問題解決型不動産コンサルタント 伊藤英昭の事件簿|キャリア20年の独立系「問題解決型」不動産コンサルタントが仕事を通じて日々思うこと、感じた事を綴ります。

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なんともモヤッとする杭データ偽装問題

 ご無沙汰してます。久しぶりブログ更新、略してブリブロ(笑)です。さて、横浜のマンションに端を発した杭データ偽装が大変な問題になっています。今日はこの問題に関する雑感を少々。

横浜の問題では、実際に杭打ち作業をした旭化成建材とその親会社である旭化成の会見、対応が大きくマスコミに報道されました。それは今回の杭データ偽装の当事者ですから当然といえば当然です。信用失墜で既に大きな社会的制裁を受けており、今後は金銭補償、損害賠償などの経済的制裁も受けるでしょう。これも当然です。

ここで整理しなければいけないのは、被害に遭われたマンション所有者の相手方当事者はあくまで売主である三井不動産レジデンシャルだということです。所有者には旭化成建材も三井住友建設も関係ありません。まずは欠陥マンションを販売した三井不動産レジデンシャルが前面にでて、会見を開き「ごめんなさい、これから原因究明に向けて調査するとともに所有者への精一杯の賠償をします」というのが順番だと思いますね。マスコミもあくまで当事者は欠陥マンションを販売した三井なんだよ、ということを強く言わねばなりません。

それが、旭化成の会見からしばらく経っての会見。マスコミの論調も旭化成の会見のものとはどうもトーンが違います。

かつて国内を騒がせた、ヒューザーと姉歯の耐震偽装問題と、今回の三井、旭化成の問題とは、同じ種類の問題にもかかわらず、マスコミの対応や責任追及の方向性が少しずれていると思うのは私だけでしょうか。当時は売主であるディベロッパーのヒューザーが国会にも呼ばれ、徹底的にやっつけられ遂には倒産しました。今回も同じ構造だと思うのですが、どうも叩く方向が違っているようですね。やはり「三井不動産グループ」という日本の不動産業界のドンであり、巨大スポンサーである強大な影響力なのかな、とも勘ぐってしまします。

なんといっても「私は三井に住んでいます」By 松本幸四郎 ですから。。。

肝心の住民への補償については「全棟建替え、その期間中の賃料等の補償、売却する場合は、実質、購入価格以上での買い取り」という破格の補償、いわゆる超満額回答です。さすが三井不動産としかいいようがありません。

これも補償が十分でなかったヒューザーの問題とは大きな違いです。

この三井不動産の補償内容を聞いて、逆に「さすが三井だ、やっぱり大手は安心だ、買うなら大手デベロッパーだな」と感じた方も多いはず。本来なら欠陥マンションを販売したことによる信用失墜、場合によっては倒産しかねない事態にもかかわらず、逆に大手であることによる安心感を消費者に与えたという、なんとも皮肉な展開ですね。。。。

なんか殿様のような、上から目線で金で解決のような、どうもスカッとしませんね。


真面目に取り組んでいる中小中堅ディベロッパーさんにも頑張ってほしいものです。


今後の動向に注目ですね。


見えないところだからこそ、きっちりやる、ごまかしは必ずばれる。当事者に対しては責任転嫁しない。私たちの仕事に通じるものです。


以上、とりとめのない雑感でした。



アディオス。






 

私が思った安保法案

こんばんは。

今日は元吉さんのお誘いにより、三越ビアガーデンで呑んできました。

雨も上がり楽しく美味しく呑むことができました。

さて、めずらしく本日は「国民の一人として思う、安保法案について。」 という真面目なお題。

私は政治の専門家でも法律の専門家でも安保の専門家でも、右翼でも左翼でもありません。ただ、ここまで騒がれている安保法案について、国民の一人として自ら情報収集し、自分なりに消化し、自分の考えを持とうと、広く浅く情報を拾って整理してみました。ま、新聞、テレビ、ネットですが、一般人としてはそんなもんでしょう。

与党も野党も戦争はしたくない。それは一致しているようです。私もしたくないししてほしくない。

私が感じたこの法案の揉めている点は、集団的自衛権の行使の条件となる「国家存立の危機」の定義が明確ではないこと。それにより時の政権の解釈によって、いくらでも戦争ができるだろう。すなわちそれは戦争をするための法案だ。だから「戦争法案だ!戦争やめろ!」 という騒ぎになっているのかな、と思いました。

与党も野党も戦争は絶対しない。これがはっきりしているのに、「戦争をするための法案だ」と決めつけ、騒ぎ立て、それを「日本は戦争法案を可決した」と、デモ活動も含め、大きく報道することことが、結果的に一番の国家のリスクになってしまうのではないか、と思ったのです。

すなわち、日本の報道を見た、運動を見た、第三国、テロ国家が、「なんだ、日本は戦争をする国になったのか、アメリカの戦争を支援する国家になったのか、だったら、やっつけなければいけない。」と、本気で思われ、敵国と見なされることが、結果的にテロを誘引するリスクになるのではないか、と感じた次第です。

要するに報道のありかたによって、逆に国家を危機に招くことも十分にありうるのではないかということです。当事者国民の私でさえ、流れている情報だけ見ると、「日本は戦争法案を可決したのか、安倍さんは狂ってるのか、戦争したいのか、とんでもないやつだ、いますぐ国会前に行ってデモに参加するか」と思いました。

が、自ら情報を収集することで、どうやら、流されている受身の報道だけでは本質はわからないな、ということに気がつきました。やはり報道の責任は重い。報道如何で国民の大半は、右にも左にも動くのだな、という事が自分ごととして分かりました。

