問題解決型不動産コンサルタント 伊藤英昭の事件簿|キャリア20年の独立系「問題解決型」不動産コンサルタントが仕事を通じて日々思うこと、感じた事を綴ります。

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2013年01月

「住宅ローン減税」も、いいけれど。。(税制改正大綱発表)

こんにちは。昨日、自民党より平成25年度「税制改正大綱」が発表されました。

私が関係する不動産分野では、事前の情報どおり、相続税、所得税増税など富裕層増税の一方、消費税増税の影響を大きく受ける住宅について、増税後も住宅投資を促すために「住宅ローン減税」を拡充するといった内容です。

「住宅ローン減税」は遡ること平成9年の消費税増税時の経済対策として時限的に設けられましたが、その後も景気が回復せず、控除額を上げたり下げたり姿形を少しずつ変えながら今日まで至っております。少なからず低金利政策との併せ技で住宅投資の後押しをしてきたのは事実だと思います。

ちなみに今回は最大年間40万円、10年間で400万円、(一定の住宅は500万円)過去最大規模と書いてましたが、かつては最高587.5万円のときもありましたね。ま、余計な話ですが。

住宅ローン控除とは住宅をローンで購入した場合、その年末の借入金の残高に応じて(借入金残高の1%)所得税(一部住民税)を還してくれるというたいへん太っ腹な制度です。

今回の税制改正大綱では住宅ローン控除の恩恵が少ない、すなわち税金を沢山納めていないため、戻ってくる税金が少なく、あまり制度の恩恵が受けられない低所得層の人には現金給付をすることも検討しているとのこと。また、現金で一定の住宅を購入した人にも減税をする方向で調整しているようです。

とにかく家を買わせるため何でもありの大盤振る舞いです。それはそれとして悪くはないと思うのですが、なんとも不公平だと思うのは、賃貸住宅に居住している人の恩恵は過去も現在もなにもないということです。住宅購入が景気に大きく影響するのはよくわかりますが、人口減少トレンドが今後続くなか、住宅業界も先細りなのは目に見えていますし、住宅購入者を後押しするということは賃貸住宅マーケットから少なからずパイを奪っているわけで、、、、、と、これは本論ではないので置いときまして。。。

明らかに「税による住居差別」のような気がします。(という私が賃貸住宅なものですから少し声も大きくなります)

住宅ローンも賃貸住宅の賃料も同じ住宅コストです。例えば賃貸住宅居住者には賃料の一定額を生命保険料や医療費などのように所得から控除するような制度も検討して欲しいものです。(低所得層に配慮するというのであればなおさらです)

会社経営者の場合、自分の自宅を法人契約により賃借することによって、賃料は会社の経費になり結果的に税の恩恵を受けることは可能です。(全額ではなく一定額です。実は私もそうしています)
しかしサラリーマンの場合は税金を支払った手取りの中から賃料を支払いますので、賃料は何の経費にもなりません。これは不公平ですね。


ちなみに企業の中には前述の点に着目し、従業員の借りる賃貸住宅を法人契約し、従業員の給与から賃料相当額を差引いた額を給与として支給している会社もあります。これは前述したようにサラリーマンには何の経費にもならない家賃を会社が直接負担することにより会社の経費とし、社員は支給額が少なくなりますが、これまで税引き後の手取りで支払っていた賃料相当額に対応する税金分は得をしますので結果、実質手取りが多くなるという仕組みです。結果的に会社を通すことによって家賃を経費化していることになります。

会社の福利厚生としては住宅手当は支給しなくとも社員の税負担に考慮した良い制度だと思います。


以上のことからも税金による住居差別をなくするような改正も今後お願いしたいものです。

お願いしますね。安倍晋三さま

賃貸住宅居住者を代表して。 

伊藤英昭 拝

*賃貸住宅居住者を代表して立候補しますかね。「賃貸党」略して「ちんとう」






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「共益費」という曖昧な費用

こんにちは。珍しく、あまり間をあけずに更新です。
ブログって書き始めると沢山書くことが思い浮かび、書かなくなると、乗らなくなって駐輪場に放置したままの自転車のように見にいくのも怖くなる。というツールですね。

