1: 名無しさん@おーぷん 2016/03/02(水)19:38:39 ID:XKZ

少年は突然の事故で両親を亡くし、家は没落した
彼に残されたのはいくばくかの財産と、メイドが一人

少年「…なんで、ついてきたの?」

メイド「まあ、冷たい言い方ですね。もちろん坊ちゃま御一人では心配だからです」

少年「他のメイドはみんな他へ行くか郷里に帰っちゃったよ?君もそうすればよかったのに」

メイド「私には帰る家も行く当てもございません。それはよくご存じかと思っていたのですが」

少年「もし同情でついてきてるのなら絶対嫌だと思ってさ」

メイド「どうしてですか?まだ小さな男の子がたった一人世間に放り出されるのはあんまりですもの、かわいそうだと思いますわ」

少年「今度は子ども扱いか。君って本当にイヤな奴」

メイド「すねちゃって、かわいらしいですね」

少年「うるさい!とにかく、自分のことは自分一人でできるんだから、君なんかいらないんだからね?」

メイド「強がりですねえ」



転載元:http://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1456915119/l10




4: 名無しさん@おーぷん 2016/03/02(水)20:05:16 ID:XKZ

少年「これからどうしよう…食べるのに困らないだけのお金はあるけど…」

メイド「ご心配いりません、私がおりますよ。炊事洗濯、その他もろもろはお任せ下さい。坊ちゃまは学業に専念できますよ」

少年「君の手は借りないってば!…でも何からすればいいんだ」

メイド「お腹が空いてるんじゃありませんか?今ご飯の支度をして差し上げますね」

少年「いらないって!(ぎゅぅぅ~)…いや…その…じゃ…今日だけだからな!?」


少年「おいしかった~、やっぱり君の料理は最高だよ、屋敷にいたころは君の料理当番の日が楽しみだったんだ」

メイド「まあ、それはよかったです!これからは毎日食べられますよ」

少年「それはよかっ…じゃない、今日だけだってば…明日からは…明日からは…?」

メイド「明日からは?」

少年「う…その…料理、覚えよう、かな?」

メイド「そうですか!ではお教えしますね!」

少年「あ…ああ…」



8: 名無しさん@おーぷん 2016/03/02(水)20:11:09 ID:XKZ

少年「おはよ…」

メイド「あらあら、寝ぼすけさんですねえ、坊ちゃまは…もう朝ご飯は用意できてますよ?」

少年「ありがと…じゃなくて!今日からは僕が作る…のはまだ早いから、一緒に作るはずだったじゃないか!?」

メイド「だって坊ちゃまったら気持ちよさそうに寝ていて起こすに起こせなかったんですもの、仕方ないですわ」

少年「そうやって君に甘えたままでいるわけにはいかないんだよ、もう僕は一人なんだから、何でも一人で…なるべく…」

メイド「…私に甘えて、いいんですからね?まだ坊ちゃまは小さいんですから」

少年「また子ども扱いする…」



9: 名無しさん@おーぷん 2016/03/02(水)20:18:12 ID:XKZ

メイド「買い物ぐらい、私一人でもよかったんですよ?」

少年「そうはいかないよ、これくらい僕一人でだってできるんだから」

メイド「じゃあ、今度一人でのお使い、頼めますか?メイドの私がご主人様にお頼みするのはあべこべですが…」

少年「ご主人様…?」

メイド「あら、ご主人様ではなく坊ちゃまでしたね」

少年「その呼び方、父さんのこと呼ぶときに使ってたよね。僕もそう呼んでくれないかな?」

メイド「坊ちゃまは坊ちゃまです。まだまだご主人様とはお呼びできません」

少年「そう呼んでもらえるなら、一人前になった様な気がするんだけどな」

メイド「一人前になるころには自然にそう呼んでおりますよ、坊ちゃま」



10: 名無しさん@おーぷん 2016/03/02(水)20:29:44 ID:XKZ

メイド「坊ちゃま、今日は久しぶりに寝る前にご本を読んで差し上げましょうか?このところ忙しくて全然読んで差し上げられませんでしたので…」

少年「いいよ、それがなくても一人で寝られるようになったんだから!」

メイド「あらあら本当ですか?なんだか寂しいですね」

