2009年12月

2009年12月31日

こんにちは、日本の皆様。僕は、昨夜カルカッタに戻ってきました。今年も残すところあと一日。皆さんは、いかがお過ごしでしょうか?

今年の出来事を振り返りながらこの日記を書いてます。

音楽的にも少しずつ成長していることを感じることができ、音楽を通して素敵な出会いにも恵まれた。

今年は、インドでコンサートを数本やらせてもらえすごくいい経験になりました。反省と課題は、どのコンサートにもつきものですが、インド音楽が生まれたインドの耳の肥えた聴衆の前で演奏できることは、すごく誇りに思うと同時にすごく責任があることなのでもっといい音楽が奏でられるようになりたいと思いました。

それには、もっと練習して、いい音楽を聴いていい人生送りたいと思います。インドのコンサートを通して演奏家とのいい出会いにも恵まれました。

今年の一番の成長は、外国人扱いされなくなったこと。簡潔に言えば、インド人の生活の中に自然にとけこめられようになったこと。外国人旅行者は、インド人は、お金に汚いと思っている人がいて残念な気持ちになる。

インド人の生活は、家族愛と助け合い精神に溢れているのです。ここで生活することは、日本人としての仕草や曖昧な態度をかなぐり捨てて、インド人的な仕草とはっきりした態度にシフトチェンジするのです。

現地の言葉を覚えることは、コミュニケーションにおいて前提ですが、現地の人のメンタリティを理解することがもっと大切なことだと思います。

僕にとって言葉やメンタリティを理解することは、現地の人や文化に対する尊敬の気持ちだと思います。インド人の生活の中に入り込めたら外国人扱いされず、お金を超えた関係が作れるのです。今年は、奢ってもらえることのほうが多くなりました(笑)。

音楽は、僕にとって本当に特別なもの。音に人生を捧げること。それは音の祈り。日々の鍛錬の中にいつも新しい発見があります。繊細な音の動きを聴き分けられ、それを表現できるようになること。小さな世界の美しさが見えること、イコール目の前に移る大きな世界がより輝いてみえるようになると信じてます。

今年やり残したことは、もうないはず!

今年コンサートを企画していただいた皆さん、会場に足を運んくださいました皆さん本当にありがとうございました。

感謝の気持ちを大切に、今年の課題と宿題を抱えて来年もっと演奏ができるように日々、頑張っていこうと思います。

皆さんも素敵な大晦日を。 岩井英幸

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2009年12月28日

こんばんは日本の皆さん。僕は、一昨日のコンサートも無事に終わりホッと一息。カルカッタからローカル電車に3時間ガタガタ揺られシャンティ二ケタンという街に来ています。

シャンティ二ケタンは、平和の園という意味です。電車から見える田舎の風景は、いつ見ても落ち着いた気持ちにさせてくれます。

シャンティ二ケタンは、僕の敬愛する詩人ラビンドラナート タゴールの設立した国際大学があります。今日は、大学構内を観光してきました。構内には、タゴールさんの住んでいた家もありました。あいにく休日で中に入れなかったのは残念でしたが。

シャンティ二ケタンは、偉大な音楽家や芸術家を輩出し続けるアーティスティックな街です。街の家の土壁に描かれた孔雀や神様の絵がとても可愛い。

明日は、タブラー奏者ギャーンの故郷DURGAPURへ再び彼の親戚、友人を訪ねに行きます。またまた。ひで

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2009年12月24日

こんにちは、皆さん。皆さんいかがお過ごしでしょうか?

僕は、元気にしてます。日本からシタール奏者のAMIT ROYさんが、お弟子さん5人を引き連れて里帰り。インド音楽大好きの日本人がどって増えて賑やかになってきました。

僕らの26日のコンサートまであと二日と佳境に入りました。なんとか30分の演奏時間の自分の演奏パートは、暗譜できました(ホッ)。

覚えた後は、一つ一つの音を滑らかに繋いでいく練習。ラーガによりフィーリングが違うから時に優しく、時に激しく。音質やアクセントの付け方を試行錯誤で繰り返す。微妙なニュアンスの違いを聴き比べる。ROLANDのEDI OLLを巻き戻しボタンを押す。何回も繰り返して聴く。

今弾けないフレーズも100回くらい繰り返して弾いていたら、たまに少し素敵な音が出るようになる。そして少しずつきれいな音が出れように繰り返すだけ。

悩んでいる時間があるなら、とにかく弾けばいいだけ。人の演奏を聴いりしても参考にはなるけど、楽器が上手くなるわけではないから余計なことは考えず音を感じて弾きまくるだけだと思う。何かに縋っても誰も助けてくれるわけでもない。だから自分でやるだけ。

