いろいろな役職もおわり、ひまになったものでまた辛口のブログ更新再開します。

田植え後、香港台湾をまわってきました。

私がここ3年間団体活動に呆けていて、ビジネス活動から遠ざかっていました。
この3年で中国大陸を中心にアジアがかなり変わっていますね。
中国現場の話はまたします。
今日は香港、台湾の話。

香港はイギリスに変換されて20年だそうですが、私がはじめて来たのは2008年の6月でした。
それから9年経っていますが、さいきんの香港を見ていますと、車やバスや水道や、コンビニでの決済システムや医療保険、人々の生活レベルや賃金などの社会をとりまく全体像はあまりかわった感じはしません。
もとから安定感のある香港です。
日本の農産物も既にある程度入っているし、これからもある程度入ってくるでしょう。
農産物輸出はまあその程度だと思います。
香港は現地の人に売りつけて商売をして利益を上げるのではなく、人やモノやキャッシュのコネクターであると考えています。
ただ、政治の中国化は進んだなあ。大陸からの観光客はかなり減りました。

次に、昨年から台湾に縁ができまして、実にこの1年で6回目の台湾訪問です。
香港800万人ですが、台湾2300万人かな?のちょっと大きなマーケット。
震災前はビジネスで日本産品を売りに来ていましたがなかなかこの裏でこそこそやる台湾社会に入り込めず、
2011年の東北大震災の福島原発問題で決まっていた商売がはじきとばされた苦い記憶があります。
1年前の夏に台湾に来た理由は、日本の農業をよりよくするための処方箋として、
台湾は自由化が進んでいる、中食化が進んでいる、少子化も進んでいる、
アメリカの要求も強く、農協団体の改革や、米のミニマムアクセスも日本に先んじている、
悪くいえば日本農業の10年先の困難に立ち向かっていっている台湾を見て、感じて、日本が負けないための処方箋をさがしてこよう、
というのがきっかけでした。
おかげさまで日本の農家の仲間を募り、日本農水省のサポートも得て、台湾の行政関係や商社関係の仲間もでき、少しずつ学んで処方箋が見えてきた気がします。
どんな状況を見てきたのかというと、
台湾の水稲作では、米は余っており大豆やトウモロコシの転作をしている、その補助金は微々たるものである、とか
米作業の分業制が進んでおり、苗/ライスセンター/販売業者、トラクター/田植え/コンバイン業者、肥料農薬散布や水管理する農家、とわかれている、とか
全農は資材販売で民間業者と競争し、政府からの補助金というアドバンテージをもらいながら、民間業者にここ8年で全敗した、とか
全農は流通において、地域の農協の独立志向にあい流通の主導権がなくなってしまった、とか
日本で言う生協のスーパーの店舗でアメリカカリフォルニア米が普通に流通している、とか
政治家は日本より10歳くらい若い、とか
全中はめちゃくちゃ強い政治団体だとか
台湾は民主化してまだ20年くらい、とかです。

台湾で感じたことは、日本という国は素晴らしい、安定している、しっかりしている、アジアの人をもうらやむ社会システムを持っている、計画的なインフラ投資をしている、あらためての日本という国の再評価でした。
この安定した社会基盤の上で日本の農業は何ができるのか、それは日本の価値の再評価、加えてアジアとの垣根を人材や商材や金融分野で低くし、アジアの成長力をとりこむことではないか、と考えています。

具体的に例を挙げてコメントします。

1、香港や台湾からはかなりの人が日本に来ている
日本から身近な観光先No1の台湾ですが、台湾からもかなりの個人客が日本に来ています。
これは日本のマスコミでも報道されています。
LCCや政府観光局の戦略のおかげですね。
しかし隠れたところで香港からは昔から安定的に日本に観光に来ていることを忘れてはいけません。
香港人は日本ではとにかく食うことばかり考えています。カニやしゃぶしゃぶですね。
台湾人はネイチャーな自然のあるところに行きたがる傾向でしょうか。

簡単に日本に来られる大きな要因はLCCのおかげもありますが、ここ5年くらいの円安傾向で最大の要因だと思います。
台湾のデパートで日本産品がまったく売れなくなったとデパートバイヤーがなげいています。
お金をためて台湾の若者が日本に行って、カネ使いまくってくるそうです。
半年分の給料がんばって貯めてそれを1週間の日本滞在で使い切って台湾帰って半年は節約生活だそうです。

2、農産物輸出は目立つことではなく静かに社会に浸透すること
日本の輸出ビギナーたちは大手百貨店でイベントすることで1週間で数十万円の売り上げを作って満足しています、それに行政が補助金を出してそんなイベントを企画する現地業者たちがうはうはしています。財務省からチクリとさされていますので、補助金を使ったイベントもだんだんしりすぼみになるでしょう。行政の使えないおっさんたちのイベントにぎやかしもだんだん減っていくことでしょう。補助金なくなったら来なくなるような人は商売には向きませんね。私は税金は社会の安定のためへの再配分だと考えていますので、そんな現場で役に立たないおっさんたちを現場の売り場に派遣してきても意味はなく、もっと他に使う道があるような気がします。
輸出でいいなあと思うのは、香港でのジャスコのような一般層が普段使いに使うスーパーで普通に日本産品が置いてあることですね。そんなシームレスに静かにじわじわ農産物がアジアに流れるためには日本の全農がキーマンでがんばるしかないので期待します。しかしながら日本の永田町や霞が関では全農の鼻息というか小手先の対処策で元気なのは聞こえてきますが、アジアのローカルまではあまりアプローチしてきてないですね。その動きの遅さが残念です。輸出が儲からないとやったことないJA職員や行政関係や農家がよく言いますが、現地の人に食べてもらうところまで面倒みると確実に儲かりますよ、やってごらん。あなたの能力と気力と情熱と我慢強さが足りないだけですよ。

3、インフラについて
日本の農業はすばらしい、何がすばらしいかって、戦後70年間反復継続されて農業インフラ投資がされつづけてきたこと。
農業用水の水路を見ていてこれは感動します。ちょっと多いくらいに農地に道路が整備されていますね。
台湾ではなく中国大陸ですが、自ら水路掘らないと水を引き込めませんのでね。
農業の状況や、社会の所得水準に合わせて農業機械の導入も進みますので、台湾ではメイドインジャパンの農業機械が活躍していますね。
細かいところが雑なのでそこは気になりますね(田んぼ農業だと、田起し深さ、種籾のまき方、籾保存の方法、機械の運転の仕方など)
そこらへんを変えるとより良くなると思いますが、日本も台湾も田舎の人でおっさんらは人の話をあまり聞かない気がします。
まあ愚痴はいいです。


こんな感じでブログ復活ですよ〜