少年「本当さ!」


メイド「…?坊ちゃま、どうしたんです?こんな夜遅くに…」

少年「いや…その…怖い夢を見てさ…なんだか眠れなく…なっちゃって」

メイド「…………いらっしゃい、さ、こちらへ」

少年「い、いいの?一緒に寝て…い、いや!僕だってもう大きいんだから!そ、そんな…」

メイド「気にしない気にしない。近くへ来ていいんですよ…ふぁ…坊ちゃまって温かいですねぇ…」

少年「ひっつかないでよ…ったく…今日だけ、今日だけだからな…」


少年「…っく」

メイド「…?」

少年「ひっく、ひっく…父さん…母さん…ひっく、ひぐ…」

メイド「よしよし…坊ちゃま、私は片時もあなたのそばを離れないと誓いますよ」



12: 名無しさん@おーぷん 2016/03/02(水)20:39:22 ID:XKZ

数年後

少年「おはよう」

メイド「おはようございます、坊ちゃま!」

少年「ねえ、今日、何の日か知ってる?」

メイド「え~?何の日でしょう、わかりませんわ」

少年「君の誕生日じゃないか!」

メイド「そうでしたわ!覚えていてくれたんですね」

少年「朝食を食べたら、どこかへ行こう!いや、どこへ行くかはもう決めてあるんだ!準備もしてあるよ!」

メイド「うれしい!でも私なんかをそんなに気遣ってくださらなくても大丈夫なんですよ?お気持ちだけで十分です」

少年「僕がそうしたいんだ!素敵なところだよ」


メイド「綺麗ですねぇ…」

少年「そうだろう?僕だけが見つけた風景なんだ。君のために…」

メイド「…坊ちゃま?」

少年「…好きだ。好きだった。ずっと昔から」

メイド「…」

少年「…」

メイド「帰りましょう。いえ、帰ります、私だけでも。では、さようなら」

少年「あ、おい!」



13: 名無しさん@おーぷん 2016/03/02(水)20:44:45 ID:XKZ

少年「おはよう」

メイド「…おはようございます」

少年「…」

メイド「…」


少年「ねえ、この前の、覚えてるよね?」

メイド「…何のことでしょう?」

少年「その…好きだって話」

メイド「…」

少年「だめなのかな」

メイド「ね!坊ちゃま!私の手を握って下さる?」

少年「え…こ、こうかい?」ぎゅ

メイド「(ぎゅ)……どう、お感じになられますか?」

少年「すごい、ドキドキするよ…」

メイド「そうですよね、私も同じ気持ちです」

少年「…っ!」

メイド「でも…」

少年「…?」



14: 名無しさん@おーぷん 2016/03/02(水)20:54:56 ID:XKZ

メイド「でも、私はメイドで、あなたがご主人様…そうですよね?」

少年「……ああ」

メイド「そういうことなのです。お分かりいただけますか?ご主人様…」

少年「…ッ!……わからない、わからないよ」

メイド「お分かりいただいてほしいのです、ねえ、お願い…この関係を壊さないで、愛しい私のご主人様…」

少年「…」


少年「おはよう」

メイド「おはようございます!ご主人様!今朝食が仕上がりますからね!」

少年「…ねえ…」

メイド「何ですか?」

少年「まだ…坊ちゃまでいいんだよ?まだまだ一人前とは言えないんだし…」

メイド「いいえ、ご主人様はもう立派なご主人様ですよ?もうたかがメイドに恋する甘えん坊の坊ちゃまではありません」

少年「そう…だよな……」



15: 名無しさん@おーぷん 2016/03/02(水)21:14:15 ID:XKZ

メイド「どうかしましたか?ご主人様。こんな夜更けに…まさか怖い夢を見ただなんて言わないでくださいよ?」

少年「…」

メイド「…あなた様は…メイドに手を出すようなイケナイご主人様であらせられましたっけ?」

少年「…わかってるくせに」

メイド「…」

少年「ねえ、君とは屋敷で一緒に過ごした期間を入れればもう…親より長い時間を一緒に過ごしたかもしれない」

少年「そんな僕の気持ちを君がわかってないはずがないだろう?」

メイド「ええ、メイドは主人の気持ちを察するものですわ」

少年「じゃあ、わかるだろう?」

メイド「…あなた様は、私の身体がお望みですか?それでもいいのですよ。主人とメイドが二人っきり、寂しさを埋め合わせる関係…珍しい話では…」