像の中に神は神は宿らないと思う。その行為にこそ神様が宿ると思う。NIKILEさんの音やMILESの音には、神様が降りてきてる。

もりもりご飯食べて、もりもり練習して、いい音楽聴いて、友達と冗談を交わしゲラゲラ笑う。そして夜には、クタクタになってぐっすり眠るだけ。そんな素晴らしい毎日。明後日のコンサートが楽しみ。皆さんも素敵な日々を。

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2009年12月17日

こんにちは、日本の皆さん。12月半ばというのにコルカタは、ポカポカ暖かい日差しで過ごしやすい日々です。日本のコタツにミカンもいい感じでしょうね。

昨日は、師匠の家に行きました。インドの師匠との子弟関係。弟子は、先生の身の回りのお世話をします。音楽のレッスンの時間だけじゃなくて身の回りの世話をしたりして師匠と触れ合う時間の中に音楽的な美しいメッセージがあるのです。背中を見て学ぶ。ちょっとした仕草や言葉の選び方や話し言葉のトーンの中に人間の品格が現れるものです。

昨日は、今回のコンサートのチケット800枚の封筒詰め。今回のコンサートは、師匠の50歳誕生ANNIVERSARRYなので僕ら弟子が自主企画したもの。1000枚のチケットを招待チケット、一般発売用チケットと選別し封筒詰め。弟子がわいわい集まりの共同作業。

その後コルカタの音楽学校SRAへ師匠の手紙を届ける役目を担い伝書鳩になりました。SRAに入ると、ALI AKBAR KHAN氏のパネルが飾られ通路を通り事務所へ。現在も著名な演奏家が教壇をとるSRAの雰囲気は、すごくよい。

お金や時間で区切る関係も必要だと思う。友人や子弟関係にそういう関係は、僕は好きじゃない。物質的なものを超えて、そこに在るのは、お互いの愛情だけだと思う。厳しさの中に本当の愛情がある。

師匠との関係だけでなくインド人の古きよき伝統が、僕の友人にもいえること。友人関係の中にこれっぽっちの損得感情もなく、これでもかというくらいの愛情を感じる。だからそれに応えられるような愛情を培いたいと思う。

さてさて。練習しよっと。皆さんも素敵な日々を。ひで。

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2009年12月15日

ナマステ日本の皆さん。皆さんお元気ですか?

僕は、風邪もよくなり元気にしてます。コンサートまで2週間なので追込みにかかりいい集中力で音楽に向かえています。昨日は、コンサート出演者の弟子40人以上が集まり集合写真撮影会でした。お喋り好きなベンガル人が大人数になると全体がまとまるまですごく時間がかかる(苦笑)。今回は、師匠の上級者の弟子と一緒に練習をしたりしてて交遊関係も深まりいい感じです。

先日は、バラナシの友人をカルカッタ観光に連れていきました。周りからみたら日本人の僕がインド人を案内するのは、なんとも不思議な光景でしょうね(笑)。

たまにガイドや旅行コーディネイトの仕事を引き受けインドを案内したりすることもあります。東京に住みながら東京TOWERの展望台に登ったり、浅草に雷門を見にいかないのと同じく、長年インドに住んでいると自分から自ら観光地に出向くことはめったにないから友人が訪れた時や仕事関係でたまに訪れるのは新鮮でいいものですね。

勉強し始めたばかりのベンガル語を操るには、まだ時間がかかると思うけど、習い初めは、上達が目に見えて感じれるから楽しい。バラナシの生活を通して学んだことは、現地の言葉をある程度操れることでインド人の生活の深いところまで入っていけるということ。その土地の人々の生活習慣を知ることは音楽にとってとても大切なことだと思ってます。

今、滞在してる家のお母さんブルディの作るベンガル料理は、すごく美味しい。バリエーションが豊富で毎日食べていても飽きない。先日は、魚の頭のカレーやバナナの花のカレーとか僕が今まで食べたことがなかった料理が出てきて新鮮。ブルディは、音楽や料理を愛する心が美しい人。澄切った水のような目の奥には、心の奥の美しさ美しさ醜さを見透かしている。そしてお茶目で可愛いお母さん。

皆さんも素敵な日々を。ひで。

ひでシタールhidesitar at 00:11コメント(2)日々のできごと… 

2009年12月12日

NAMASTE皆さん。いかがお過ごしでしょうか?