私が、賛成、反対というのはさておき、私含め与党、野党、国民のすべてが戦争はしたくない、というのは事実です。その点を第一に強調し、賛成、反対含め、バランスのとれた公平な報道をメディアに求めたいと思います。でなければ国民は冷静な判断ができません。

残念ながら報道されているのは枝末節の部分、どこも公平で大曲的な報道はしてくれません。

私がそうなのですから、ましてや他国民、第三国、テロ国家は、わかるはずもなく、「日本は戦争するんだな、アメリカの手先だな、やっつけよう。」となるのも、いたしかたないと思います。

当然、賛成、反対の議論、デモ、運動は尊重されなければいけません。

誰の本意でもない「戦争法案が可決された!」などという報道をすることが一番、自国を他国のリスクに晒すことになるのではないか。と思った次第です。

賛否あるとおもいますが、私の素直な感想です。

伝聞による思い込みは恐ろしいということ、皆、自分の物差しを持つこと、物差しとなりうる報道機関は中立公平たることを願いますね。

政治的な話はどうかと思いましたが、何の制約もない自営業であること、また、思ったことは身内の呑みの席で論じるより、全世界?に公表すべきと思い、ビアガーデンあとのホロ酔い気分で、感じたことをを書きました。

思ったままの乱筆乱文すみません。

アディオス。













 

不公平な路線価

こんにちは。2か月ぶりの更新です。先日、路線価が発表になりましたね。

もちろん都市圏は上昇基調、地方圏は相変わらず下落続く、というお決まりの状況。路線価と同じ1月1日時点の地価の指標である公示価格が発表された時点で、今回の発表はまったくの想定内です。基本的に連動してますから。

ちなみに時価の指標となる公示価格が100に対して、相続税、贈与税算出の基礎となる路線価は80です。国の理屈としては時価より少し安めに評価してあげようという親心ですね。

ざっくりと実際の取引時価と路線価の関係はどうかというと、

上昇エリアの時価は路線価の1.2倍から高いところだと2倍以上。(銀座なんかがそうです)
下落もしくは横ばいエリアの取引時価は路線価と同じくらいかそれよりも低い。という関係。(A君の自宅あたりがそうです)

これは時価と、路線価などの公的価格の公表時期との時間差に関係があります。上昇基調の時は時価の動きに対して、当然、公的価格の公表は半年から1年遅れるので、時価のほうが路線価などの公的価格より当然高く、且つ路線価との乖離は大きくなります。

対して、下落基調の時は、その逆となり、時価と路線価との乖離は少なくなる、もしくは逆転し、時価の方が路線価を下回る。

現在の都市圏と地方圏はまさにこの関係といえます。要するに二極化。(20年以上既に二極化ですが。。。)

これによって土地持ちに何が起きているかというと、どこに土地を保有しているかによって相続税上不公平が生じているということです。

要するに都市部に土地を保有している人は土地の時価総額に対して、相続税評価額はその6割、7割と過小評価されているのに対し、地方に土地を保有している人は、土地の時価総額と同等か、逆に相続税評価額の方が高いというように過大評価されている人もいるのです。

不公平ですよね。

このように、二極化の現在は相続税上は都市部に土地を保有している人の方が圧倒的に有利なのです。また、このような現象を受けて、地方圏の土地を売却し、都市部に土地を取得しようという動きが続いているので、今後も、この土地保有場所による相続税の不公平状態は続く、むしろ顕著になるでしょう。

これはしょうがないですね。

路線価制度そのものの限界も近づいているのかもしれません。

土地資産家における資産組み換えの基本は、時価と路線価の乖離が大きいところに土地を買うこと、なにも賃貸物件やタワーマンションじゃなくても構いません。

路線価を踏まえた相続対策イロハのイ、ですね。ま、何度となく言ってることですが、路線価発表に伴い復習ということで。。。

というわけで久しぶりにアウトプットしてみました。


さて、今日は七夕。入谷の朝顔市にでも行って帰りますかね。



アディオス。




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「アパート建築が止まらない」。。らしいが、果たして誰のせい?

ご無沙汰です。

今年2回目のブログ更新です。どうしてもこのタイミングで書きたかったので、夜な夜な。?更新しました。(笑)

「アパートの供給が止まらない」 。。とのテーマで、クローズアップ現代で特集されたようです。あ、見てません。が、サマリーだけ見ました。

住宅の空家問題が社会問題化されてます。(もう20年以上前からの現象ですが)。別荘などのセカンドハウスの空家から、相続で引き継いだ住宅に誰も済まない問題やら、遺産分割が揉めて所有者が特定できない問題やら、解体すると固定資産税がアップする問題やら、借地上の建物の建て替えの問題やらいろいろあります。

中でも賃貸住宅の空室は2割を超えており、にも拘らず、新築、すなわち新規供給が止まらない。その理由として、新築に重きを置く住宅政策(税制、法制など)やハウスメーカー主導の30年一括借り上げなどが根本悪のようです。

特に今年からの相続増税などの後押しや、消費増税などを背景に、賃貸経営の事業リスクそのものより、節税効果をうたったり。また、実際には施主にリスクを負わせる30年長期家賃保証を前面に出した行き過ぎた営業により、建てた施主の経営が立ち行かなくなることが社会問題化しつつある、という事を言いたかったのでしょうかね。

んー、確かにそのような一面もありますが、 誰が悪いかというと、国でもなく、ハウスメーカーでもなく、やはり施主、つまり意思決定した地主さんでしょうね。

ただし、営利団体であり、土地活用のプロであるハウスメーカーと、素人である地主さんとでは圧倒的に土地活用の基礎となる情報格差が異なるので、ハウスメーカーは悪者、地主は被害者という構図ができるのでしょう。これも、そのとおりです。