少年「そうじゃない!!わかってるだろう!!」

メイド「…」

少年「いや、確かにそれも望んでるけど…」



18: 名無しさん@おーぷん 2016/03/03(木)17:25:49 ID:xIn

メイド「……仕方のない人ですねえ、『坊ちゃま』は」

少年「…!」

メイド「いらっしゃい、さ、こちらへ」

少年「…」

メイド「(ぎゅ…)ふふ、やっぱり、坊ちゃまは温かいですね」

少年「…」

メイド「…何もしないんですか?」

少年「うん、いい。なんか、違う気がするから…」

メイド「それでいいのです、坊ちゃま」


少年「おはよう」

メイド「おはようございます、ご主人様!今日の朝ご飯はちょっと豪勢にしてみましたよ!」

少年「………。わあ、そりゃ楽しみだな」



20: 名無しさん@おーぷん 2016/03/03(木)17:41:47 ID:xIn

また時は流れ…

メイド「あら…っ」

少年「おはよう!やっぱり君は早いね!」

メイド「何をされてるんです?」

少年「何って、もちろん料理だよ?君から大分教わったからね」

メイド「だからって、何もご主人様がなさることは…」

少年「いいからいいから、僕がそうしたいんだから!」

メイド「……では、お言葉に甘えて」


少年「掃除、やっておいたよ?」

メイド「す、すごい、随分きれいになりましたね」

少年「だろう?たまにやってみると結構捗っちゃってね」

メイド「……そうですか」


少年「ねえ?家事、当番制にしない?」

メイド「いきなり何を言い出すんです?」

少年「最近僕が代わりにすることも増えたろ?ねえ、僕も君を手伝いたいんだ」

メイド「お気持ちだけ…」

少年「そんなこと言わずにさ!ね?」

メイド「……そこまで言うのでしたら…」



21: 名無しさん@おーぷん 2016/03/03(木)17:50:59 ID:xIn

メイド「…」

少年「あ、ご飯出来てるよ!」

メイド「…」

少年「あ、掃除も済んでるから!」

メイド「…」

少年「ああ、洗濯はこれからやるところだから心配しないで!」

メイド「ご主人様…?」

少年「何?」

メイド「やはりこれは違うと思うのです」

少年「…何が?」

メイド「何って…私がメイドで、あなた様がご主人様。そうですよね?私には私の仕事があります」

メイド「日常の些末事をすべて片づけ、ご主人様にリラックスしていただくという仕事が…」

少年「だって、二人きりなんだし、助け合わなきゃ…君、最近疲れていたみたいだし」

メイド「…私はメイド失格ですね、ご主人様にそう感じさせてしまうなんて…」

少年「そういうことじゃない!僕がこうしたいって話!なぜなら…」

メイド「なぜなら?」

少年「…君の助けになりたいんだ。だって、最愛の人だもの…」

メイド「またその話ですか…」



23: 名無しさん@おーぷん 2016/03/03(木)17:56:04 ID:xIn

メイド「なんでそのままの関係じゃダメなんですか?」

少年「君は…」

メイド「なんでこんなに素敵な距離を尊重してくれないんですか?」

少年「…」

メイド「どうしてそんなに軽々踏み越えてこようとするんですか!?どうしてそんなに直截なんですか!?」

少年「…だって…」

メイド「だってじゃないですよ!私たちには在るべき在り方ってものがあるじゃないですか!なのにどうして!?」

少年「…」

メイド「もう知りません!おひとりで家事ができるのでしたらおひとりでなさってください!私はお暇を取らせていただきます!」

少年「あ、ちょ!?どこへいくのさ!?」



25: 名無しさん@おーぷん 2016/03/03(木)18:19:51 ID:xIn

少年「あいつ、行く場所なんかあったのかな」

少年「無理やりにでも引き留めた方がよかったんじゃ…」

バターン

少年「!?」

メイド「た、た~らいま~♪です、ヒック」

少年「ど、どうしたのさ!?うっわ酒くさ!?」

メイド「えへへへ…坊ちゃまだ~」

少年「ほら、起きて!玄関で寝るなって!」

メイド「ふわ…坊ちゃま…うわああああん!坊ちゃま~!」っぎゅうう

少年「う、うわ、倒れる…」バタ!

