2007年10月13日

きっと観に来てね

かに道楽

★ 『憑神』松竹座公演もほぼ半分が終了しようとしている。自分の演技的には毎日が試行錯誤というか、うまくいったと思ったりそうでなかったりの繰り返しだ。喜劇的な面も多い作品なので、観客のある反応がこちらにはダイレクトに伝わってくる。それはずばり笑いというもの。この笑いという現象、僕はとても大切に思っている。眉間にしわ寄せ日々暮らしているよりも、時には大声で笑って過ごしたい。その方が健康的だ。だからその笑いをもたらしてくれるものを僕は尊く思う。だが、笑いを生み出すことは難しい。狙ってはいけないが、組み立ては大事だ。間が悪ければもちろんだめだし、その他諸々の些細なことでそれは生まれない。もちろん笑いだけでの劇ではないが、たくさん笑いがあったにこしたことはない、お互いにね。

★ あと、大劇場なりの、あるいは時代劇ならではの観せ方(演技形態や所作)も毎日が勉強だ。例えば客ぶりの演技。相手は自分の正面にいても、それが客席から観て横並びであれば、時として客席方面に向かって台詞を言ったり反応の演技をする場合がある。小劇場であれば、それを多発すると大仰な芝居(芝居臭い芝居)と思われるが。1000のキャパを持つ劇場では使いようでそれが効果的となる。それから所作。時代劇で我々の衣装は当然着物だ。着物の着こなし、さばき、それらは一朝一夕に身に付くものではない。この辺りは中村橋之助という格好のお手本がいるわけで、本番中もできうる限りソデから彼の演技を盗み見ている。小道具の使い方なんかも難しいね。扇。ただやみくもにばたばたと己を扇ぐよりも、ちっとも涼しくない方向を扇ぐほうが美しい所作に見えたりする。もうこの辺りは年期勝負だな。それでも少しでもレベルはあげたい。

★ 昨日は体の疲れがピークにきていたので、夜、ホテルのそばの中国整体に行ってきた。一時間ばかりしっかり全身をもみほぐしてもらい、今日は体が軽く感じた。5000円の投資も高くはない。大連出身で大阪の日本語学校に通っているという若い女性が担当してくれて、彼女とチャン・イーモウの映画について盛り上がった。世界の映画を観ていて良かった。映画は強い表現方法なんだなとあらためて思ったもんだ。

★ さてさて、そんな感じで日々精進しております。ひつこいようですが『憑神』、どうぞお観のがしなく!
ばんそうこう

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2007年10月07日

大阪で芝居してます

松竹座

★ 10月に入りまして、1日から道頓堀松竹座にて『憑神』大阪公演、順調に上演中である。気候も少しく秋の気配が漂いはじめ、それだけでも体が楽なものだ。さらに今月ひと月は、橋之助さんのお弟子さんであるところの橋弥くんに誘われて、スポーツジムなどに通うことにしたのだ。芝居は毎日あるわけなので、終演後そそくさと心斎橋方面にあるジムに向かう。ランニングマシーンで一汗かいたら、ウエイトマシーンで体幹を鍛え、サウナで体を火照らせプールに飛び込みひと泳ぎ。さらにもう一度サウナ、そしてシャワーを浴びて仕上げはマッサージいすだ。とまあ、飲み会の付き合いもそこそこに、10月は芝居とフィットネスの日々だ。

★ 関西の実家から通うのは時間的に大変なので、難波にホテルをとっていただいている。そんなわけで、起床時間は毎朝9時だ。これは東京公演の時よりも1時間ばかりゆっくりだ。これは助かる。朝の一時間は貴重だ。電車を乗り継いで通う手間と体力も節約できる。なかなか快適な日々である。

★ 松竹座は演舞場を少しコンパクトにした感じの劇場で(それでもキャパシティーは1000あるのだが)なかなか演技もしやすいし、観客にとっても観やすい造りだと思う。舞台はビルの3階部分にあって楽屋は7階だ.。よって今回我々は楽屋と舞台の行き来をエレベーターで行っている。演舞場では階段を使っての上り下りだったため、エレベーターを使用する今回の方がそれだけで相当体が楽だ。いやあ、ちょっとしたことでも毎日何回ものことになると、こんなにも違うもんである。

★ さて10月大阪滞在中、東京のアパートの部屋を同じ事務所の役者Tさんが間借りしてくれている。彼は関西在住の人で、僕と入れ替わりで東京の舞台の仕事が入っていたのである。快適に暮らしてくれていればいいのであるが。

★ 松竹座公演は25日まで。“なあにまだまだやっとるわい”などと思ってると、光陰矢の如し、あっという間に終わっちゃってた、てなこともありますによって、どうぞ皆様、お早めにご来場のほどを。.

千日前

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2007年09月27日

演舞場公演終了 松竹座は10月1日からです

徳川


★『憑神』新橋演舞場公演、全37ステージ無事終了いたしました。最後の3日間ほど、恥ずかしながら風邪を引いてしまいましたが、何とか大事に至らずつとめ上げることができました。ご来場いただいたたくさんのお客様、心より御礼申し上げます。

★さて10月は1日から25日まで大阪道頓堀松竹座にて公演である。昨年の『魔界転生』は東京のみの公演だったのでこれは楽しみである。さてさて関西のお客さんにどのような反応がいただけるのであろうか。関西小劇場出身の我々と、様々な出自を持つ役者たちがG2演出のもと、いかなる融合を見せているのか・・・どうぞその辺りにもご注目ください。

★『憑神』は浅田次郎氏の小説が原作になっていて、すでに新潮社文庫版で書店に並んでいる。映画にもなりましたなあ、僕は観ていないが。読んでから劇場に来られてもよいし、真っ白なまま来ていただいてもきっと楽しんでもらえるようにできている。舞台は最幕末の江戸深川辺り、主人公の別所彦四郎(中村橋之助)は御徒士(おかち)と呼ばれた下級武士である。徳川幕府もその体制が大きく揺らいでいたこの頃、御徒士の生活は逼迫していた。その上、別所彦四郎はある事情から実家に出戻って肩身の狭い暮らし、さらにひょんなことから手を合わせた祠が憑神様のものであったからさあ大変・・・というような感じで物語は始まるのである。