何が言いたいかというと、そもそもその土地にアパートを建てたほうがいいのか、建てないほうがいいのか、建てるとすれば、どのようなものが地主にとってリスクが少ないのか、マーケットや相続などの観点から、且つ地主の視点で、アドバイスする人間がいなかったことが失敗の原因であり、それを国やハウスメーカーやサブリース事業者のせいにすることは短絡すぎるということです。すべてが悪ではありません。

ハウスメーカーは当然「建てましょう」「家賃保証するので安心です」「相続対策になります」となります。そりゃ商売ですから。

それを受けた地主は顧問税理士に「節税になるといってハウスメーカーからこんな提案受けたけどどうなのかね?」と相談します。すると税理士は、「確かに相続税の評価引き下げ効果はありますね」となります。ハウスメーカーも、税理士も嘘は言ってません。(ただし私の周りにいる賃貸事業をリスクの伴う投資活動と捉えている感度の高い税理士は、もっと気の利くアドバイスをします。)

しかし、本来であれば、そこには、そもそも「建てたほうがいいのか、建てない方がいいのか、建てるなら何がいいのか、どこがいいのか、建てないのであれば、どのように活用するか、あるいは何もしないか」という施主の立場に立った、鳥の目で判断するコンサルタントの存在が必要なのです。

需要と供給の観点から新規のアパート建築は、もはや必要ないことは、算数のできる人ならみんなわかってます。

しかし、それを国の政策で総量規制する。とか、新築優遇の法制、税制を変えていく、また、家賃保証業者を悪とし、許認可制にして国が管理する。というのは、資本主義の原則から逸脱した、いかにも官僚的な発想だと思います。

一番の根本的で現実的な解決方法は、前述しましたが、施主の立場に立って、「建てたほうがいいのか、建てない方がいいのか、建てるなら何がいいのか、どこがいいのか、建てないのであれば、どのように活用するか、あるいは何もしないか」というように、マーケットや施主の個別事情、相続等の観点から、総合的、中立的に立ってアドバイスできる本当のコンサルタント(私のような)をたくさん育てることだと思います。

国の政策はその次。

ま、長々と書きました。が、言いたかったことは最後の2行です。

土地活用についてはもっともっと書きたいことがありますが。今日はこれくらいで勘弁しておきましょう。

ちなみに私は問題解決型不動産コンサルタントとして20年以上、このようなポリシーで活用の相談、実務を行っております。あ、これが一番言いたいことでしたね。(笑)

と、日付も変わり、明日も早いのでこの辺で。

アディオス。


思いつきの乱筆乱文失礼します。見直しながら修正します。




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今年も明けました。(相続税改正について思うこと)

本年も明けて20日が経とうとしておりますが皆様いかがお過ごしでしょうか。

というより半年約7か月ぶりの更新なので「お前こそ元気かよ!」と突っ込まれそうですが、おかげさまで元気にしております。本年もどうぞよろしくお願いします。(FB友達には元気ぶりを伝えられているのですが、私のブログを楽しみにしている数少ないブログ読者には不義理をお詫びもうしあげます)

さて、今年は相続税大改正の年、数年前から、「相続」について、ビジネスチャンスとばかりに税理士業界はもとより法律業界、不動産業界、保険業界、金融業界など大変な盛り上がりを見せております。

なにやら各業界もマスコミもこぞって「相続」に注目、というか、今年から大変だ、どうする、というような不安を煽るような記事、コメント、解説が多いように思いますが、「相続」の問題は何も今に始まったことではなく、本質は昔から何も変わりません。ま、このへんは置いときまして。。。

今日は相続税制の改正にともなう素朴な意見です。

私は前職より20年以上、不動産と相続のコンサル実務を行ってますので、毎年この時期は不動産、相続税制改正の内容をキャッチアップしています。理解したとおもったら、すぐに改正、となるので情報を整理するのが意外と大変です。

税制は景気に与える影響が非常に大きいので、景気の動向をみて毎年、細かく改正されるのはわからなくもないのですが。。。

そもそも毎年毎年税制を改正する必要ってあるんでしょうかね。

せめて2〜3年に一度でもいいんじゃないのかなぁと素朴に感じるのは私だけでしょうか。

ま、改正により潤う業界もあるのは確かですが、何も毎年改正しなくても、と思いますけどね。

もう一つ、相続税と贈与税、この面倒くさい2つの税制をいっそのこと一つにすればいいのにと思うのですがどうなんでしょう?

住宅取得資金、教育資金、子育て資金など様々な贈与の特例をつくり、若い世代に積極的に贈与を促して消費してもらい、景気を良くしよう。という意図はわかるのですが、まだまだ制度の内容もわかりづらく、また、現実には、まだまだ贈与税の税率が相続税の税率よりはるかに高いのが実態です。

贈与の特例をたくさんつくらなくても、暦年贈与や相続時精算課税など含め、複雑で、解りづらく、別の取り扱いになっている贈与税、相続税を1つにしてわかりやすい制度にすれば、もっと容易に若い世代への資産の移転が図れると思いますがどうなんでしょう。例えば相続税の基礎控除の枠内であれば使途に限らずいつ贈与(相続)しても非課税、相続時に精算、という具合にすれば制度も分かりやすく、贈与しやすいと思うのですが、手続きの問題やら文書の保管の問題やらいろいろあるのでしょうか。(というより、なんだかんだ言いながら国は税金取りたいんでしょうけどね)

