頭のいい人のからだの鍛え方 筋肉で痩せる・体質改善する8メソッド頭のいい人のからだの鍛え方 筋肉で痩せる・体質改善する8メソッド
著者:中野ジェームズ修一
ポプラ社(2010-03-13)
販売元:Amazon.co.jp
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体の鍛え方を8つのメソッドに分けて、体系的に記述した本です。
小さな本型、余裕ある版組(大きめの文字。広めの行間隔、余白)、160頁程度、と、非常にコンパクトな本です。当然掲載されている情報量は非常に僅かです。
ですが、幅広い内容が網羅的かつコンパクトに、また著者の思いを込めて記載されいてるので、実はなかなかの良書です。
私自身は、最近2年くらいは週4回近いペースでプールかジムに行っているので、続けるための工夫はあまり必要ないんですが、せっかくの運動をより効果的なものにするための知識・アイデアをたくさん頂きました。
(ていうか、過負荷の原則、全面性の原則、意識性の原則等々、こんなに運動しているのに、ちゃんと認識しないでムダに?運動していたことの多さに呆れました。我ながら。)


★まず2ヶ月続けること★
どんな体目標であっても基本となるのは筋肉。筋肉を鍛える"筋トレ"を、まず2ヶ月続けることだ。個人差はあるが、2ヶ月続ければ筋肉がトレーニングによる刺激を受けて、変わりはじめる。(7頁)


トレーナーが大切にする8つのメソッド

★1.過負荷の原則★
太りにくい体をつくるには、食事制限などをして体重を減らすことよりも、筋肉をつけて基礎代謝量をアップさせることが最優先だし、肩こり、腰痛などの悩みには、ストレッチやマッサージよりも、周辺の筋肉を強化することが大事だ。(22頁)

どうしたら筋肉は増やせるのか。
筋肉は破壊することで強化される。・・・効率的に筋肉をつけるためには、筋繊維にたくさんの傷をつければいいということだ。・・・
筋肉はふだんより強い刺激を与えなければ傷つかない・・・これをトレーニングの現場では「過負荷の原則」といっている。(26頁)

「胸を鍛える」1つとっても、数種類のマシーン、腕立て、ダンベル、バーベル、チューブなど、いろいろな方法がある。いつも同じマシーンを使い、同じ回数をずっと続けているだけでは、筋肉はいずれその刺激になれてしまい、成長をやめてしまう。(28頁)

負荷を与えるトレーニング
1.コンセントリック:持ち上げる動作
2.アイソメトリック:静止して支持する動作
3.エキセントリック:ゆっくり下げていく動作

このうち、筋肉に最も傷をつけられるのはエキセントリックだ。一見、下ろすよりも上げるほうが、パワーを必要とし、筋肉が傷つきそうだが、実は反対で、エキセントリックのほうが筋肉への負荷は大きい。ダンベルが一気に落ちないようにブレーキをかけながら降ろしていくため、いっそう筋繊維の損傷は大きくなるのだ。

アームカールの例
・「1、2」と2秒で持ち上げる
・「1」で1秒静止する
・「1、2、3、4」と4秒かけて下ろす

アイソメトリックは筋肉が伸びも縮みもしていない状態なので、筋肉に傷をつけることはできないが、眠っている筋肉を目覚めさせる効果があり、・・・
動かない壁を全力で押しているところをイメージしてほしい。・・・しばらく壁を押し続けていると、ふだん使っている筋繊維だけではパワーが足りなくなり、休眠中の筋繊維も動員させて、その状態を維持しようとする。それが眠っている筋肉を目覚めさせるということだ。・・・
「筋トレを続けているのに、最近なかなか筋肉量が増えない」という方には、アイソメトリック・トレーニングがおすすめだ。(32~34頁)



★2.漸進性の原則★
効率よく筋肉をつけるためにも、またケガの防止のためにも、体に与える負荷はいきなりではなく、徐々に大きくしていかなければならない。これを「漸進性の原則」という。・・・
最終目標を高く設定するのは大いに望ましいのだが、自分の筋力レベルよりはるかに負荷の大きなトレーニングメニューを設定するとケガを招く。・・・
また、張り切りすぎて最初からいろいろなトレーニングに手を出し、長続きしないケースもある。(42頁)