★ともかくまずは舞台を観てもらいたい。僕らの座組が創ってきたアンサンブルがどのように劇場で観客と共鳴できるか、それがとても楽しみである。

★先日、昼公演のみの日に神宮球場に出かけタイガースを応援するも完敗。そしてその後も連敗が続きついに優勝の可能性が消えた。クライマックスシリーズなるものができたが、なかなか今の状態だと難しいかな。第一、140試合も戦ってきて優勝したチームが日本シリーズに出れないかもしれないこの制度自体が間違っている。てなわけで今シーズンは終わった。しかし、最後の最後で燃え尽きちゃったなあ。

神宮

★さて、ではこれから大阪で過ごすひと月間の荷造りを始めようと思う。まだまだ芝居は続いているのだ。たいへんだが幸せなことだと思う、今日この頃である。

浅草今半

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2007年09月19日

忙しさにかまけて。にしても阪神はがんばっている!

晴海埠頭

★連日新橋演舞場に通い『憑神』の舞台を務める毎日である。休演日がなく、毎日昼公演(11時半、12時、12時半の三種類があって、ややこしいのだが)からなので、けっこうな早起き生活だ。夜は夜で終演後の飲み会などで、家にたどり着くとくたくたになってしまって、なかなかブログを書こうという気力が残っていなかったりする。で、今日はさらに早起きしてこれを書いているというわけだ。

★4日に始まった『憑神』もすでに24ステージを消化、東京の残りは13ステージである。新橋演舞場の楽屋はB2階から地上3階にまで分かれていて舞台は1階部分にあるのだが、本番中は出番前に階段を上ってゆくもの下りるもの、出番を終えてその逆をたどって楽屋に向かうもの、床山さん(カツラ等の職人さん)部屋で頭やヒゲの着脱をするもの・・・それらがまるで会社か工場のように忙しく行き来する光景が見られる。舞台の上では連日たくさん来てくださっている観客の前で、我々は汗をかきかき(暑い日が続いています)芝居する。楽屋に戻ったら次の出番のために着替えやメーク直しが待っている。その合間を縫って喫煙場でタバコを一服。きっかけの台詞を待ちまた舞台に戻り芝居する。忙しいのである。

★同じ芝居を繰り返しているとはいえ日によって調子は変わる。だから緊張もするし楽しくもあるわけだ。中村橋之助と絡むシーンではどうしたって喜ばしい気持ちは隠せない。その演技でこの『憑神』をひっぱっている男だものな。この人との出会いも、僕の生きていく上で大きなものであったことである、と思う。

★先日は昼一回公演のみだったので、晴海埠頭のグラウンドで共演者らとナイター草野球を楽しんだりした。なかなかの気分転換になった。夕暮れに向かう海辺で風に吹かれてぼうっとする。いいもんだったよ。

★新橋演舞場公演は26日(水)まで。どうぞこの舞台お見逃しなく。そして10月大阪松竹座公演は1日(月)から25日(木)まで。関西方面の方はご来場お待ちしています。関係者の方々、チケットのご予約承っておりますですよ、はい。ではそろそろと劇場へと向かいます。さて、今日はどんな舞台になるのでしょうか。

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2007年09月11日

ちょっと疲れていますが

築地

★毎日書けばよいのだが・・・なんだろう、元来怠け者なのかなあ。てなわけで、新橋演舞場『憑神』もはや一週間が終わりまして、残り26ステージ(プラス大阪の40ステージはありますが)です。

★いやあ、さすがに体は疲れてるな。明日もしっかりつとめます。

お誕生日

★まだお越しでない方は是非ご覧くださいね!

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2007年08月31日

八月の終わりに

錦糸町


★錦糸町での稽古を終え、明日からは新橋演舞場でリハーサルが始まる。今日は舞台が仕込まれており役者はオフ。というわけで八月最後の日、自室で洗濯をすませてこれを書いている。あいにくの雨模様で洗濯物は部屋干しとなってしまった。少し残念である。

★『憑神』はなんとか良い舞台になるのではないか、という感触である。シンプルなストーリーで分かりやすくはあるのだが(時代背景など若干知識があった方がより楽しめるだろうが)そこがかえって舞台表現として難しい。もちろんどんな演劇でもそうなのだが、舞台上の人物がどう生きるか、生身の人間として言葉を発し、動き考え、他者と関われるか。そんな当たり前のことがとても大事なのだな。出演するものにとってまったくやりがいのあることではあるが、そこはそれ個人の力量がもろ表面に出る。その点、ベテランの方は素晴らしいなあと思い知らされる日々であった。野川由美子さんや蛍雪次郎さんのツボを心得た押したり引いたりの手練手管(もちろんいい意味である)はとても真似できない。それでも僕も僕自身をもさらけ出して舞台に立たなければならない。
高橋から小名木川を見る

★『憑神』の舞台となる江東区あたりを散策してみた。隅田川へ流れ込む小名木川の高橋(たかばし)あたりである。当時の面影などまったくない都会の風景であったが。清澄白河の駅で降りて小名木川に向かって歩いているとなぜだか背筋がピンと伸びるような気持ちとなった。高橋のたもとに二代目中村芝翫.宅跡の看板を発見した。その地を舞台とする物語を中村橋之助とともに演じる不思議な縁を感じた。台詞でも登場する霊厳寺(松平定信の墓所)前を通り深川資料館へ。江戸深川辺りの庶民生活が復元家屋の展示で偲ばれる。その近くで出世不動というのを発見。思わずお賽銭を投げ手を合わせる俗物な僕であった。
出世不動尊

★夕方からは紀伊国屋ホールへMOPの芝居を観に出かける。ガツンとした力を与えてくれることだろう。もろもろのすべてを抱えて、僕は僕自身として舞台に立っていたいと思う。

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2007年08月26日

久しぶりに書きます

幼虫

★アパートの部屋の西側の窓を開けると小さな植え込みがあり、そこに檸檬だかミカンだかの木が生えていて、その葉に蝶の幼虫がいた。これもまたなんの蝶だかよく分からないが、無事羽化して飛び立ってほしいものである。それにしても暑い日々が続くことよのお。夏は好きだとここでも何度も書いてきたが、僕が好きだった夏はこんな夏じゃなかったぞ。さすがに少々ばて気味の今日この頃である。