バラナシから声楽家の友人が、友人のシタールの奏者ASIMさんの家に滞在しているので昨日、今日と彼の家にお邪魔しました。ASIMさんは、演奏も人柄も本当に素敵な人。

今夜は、ASIMさんのコンサートが近所のJODHPUR UNIVERSITYであったので聴きにいってきました。夕暮れのRAGA MARWAを演奏されていて素敵でした。

月末のコンサートに向けて20日にリハーサルがあるのでそれまで自分のパートをきれいに弾けるように日々練習してます。

今回のコンサートではRAGA KALASHRIベースのCOMPOSITIONを演奏します。ターラはDEEP CHANDHIの14BEATS。

KALASHRIにティスラジャーティやラヤカリが含まれたコンポジション。

KALASHRIから12BEATSにラヤが変わりRAGA MALAに突入。HANSWADHANI、DURGA、MEGH、MADHUVANTI、KAFIと次々とコンポジションを変えてNOTEを動かしていく。

KAFIでシュッダGをちら見させてKALASHIRIに戻る。TIHAIで決めてジャーラに突入してティハイで決めて終わる。

明日は、月末のコンサートで配るパンフレットの写真撮影です。コンサートまであと2週間頑張ります。

またまた。皆さんも素敵な毎日を。ひで

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2009年12月11日

こんにちは、日本の皆様。

先日、バラナシで好きな声楽家DEVASISEYさんのコンサートを聴きに行きました。その時に演奏の録音の許可をDEVASISさんに頼んだら、僕にも1枚CDにして欲しいと頼まれていた。バラナシでは忙しくて渡す機会がなくカルカッタに来てしまった。

一昨日の朝、彼からいただいた名刺を眺めながら、どのように渡そうか考えていた。

その夜、近所で小さなコンサートが催されたので聴きに行ってみると、ステージで彼のお弟子さんのRAGINIとPRITAKが歌っていたのでびっくり。

彼らとは、顔見知り程度だったけど、コンサート情報も知らずに僕がここに聴きにきてることに彼らもびっくりしていた。

渡すいい機会ができたなあ。

イメージしたことが、時間と距離を超えて降りてくる瞬間は、いつも奇跡だと思う。

カルカッタには、初めて演奏に来たというので昨日は、同伴で来ているRAGINIのお父さん、PRATIKのお母さんを連れてカルカッタを案内してきました。

カルカッタのカーリー神が祀られるカーリー寺院は、HINDU教の彼らには特別な場所なので最初に御参りに行きました。

地下鉄に乗ったことがないというので地下鉄観光。初めての経験なので改札を通るのも戸惑ったりして初々しくて可愛い。

お昼ご飯に行きつけの南インド料理屋でご飯を食べ、マーケットでお買い物。

インドも日本も買い物好きは、女性の方でPRATIKのお母さん、RAGINIがマーケットでお店の親父の言い値を値切り倒す。2時間以上も買い物を楽しんでいた。

一方、PRATIK、RAGINIのお父さん、そして僕は、彼女らの荷物持ちと待たされる時間の長さにしびれを切らし心底くたびれたのでした(苦笑)。

何はともあれ彼らがカルカッタをすごく楽しんでもらえてよかったです。

今から兄弟弟子が遊びに来るので一緒にシタール弾きます。今日も素敵な一日を。ひで

ひでシタールhidesitar at 14:57コメント(2)日々のできごと… 

2009年12月07日

ナマステ皆さん。いかがお過ごしでしょうか?カルカッタは、季節の変わり目で冬に少しずつ移行していっています。

インドに来て早二カ月。この二カ月のうちに冬への季節の変わり目を三回迎えます。

最初は、ラダック。雪が積もってあまりの寒さに驚きました。二度目は、バラナシでそして今回、カルカッタで。同じ国なのにインドの広さを感じます。

季節の変わり目は、日夜で寒暖の差が激しいので風邪をこじらす人が続出します。僕も昨夜から風邪っぽいので今日は、部屋でゆっくりしていました。

今日は、蚊について書いてみようと思います。インドの蚊は、日本のよりも大きいが、動きがとろいのです。仕留めるのは容易いが、毎晩、十数匹の蚊を相手にするのは、簡単なことではない。

インドの酷暑季4、5月は、蚊も生きれないほどのうだるような暑さ。内陸部は、時に気温50度を上回る日もあります。

蚊が多い季節といえば冬が比較的、大量発生します。なのでインドでは、蚊屋がマストアイテムなのです!

