Irritable days

過敏な腸との戦いの日々

アステラスCM

cm_onアステラス製薬のMRさんからは聞いていたが、いよいよIBSの啓蒙CMが始まった。通勤途中や会議でお腹が痛くなる男性を女神が救ってくれる、という内容。はたしてイリボーはIBS患者の女神となり得るのか。今のところ、自分にとってイリボーは手放せない存在になっている。ストレスがかかるのは週の初めなので、月曜から木曜は朝のイリボーが欠かせない。それでも完全に下痢を抑えることはできないので、そんな時はロぺミンを併用している。
今月からイリボーの長期処方も可能になった。あと残された問題は女性への保険適応取得だ。

イリボー恐るべし

7f69f578.jpg10月にアステラス製薬から発売されたイリボー。元は抗癌剤の副作用である吐気を抑える薬なのだが、類薬がアメリカでIBSに使用されており、その登場が待たれていた。日本での臨床試験には6年を要したという。他メーカーからの発売は当面なく、しばらくは本剤だけ。イリボーはセロトニン受容体、中でもIBSの病態に深く関与している5-HT3受容体を特異的に阻害する全く新しいタイプの薬である。残念なことに今回の承認は男性の下痢型IBSのみで、女性には処方できない。これは女性の臨床試験参加者が少なく、プラセボとの効果でも有意差が出なかったためだ。効果そのものは男性と同じで女性にも効くはずなので、早い承認が待たれるところだ。女性が使用する場合は全くの自費診療扱いとなる。
 発売後、早速自分でも試してみた。効果は数時間で表れ、お腹が静まり返ったように落ち着いている。こんな感覚は今まで無かった。数日飲んでみたらむしろ便秘になってしまった。患者さんにも2人ほど処方したところ、2人とも効果ありという。1錠5μgで1日1回。最高2錠まで処方可能だが、便秘し始めたら減量または休薬した方が良いだろう。これでロペミンを飲む回数が減るのは確実である。長期の効果については追って報告したい。

にんにくアレルギーではない!?

日本に帰ってからはや5ヶ月が経過した。
毎日6時には家に帰って子供と散歩していたのが夢のようだ。
週末も仕事が入り、顔をあわせるのは朝食の数分だけとなってしまった。
さて、お腹の方は下痢より便秘の方が多くなっており、明らかに便通の状態が違ってきた。環境の変化が大きく作用しているのは間違いない。
帰国して是非調べようと思っていたにんにくと乳製品のアレルギー検査。
結果は両方とも陰性。でもにんにくを食べた後は大抵ゆるくなってしまう。
アレルギーより食物中の成分、アリシンに原因がありそうである。
IBSの原因は一筋縄ではいかないようだ。
今秋には某国内製薬メーカーから新薬が発売されるようで、大いに期待している。


IBS=食物アレルギー?

950c6b68.jpgシアトルにIBS Treatment centerなるものがある。
解説者のドクターは自分もIBSであったという境遇が似た内科医。
さっそくこの先生が書いた本を入手して、読み始めたところである。
内容の要点は、IBSは食事アレルギーによるもので、その原因食材を食べなければ下痢しない、というもの。
アレルギーかどうかは100点以上の食品に対する血中IgEとIgGの測定で判断している。
完治した体験談も載っている。
この説でIBSが治るならすごいことだが、先生の科学論文は残念ながら見つけることが出来なかった。
自分の場合はニンニクが明らかにダメなので、帰国したら早速血液検査をしてみるつもりだ。他に原因食材が見つかり、それを食べないことで下痢が治るのか。
こういった期待は今まで散々してきて、そのつど裏切られてきただけに、今回も慎重に見極めたい。


本から学ぶこと

最近、月二回程度だが、腹痛を伴う水様の下痢をするようになった。そうなるとトイレから数時間は出られない。以前は腹痛の無い軟便を繰り返すパターンだったので症状が変わってきたようだ。どうやら油分を多く摂取するといけないらしい。さて、日本を離れ3ヶ月。そろそろ日本語が恋しくなっていたところ、日本の文庫本を大量に手に入れることができた。帰国する友人から貰い受けたもので現在、むさぼるように読んでいる。その中で印象的なものがいくつかあったのでここで紹介したい。まずは浅田次郎の「天国までの百マイル」から”世の中に、初めから与えられている結果などない”の一文。これは主人公が苦労の末たどり着いた病院で良医と出会って思った内容。物事は全て本人の努力や周りの人の協力の結果であるということなのだが、IBSを治すにももっと努力が必要だと思い知った次第である。次は遠藤周作の「落第坊主の履歴書」から”眼にみえぬ動きーそれを神といってもいい。なぜなら神とは普通に言われているように存在というよりはむしろその働きを我々に感じさせるものだからだ”。作者はクリスチャンとして有名で神を題材にした作品を多く生み出しているが、晩年、人生には自分以外の他の何者かの「働き」を意識していたようだ。では、自分がIBSで苦しんでいるのは何か他のものの働きによるのだろうか、と考えてしまった。その答えがあるとしたら是非とも知りたいものである。IBSはストレスをいかにコントロールできるかにかかっているので、このような本の中から自分の思考回路を修正するきっかけを日夜探しているが、考えれば考えるほど思考が強固になり抜け出せなくなるジレンマに陥ってしまう。これこそがこの病気を難治たらしめている本質であろう。
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