メイド「好きです好きです好きですう~、うぅう~」

少年「…っ!」

メイド「…グゥ~、グゥ~」

少年「……ったく…」


メイド「…」

少年「おはよう!今ご飯出来るよ~、顔色悪いよ?大丈夫?」

メイド「いえ、あ、頭が…ちょっと……私、昨日、どうしたんでしたっけ?ここに帰り着いた記憶がないんですが…」

少年「夜中に帰って来たのさ、お酒臭かった~。羽目外すのはいいけど事前に言ってね、休みはいつでも取っていいんだから」

メイド「はい…申し訳ございませんでした」



27: 名無しさん@おーぷん 2016/03/03(木)18:31:13 ID:xIn

メイド「ご主人様、お茶が入りましたよ」

少年「ありがとう」

メイド「それでは…」

少年「待って、君も一緒に飲もうよ」

メイド「それではお言葉に甘えて」

少年「(スズ…)」

メイド「(スズ)」

少年「ねえ、君は、僕のこと好き?」

メイド「……え、ええ。大好きですよ?大切なご主人様です」

少年「それだけ?」

メイド「ええ、私にとってはそれ以上でもそれ以下でもない…いえ、これ以上ない素敵なお方です。御傍仕えができて本当に光栄ですわ」

少年「ふぅん。僕もね、君みたいなメイドがいてくれて本当に幸せ者だよ。こーんなちっちゃい時から面倒を見てくれて、一人になった時もついてきてくれて」

少年「そして今も僕を慕ってついてきてくれてる。出過ぎた真似をした後もね」

メイド「…」

少年「たしかに君の言う通りだ。素晴らしい関係だと思うよ?主人とメイド…この関係のままお互いを思いやって、その心を察して、通じ合って…」

メイド「…!わかっていただけたんですね!うれしいです!」

少年「でもね」

メイド「!」



28: 名無しさん@おーぷん 2016/03/03(木)18:50:44 ID:xIn

少年「それでもやっぱり、気持ちを押しとどめられないよ…」

メイド「…坊ちゃま…」

少年「今一度言うよ?好きだ。君が好きなんだ」

メイド「…」

少年「…」

メイド「…ね、今度デートしません?」

少年「へ?デート?」

メイド「ええ、素敵な場所へご案内しますわ」

少年「あ、ああ…いいね、楽しみだなあ」


少年「いやあ、まだこんなに星が見える場所があったんだ」

メイド「ええ、すごいでしょう」

少年「本当に素敵な場所だね」

メイド「…初めてあなたにお仕えした日のことを今でも覚えています」

少年「…」

メイド「あなたはまだ本当に小さな男の子で、私は田舎から奉公に出されたばかりの少女でした」



29: 名無しさん@おーぷん 2016/03/03(木)19:06:18 ID:xIn

メイド「あのころから私のお世話を拒んで、何でもおひとりでできるつもりだったんですわね」

メイド「でもやっぱり一人ではできなくて、泣いてしまって…正直、なんて生意気で面倒くさい子だと思いましたよ」

少年「そうだったっけ」