★昨日は衣装合わせの日。時代劇らしい様々な衣装をそれぞれ役者が合わせてゆく。着替えの多いものは大変である。袴の紐、羽織の紐、しっかりむすべるかなあ、などとみんなで練習したりした。着ると気分のいいものだが、きれいに着るのは難しい着物である。しかも手早く、さらに羽二重をしてカツラをかぶり、刀を差す。僕のように断然現代劇の多い役者は日々それに慣れてゆくしかない。

でびっとらーめん

★衣装合わせの後、出演者のデビット伊藤さんからラーメンの出張サービスが一同に振る舞われた。稽古場一回の駐車場スペースに仮設の厨房が設けられ、でびっとらーめんのスタッフの方がおよそ百食のラーメンを汗だくで作ってくださった。麺をさばくのはデビットさん自身だ。醤油豚骨と塩の2種類、とてもおいしくいただいた。野外で大勢で食べるラーメンというのもなかなかにいいもんだ。
野外ラーメン

でびっとらーめんは中延、立川、鶴間、そして博多にも店舗があるそうだ。皆さんも是非に!

★ドストエフスキー『罪と罰』読了。ラスコーリニコフはシベリアに送られ、ようやくその地でソーニャによって愛に目覚めた。『カラマーゾフの兄弟』ほどの分量ではなかったが、それでも重量感のある作品だった。しばらくは軽めの現代日本の小説を読んでいこうと思う。活字からは離れられないのだな。

★『憑神』稽古も後わずか。自身の演技がいまだしっくりいかなくって悔しい。ストーンと突き抜ける瞬間が来ない。残りわずかな時間ではあるが、ここは詰めてやるしか方はない。プラクティス!プラクティス!

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2007年08月12日

お盆ですね

すみよさそう

★世田谷の某所で見かけたアパート。“すみよさそう”って・・・トホホなネーミングであるなあ。ちなみにそのそばに、第二すみよさ荘、第三すみよさ荘もあったことを付け加えておきたい。

★さて『憑神』の稽古は新宿村スタジオで行われてきていたわけだが、明日からは銀糸町に場所を移して佳境へと入ってゆく。連日の暑さの中、ウオーミングアップ代わりに自転車通いなどしていた僕であるが(新宿村までは片道30分ほどだった)、さすがに錦糸町は無理。明日からは電車に揺られての毎日となる。ドストエフスキーを読み進めよう。しかしこの暑苦しい日々に、なぜだか『罪と罰』など読んでいる。もっと爽やかな読み物が良かったのかもしれないが、今はさまよい歩くラスコーリニコフが気になって仕方がない。

★今日は稽古がオフだったので、友人Iくんと午前中芦花公園の木陰で話し込んでいた。再会までに10年ほどのブランクがあったにもかかわらず、さすがは幼なじみ、とりとめのない会話だったが楽しいひと時だった。このような時間がとても大切なような気がする。

★『憑神』も昨年の『魔界転生』ほどではないにしろ、けっこう殺陣があり、僕も冒頭の大阪夏の陣のシーンから暴れ回っています。おかげで筋肉がしっかりとしてきたのはいいのだが、持病の首痛(ヘルニア持ち)がひどい。バンテリンジェル、フェルビナクのスティック、サロンパス、ラブetc・・・などを塗りまくりの張りまくりだ。先日は整骨院で20〜30本の針を打ちまくってもらったが、どうも劇的には回復しない。この辛さから逃れられたらどんなにか幸せなことだろう。

★さあ、明日もまた稽古に励もう。タイガースも奮闘していることだしね。

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2007年08月03日

8月になりまして とりとめもなく

新宿村

★『憑神』(9月新橋演舞場、10月松竹座)の稽古が始まっている。去年の『魔界転生』の時に引き続きのおなじみメンバー、そして今回出会った新しいメンバーたちと、新鮮な気分でアンサンブルを創りあげてゆく。今はそんな時期だろうか。今回関西から参加の小松利昌くんとは3年くらい前のHEPホールプロデュース公演『ハムレット』以来の共演となる。ギョロリ目玉と切れのある動きで舞台をパッと明るくしてくれる。飲むのも好きなやつなので自然と彼との付き合いは密なものになる。お互いに励んでゆきたいもんだ。

★7月の終わり『憑神』の稽古が始まる前、新宿スペースゼロでリリパットアーミー2の『夜の姉妹』を観劇した。久しぶりのリリパの芝居も楽しませてもらったが、終演後の飲み会で売込み隊ビームの茜ちゃんと飲めたのが嬉しかった。茜ちゃんお前は何を楽しみにしとんのじゃい!というお叱りの言葉も飛んできそうだが、彼女のクラッシクバレイで培われた美しい身体の動きにはいつも感動を覚える。ま・・・個人的に好きです、というのも大いにあるのだがね。(告白していますね・・・)

★さて、先日花屋でアジアンタムの鉢植えを買った。アジアンタム風にそよそよ揺れる小さな葉っぱがかわいらしいやつである。この葉っぱに霧吹きで日に何度か水を吹きかけるのが日課であるのだが、こうしたこいとが楽しい。なにか動物(インコか文鳥などの小鳥)を飼おうかとも思っていたのだが、やはり世話をする自信がなく植物にした。去年買ったカランコエも元気にしているのだが、またあの小さな花をつけてくれるのだろうか。日常の些細な楽しみは大切である。カランコエ

★僕らが仲間内で楽しんでいるファンタジーベースボールなる遊びのサイトを、ゼンさんという人が作ったのでリンクしておく。野球に興味のある人は“扇町リーグ”のページを訪ねてみてください。ちなみに僕のチームは能勢電クルセイダースという。白熱したペナントレースを戦っているのだな。何の話やねん!という人には、また今度解説したいと思う。

★私信になるが、コメントをくれた“ゲットバックさん”はどうやらBくんだったようだね。東京暮らしなんですね、お元気ですか?近況報告などのメールでもくださいませ。返事も書きたいのでよろしく。