と、何がいいたいかといいますと毎年の税制改正も相続税、贈与税のしくみも国民のための税制が複雑でわかりづらすぎる、ということです。のぞましくは将来的に国民が自ら理解し、自ら申告できるようなシンプルな制度にしてくことがいいと思うのですが。。(マイナンバー制がその先駆けなんでしょうか)

ま、年のはじめということで新年早々国家天下について偉そうなことを呟いてしまいましたので、みんなの党にスカウトされないように気をつけなければいけません。


昨年のブログ更新は2回、今年は、これが最初で最後にならないようがんばりますので応援よろしくお願いします。

アディオス。






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研修会講師「日本相続コンサルティング協会」主催

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中央経済社より「法人活用と相続対策」を共著にて出版いたしました


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遺言

ご無沙汰しております。
先日、私のブログを見たとのことで相談にいらっしゃった方がいたので、超久しぶりに更新してみました。

今日のテーマは「遺言」。と言っても私の遺言ではありません。

私は相続、不動産の仕事に携わって20年ですが、今回は「遺言」について常々思っていることを書いてみます。
いうなれば「遺言」の功罪ですかね。

相続争いの殆どは相続による財産配分をめぐる争いです。 それを予防するための方法の一つが「遺言」です。「遺言」の役割は、「自分が亡くなったら財産をこのように分けなさい。」と故人が生前に子供たちの財産配分について指示することです。

「遺言」があると、財産配分については「遺言」、すなわち亡くなったお父さんの指示に従わなければなりません。 したがってお父さんは目の前にいませんが、「お父さんがこう言ってるからこのように分けるより仕方ないね」となりますし、法的にも遺言書があればその内容に従って名義を変更する手続きが可能です。(親の財産は自分の名義にしなければつかうことはできません、つまり財産を売ることもお金を引き出すこともできません)

そう、「遺言」によって子供たちの財産配分は半強制的に決められるのです。

*遺言があっても、相続人間で改めて話し合って財産配分を決めることは可能です。(執行人が定められている場合、または相続人以外のものが財産の受取人になっている場合を除きます)

これが「遺言」によって子どもたちが自分亡き後、財産を巡って争わないように予防することが可能だといわれる所以です。ただ、これはあくまで争わずに名義変更が可能であるという手続き上の話であって、子供たちが「自分の死後も助け合って仲良くする」というのとは別問題です。

一般的に「遺言」を書いたほうがいいケースというのは、子供の誰かに数量的に偏った配分をしたい場合です。ここには親の子供に対する思いが明確に数量となってあらわれます。

「長男は良く孫を連れて遊びに来たから沢山あげたい」
「長女は面倒見てくれたから沢山あげたい」
「次女は病気がちだから沢山あげたい」

などなど理由は様々ですが親の気持ちはよくわかります。

しかし、その「遺言書」の内容を知るのはほとんどの場合、親の死後です。子供たちが親の遺言の内容を目の当たりにしたとき、「あー親は自分のことをこのように評価してたんだ」と多く配分された子と、少なく配分された子といずれも少し複雑な気持ちになるとおもいます。(付言といって財産配分に関する自分の思いを遺言書に書くという方法もありますが、子供がどうとらえるかは別です)

まさに親の心子知らず、子の心親知らず、ですね。

また、「遺言」によって財産を他人に渡すことも可能ですので、たとえば長年連れ添った奥さんではなく「全財産を○○に遺贈する」なんてこともできる訳で、夫の死後それを知った奥さんはショックで立ち直れなくなるわけです。言葉は悪いですが生前、奥さんに虐げられてきた積年の恨み?(笑)を最後に「遺言」で晴らすことも可能な制度なのです。(遺留分があるのである程度は財産を確保できますが、とりあえずわかりやすくするため遺留分の話は置いときます)

このように遣い方によっては非常に恐ろしいのがこの「遺言」です。

何がいいたいかというと、ここまで強力に故人の遺志を尊重しなければいけないのかな?と思うわけです。
当の自分は波乱含みの遺言を残して死んでしまって、残った家族がどうなるか当然、知る由もありません。(草葉の陰で見ているとおもいますが、みんなはあなたに気が付きません)

やはり、一番望ましいのは残る家族が納得し、仲良く助け合って暮らすことです。

したがって一番いいのは「みんなそれぞれ兄弟のことを思いやってで仲良く分けなさい」という遺言が一番だとおもいます。

が、そうならないから「遺言」があるわけで、やはり「遺言」を残すなら子供たちに配分の内容と理由を生前に伝えるべきだと思いますし、一番いいのは生前、元気なうちに自分の意思に沿って贈与することだと思います。ま、この場合、障害となるのが贈与税ですけどね。

あとは揉める種を根本から断ち切るために残さず全部遣ってしまうか。。。

要するに「遺言」は故人の一方的な意思であって、残された人がみな喜ぶかどうか、仲良くするかは別問題だ、そのことも理解して「遺言」を書くべき、すすめるべき。と常々思っていることを久しぶりに書いてみた今日この頃でした。


という私の遺言はもちろん「全部奥様へ!」といっても

「そんなブログなんて書いてないで稼いでよ」と言われるのがおちですが。


さて久しぶりにキーボードを叩いて頭もつかったので今日はこれくらいにして帰ってビール飲みますかね。


アディオス。





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事件は現場で起きています。(今年もよろしくおねがいします)

 ご無沙汰しております。あっという間に年が明け、1月も終わろうとしております。今年もよろしくお願いします。

さて、本日売買の決済を流してきました。そう、私が流しました。売主代理人弁護士、売主仲介人、買主、買主の仲介人である私。全員が揃ったところで私から「今日は残金決済はできません、改めて調整しましょう」と。。