さて、私は現在、ビル保有会社数社のアドバイザー(顧問)を務めております。いずれも都内有数の一等地で、それなりに規模もありますが、築年数も古く、権利関係も複雑なため、将来を見据えた資産の維持、保全のための助言および次世代へ円滑に承継するための助言を行っております。

助言するためには、当然、当方においても、ビルの現状やテナントの賃貸状況について全てを把握しております。その中で気になるのはやはり賃料収入ですが、賃料より気になるのが「共益費」です。 
昨今の借り手市場を反映してか、賃料単価も共益費単価もテナントごとにまちまちというケースが多くなっております。中には同じビルでありながら共益費ゼロというテナントも存在します。これは私のクライアントに限った事ではなく、中小のビルでは最近よく見受けられる現象です。

テナントが支払う「賃料」は、その空間を利用する直接の対価、いわゆる利用料ですが「共益費」とはどのような目的で授受されるのでしょうか。
「共益費」とはそもそも建物の共用部分を維持管理するための実費という性格です。例えば共用部分の清掃費、水道、光熱費などがこれに該当します。

ビルオーナーはテナントから収受した賃料と共益費の合計額から前述した共用部分の水道光熱費などビルを維持するための管理費用を支払います。これは共益費を受領していようといまいと関係ありません。要するに共益費とはオーナーにとっては賃料の一部、テナントにとっても賃料の一部であり、それを賃料と共益費に分けることの意味がほとんどないのが実態です。

共益費が維持管理の実費であるならば、前述したように月々、あるいは半年や一年に管理費明細を明らかにしてテナントから実費のみを請求するのがあるべき姿だとおもいますし、仮に暫定的に共益費を徴収したとしても一年に一度、実費との差額を精算するということが本来の共益費の姿だと思います。が、現実は共益費をそのように開示して精算することはありませんし、これからも事務の煩雑さゆえに行われることはほとんどないでしょう。

要するに何がいいたいかといいますと、共益費のように意味や目的が曖昧なものは今後テナントから徴収しないほうがいいのではないかということです。すべて賃料に含めることがオーナー、テナント双方にとって明瞭で、余計な疑義を生まないことになります。

昨今話題になった更新料の有効、無効の問題についても、本質は「意味不明」「説明不能」なお金であることが問題の発端なのであり、共益費もこれと同じ道をたどるのではないかという危惧が少しだけあります。

昨今の長期経済低迷により、ビルテナントもコストには非常にシビアです。オーナーとしては共益費などのような曖昧な費用の徴収は今後あらため、すべて賃料に含めて募集したほうがよい。要するにテナントから無用な突っ込みを入れられないための運営が大事である。場合によっては実費以外は還してくれということにもなりかねません。(契約書に共益費は返還しない金銭である旨明記するのもひとつですが)

と、私はビルオーナーにアドバイスしております。

念のため申し上げますが、私は共益費を否定しているわけでもありません。何事も「突っ込みどころ満載」だと突っ込まれたほうは余計な時間とエネルギーを割かなければいけませんからね。

ま、「過払い金バブル」の次は「更新料返還バブル」と息巻いていたのに最高裁判例によって当てがはずれた節操のない法律家が次は「共益費返還」だ!なんて考えているかもしれません。

という私自身、突っ込みどころ満載ですが、突っ込まれないうちに今日は早めに帰りますかね。


アディオス。





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借地上の建物の建替えと土地の固定資産税

こんにちは、なんとか新年一つ目のブログを更新しようとしています。
自分でいうのもなんですが、一生懸命書くタイプなので、ブログの更新はホント、エネルギーいるんですよね。(笑)

さて、今回は借地上の建物の建替えと土地の固定資産税について最近関与した事例から大事だと思ったことをひとつ。不動産コンサルをしている人は参考になるとおもいますので我慢して読んでみてください。

借地の場合、借地人より地代を徴収し、土地の固定資産税は地主が支払います。 地代の相場は概ね固定資産税額の3倍から5倍程度です。貸している土地の固定資産税と地代の差額が地主の純利益となります。