★ずっと読んでいたカフカの『城』を読了。いやあ、おもしろい小説だった。が、先が読みたいじゃないか!なんせカフカの死に伴い未完のまま絶筆となっているわけだからそれは無理な話ではあるが、ずっとずっと読んでいたい本だ。城になどたどり着けなくてもいい(もっとも仮にたどり着けたとしてもそこには何の意味もないのだろうが)ただただ主人公Kと共にたどってみたいのだ、寒い村のあちこちを。

★今回は特にとりとめもない文ばかりになってしまいました。『憑神』の進行状況等、また書いてゆきたいと思います。というわけで、稽古前にマッサージを受けに出かけようと思います。暑い日々、皆様ご自愛くださいな。

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2007年07月24日

明るい世界

ひまわり

★ぐずついた天気が去り、ようやく夏らしい日差しがやって来た。図書館へ自転車で行って来たのだが、ゆったりとこいでいてもじんわりと汗がしみてくる。視界がとても明るくクリアで、思わず“いいぞう!”と元気になってくる。その暑い中、中学校の校庭でサッカーの試合をやっていた。先日のアジアカップ、日本vsオーストラリアを手に汗握ってテレビ観戦していた僕だが、こういった子供たちのサッカーも観ているとおもしろいもんだ。しかしこのレベルと比べても詮無いことではあるが、いかに日本のトップのサッカーが高度なものか!さらにアルゼンチンやブラジルの宇宙的ともいえる技術。と、書いているうちに話はとりとめのない方向に行ってしまうものだが・・・・

猪木酒場にて

★で、前回書いたように池袋の猪木酒場へ行って来た。広い店内はほぼ満員で盛況だった。たくさんの写真やグッズが展示されていてプロレスファンにはたまらない。なつかしい試合の映像も流れていたりしてね。まあ料理は・・・普通かな。また行きたいとも思わないかなあ。あ、そうそう。この日はサンシャインでキャラメルボックスを観劇したのだった。(そちらがメイン。猪木酒場はその後行ったのだな)『カレッジ・オブ・ザ・ウインド』(脚本・演出、成井豊)は久しぶりに観たキャラメルボックスだった。出演者の大内くんに席をお願いしていたのだがとても良いお席だった。ゲスト出演の“高部あい”という女の子が良かったな。舞台経験はほとんどないという彼女らしいが、その戸惑いやぶれが、今回の彼女の役柄といい感じで合っていたというかな。たしかに周りの劇団のメンバーのように的確な芝居はできないようだったが、僕は感じたね、芝居の中で演じるということは、完璧な反応や絶妙の間合いなどだけが重要なのではなく、むしろ彼女が見せたような不安定さがリアルを感じさせる場合もあるのだということを。

★芝居を続ければ誰だって上手くなる。いやもっといえば上手くなってしまう。だけどそれだけじゃあつまらないんだ。演じているという部分が見えてしまってはつまらないということ。このあたりがむずかしいんだ、芝居というやつはね。

★『憑神』の台本が届いた。間もなく稽古開始だ。いろんなことを試し、学ぶ稽古場にしたいと思う。日々を大切にということかな。あ、ちなみにキャラメルボックスの芝居、サンシャインは8月6日まで。その後、大阪はシアターブラバで8月9日から16日という日程でございます。さて・・・また泳ぎにでも行こうかな、と思いつつ、今日はこのあたりで。

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2007年07月19日

もうすぐ梅雨明けか?

玉川上水源流

玉川上水

★数日前、なぜだか近所に住んでいる小中学校時代からの幼なじみI君と二人、自転車に乗って多摩川をさかのぼるツーリングに出かけた。喜多見辺りから多摩川沿いの散歩道に入る。後はひたすら上流を目指す。特に目的地はない。I君とは小学校時代からこのような無目的の遠出(小冒険)をしたものだった。

★途中から小雨模様になったものの、僕らは快調に自転車を走らせる。途中何カ所か河川敷を離れ、大きな道路を横切らねばならなかったが、散歩道(歩行者、自転車道)はよく整備されていた。世田谷から狛江市、そして調布市を抜け府中市、さらに国立市、立川市、昭島市、福生市を通過・・・どこまで走るんだ俺たちは!で、僕らは冒頭の写真の場所で自転車を降りた。そう、あの玉川上水の源流だ。この場所から多摩川の水は玉川上水に流れ込んでいる。市でいえば羽村市あたりだろうか。遥かいにしえ、この難事業にあたったという玉川兄弟の銅像も建っていた。

★スタートから30キロ以上走って来た我々は、さすがにこれ以上進むことはお互い全く考えていなかった。当たり前やんかなあ!おっさん二人が自転車で30キロでっせ!当然帰りも同じ距離走らんならんのよ!しかも雨はすでに小雨以上、本降り未満くらいに降って来ていた。

★最後はへとへと、びしょびしょになりながら、なんとか無事帰ってきた我々。“風邪引かんようにね”と声を掛け合いそれぞれ家路につく。風呂に湯を張り体を温める。あらためて地図で見返すと、そうとうな道のりを走ったことを思い知る。あのまま走っていれば(限界だったけどね)羽村市を抜け青梅市、その先はもう奥多摩で東京が果てる場所だったのだから。と書いていると・・・行きたくなってくるんだよなあ。まあ確実に一泊旅行にすべき行程ではあるが。秋の芝居が終わったら・・・今度I君に持ちかけてみよう。

★で、今日は午前中から近くにある室内プールで泳ぐ。まだ夏休み前でガキンチョの姿がなく、ゆったりと泳げて気分が良かった。自分としては黙々と泳いだが、おそらく1キロも泳いでないだろうな。1キロといえば25メートルプールを・・・20往復か。うん?そこそこ通算(途中温水ジャグジーや打たせ湯で温泉気分を味わう)15往復ぐらいは泳いだかもしれんぞ。ま、とにかく泳ぎは嫌いじゃないが、疲れるというより飽きてくるんだな。おそらく心地よく泳げるほどの技術がないせいだろう。またゆったり泳げる日時を狙って行ってみようと思う。

★そして今は家で体を休めながらこれを書いているわけだが、夕方からは池袋に芝居を観に出かける。終演後は猪木酒場なる居酒屋で飲む。これもなぜだか決まっていることなのだな。