それは買主と相談の上、というより決済できなくて当然の事態だったからです。

案件の背景は、 地主が借地権を買い戻す、借地人は決済日までに家屋を解体し、滅失登記を完了させる。という至ってシンプルな内容です。私は買主である地主の仲介人です。

決済延期の理由はいたって単純。解体工事が完了していなかったからです。借地人側の仲介人から「今日までに解体は終わります。滅失登記も申請済みです」との報告を受けて1月初旬から今日に向けて関係者全員、今日に向けて決済の調整をしていました。

決済場所と現場(物件)が近いので、決済前に「一応念のため」と思い現地を確認すると、なんと、基礎はまだ残っているわ、重機は入ったままだわ、久しぶりに少し頭の中が白くなりましたね。。。これじゃいくらなんでも決済できないと思い、買主である地主に「解体が完了していないので決済は延期にしましょう」と頭を下げた次第です。
売主側業者は現場を確認していなかったらしく、相当困ってましたが、困るのはこっちですよね。借地人の代理人弁護士も「もう少し早く決済延期を言ってくれれば」なんて言ってましたが、そちらの不手際でしょ、こっちは代金準備してたんです。「早く知らせて」は、こっちのセリフでしょ。当事者意識がないというかなんというか。。。。

ま、何がいいたかったかといいますと、決済前に現場を確認してよかったな。という基本中の基本を改めて認識したということですね。相手側の話だけを信じて取引をしていたらこちらの責任にも発展しかねませんでした。

20年この仕事してますが、当日その場での決済延期は初めてです。契約当日に流れたり、前日に延期になったりというのはありましたが。。。。。

仕切りなおしで来週決済ですね。新年初投稿がこんな事件になりました。


そう、事件は現場で起きています。

ね、室井さん。






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土地の相続税評価は下げたほうが本当に有利なのか?

こんにちは、前回の更新から1月経ってしまい、気がついたらもう師走ですね。
お陰さまでその後、私の自転車は平和に定位置を確保しております。(笑)

さて、今回は土地の相続税評価額についてお話したいと思います。

土地の相続税評価額は基本的に路線価×面積で算出します。この方法により算出された評価額は実際の時価とは異なります。国のいうところの時価の指標となる公示価格を100とすると路線価は概ね80で設定されております。この制度の趣旨から考えますと、土地の相続税評価額は時価から2割引きしてあげようという、いわば相続税おける国の親心を感じ取ることができます。

しかし当然ながら実際は相続税評価額と比較して時価が高い土地もあれば、残念ながら時価のほうが相続税評価額より低い土地もあります。特にバブル崩壊後の資産デフレと土地価格の二極化によってこの傾向は顕著になってきております。もはや路線価の制度そのものの存在意義が問われてきているといってもいいでしょう。と、これは本題ではないので話を戻しますが、要するに現在、相続税の観点で見る土地の評価は以下の2つに分けられているのです。

1.相続税評価額 ≦ 時価 
 (時価のほうが相続税評価額より高い、本来あるべき評価)
2.相続税評価額 ≧ 時価 
 (相続税評価額のほうが時価より高い、本来の主旨とは異なる評価)

上記1は、例えば時価10億円の土地が相続税評価では8億円という相続税評価の本来あるべき望ましい状況です。しかしながら上記2のように相続税評価と時価との逆転現象が起きている場合、相続税評価上は10億円なのに対し、時価は8億円という状況になり、相続税上は実際の時価より過大評価され、結果的に本来持っている価値以上の余分な税金を支払わなければいけないという不公平な状態になっています。(*都市部の土地においては時価が相続税評価額を上回る傾向があり、郊外の土地は逆転現象を起こしている傾向があります)

この不公平な状態を解消するため、相続税評価の現場では実際の時価に近づけるために相続税評価を引き下げようという意思が強く働きます。これは当然のことです。

多く用いられる方法としては本来のルールである路線価ではなく不動産鑑定士による「不動産鑑定評価」によって、「実際はこんなに安い」ということを理論付けをして申告します。しかし、基本的には路線価による計算が相続税のルールとなっていますので、この「不動産鑑定評価」も万能ではありません。確実なのはこのような逆転現象が起きている土地については相続が発生する前に実際の時価で売却することです。しかし、これには譲渡税(土地の譲渡益に対して20%)という別の税金が課せられますし、先祖代々の土地を簡単に手放すということについて精神的負担があることも事実です。

と、ここからが本稿の本題ですが、時価よりも相続税評価額の方が高い土地の最有効活用方法としては相続税の納税財源として「物納」を活用することが最も有利なのです。「物納」とは相続税を納めるお金がない場合で、一定の要件を充たした場合に利用できる特例ですが、その最大の特徴は土地の相続税評価額をお金とみなして相続税を納めることができるということです。例えば時価5000万円の土地の相続税評価額が1億円だった場合、物納することによりその土地は1億円の現金と同様の価値をもつということです。いわば最後の砦として国は相続の対象となった土地を国の定めた相続税評価額によって買取り保証しているのと同じことです。

このように物納が活用できる場合は、なにも一生懸命評価を引き下げる必要はありません。物納制度を活用する場合、時価と相続税評価額の乖離が高いほど(相続税評価額が時価を上回っている)納税には有利に働くこととなります。

しかしながら物納には「相続財産および相続人の財産に金融資産のないこと」など多くの要件が必要です。したがってこのような時価と相続税評価額が逆転している不動産を所有している人は、相続発生前に金融資産を組み替える、物納予定の不動産を物納できるよう整備するなどの対策を実行することにより有利な納税が可能となります。また、財産の殆どがこのような逆転現象を起こしている土地の場合は、物納用の土地を残し、他の土地は相続発生前に売却するなど、総合的にバランスのとれた対策を練る必要があります。