固定資産税は土地の利用用途によって軽減される場合があります。具体的には住宅用地の場合200屬泙任良分は事業用地や更地などの非住宅用地の1/6に軽減されます。非常に大きな軽減です。逆に駐車場や更地、またビルなどの事業用地の場合は住宅用地の6倍固定資産税が課されることになります。
(なお、東京都の場合は非住宅用地であっても200屬泙任両規模な土地は税額の2割を減額するという、小規模非住宅用地の特例というものがあります)

借地の場合、その土地を利用しているのは第三者ですので第三者が住宅用地として利用しているか否かによって地主が負担する固定資産税額が大きく変わります。当然、固定資産税に連動して地代を設定しますので、住宅用地として利用している借地と非住宅用地として利用している借地では地代単価は大きく異なります。

固定資産税を課税するにあたり、土地の利用用途がどうなっているかの判定はその年の1月1日です。したがって1月1日時点で住宅用地か非住宅用地かによってその年の固定資産税を判定いたします。

では1月1日時点で建物(住宅)を建築中の場合の扱いはどうなるのでしょうか。

原則は建物(住宅)が建っておりませんので非住宅用地扱いとなり、高い固定資産税を支払わなければいけません。しかし建築中であっても一定の要件を充たすことによって住宅用地扱いとなり軽減措置を受けることが可能となります。

要件は細々とありますが、大事な用件に「前年の1月1日時点の住宅の所有者(またはその親族)が年を跨いで建替えている場合」というのがあります。要するに住宅地としての継続利用をする場合は、たまたま建替えの時期が1月1日を挟んだとしても、それは引き続き軽減措置を適用してあげようという親心です。(当然だと思いますが、課税する側はそういう認識です)

逆に前年の1月1日の建物(住宅)所有者と今年の1月1日を跨いで建替えている者が異なった場合、すなわち売買等が行われた場合、この住宅用地の特例は適用されません。要するにそもそも建物は必要なかったのであり、更地を買って建物を建築するのと同義であるということだと思います。理屈としてはよくわかります。

本題の借地の場合、借地権の譲渡がなされ、昨年の1月1日時点の建物所有者とは異なる新たな借地人が1月1日をまたいで建物を建替えする場合は、この要件に該当しませんので住宅用地の特例の適用がなされません。

したがって、地主はこの年に限り、非住宅用地として高い固定資産税を支払わなければならなくなってしまいます。なんとも腑に落ちない制度ですがこれが現実です。

したがって、建物の建て替えを前提とした借地権の譲渡の承諾をする場合で、且つ、その建物の建築時期が1月1日を跨ぐ場合は、翌年の固定資産税が増額することを前提に、借地人から承諾料を徴収する必要がでてきます。建替え年のみですので、地代に反映させるということは現実的ではありません。

以上、結論は最後の3行ですが、われわれコンサルタントはそこまで考慮して地主にアドバイスする必要があると思います。


んー久しぶりに書きましたが殴り書きのようになってしまいました。主旨と気持ちは伝わっていると思いますので、おかしな表現がありましたら適宜修正したいと思います。

今日はブログの更新でエネルギーをつかったのでもう帰ります。


ということで今年もよろしくおねがいします。

ばいなら。






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今年もよろしくおねがいします。

おけましておめでとうございます。今年もよろしくおねがいします。

昨年ブログをリニューアルしてから当初は記事の更新をがんばっていましたが、予想どおり年末にかけて失速してしまいました。(笑)

ことしは、もう少し肩から力を抜いて淡々とブログ更新しようと思います。

ブログを開始して8年、今年の10月には独立して10年目を迎えます。今日、ご飯が食べられるのも皆様のお陰です。

少しでもお役に立ってウィットのきいた記事を書きたいと思っておりますので数少ない、伊藤英昭ブログファンのみなさま。今年もお気楽にお付き合いくださいませ。

*今日更新できてホッとしています。ほったらかしのブログって、駐輪場に何ヶ月もほったらかしの自転車のように怖くて見れませんね。



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