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2007年07月13日

雨の新宿、靴も買いまして

ロールキャベツ

★朝からどんより曇っている。朝はなんとなくクラッシック音楽を聴きたくなる。今もベートーヴェンのチェロのソナタが流れている。なかなかによいもんだ。さて、昨日は新宿で芝居のはしご。一本目は壱組印『やや黄色い熱をおびた旅人』(作・原田宗典、演出・大谷亮介、音楽・野田晴彦)をシアタートップスで。まずこの芝居、タイトルが良いではないか。僕も何本か芝居を書いたが、なかなかいいタイトルってのは思い浮かばないものだ。さすが原田宗典氏だってとこだろうか。本編も良い芝居だった。大谷さんの思いっていうか、“この人芝居好きなんやなあ”みたいな空気が舞台から漂う。年に一度でも自分の芝居を創り上げる大谷さんにはいつも触発され続けている。16日までトップスにて。あ、終演後明るくなると、隣に座っていたのは第三舞台のKさんだった。出演者を待つ間軽く談笑。元気そうで何よりだった。ちなみにその隣は元ショーマのKさん(このひともKさんだ。さらにちなみに今読んでいるカフカの主人公もKだ)で、なんだか80年代を強く感じてしまったりしたものだな。

★夕方遅い昼食を久しぶりの“アカシア”で摂る。
アカシア

冒頭の写真がそれで、ロールキャベツシチューと帆立のクリームコロッケのセット、1000円也。美味しゅうございました。

★西新宿の喫茶店で時間をつぶし、新宿村へ。1、3、5月と観続けてきたMCR LABOの4回目。19時開演だと思っていたのに19時30分開演の間違いだった。気の毒に思ってくれたのか、プロデューサーのAさんが立ち話につきあってくれた。あ、大事な話もあったんですがね。で、やっと時間が来て満員の客席へ。毎回新しい役者との出会いが楽しみだったMCRだが、今回もいましたねえ。ここに出てくる若い(そんなに若くはないのかも)役者はリアルに舞台にいる。昔ながらの言い回し、“存在感”“華”などとは随分かけ離れたところにいながら、彼らはリアルに舞台にいる。そのことにいつも驚かされる。一つのグループ(作演出家)をここまで追っかけたことはなかったが、この体験は僕にとってホントに大事なものになるような気がする。10月の本公演はどうもスケジュール的に観れそうもないが、きっと大きな存在になってゆくであろうMCRの未来を個人的に応援したい。公演は16日まで、新宿村です。



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2007年07月11日

雨の日に

天王洲

★7月に入り鬱陶しい天気の続く東京である、が、気温がそこまで高くなくて、特に夜などは涼しくて過ごしやすい。九州地方は大雨の被害が出ているようで、そこに住む人たちは不自由なさっていることだろう。で、雨の話題になるとニュース映像に出てくるのが四国の早明浦ダム(香川県かな)であるが、ここのところの雨で貯水率は40%程度あるらしい。それがどれほど安心できる数字かどうかはよく分からないのだが、第一行ったことも、今後訪れることもない早明浦ダムのことを心配しても仕方のないことなのでもうやめておくが、なぜか気になる早明浦ダムなのである。サメウラ・・・その言葉の響きがそうさせるのだろう。

★先日は天王洲銀河劇場に『東京タワー』を観劇に出かけてきた。ここも初めて訪れた場所。川が(何川だろう)海に注ぐ辺りに位置している場所だった。大阪は街中に川が流れている場所が多い。それに比べれば東京ではそういった風景に出くわすことが少ないように思う。僕は川や運河が流れている街並に出会うと、何ともいえない思いで胸の辺りがざわめいてしまう。

★『東京タワー』は気がついた時には原作がベストセラーになっていて、そういった場合、その時に追っかけるように読むのがためらわれる体質の僕は、今回まったくストーリーを知らずに(映画ももちろん観てません)この劇を観た。なるほど、こういう話だったのね。舞台全体がしっかりとまとまっていて良い芝居だった。ただ個人的なことを言えば(書けば)5月に三鷹で観た『ツグノフの森』の方に、揺れ動くG2の心情みたいなものがほとばしっていたような気がして(そんな部分が見えてどうする!とおっしゃる方もいるだろうが)僕にとってはおもしろかった。

★今日は小雨降る中、下高井戸に映画を観に出かけた。前々から訪れたかった下高井戸シネマで観たのは、周防正行作品『それでもボクはやってない』。公開から随分たっているし、もうすぐDVDにもなるんだろうけど、やっぱり映画館で観る映画は良いもんだ。下高井戸シネマは、月並みな表現だが、アットホームというか手作り感のある運営を感じさせてくれる映画館で、なかなかに心地のいい空間だった。座席もゆったりとしていて、スクリーンも程よい大きさだった。雨の平日真っ昼間の回だったが、毎週火曜日は1000円という料金だったためか、客席は7割ほど(定員126)の入りだった。

★2時間20分ほどの上演時間中、ものすごくスクリーンに集中した映画だった。はたしてテレビの画面で観ていたとしたら、あれほどの力強さは感じなかったに違いない。良い映画でした。そして、やっぱり映画はスクリーンで観なくっちゃねえ。そんなことをあらためて思いました。下高井戸シネマの毎週火曜日1000円も素晴らしい。また行こ!あ、そうです、4日で46歳になりました。たくさんの人たちが祝ってくれました。ありがとう。精進しますね。

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2007年06月30日

6月最後の日、松ちゃんを聴きながら

ケーキ

★6月も今日で終わり。一年の半分が終わったわけである。月並みだが“早いなあ”と思う。いよいよ夏が迫ってきたのだなあ。この季節が好きだ。強烈な日差し、吹く風、夜、蚊取り線香の香り・・・いとおかしである。思わず『イヤッホウ!』と叫びたくなる。