以上のことから相続税の土地の評価においては不動産鑑定評価をもちいて相続税の評価を引き下げるべきか、納税財源として「物納」できるよう対策を練るか、時間をかけて多面的に検討する必要があります。

んー、不動産は個別性が強く、価値算定が難しいので今後もこのような問題は続くのでしょうね。

あ、一応、物納実務における個人としてのコンサル実績は恐らく日本で一番だと思いますよ。(笑)
自画自賛ですみません。

さて、久しぶりに脳みそを遣ったので糖分でもとりに行きますかね。

ばいなら。




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フリーアドレスの恐怖

こんにちは。花の金曜なので、どうでもいいことをゆるく書きたいと思います。

私は自宅のある港区から会社のある中央区まで約5K、時間にして30分、自転車で通勤しております。 

自宅マンションの駐輪場は機械式の2段です。フリーアドレスなので空いているところに誰でも停めてよい事となっています。とは言いながらも、私含めて皆、ある程度、決まった場所に停めています。中には「ここは自分の場所だよー」と、チェーンキーや布切れなどの目印を付けて、さりげないアピールしている人も結構います。

したがってフリーアドレスとは言いながらも、大方の駐輪アドレスが決まっており、自然と約400世帯のマンションの駐輪秩序が平和に守られているのが現状です。

ところが。。

先日のことです。仕事を終え、いつものようにEXEILの鼻歌を歌いながら駐輪場に入ると、なんと私のお気に入りの場所に見知らぬ自転車が停めてあるではないですか。「なんだこいつ勝手に止めやがって、新参者か?おい。」と思いながらも、大人の私は「そうか、この駐輪場はフリーアドレスだからしょうがないよな。」と自分に言い聞かせて、その日は仕方なく他の場所に停めました。(他の場所の人も僕の自転車を見て「なんだこいつ」と思ったことでしょう)

しかし、次の日も、また次の日も、その自転車は僕のお気に入りの場所に止まっています。 

気になりだすと気になっちゃう器の小さい私は、それ以来「少し早く帰って、あの自転車より先に停めてやろう」と思い、少し早く帰るようになりました。しかし、「あの自転車」は、こんな私の気持ちを弄ぶかのように、来る日も来る日も私のお気に入りの場所に悠然と停まっています。

フリーアドレスだから当然なのですが、ここまでされると私のお気に入りの場所に無表情で鎮座している、何の罪も無いはずの、その自転車が日に日に憎くなってきます。

このような攻防が何日か続いたある日、やっとの思いで「あの自転車」が停まってないタイミングに帰ることができたのです。思わず小さなガッツポーズをした私は急いで、かつて停めていた大好きな場所に愛車を停めることができました。まさに「奪還」とはこのことです。

こうなると次の不安が襲ってきます。「明日、自転車に乗って会社に行ったら、その隙にまたこの場所をあいつに奪われるかも知れないな。」

案の定、帰ってみると、また「あの自転車」が停まっています。その次の日は私、その次の日はあいつ、というように大接戦の駐輪場争奪戦が何日か続き、奪還できたとある日、はっ、と、ひらめきました。

「そうだ。このまま自転車を停めたままにして明日から電車で会社に行こう。」

我ながら名案です。これで駐輪場を奪われる心配はないのですから。。。

と、これでは、まったくもって本末転倒もいいとこですが、駐輪場奪還後、幸いにも雨による電車攻撃が数日続いた幸運も重なり、最近では、このような私の心情を知ってか知らずか、(いや、まったく知らないでしょう。)あれだけ私を苦しめた「あの自転車」は姿を見かけなくなり、私はいつものお気に入りの場所に自転車を停めて、かつての平和な毎日をとりもどしています。

と、落ちの無い「世にも奇妙な物語」のようですが。。。

このように、フリーアドレスとないいながら、いつもは平和な駐輪場も、引越してくる新参者の登場によって秩序が乱され、そこを基点に次から次へとアドレスがずれて行くという負?のスパイラルが生じるということ。これによって私のように過分なストレスを感じる人もいるということです。

何が言いたかったかといいますと、フリーアドレスも効率的かも知れませんが、やっぱり何事も固定アドレス、すなわち自分の居場所が決まっている安心感は大きい。逆に自分の居場所が決まっていない不安感も大きい。ということですかね。

んー私だけでしょうか。

それと、冷静に今回の私を分析してみて「人の一方的な思い込みというのは危険だな」ということですね。(笑)


と、どうでもいいことといいながら真剣に纏めに入ってしまいましたが、これで今週の業務終了としますか。

では、今日も早く帰っていつもの場所に自転車停めよう。(笑)

ばいばいきん。





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相続税からみたお金と不動産の関係。イロハのイ

こんにちは。雨の火曜日みなさん如何お過ごしでしょうか。というか、当然お仕事中ですよね。

さて、本日は不動産の相続税評価額と時価(換金価値)の関係から相続対策の考え方の基本をお話したいと思います。

相続税を算出する際の財産評価にはルールが定められており、現預金はその残高、有価証券などの金融資産はその取引時価で評価します。不動産も本来は時価が望ましいのですが、不動産は個別性が高く、時価の算定は非常に難しいという観点から土地の相続税評価をする際にはに国が定めた1屬△燭蠅硫然覆鯑始に設定し、その値段(これを路線価といいます)を基準にその道路に面した土地の面積を乗じて算出します。(場所によっては固定資産税評価倍率です)ちなみに建物は固定資産税評価額が相続税評価額となります。(建物の固定資産税評価額は実際の建築価格の約5割前後です)