メイド「ええ。でも、そんな子がこんなに立派になられて…うれしくて涙が出てしまいそうです」

少年「なんだか君は僕の母親みたいだな」

メイド「せめて姉と言ってください!…ともかく、私はあなた様が大人になる、それだけで幸せなんです」

メイド「巣立っていってください、私の下なんか…私はただのメイドなんですよ?」

少年「きみはそれでいいの?」

メイド「いいんです。私なんかより、ふさわしい女性がきっと見つかりますよ」

少年「僕はよくないよ…君以上の女性なんて考えられない」

メイド「…それは世間を知らないだけですよ」



31: 名無しさん@おーぷん 2016/03/03(木)20:19:20 ID:Fvf

現実だとメイドが坊ちゃまの金狙いか



34: 名無しさん@おーぷん 2016/03/04(金)03:42:17 ID:YXe

少年「おはよう」

メイド「おはようございます!」

少年「…」

メイド「どうぞ…」

少年「ありがと」

メイド(あれ以来、坊っちゃ・・ご主人様がご自分のお気持ちをあらわにすることはなくなった)

メイド(これでいいの…主人とメイド二人だけの穏やかな生活…これで…)


少年「親類から一緒に暮らすように言われた」

メイド「え…?」

少年「今更なんだって思うんだけど、受けるしかないみたいだ。もともと微妙な立場だったからね、僕は。自分の自由はないんだ」

メイド「あ…あの…お、おめでとうございます!こんな質素な暮らしはもともとご主人様には似合わなかったんですわ」

少年「…君はそれでいいの?」

メイド「勿論です!ご主人様が相応の生活に戻られるだなんて、うれしいことこの上ないですわ」

少年「ふぅん…」



35: 名無しさん@おーぷん 2016/03/04(金)03:57:02 ID:YXe

メイド「さて、台所の片付けは済んだから、次はお部屋のお掃除っと…」

少年「ねえ…」

メイド「はい、何でしょう、ご主人様」

少年「ちょっと座って、お話ししよう」

メイド「はい、いいですよ?」

少年「…」

メイド「…」

少年「この生活ももうすぐ終わりだね」

メイド「ええ…」

少年「残念じゃないの?」

メイド「ご主人様のためになることですもの、嬉しいですわ」

少年「最近、やっとわかりかけてきてたんだ。君が大切にしていたものが」

メイド「…!」

少年「僕らにはメイドと主人という関係で十分…いやそれ以上はなかったんだ。僕が先走ったりしない限りはね」

メイド「…」

少年「永遠に続くと思ってた。とりわけ君はそうだっただろう?今回の件は寝耳に水って感じのはずだ」

メイド「そ、そんなことは…新しいおうちでも、きっと私は雇ってもらえるでしょうし、御傍から離れるわけではないでしょうし…」

少年「親類の家は厳格でね、メイドにも格が求められるんだ。少なくとも孤児だった君には無理だ」

メイド「…っ!?」



36: 名無しさん@おーぷん 2016/03/04(金)04:08:47 ID:YXe

メイド(そ、そんな…)

