窓を開けて外を見ると、隣の銀屋町の男衆達が鯱太鼓を叩きながら静静と通りを進んでいる。
10月7日から始まる「おくんち祭り」の稽古風景であった。
居酒屋からの帰り道にお諏訪さんの近くの八幡町に通りかかると、交通整理が行われていて、何事かと見やると、凛々しい侍姿の男の子たちの剣舞の練習風景であった。
勇ましい囃子の声を聴くと、長崎人の心は浮き立ってくる。
唎酒師が綴る酒とグルメの随想日記。 酒の薀蓄やつまみの作り方がびっしり詰まっている。 酒好きとグルマンに贈る秘蔵のblog。
酒造りに最も適した寒い時期に、
その年の米質や造りの特徴を充分に把握し醸される「無垢之酒」がある。
生まれたままの美味しさを楽しむため、
加水しない"原酒"を、加熱殺菌しない "生" のまま、
"無濾過・素濾過"
で瓶詰めする。
また搾りにもこだわり、上槽時の“責め”の部分を一切使用しない。
馥郁たる甘い香り、軽快にして豊醇な味わい。
新酒ならではの、爽快な酸の躍動感とピュアな甘み。
本来この時期の蔵元でしか味わえない無垢な美味しさを春の訪れとともに堪能できる。
井原西鶴の「好色一代男 巻三」の中に、「家請(いゑうけ)の機嫌を取り、小半酒(こなからざけ)に両隣をかたぶけ」という一節がある。
「家を借りる時の身元保証人の機嫌を取って、二合五勺の酒が入った徳利を両隣に傾けて」という意味合いであるが、この「小半酒(こなからざけ)」と言うのは一升の半分の半分、すなわち「二合五勺の酒」のことを「小半酒」と言う。
シンガーソングライターの小椋佳さんは、酒量として「酒も小半(こなから)、欲望も小半(こなから)にしておきましょう、それが幸福という状態だと思いましょう」 と、そのエッセーに書いている。
「今夜も こなから を呑む」
なんと美しい響きの日本語だろう!
獺祭の酒米 山田錦 450g
販売価格(税込) 375 円 (税抜 348円 + 消費税8% 27円)
山田錦は、全国で57
万5 千俵(令和元年 生産量推計)栽培されています。
新型コロナの影響を受け、山田錦の需要が、大きく、場合によっては半分以下の30
万俵弱まで落ち込み、結果として耕作放棄や農家さんの倒産が起きるのではと予測しています。
酒、甘酒など、各酒蔵が出来る限りの酒米の需要開発、そして生産者様を支えるための購入に取り組んでいますが、それにはどうしても限界があります。
お酒を飲まなくとも山田錦を食べて農家さんを応援していただければと思います。