「50回しか上げられなかったベンチプレスが、100回上げられるようになりました!」などと嬉しそうに報告して下さる方がいるが、これは筋肉量が増えているのではなく、筋持久力が上がっている状態だ。筋肉量の増加は回数に比例しない。あくまでも、これまで以上の強い負荷を与えることでしか筋肉は増えない・・・。(46頁)


★3.頻度の原則★
(略)


★4.継続の原則★
私は声を大にして言いたい。
あなたが続かなかったのは意志が弱いせいではありません」と。
自分の気持ちをモチベート(動機づけ)する「しくみ」ができていなかっただけだ。
私のポリシーは「やらせる指導」ではなく「やってみたくなる指導」にある。「やってみたくなる」「やる気持ちを持ち続けられる」ことが、結局は継続力につながるからだ。(73頁)


人間のモチベーション(やる気)は「動因」と「誘因」の2つがセットになったときに初めて起きる。「動因」とは欲求や願望、目標のことで、「誘因」は動因をかなえるための方法や手段のこと。・・・
目標が明確でない方は、自分はどうなりたいか、なぜそう思うのかをもう一度見つめ直してほしい。目標は何だってかまわない。「痩せてキレイになりたい」「モテたい」「コンプレックスを克服したい」「メタボ体型をどうにかしたい」……みんな立派な目標だ。・・・
「もうやめてしまいたい」という気持ちが湧いてきたら、最初の「動因」を見失っている可能性が高い。
明確な目標があるのにトレーニングが続かない方は、具体的な手段・方法をつくることができていないのかもしれない。(74~77頁)

トレーニングを継続するためには、他人との関わりを持ち、他人の成功体験に自分を重ね合わせることが有効である。一人で孤独にトレーニングを積んでいるだけでは、成功体験を耳にする機会がないために見込み感が持てず、「続けても意味がない」と挫折しがちだ。(83頁)


★5.全面性の原則★
確かに腹筋を鍛えることも必要だが、それだけでは効果的に腹を引き締めることはできない。腹とは一見関係なさそうな拮抗筋の腰背部の筋トレも必要。また、有酸素運動によって腹筋の上についている皮下脂肪や、その下に隠れている内臓脂肪も減らさなければならない。当然、食事内容の見直しも必要だ。・・・
何か一つの目的を達成するために、「たった1つのトレーニングで叶う」ことはほとんどないのだ。(92頁)
MuscleConbination

本来、筋肉は速筋(白筋)と遅筋(赤筋)の2種類だけだが、筋トレを長く積んでいると速筋の白色の中に、ピンク色の部分が現れる。これは速筋の中に脂肪を分解する酵素が増えて、色がピンク色に変わったもの。瞬発力も持久力もあるオールマイティな筋肉で「ピンク筋」と呼ばれる。・・・速筋は継続的に鍛えることでピンク筋に変わるが、遅筋にはこの変化は見られない。したがって、理想の筋肉・ピンク筋の割合を上げるためには、速筋を継続的に鍛える、つまり有酸素運動だけでなく筋力トレーニングもするのがポイント。(98頁)

骨盤まわりの筋肉の柔軟性を上げれば腰痛は予防できるが、1部分だけをストレッチしても全面性の原則に反するため、効果が上がらない。次ページで紹介するエクササイズのように下半身の柔軟性を全体的にバランスよく上げる必要がある。(105頁)Excercise


★6.休養と食事の原則★
特定のトレーニングだけをしていると、使われる筋肉と関節が限定されてしまう。いつも同じ箇所にばかりインパクトを与え続けていると、特定の筋肉が慢性的に疲労を感じ、将来的に障害を引き起こす可能性が高い。
そこで、我々トレーナーがよく推奨するのが、「クロストレーニング」である。クロストレーニングとは、いつもと異なる種目のトレーニングも取り入れること。なかでも陸上で行うスポーツをしている方にとって、水泳はおすすめ