メイド「あ、あの…」

少年「…ショックだよね。隠し切れてないよ」

メイド「…ご主人様」

少年「そういうこと。僕は全然ご主人様じゃない、ただの坊ちゃまだ。自分の身一つ、メイド一人自由にできないんだもの」

メイド「…」

少年「じゃあ、僕はいろいろと準備があるから…もう近々移らなきゃいけないんだ。今までその…ありがとう。本当に感謝してる」

メイド「はい、こちらこそ…お世話になりました」


メイド「(ギィ.…)坊っちゃま」

少年「ん…?どうしたんだい?君からこんな夜更けに部屋を訪ねてくるなんて珍しいね、それにその呼び方…」

少年「皮肉だね。ご主人様の資格がもうないからそう呼ぶのかい?」

メイド「…この呼び方がやはりしっくりくるからですわ」

少年「…」

メイド「お近くで、お話してもよろしいですか?」

少年「いいよ」



37: 名無しさん@おーぷん 2016/03/04(金)04:22:02 ID:YXe

メイド「普段、ご主人様とお呼びするようになって、どのくらい経つでしょうね」

少年「時々坊ちゃま呼びに戻ってたけどね」

メイド「私、困惑しました。坊ちゃまが私への好意を明らかにするたび…」

メイド「美しくて居心地のいい主従関係が壊れると思ったから…」

少年「ごめんね、君が大切に思っていたものを壊そうとしていたんだ、僕は」

メイド「そういう関係が至上だと思っていました。それこそが本当の愛の形だと。所詮メイドの私に体現できるのはそんな…」

少年「…」

メイド「だって、坊ちゃまは良家の方ですもの。下賤な身分出身のメイドと恋仲だなんていけないことですわ」

少年「僕はそれでもよかった。いや、是非そうしたかったよ。でももう無理みたいだ。こうなってしまってはね」

メイド「だからこそいつかこういう日が来ると、わかってなければならなかったのに…本気で主人とメイド二人だけの日々が続くと思ってしまっていたんです」

少年「…君…」

メイド「メイドとしての私が終わってしまうなら、今までの日々は何だったのでしょう?ただの思い出ですか?そんなのいや…そんなふうに思うようになって…」

メイド「もう、むしろ今までの日々の方が偽りだったんじゃないかと…自分の気持ちを偽る日々だったんじゃないかと…」

少年「…君は、どうしたいんだい」

メイド「好きです、坊ちゃま…ずっと前から、好きでした。主人とメイドという関係だからこそ、その関係を維持することこそが愛だと思っていましたが…」

メイド「それが終わるなら…お願い」

メイド「抱いてください…」

少年「…ああ…」



38: 名無しさん@おーぷん 2016/03/04(金)11:54:56 ID:YXe

メイド「…」シュル…

少年「…綺麗」

メイド「恥ずかしい…です」

少年「恥ずかしがることなんてないよ。流れるみたいな線が、すごく、魅力的で…」

メイド「やめてください…」

少年「触ってもいい?」

メイド「…」

ス…

メイド「あっ…」

スス…

メイド「はっ…あ…ん…」

少年「喘ぎ声、かわいいね」

メイド「…っ!やめてくださいよォ…」

少年「ドキドキするよ、触ってるだけなのに、心臓がすっごく跳ねてる」

メイド「ふふっ、私もです…あなたの身体も、見たいです」

少年「うん…」シュル…

メイド「…抱きしめてもらっても、いいですか?」

少年「…」ぎゅ

メイド「あ…とても…心地いい…体の力が抜けてく…」



39: 名無しさん@おーぷん 2016/03/04(金)12:08:08 ID:YXe

メイド「小さいころから、抱きしめてあげることはあっても、抱きしめてもらうことはありませんでしたね」

少年「そのことはなんだか思い出すと恥ずかしいな、僕は君に思いっきり甘えてたもんね」

メイド「ふふ、いいんですよ、かわいい思い出です。これも…きっと大切な思い出に…」

少年「…」ちゅ…

メイド「ふ…あ…」ちゅ…

メイド「ハァ…ぁむ…ん…ちゅ…」

少年「横になって…」

メイド「あ…」

少年「…」