★先日観たコクーン歌舞伎『三人吉三』は、歌舞伎が最上のエンターテーメントの一つであることを思い知らされた。歌舞伎座で観る歌舞伎も、それはそれで“歌舞伎座で歌舞伎を観ているんだ”といった、何ともいえない心地よさみたいなのがあって良いもんだが、コクーンで観た串田和美演出の『三人吉三』は、特に照明、音響、美術など現代(いま)の演出と、役者、演技、衣装、台詞などの伝統的なものの融合が素晴らしく、最高の高揚感を与えてくれた。冒頭からの薄暗い水辺のシーンの妖艶な静けさ。終盤の真っ白な雪原に、火の見櫓がまるでベケットの不条理劇に出てきそうに不思議にたたずむ不気味さ。そしてラストの大量に降る雪、雪雪!そこに、メインの勘三郎と勘太郎、七之助親子、そして福助と橋之助兄弟という実際に血縁のある役者たちが、劇の中でも濃度の濃い関係で絡み演じる。語弊はあるがそこに、“歌舞伎はやっぱり綿々と続くDNAなのかもなあ”と感じてしまう。ともあれ、多くの観客とともに素直なスタンディング・オベーションを送っている自分がいたのだった。

★話変わって、Lime Wireというソフトをご存知だろうか?僕は娘に教わって知ったのだが、なかなかできるやつなんだな、これが。アーチスト名などで検索すると、曲などが出てきて、それをパソコンにダウンロードできる。最近、ダウンタウンの松ちゃんのラジオ番組をこれでダウンロードして聴くのにはまっている。おもろいねえ松ちゃんは。『大日本人』はどうなんだろう?なんとなく転けているのかな、というような気もするが、やっぱり映画館で観ておきたいと思う。

★今日は銀座のみゆき館へスペクタクル・ガーデンの最終公演を観に出かける予定だ。元マザーのますもとと阿川が立ち上げたユニットの終焉を是非観なくてはと思ったのだ。さてどんな劇に出会えるのだろうか。楽しみである。あ、そうそう。この劇にも出ている元遊気舎の林くんのお店、こころ家についての情報をコメントしてくださったパパさん、ありがとうございました。またどこかでお会いしましょう。と、最後は私信で締めくくらせていただきました。で、明日からは7月。来ますねえ、夏が。

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2007年06月20日

落語、新劇、小劇場、そして歌舞伎

荻窪にて

★手術後57キロほどまで落ちていた体重が、今朝はかってみると63キロまで増えていた。身長は175センチであるから程よいくらいになっているのではないだろうか。昨日久しぶりに会った友人が“ずいぶん元気そうになった”と言ってくれた。全快まではもう少しだろうか。時間のかかるものである。

★16日(土)、亀戸文化センターへ桂九雀さんの落語会を聴きに出かけた。近頃は本業に専念されている九雀さんだが、以前はよく小劇場の芝居に出演されていた時期があり、僕も何度かご一緒させてもらったものだ。九雀さんの師匠にあたる、桂枝雀さんが亡くなられてもうずいぶんになる。我々一般のファンにとっても、それは大きな損失であったが、九雀さんにしろ雀三郎さんにしろ(もちろん他のお弟子さんにも)、直接のお弟子さんにとっては計り知れないものであったに違いない。それでもそれぞれがしっかりと精進されている姿を目にするとき、単純な感想にすぎないが“偉いなあ”などと感じてしまう。『親子茶屋』、『始末の極意』など好きな演目も聴けていい夜であった。

★翌17日は日本橋三越に俳優座の芝居を観に出かけた。三越劇場も俳優座も初の体験であった。以前時代劇の仕事で知り合った頼三四郎くんと、そのお父さん加藤剛さんとの親子共演『上意討ちー拝領妻始末ー』(原作・滝口康彦、橋本忍シナリオより、脚本演出、金子良次)は、物語後半からラストにかけて、まるでシェークスピアの悲劇作品のような趣を感じて、“さすが新劇”などとよく分かっていないものの典型のような感想を持ってしまった。またゆっくりと頼くんと話したいもんだ。

★次の日は森下へ。ベニサンピットで演劇企画集団THE・ガジラ『かげろう人』(作、演出・鐘下辰男)は圧倒的な舞台だった。その空間が、演技が、とてつもなく力を持っていた。けれどけして異次元の手の届かないものではない・・・はずだ。同じ方向ではもちろんないにせよ、自分もそういった芝居を創ってゆきたい。終演後は出演者の塩野谷さんらと、ベニサンの向かいにある蕎麦屋で旨い酒を飲む。

★三日続けて外に出かけていたので、昨日は家で夏物の寝具を洗濯したりの日であった。そして今日は渋谷に出かけ、コクーン歌舞伎を観劇する予定だ。梅雨入りしたというのに今日も良いお天気だ。久しぶりの橋之助さん、とても楽しみである。

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2007年06月12日

ご案内の回

★朝から日差しの強い東京である。今日は30度近くまで気温も上がるという。いよいよ夏近しといったところだろうか。とはいってもその前に梅雨というものがあるのだが、最近はそういった季節の特徴が曖昧というか狂ってるというかなので、今年はどんな感じになるんだろうか。

★昨日不動産屋さんに7月分の家賃を納めに行ったら、“あら関さん、もう2年になるんですね”などと言われた。そうか、2年になるのだな。2年前の今頃は、東京で部屋探しをしていたのだな。2年ということは更新料というものが発生するわけだ。関西ではなじみの薄い(ですよね?って誰に聞いてるのだ。)この制度だが、とにかくこちらでは、2年ごとの更新の際、家賃のひと月分の金額を更新料として納めることになってるのだ。完璧な部屋ではないが、立地条件の良さは捨てがたいもので、もうしばらくはここに住むことになると思う。 

こころ家

お好み焼き

★前回ここに書いた、元遊気舎の林真也くんのお好み焼き屋さんの情報を載せておく。
“関西風お好み焼き”『こころ家』ー中野区弥生町3−27−14伊藤ビル1Fー(03−3370−7588)
中野新橋から南へ徒歩7分くらいの場所かな。東大付属という交差点の手前で、川島商店街ってとこのすぐそばだ。なんせうまいもの(おいしいもの)だらけで酒もうまい。なかなかおいしいお好み焼きを食ったことがない、などという方は是非行ってみてください。僕もきっとまた行きます。

