EiKAN:「鋭にして鈍」であること。

2007年01月21日

「鋭にして鈍」であること。

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本
考、思案

watami たまには本の話。
タイトルでピンと来た人も多いのでは？

最近読んだ本の一つに、
「きみはなぜ働くか。渡邉美樹が贈る88の言葉」
があります。

和民を代表とするワタミグループ社長、「わた」なべ「み」き氏の本。

今から8年前、まだ居酒屋「和民」があまり知られていなかった頃。
私は1年弱、アルバイトをしたことがあります。

このアルバイト経験は自分の中で非常に大きく、
サービスとは、ホスピタリティとは、
そしてお客様に喜ばれることとは、といった、
サービス業を越えた一人の人間として大切なことの一つを、
身を持って学べた大切な経験だったのです。

当時から私は渡邉社長のファンで、（和民アルバイト経験者はご存知と思いますが）
ビデオレターに感銘を受けたり、商品開発まで携わる姿勢に感動を覚えたりしました。
そしてそのうち、生の声を聞きたいと講演会に足を運んだりもしました。

そんな渡邉さんの書いた書籍です。
読まないわけにはいきません。

相変わらず人間として心に響く言葉を発してくれるわけですが、
その中で「今」丁度私の考えとリンクしている、
とても素敵な一文があったので、以下にご紹介します。

私はふとあることに気づいた。
それは、「鋭にして鈍」「鈍にして鈍」「鋭にして鋭」「鈍にして鈍」である。
人間には、この４つの人種がいるのだと思った。

どういうことかというと、「鋭」とは鋭いということ。

才能がある人間のことである。

「鈍」とは鈍いということ。頭が悪くて、表現もうまくない。

しかし、こういう「鈍」な人間が社会的に影響力を持っている。

私くらいの歳になって、カイシャの中でも確固とした地位を持って

リストラにも無縁なやつは、「鋭にして鈍」もしくは「鈍にして鈍」な人間である。

頭はよくてもよくなくても、一つのことをきちんとできる人だから、人生がうまくいく。
ワタミはこの「鈍」でありたいと思っている。
お客様のことだけを第一に思うという「鈍さ」を持っていたい。
　

いけないのは、「鋭にして鋭」。鋭いやつがあっちこっち見て、

一つのことに我慢できない。それこそ「鈍さ」がない。

これはたいてい失敗している。

たとえば、失業したり、小さな会社を経営しているがもう潰れそうだとかいうことになる。　

「鋭」であるがゆえに、楽してうまくいく方法を身につけてしまう。

しかしその方法は長続きせず、本来「鋭」であったものが、

時がたつにつれ「鋭」でなくなっていく。

最もいけないのが「鈍にして鋭」。

才能がないのにあっちこっちに目が届くやつだ。気が散って何一つできない。

これは話にならない。「鈍にして鋭」だから、実際に何もできなくて自分を飾るしかなく、
人相は悪くなり、周りからも相手にしてもらえない。　

私は「鈍」であれと言いたい。鈍なやつは必ず成功している。
人生はとにかく「鈍」でいこう。

このメッセージは心の奥底に響きました。
と同時に自分の目指している夢・目標の過程において、
漠然と大切だと思っている「プロセス」にストンと整理がつきました。

あぁ、随分前から自分の目指していたのは「鋭にして鈍」だったんだなって。
鋭と書きましたが、別に自分が才気溢れると、思い上がっているわけではありません。
かといって才能なしと割り切っているわけでもありませんが。

ただ、夢に向かうプロセスにおいて、やはり「鋭にして鈍」がいいんです。私は。
だって、一番カッコイイもの（笑）

だったら努力して鋭さを磨くことが大切でしょう。
磨きゃーいいんです！鋭になりたければ。

例えばどれだけアンテナ張っていけるかって重要でしょう。
他人の気持ちを汲める、ニーズを汲める。そして何らかの形で
僭越ながら人様の力になれることって素晴らしいでしょう。

鋭を鮮明に意識していたわけではないですが、
学生時代色んな活動をしていたのは、正にこの鋭を磨くことだったのだと、
今はっきりと整理できました。
ネットワークを広げて視野を広げて、様々な考え方を受け入れて。
鋭に魅力を感じ、鋭な人間になりたいという一心の想いからの行動でした。

では「鋭にして鈍」の鈍はどうでしょう。
これは社会人になって苦しんだところです。

正直、学生時代は「鋭」であれば結構問題ないのでは？
そう思っていました。
どちらかというと、問題ないかな？社会に出て自分に問うてみたいな、
というのが正直な気持ちでした。

でも実社会に出て働いてみて、
表面的なテクニックでは上手く行かないことを思い知らされます。

そして気づいたわけです。
あぁ、コツコツやる努力、地道に下地を築くこと。
これあってこその「鋭」だなと。

実直に「鈍」に物事を築いている方には何をいまさらって思われるかもしれません。

でも、実直に真面目にコツコツと積み上げていく作業というのは、
「成功」するにあたって必須となるスキルなんでしょう。

今自分は自分の夢に向かって、積み上げる・下地を作る作業を
（やっとですが）始めることが出来ました。

将来の絵を鮮明に、具体的に描く作業。
語れる知識を取得する、資格のベンキョウ。
将来ずっと付き合える仲間を大切にする気持ち。

これら一連のことは、最近始めた行動です。

少しずつでも、着実に一歩一歩足跡を刻んでいきたいものです。

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この記事へのコメント

1. Posted by じょん 2007年01月21日 02:42

感動しました!ありがとうございました俺は今まさに人生の岐路を迎えようとしている身なのですか不安で一杯だったけどこれからの自分のｽﾀﾝｽが固めてもらえた気がします

2. Posted by EiKAN 2007年01月21日 23:16

じょんさん＞
早速のコメント、ありがとう御座います。

人生の岐路ですか。
岐路ということををまず認識されていることが、素敵だと思います。

どんな分岐点か分かりませんが、その先にあるご自身の選択されるであろう道を鮮明に描いて、思いっきり突っ走ってください！

自分もがむばります。

3. Posted by koki 2007年01月22日 12:25

タイトルでぴんときた（笑）

石の上にも３年。
草の道も１０年。
１周期は１２年。

本当に面白い部分が見える先ってその辺なんだろーね。俺、浮気性だから自戒の意味を込めてタイトルの言葉メモってる（笑）

あっ、あの、、あの、、、30代の件ってどうなったの？大成功？笑

4. Posted by EiKAN 2007年01月26日 07:40

koki＞
そうそう、じっくり基盤を創りあげる作業っての？
これもまた必要だなぁと。

あの～
メールしました！

でもタイに行ってるの忘れてました！！（笑）
インターネットはすごいですねー。身近にいる気がして。

ルームメイトのU氏来るよー。

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