メイド「…」

メイド「…うふふ、なんだかちょっとお顔が怖いです」

少年「あ、ご、ごめん、そ、それは…」

メイド「興奮してらっしゃるんですね、そのことしか考えられなくなるくらいに」

少年「う、うん…その…したいな…君と…いいよね?」

メイド「勿論です、坊ちゃま…」

少年「その呼び方、僕をいまだに子ども扱い?」

メイド「言ったじゃありませんか、これがしっくりくるって…私たちの一番最初の繋がりを示す言葉です」

少年「うん、そっか…なんだか懐かしい響きだ」

メイド「坊ちゃま…」

少年「…君が…好きだ…本当に、心の底から…」

メイド「私も…本当は、本当の本当は、こうなりたかったんです」

少年「嬉しいよ……ね、挿れるよ?」ちゅぷ…

メイド「あっ…!」



41: 名無しさん@おーぷん 2016/03/04(金)12:09:02 ID:gP0

ワクワク



43: 名無しさん@おーぷん 2016/03/04(金)12:19:30 ID:YXe

メイド「あうぅ…ッ!」

少年「ご、ごめん、痛かった?」

メイド「い、いえ…そのまま…続けてください…」

じゅぷ…つぷぷ…

メイド「ひう…っあ!…ああ!」

少年「っく…ハァ…ハァ…」

づぷ…づぷ…

メイド「坊ちゃま!坊ちゃまぁ!」

少年「好きだ、好きだよ…」

メイド「私も…あなたとなら…あなたと、一緒に…いたい…ずっと…あぁう!」

少年「僕もだ…僕も…同じ…ぁ…」

メイド「ああっ!」


少年「おはよう」

メイド「おはようございます」

少年「…」

メイド「…」

メイド「昨夜は、夢のような一時でした」

少年「ああ、そうだね。僕も同じこと思ってた」

メイド「でも、これで最後なんですよね…」

少年「…」

メイド「でもいいんです、これで踏ん切りがつきます、本当に楽しい時間を、ありがとうございました」

少年「…あの話…」

メイド「え…?」

少年「蹴るよ、あの話。親族と住むの」

メイド「…っ!」



46: 名無しさん@おーぷん 2016/03/04(金)12:36:47 ID:YXe

メイド「で、でも、坊ちゃまにとってはいい話ですし…」

少年「君のため…」

メイド「そんなのダメです!坊ちゃまには相応の未来が!私なんかのために投げうつものではありません!」

少年「君は一緒にいたいと願ってるじゃないか」

メイド「それは…私…なんかの…願い…なんか…い、いえ、私の願いは坊ちゃまがきちんとした御家柄に復帰…」

少年「僕は君の本当の願いをかなえたいんだよ!だってそれは僕の願いでもあるし!」

メイド「…できるんですか?ただの坊ちゃまのあなたに」

少年「逃げちゃうさ、親族の使いが来ても。ここも引き払わなきゃね」

少年「そして新しい生活を始めよう、ね?」

メイド「…坊ちゃまは、ズルいです。私がこんなにも我慢して覚悟してるのに、いつも坊ちゃまはご自分の願いばかりで」

少年「もう我慢なんかしなくていいんだ、ね?さ、行こう!」


少年「おはよう」

メイド「おはようございます!坊ちゃま!今、朝ご飯の用意ができますからね!」

少年「ねえ…」

メイド「何ですか?」

少年「新しい生活のはずなのに、何も変わってない気がするんだけど」

メイド「いいじゃないですか、きっと私たちにはこれが一番しっくりくるんですよ、坊ちゃま!」

少年「そういうもんかな」

メイド「きっと、人一倍不器用なんです、私たち…まだまだ触れ合えない部分があります。だから、疑似的なメイドと主人の関係で繋がる方が、多分上手くいくんです」

少年「そうかな…うん、きっとそうなんだろうね……あ、朝ご飯おいしかったよ。じゃ、仕事行ってくる、遅くなると親方にどやされるから」

メイド「行ってらっしゃい、坊ちゃま…」





47: 名無しさん@おーぷん 2016/03/04(金)12:38:13 ID:GCO

よかた



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