★先週は展覧会に2本行った。一つはお台場、グレゴリー・コルベールというカナダ出身の映像、写真アーチストの『ashes and snow』という展覧会。

 お台場

★実は初お台場の私であったのな。新宿からりんかい線に乗って(直通の電車がたまに走っているみたい。詳しいことは詳しい人に聞くべし)『東京テレポート駅』下車すぐのところに、コンテナを積み上げた今回の展覧会専用のノマディック美術館がある。平日にも関わらずなかなかの混み具合であった。高い天井で雰囲気のある場内では、セピア色の動物と人間との写真、そして映像が。万人に受け入れることのできるメッセージを持った展覧会だと思う。期間は6月24日(日)まで。(大人1900円)

観覧車にて

★初のお台場ということで観覧車にまで乗ってしまった。しかもシースルーのやつ。あんな高いところから東京を眺めるのは三軒茶屋のキャロットタワー以来か・・・いやいや、5月に俺は一人で高尾山に登っているのだ。(よっぽど悩み事でもあったのか俺!ちなみにその直後に腸閉塞)東京タワーは未登頂です。

★もう一つの展覧会は『ソラリーマン』(空跳ぶサラリーマン)という写真展。背広を着たオジサン(勤め人)がいろんなかっこうでジャンプしている瞬間を納めた写真の展示である。写真家は青山裕企という人物。会場は荻窪南口商店街(ロイヤルホストのすぐそば)にある『草花屋』というお店にて。期間は6月いっぱいです。詳しくはこちらのサイトまで。http://blog.yukiao.jp/

★のこりの6月はお芝居に歌舞伎に落語会の日々になる予定。また書きます。

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2007年06月06日

誰ですか?ゲットバックさん

芦花公園

★気持ちの良い天気が続く東京である。体の具合も随分と良くなり、自転車に乗って近辺を走ってみたりしている。芦花公園の緑が美しい。夜は広大な敷地のM病院の周りをウオーキングしたりする。一周2キロくらいの道のりを昨夜は2周してみた。思わず走り出したい欲求にかられるほど快調である。がそこは自重しつつ、軽くシャドウボクシング的な動きを取り込みながら歩く俺。今ふと思ったりしたが、水泳なんかいいんじゃないかなあ・・・近々行ってみよう。腹の手術あとは少々生々しいのだがね。

★前回の記事にコメントをくれた“ゲットバック”さんありがとう。けど、東京に住む同窓生の人だというが・・・誰ですか?そのペンネーム(これは死語か?)から僕が思い当たるのは、中学時代の文化祭だ。友達数人と即席バンドを組んで演奏をしたのだった。1曲目がディープパープルの『ハイウエイ・スター』で、その次がビートルズの『ゲットバック』ではなかったかな。(ちなみに残りはやはりビートルズの『サムシング』と『レット・イット・ビー』だったのな)もしかしてその時のメンバーの人ですか?キーボードのYくんは大阪の某テレビ局勤めで、ギターのSくんは地元千里で親父さんの会社を継いでて・・・残りの人はよく知らないが、そのうちの誰かなんだろうか、“ゲットバック”さんは。ベースのNくんか、ドラムのBくんか、一曲だけピアノで参加したHくんか・・・あ、そうそう、僕ボーカルでした、恥ずかしい。

★さて、その“ゲットバック”さんも知らせてくれと言ってた舞台の告知です。去年に引き続き新橋演舞場に出演します。演目は『憑神』(つきがみ)(原作・浅田次郎、脚本演出・G2)です。9月が新橋演舞場、10月が大阪道頓堀の松竹座です。全77ステージ(くらいだったと思う)の長丁場。励みたいと思う。詳しくはリンク先のG2プロデュースのサイトをご参照ください。

★てなわけで洗濯物を干しました。柔軟剤の匂いがするなあ。いい匂いだなあ。で、夕方からは命の恩人(もうこの際そう呼ばせてもらいたい)SさんやK桑田らと大阪風お好み焼きで楽しい夜を過ごそうと思う。『こころ家』という中野新橋徒歩何分かのところにある店なんだが、なんとここのマスター、元遊気舎の林真也くんだったりする。前に一度食べにいったのだが、うまい!ほんと美味しいんだよなあ。今日ちゃんと場所を把握して皆さんにもお伝えすることにしたい。良い役者さんの林くんではあるが、その味は役者の作るものではない。もうプロ!完全にプロフェッショナルの味なのね。ああ、今から楽しみである。とポール・マッカートニーが歌う『ヘイ・ジュード』が流れる中、今日はこのあたりで。



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2007年05月31日

5月最後の日、東京にて

阪急電車

★久しぶりに関西でゆっくり過ごす時間がこんな形で訪れるとは思っていなかったけれど、それでも意味のある帰郷となったことは間違いないようだ。子供たちと食事したり、キャッチーボールしたり、犬の散歩したり・・・思えばそんなことさえもちゃんとしてこれなかった自分がいた。妻との時間、歳とった両親との時間、役者という自分にかこつけて置き去りにしてきた時間が、いかに大切なものであったことか!

★今更ながらそんなことを気づかせてくれた今回の病気であった。運命的なものを感じざるをえない。自分を助けてくれる人、思ってくれる人への感謝の気持ちを、しっかり自分は返していかなくてはと思う。人の気持ちになって・・・当たり前だがむつかしいことだ。けれど、大切にしたいと思う。

ひだまり

★リビングのひだまりで犬と昼寝をしていた娘。随分と大きくなったものだ。そりゃあそうだ、春から大学に通っているのだものなあ。さてさて、ますますしっかり暮らし生きてゆかねばと、5月のイレウスは教えてくれたんだな。珍しくそんなことをしみじみ感じています。もちろんこれを読んで心配してくれたたくさんの人たちにも感謝しつつ・・・ありがとう。

★で、東京に戻ってきました。本調子まではもう少しというところだけど、養生しつつ全快を目指します。止まっていた歯の治療を再開。今日は三鷹までG2プロデュース『ツグノフの森』を観に出かける。窓のそとはとても良いお天気で、揺れる洗濯物からほのかに柔軟剤の香りが漂ってくる。そして明日から6月、夏がまた近づいてくるのだな。

