から来ている。 香りは華やかではないが、バランスの取れたその味わいは、正に美酒である。
山内容堂公が生きておられたら、こよなく愛飲されたに違いない。
「酒場放浪記」の吉田類さんも好きな酒である。


賀茂鶴 但馬守

賀茂鶴但馬の守
東広島市西条に住む兄から大変レアな日本酒が送られてきた。

その酒は酒処西条の賀茂鶴酒造の「賀茂鶴 但馬守 浅野氏三代当主 長晟(ながあきら)」という酒で、江戸初期の酒造りのやり方を再現して醸した非常に珍しい酒である。

浅野家初代広島藩主浅野長晟の時代、江戸時代初期の酒造りを記した文献「小林家文書」や「和漢三才図会」を参考に、当時の酒造りを忠実に模して造られた。

 
その特徴は、
(1)精米歩合が85%と、殆ど研いでいない。当時は、手作業で精米していたため、これが限度であった。
(2)アルコール濃度が17〜18%とかなり高い。これは、水の量を半分しか使っていないことによる。
(3)生米と水、蒸米を乳酸発酵させて造る「そやし水」を汲み水の一部として使い、仕込んでいる。
(4)濾過していない。
などで、そのため白濁し、薄茶色で、味が大変濃い日本酒となっている。

獺祭の酒米山田錦を販売

獺祭の酒米山田錦
「獺祭」の醸造元旭酒造が「獺祭」の酒米「山田錦」のNET販売を開始した。

新型コロナウイルスの影響で飲食店への「獺祭」需要量が激減し、「獺祭」の生産量を減量せざるを得なくなり、結果として酒米の「山田錦」が大量に余ることとなった。

しかし、農家が「山田錦」の生産を減らすために一旦田圃を休ませると、元の田圃に復旧するのに長い期間を要するため、何とか余った「山田錦」の消費方法を作り出そうと検討し、酒米「山田錦」を米飯用の精米として格安で販売することになった。

そこで早速「山田錦」を購入して、いつもの要領で炊飯器で炊いて試食してみた。結果は、思ったより香りも味も良好で、美味しいご飯になっていた。

以下は旭酒造のホームページの内容である。

獺祭の酒米 山田錦 450g

販売価格(税込) 375 (税抜 348 消費税8 27円)

山田錦は、全国で57 5 千俵(令和元年 生産量推計)栽培されています。
新型コロナの影響を受け、山田錦の需要が、大きく、場合によっては半分以下の30 万俵弱まで落ち込み、結果として耕作放棄や農家さんの倒産が起きるのではと予測しています。
酒、甘酒など、各酒蔵が出来る限りの酒米の需要開発、そして生産者様を支えるための購入に取り組んでいますが、それにはどうしても限界があります。
お酒を飲まなくとも山田錦を食べて農家さんを応援していただければと思います。

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