蚊取線香もあります。蚊も殺しますが、僕は、蚊取線香を炊く度に頭痛がするので明らかに人体にもよくないことでしょう(苦笑)。

夜中にトイレに行く時、蚊屋から出る時が肝心なのです。もし少しでも隙間を作ってしまった時は、その小さな隙間から蚊が侵入して夜中、蚊と戦うはめになってしまいます(苦笑)。なので蚊屋は、しっかり閉めるように心がけています。

あとインドの蚊は、タイパンツの上からも容赦なく刺してくるから驚きです。今日も外でお茶を飲んでいたら服の上から刺され痛かったです。

そんな蚊と格闘するカルカッタ生活を僕は結構楽しんでます。またまた。ひで

ひでシタールhidesitar at 23:24コメント(0)日々のできごと… 

2009年12月06日

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一昨日の夜、隣の家に夜中の3時に泥棒が入った。近隣の人は、皆起きて大騒ぎだったそうだ。大騒ぎの中に何も気付かず朝までぐっすり寝ていた僕は、脳天気だ(苦笑)。でも自分の部屋に入られたら暢気なことも言ってられない。

家主は、{インドの窓には、泥棒が入らないように鉄格子が付いている。泥棒は、ノコギリで鉄格子を切り裂き侵入してくるから寝る時は、いつも窓を閉めろ}と言っていた。僕は、冗談半分に聞いていたけど。。。

一昨日、鉄格子を切り裂き夜の盗賊は、携帯電話2つとスナック菓子の入ったバックを盗み去っていったそうだ。

よほど腹が空いていたのか(苦笑)。命や大金を盗まれなかったのは、不幸中の幸いだ。

戸締まり本当に気をつけなきゃなあ。またまた。ひで

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2009年12月05日

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こんばんは、皆様。カルカッタは、コンサートシーズン真っ盛り。昨日は、バンスリ奏者HARIジー、声楽家RASHID KHANのコンサートを聴きにいきました。

明日は、タブラーのマエストロZAKIR HUSSAINがマンドリン奏者U SHRINIVASとカンジーラ奏者SEVAGANESH、声楽家SHANKAR MAHADEVAMと豪華スターを引き連れてのパフォーマンスを聴きに行きます。好きな人にとっては、鼻血が出るほどの豪華な共演。

カルカッタは、芸術の街。素晴らしいコンサートが、12月から2月くらいまで毎晩のように聴けるのが贅沢である。同じ日に3つコンサートが重なりどれに行こうかと贅沢な悩みが生まれます(笑)。いい演奏を聴くとしばらくは、その時流れていたメロディが頭の中でループしてて、その余韻を味わいます。

インドの生活は、自己主張の塊のインド人友人に囲まれ、本当に自分の意思をはっきり伝えることが必要。みんな言いたいこと言いまくるからすっきりしてて気持ちがいい(笑)。気分屋さんや人の話を聞いてない自己主張の塊みたいな人がいるから、そんな人にも諦めずに自分の話に持っていく強引さも時に必要(笑)。

僕は、今、シタール職人の親戚の家にホームステイしてますが、食事がいつも豪華。毎食3種類以上の美味しいベンガル料理にお腹を満たし今日も練習とコンサート鑑賞に明け暮れるのです。

本日の写真は、先日バラナシのガンジス川沿いで催されたコンサートの模様。

皆さんも素敵な日々を。ひで


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Profile

ひでシタール

 2000年インド放浪の時にシタールに出会う。2002年よりインド国立BANARASI HINDU大学音楽学部SITAR学科、HINDU語学科へ留学。現在にいたるまで一年の半年をカルカッタでシタールの巨匠KUSHAL DASに師事。故郷熊本を拠点に日本全国幅広く演奏活動を行っている。
 演奏依頼は、higomokkosu52@hotmail.comまでお問い合わせください。
  自然の中にいるのが大好きです。あと故郷・熊本が好きです。 最近凝っていること:CAFE巡り。神社、お寺参り。温泉三昧。
好きな食べ物:ラーメン、サーモンの刺身

コンサート情報
★今後のコンサート情報 10月7日@BEARS CAFE

時間:19:00OPEN 19:30START
料金:2000円+order
ご予約、お問い合わせ:0966-22-1712(BAERS CAFE)
住所:熊本県 人吉市大工町46-1

LIVE
SHIVGIRI SESSION BAND
岩井英幸



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