この土地の相続税評価の基礎となる路線価は、「時価より少し安くしてあげよう」という国の親心から、時価の8割水準にしよう、すなわち時価から2割引いてあげようという設定にしています。この国の言うところの時価というのは公示価格と呼ばれるもので、毎年1月1日時点における国の定めた地点の価格です。したがいまして国の言うところの時価である公示価格を100とすると相続税路線価は80という相関関係になります。ちなみに公示価格は全ての土地に付されているわけではありませんが路線価は定められた地域のほぼすべての道路に付されているため、前述の相関関係から路線価を0.8で除した数値、すなわち路線価の1.25倍が公示価格(国のいうところの時価水準)となります。

前段が長くなって申し訳ございません。

この理屈でいきますと1億円の現金で土地を買った場合、その土地の相続税評価額は概ね8000万円となり、現金で持っている場合に比べ、減少した2000万円に相当する相続税が減少することになります。もちろん全ての土地がこのように綺麗な相関関係になっておりませんので場所によって当然効果は変わります。
例えば時価1億円の土地が路線価で計算すると5000万円という場所もあります。この場合、相続税を減少させる効果は更に高くなります。現金で持っているより不動産を購入したほうが相続対策上有利だよ、という理屈の肝はこの部分、現金と不動産との評価方法の違いです。

ポイントは「時価 ≧ 相続税評価額」です。

したがいましてこの相関関係を充たす場合、現金で保有しているより土地を購入するだけで相続税の評価を引き下げる効果があります。なにもアパートを建てる必要もありませんし、ましてや借入金なんて何の意味もありません。(アパートを建築すると更に土地の評価は引き下げられますが、更地に比べ換金価値が変わる事などから敢えて触れません)

*もちろんこの逆もあります。同じ時価1億円の土地でも路線価(相続税評価額)で計算すると1億2000万円の場合、相続税という観点で考えると実際の時価よりも過大評価されてしまうこととなり、相続税負担は多くなってしまいます。


傾向としては地価が高いエリア、都心部であればあるほどこの時価と相続税評価額の乖離が大きく相続税評価引き下げの効果が高いといえます。

しかし、このような土地は購入金額も非常に高くなりますので、相当な金融資産がなければ難しい対策であるというのも現実です。

同じ効果を見込める対策の応用版として分譲マンション等の1室を購入することも有効です。分譲マンションは敷地を所有者全員で共有しているため、土地の持分は非常に少なく、また、建物は固定資産税評価額であるため、殆どのマンションにおいて相続税評価額よりも時価のほうが上回っているのが現状です。
これも土地と同じく都心部であればあるほど、また、単価が高いマンションほど、時価と相続税評価額の乖離が大きくなり、それだけ相続税評価の引き下げ効果は高くなる傾向にあります。(マンションを賃貸すると更に相続税評価は引き下げられます)

以上が相続税という観点でみたお金と不動産の関係の基礎、イロハのイです。

いずれも相続対策のみに重点を置くのではなく、その不動産の将来性、換金性を十分に考慮しなければ本末転倒になってしまいます。まちがっても本来の価値より高く買ってしまうことのないように。

なお、相続対策を検討する場合は評価の引き下げ効果だけではなく、納税をどうするかということを第一に考えなければ税金は減ったけど納めるお金がないということにもなりかねませんので注意が必要です。
また、推定相続人が複数存在する場合、現金とは異なり、不動産を購入することによって分けづらくなりますので、その点の留意も必要ですね。


と、本当はこの話を書くつもりはありませんでしたが、前段の話だけでこれだけの分量になりましたので、私の伝えたい本題は次回にしたいと思います。


では、アメダス。




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セミナー講師「相続メディアサービス」主催

「相続メディアサービス」主催 「税理士向け相続実務セミナー」の講師を務めました。

テーマ:「税理士が知っておきたい!底地・借地権の権利調整実務」



 

「ゆかし」もそうだけど。。。

こんにちは。電車の移動時間にでも暇つぶしにどうぞ。

話題の「ゆかし」もそうですが金融というのは牧場といい共済といい電電といい年金運用といい、どうも胡散臭い話が多すぎますよね。

私の所属する不動産も胡散臭い業界と呼ばれますが、不動産業界は見た目が胡散臭い(笑)だけで、取引そのものは、現物が見えるので、現物の見えない金融より安心かと。というより、専門家(私のような)が関与すれば金融のような大きな事故はないかと思います。まじです。

さて、先日「親を介護施設に入所させるために自宅を売却あるいは賃貸しようか」という相談を受けていました。

不動産の話はさておき、現在の金融資産などの状況を伺ったところ野村證券の預かり資産報告書がありました。「毎月分配金が入るので年金がわりになりますよ」と、とある投資信託を担当者に進められたそうで、 確かに毎月6万円ほど分配され喜んでいるようです。

よくみると現在の基準価格 (時価)は650万円ほど、数年前に預け入れたときは1500万円です。投資信託の名称は、「なんとかアジアハイイールド債」。と、いろいろなアジアの投資信託を束ねたもののようです。

おいおい、ハイイールドって、なけなしの財産を託そうとするご老人に勧める商品じゃないだろう、と一応FPの端くれの私でも理解できます。

たのみますよ天下の野村證券様。

確かに毎月分配ですが、実態は元本の食いつぶし、いやそれ以上に酷いパフォーマンスというか、騙しに近い商品じゃないかと勘ぐりたくなります。結果論ではありますが、現金を取り崩して使っているほうがまだマシだった。いや、今からでも解約して金庫を買って現金を取り崩して生活費に充てたほうがいいんじゃないかとも思えます。(それにしても痛手が大きい)