アイシングはあらゆる痛みや疲労の軽減、早期回復、重傷化防止に役立ち、トレーナーの間では「万能の対処法」といわれている・・・
いちばんよいのは氷を使う方法。キューブの氷よりもクラッシュアイスを使うと、より患部に密着して効率よく冷却できる。・・・
冷却する時間、頻度、期間は「2・2・2の法則」、20分間を2時間おきに2日間が目安である。・・・
ごく簡単にできるアイシングできる方法でおすすめなのは保冷剤の活用だ。・・・痛む箇所に当ててテーピングやサポーターで固定する。ケーキなどについている保冷剤のサイズだと、だいたい20分程度で溶ける。そのまま寝てしまっても冷やしすぎない点も安心だ。
ただし、アイシングは治療行為ではないので、症状が続く場合は、必ず医師の診断を受けてほしい。

細胞の死滅をできるだけ素早くストップさせるために有効な処置がアイシングである。患部を急速に冷やして血管を収縮させ、代謝を下げて内出血を抑えることで、健康な細胞への悪影響を防ぐのだ。

スポーツ障害の知識のない一般の方を見ていると、アイシングをまったくしないで、痛めた部分を念入りにストレッチしている方が多いのに驚く。ストレッチは重要ではあるが、筋肉や靱帯が損傷しているのにさらに伸ばそうとするのは自殺行為だ。(116~119頁)


筋肉をつける目的でトレーニングをする場合、トレーニング前にごはんやパン、果物などの糖質を食べてエネルギー補給をしておくとよい。糖質は脳や体を動かすガソリン。空腹のままでトレーニングをすると、筋肉の破壊が過剰になってしまう危険性があるので、トレーニングの1時間くらい前までに、おにぎり1個とか、バナナ1本とかを食べてから行うようにしよう。(123頁)

(タンパク質摂取の)ベストなタイミングは、トレーニング後30分から1時間以内の摂取。なぜならば、トレーニングの直後、筋肉内ではタンパク質の分解と合成が激しく起きている。分解よりも合成量が多ければ筋肉量は増える。(125頁)


★7.意識性の原則★
筋トレやランニングなどのトレーニング時はもちろん、通勤や階段の上り下りなど、体を動かすあらゆる場面において、その目的や得られる効果を理解して取り組むことによって効果が上がる。これを「意識性の原則」という。
どの筋肉をどのように動かしているかを意識することで、トレーニング効果に大きな差が出る。(130頁)


我々がクライアントによく施すのが「タッチ法」である。
たとえばアームカールの場合・・・クライアントの力こぶに手を添えて、上腕二頭筋に意識を集中させる。
「え、それだけ?」と思うかもしれないが、十分に効果は上がる。(134頁)

自分一人でトレーニングをするときは鏡を使うとよい。
アームカールで腕を曲げていくにしたがって、腕の筋肉が盛り上がっていくのがわかるだろう。鏡に映った自分の力こぶに意識を集中することでいっそうトレーニング効果は高まる。・・・
実際に自分の手で筋肉に触れながら、トレーニングを行うのも有効である。(135頁)



★8.個別性の原則★
このように個人が持っている身体能力は十人十色であり、その「個性」に合わせた方法が成功へのいちばんの近道である。これをトレーニングの現場では「個別性の原則」といっている。(143頁)

ここから先は付録の『パーソナルトレーニングダイアリー』と連動しながら読み進めていただきたい。・・・
トレーニングプログラムを作成する手順は、こうだ。
1.目標(いつまでに、何を、どうしたいか)を箇条書きで明確にする。
 (段階的な目標は最短2週間、最大2ヶ月の間隔をあけ、ゴールの最長は1年後とする)
2.自分の体の現状と理想を具体的数値で示し、ゴールまで段階的に目標数値を設定する。
 (体重、体脂肪率、骨格筋量)
3.目標達成のためにすべきことを、1週間単位の具体的なトレーニングメニューに落とし込む。
4.1週間の中でトレーニングできそうな日にちを決めて、その日は必ずトレーニングすることを「宣言」する。そして実行する。(144頁)GoalList

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