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2007年05月22日

能勢は良いお天気です

大阪

おこのみやき

★腸閉塞後、ちょいとのんびりするためにと関西の実家に帰ってきて一週間になる。ここは緑の多い環境のいい場所なんで術後の体にはなかなか良いのではないかと思う。毎日何をしてるかというと、特に何もしていないのだな。まあ家の仕事のお手伝いである。炊事、洗濯、お買い物、部屋の片付け、犬を病院に連れてゆく、布団を干す・・・などなど。あとはおいしいもの食べに行ったり、のんびり本を読んだりだ。保坂和志氏の作品を読み返しているのだが、こののんびり感にフィットしていて大変心地が良い。お天気も快適だしね。

迎賓館

★立身時代のメンバーHくんの結婚式なんてのにも行ってきた。プール付きの中庭のある式場だったので、快晴のお昼間の披露宴はとても気持ちがよかったもんだ。ホントに雰囲気の良い(肩がこらず、自然に楽しい)お式で、いろいろな結婚式に出たけれど、なかなかそんなのはなくて、最後の方の新婦の手紙朗読コーナーなんかでは思わず涙がにじんだりしていたら、隣に座っていたFさんもそうなっていて『最近涙もろくってねえ・・・』などと言っていた。Fさんとは同い年、“涙腺が緩んでくる年齢なんですよ”なんて言っておいた。ともあれ、おめでたいことだ。HくんとK子さんに幸多からんことを!

★関西に戻る前に新宿村でMCRラボ公演♯3『審判』(作,演出・ドリル)を観た。2月、3月に続いて3連続のMCRとなったが、今回もおもしろかった。おもしろかったって表現はどうかと思うが、こういったのは直接観てもらわなければ伝わらないもんで、どう書いてもしょうがないと思うんだよね。作、演出のドリルこと櫻井くんの創りだす世界が好きだ。来年あたり(もうちょっと先になるかな)彼と組んでおもしろいもん創りたいなって、片思いを寄せる僕であるのだ。次回のMCRラボ公演は7/7〜7/16の日程で新宿村で行われる。是非体験してみてほしい。※MCRサイト http://www.mc-r.c

★関西には月末くらいまでいて東京に戻ろうと思っている。体調も随分と戻ってきていると思う。本調子にはもう少し時間がかかるだろうけどね。どうか皆さんご心配なくね。さて、明日は高校時代の友人たちと会食である。“お互い体が資本やからねえ・・”的な話満載の飲み会になること必至だな。ま、それもまたありな会合でしょう。

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2007年05月15日

5月のイレウス その後

★腸閉塞での手術、入院生活を経て、しゃばに戻って(退院して)五日ほどが経過した。その間いろんな方が心配してメールをくれたり、またお見舞いをしてくれたり、ここにコメントをくれたりした。この場をお借りして感謝したい。『ほんとうにありがとうございました!おかげで順調に回復していってます!』

★手術後はこのような姿でした。入院中

★術後は三日ほど点滴のみで過ごし、最初に出た食事はおかゆの上澄みをすくったようなものと具のないみそ汁に牛乳・・・まさしく病人でしたわ僕。おもゆ 

★その後は三分粥、五分粥・・・そして普通食とトントン拍子でして、退院後はまったく普通のものを食べているし、お酒も軽く飲んでいます。昨日は退院後はじめて病院に診察を受けにいってきました。主治医のT先生も“もう大丈夫、暴飲暴食には気をつけて。ではこれにて終了!”ということで、今後は通院することも必要じゃないそうだ。

★退院した次の次の日、12日には秋の舞台のスチール撮りに渋谷まで出かけてきた。もしかしたらまだ入院中で、外出許可を得て臨まんければならんかもねえ、などと杞憂しておったのでよかったよかっただった。ただ着物姿での撮影だったから、帯をぎゅっと締められたら傷口パックリってなことにならんとも限らん、と思っていたけれどもそれもまた杞憂に終わった。と“杞憂”などという言葉を2度も使ってしまう気分なのか、俺は今?

★退院の日に合わせて関西から家人が東京に来てくれた。家人とはまあ、奥さんのことである。なんだか久しぶりの再会がこんな機会であったのが不思議だった。退院してからも別にゆっくり寝ていなくちゃならないということもなく、むしろ運動をして体力気力を充実させる必要があったので、奥さんと二人吉祥寺に出かけたりした。ちょうど話題作『バベル』を上映中だったので、久しぶりに二人で映画を観た。この前二人で観たのは『侠気の桜』という窪塚の映画だったから・・・4、5年ぶりだったのかな。『バベル』は最初から最後まで胸がキリキリ締め付けられるような作品だったが、良い映画だった。菊池凛子(こんな字でしたよな?)は、アカデミーをもらってもよかったじゃんか!と思える演技で素晴らしかったしな。

★その後、井の頭公園を散歩して『いせや』公園店で昼間っからビールを飲み、さらに伊勢丹でお買い物と、絵に描いたようなデートをしました。と、こんな場でこんなプライベートを書くのはとても照れくさいが、この場を借りて奥さんにも感謝しておこうかな。ありがとう奥さん。

★傷口はまだ少し痛むし、小腸を30センチばかし切除したからなのか、食も細くなってしまった。完全回復まではもうしばらくかかるのであろう。で、明日から少しの間、関西の実家に戻ることにした。ちょうど元立身のHくんの結婚式もあることだし、ちょうど良かったなって感じだ。きっとそのとき昔の仲間も集まるだろう。みんなの顔を見ていろんな話して元気になれそうな気がする。

★三度目の腸閉塞と書いたが、一度でも開腹手術を経験したものは、その後何年経っても服内で癒着を起こす可能性があるそうだ。厄介な話だ。それを避けるには暴飲暴食をしない、つまり腸に負担をかけないということと、快便を心がける、くらいしかないそうである。それでもまたこの症状に陥る可能性が全く無くなる訳ではないという。・・・厄介な話だ。けれどそれはまたその時の話。あまり神経質にはならずに暮らしていこうと思う。

★昨夜は久しぶりに近所の『誠屋』というラーメン屋さんで食事した。入院中から直ったら食べたいものの一つだったので嬉しかった。退院後

★とりとめのないことを書き並べてしまいました。今日はこれから新宿村スタジオにMCRラボ公演を観に出かける。これで3度目の観劇となるMCR,さて今回はどんな作品や役者に出会えることだろうか、とても楽しみである。

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