ま、元本が相当目減りしてるので確かにハイイールドになってますけどね。。。

なにが言いたいかというと、金融商品(特に投資信託など)は紙の上での数字の羅列であり、投資した人たちはそのお金がどこにどうなっているか確認しようが無い、「明細」なんて明るく細かいといっても、極めて不透明であるということ。

しかも複雑に仕組まれており、素人にはなかなか理解できないこと。(現場で販売している人もわかっていません)

複雑な仕組みであるがゆえに 関与している人の数が多いこと、ということはその分だけコストがかかっているということ。しかも優秀な金融マンの世間ずれした人件費なども考えると、利益は出なくて当然と考えてしまいます。年十数%の運用パフォーマンスなんてありえんでしょ。アブラハムさん。
ま、集めたお金に金融の天才達が群がっていろんなコストを搾取するためにわざと複雑にしていると思いますが。

うがった見方をすると、毎月分配しながら巧妙に元本の評価を上げたり下げたりし、最終的には損をする仕組みになっているのではないか、またやろうと思えばそれくらい簡単に出来るのが金融商品だと思います。

事実、運用のリスクは投資家が取り、手数料や運用にかかるコストは機械的に搾取されますからね。下手すると100集めてコストが20くらいで80から運用スタートというイメージなんじゃないかな?

ま、金融の世界は不動産と違って天才が多いですから、その頭脳をちょっと悪いほうに使うと素人をけむにまく仕組みなんて朝飯前。これに比べると不動産の悪い人なんて可愛いもんです。すぐ見抜かれちゃう。(悪い人はもう殆ど見かけませんが、小さな嘘つきはまだいますね)

金融商品は物が見えません。会社なり、人なりを信用するしかない。

不動産は会社も人も信用できなくても実物がある。 (笑)

数年前のファンドバブルの時も「不動産の金融商品化」といって金融の天才達が乗り込んできて、証券会社と組んで上場して倒産して、自分たちは懐温め、一般投資家は紙屑をつかまされ、たくさん食い散らかして、爆竹鳴らしていなくなった。まさにお祭り。

残ったのは、もともとの純な不動産屋と塩漬けになった物件。。。。焼け野原。

不動産は基本的に需給でしょ。金融は補完的役割。

これまで45年しか人生を生きてませんが、信用できる資産はやはり、現金、不動産、金あたりですかね。 (上がる下がるじゃないですよ)

いや、やっぱり信用できる資産は「人」かな。いやいや「ズブン」ですかね。

と、最近感じたところをズラズラっと書きなぐってしまいました。

あ、金融にたずさわる人がすべて駄目といってるわけではありませんよ、念のため。

では、ハブ ア ナイス ウィークエンド。

ばいなら。 




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賃貸経営も潮時を考えて(空室問題を考える)

こんにちは。雨の水曜日、仕事も事務所も静まっています。

さて、本日は賃貸建物の空室問題をどう解決するかについてお話します。

賃貸建物の総数に対する空室率は全国平均約20%、東京都で約15%程度です。これは平均値ですので、満室の物件もあれば半分空いているなんていう物件もあります。

この問題を何とかしようと、空室対策セミナーがあちこちで開催されています。空室対策の主なものは

・広告の仕方を工夫しよう
・リフォームして今流行の間取りに変えよう
・ペットや音楽、外国人、高齢者など門戸を広げよう
・不動産仲介会社にインセンティブを与えよう
・家賃を下げよう、敷金、礼金を無くそう、フリーレントをつけよう

だいたいこのような感じではないでしょうか。いずれにしても絶対数が余っている状況で、オーナーは限られた入居者を奪い合っています。
別の言い方をすれば「うちのアパートは安いし、綺麗だからそっちはやめてこっちにおいでよ」と近くのアパートの入居者をなんとか引き抜こうという引き抜き合戦です。

消耗戦ですね。

前述した方法も決して無駄ではないのでしょうけど、空室が多い(3割以上)物件は基本的にもう既にニーズがないと考えたほうがいいと思います。したがって無駄な努力はせず、売却するなり、もっとニーズのある場所へ買い換えるなり、退去をまって駐車場にするなり、いずれにしてもその場所での賃貸経営をたたむ方向にシフトするのが後ろ向きのようで、実は一番前向きな解決だと思いますね。

そう、ニーズがない。

またまた、このような事を書くと全国のアパートメーカーやリフォーム業者さんに怒られてしまいますが。入居者確保の保証のない過度なリフォームなどもってのほかだと思います。

賃料を下げるのは最後の手段、できない仲介業者の提案だというかたもいますが、私は、最低限のリフォームに止め、これまでの賃料の半額でも入居者が確保できれば御の字だとおもいます。

これからはもっともっと賃貸住宅の空室問題が顕著になってきます。

空室を埋める努力より賃貸経営をたたむ努力をする時代がきていますね。

私もそのようなアドバイスが多くなってきています。
無責任というより、現実的な方向性を示すということですかね。

「空室を埋めます!」と期待を持たせて埋められないほうが無責任ですからね。

あ、全部が全部たためばいいという話ではないですよ。念のため。

でも、これから賃貸建物の新築は相当考えたほうがいいとおもいますね。

こんなことばかり書いて、自分も会社たたむことにならないようにしないと。

ではでは。



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研修会講師「日本相続コンサルティング協会」主催

一般社団法人「日本相続コンサルティング協会」主催「相続カウンセラー養成講座」の講師を務めました。

テーマ:「遺産分割」 



 
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