2015年に六花ましろという踊り子のステージを見て、ストリップ(というか、まっしー)に興味を持った僕は、そこそこの熱心さで彼女のステージを追っていた。その年は、劇場に24回足を運んだ。
 
そして、2016年。1月3日の渋谷道頓堀劇場で、匠悠那の三番叟でスト初めをした僕は、1頭楽日の大和ミュージック劇場で、石原さゆみ北川れんのステージを見て、いよいよストリップ熱に火が点いてしまった。

5頭渋谷道劇の匠悠那引退興行は、彼女のステージを3日8回見て、ラスト・ステージにも立ち会った。以来、六花ましろ、北川れん、石原さゆみのステージはコンスタントに見て、遠征こそしないものの関東の劇場なら足を運ぶようになった。2016年に訪れた劇場は、渋谷道頓堀劇場、DX歌舞伎町、TSミュージック、新宿ニューアート、池袋ミカド劇場、シアター上野、大和ミュージック劇場、川崎ロック座、ライブシアター栗橋。
僕の家から一番遠いのは栗橋で、片道2時間半の行程である。

劇場に足を運べば運ぶほど気になる踊り子は増えていくし、ひたむきに踊る彼女たちの姿、光り輝く汗、美しい肢体にどんどん魅了されていった。
ある種、身も蓋もないくらいにさらけ出される踊り子たちの生き様を目の当たりにしていると、一回一回のステージに立ち会うことがとても特別なことのように思えてくる。
まさしく、一期一会の肉体表現である。

それはそれとして、僕はピンク映画にどっぷり浸かっていた時もファン界隈等のいささかしち面倒臭くクローズドな雰囲気に閉口したけど、ストリップはストリップでまた違った閉鎖性のようなものがあって結構疲れる。
人のこと言えた義理じゃないけど、熱烈なファンは手の届きそうなところで踊る(でも、言うまでもなく手は届かない)踊り子を追いかけることに血道をあげている。
それは、言ってみれば「地下アイドル」や「会いに行けるアイドル」のアダルト版みたいな感じで、ステージよりそれ以外のサムシングを求めるといった間違った(あるいは、はた迷惑な)方向に心血注いじゃうコアなファンもいるんだろうなと推測する。
僕はストリップを芸事として見ているから、踊り子の個人的な部分に興味が向くことはほとんどない。その人の考え方やステージへの向き合い方には関心があるけど、それ以外のプライベートなあれこれなんて面倒なだけだ。友達になりたい訳じゃないのだから。
そのあたりのスタンスは、ピンク映画に深くコミットして知り合いの女優が増えていった時とまったく変わらない。 シンプルに言って、自分の心を揺さぶってくれるような素晴らしいパフォーマンスと出会いたいだけなのだ。

2016年に見たステージは、以下の通り。

1/3 渋谷道頓堀劇場
翔田真央、水鳥藍、紫りょう、愛野いづみ、アキラ、匠悠那(三番叟)

1/10 大和ミュージック劇場
さくらみみ、相田樹音、石原さゆみ、奈々子、北川れん、赤西涼

1/24 渋谷道頓堀劇場
虹歩、多岐川美帆、橘メアリー、石原さゆみ、六花ましろ、川中理紗子

1/31 DX歌舞伎町
上野綾、北川れん、misaki、小室りりか、浜野蘭、吉野サリー

2/5 池袋ミカド劇場
三枝美憂、かすみ玲、いちる、さくら、北川れん、榎本らん

2/11 TSミュージック
さくら、浜崎るり、いちる、石原さゆみ、川中理紗子、虹歩

2/12 渋谷道頓堀劇場
奈々子、美月春、葉鳴ゆりさ、六花ましろ、アキラ、川村あいね

2/27 シアター上野
俐菜、永瀬ゆら、石原さゆみ、さくら、翔田真央

2/28 渋谷道頓堀劇場
匠悠那、橘メアリー、新條希、浅葱アゲハ、美里麻衣、虹歩

3/4 渋谷道頓堀劇場
愛野いづみ、さつき楓、伊吹千夏、六花ましろ、上野綾、北川れん

3/19 渋谷道頓堀劇場
水鳥藍、いちる、浜崎るり、渚あおい、石原さゆみ、多岐川美帆

3/26 大和ミュージック劇場
潤奈、乙姫くるみ、浜崎るり、山口桃華、匠悠那、虹歩

4/2 TSミュージック
奈々子、真由美、望月きらら、神崎雪乃、葵マコ、虹歩、匠悠那

4/8 渋谷道頓堀劇場
水鳥藍、井吹天音、花咲はな、新條希、六花ましろ、北川れん

4/15 渋谷道頓堀劇場
美月春、寿恋花、望月きらら、愛野いづみ、橘メアリー、石原さゆみ

4/16 ライブシアター栗橋
秋元みり、小嶺春、華月漣、あいださくら、六花ましろ

4/24 TSミュージック
園田しほり、栗鳥巣、伊吹千夏、青山ゆい、目黒あいら、北川れん、上野綾

5/2 渋谷道頓堀劇場
翔田真央、園田しほり、有馬美里、川中理紗子、匠悠那

5/4 大和ミュージック劇場
潤奈、相田樹音、板野舞、奈々子、北川れん、あすかみみ

5/7 渋谷道頓堀劇場
翔田真央、園田しほり、有馬美里、川中理紗子、匠悠那

5/10 渋谷道頓堀劇場
翔田真央、園田しほり、有馬美里、川中理紗子、匠悠那

5/13 渋谷道頓堀劇場
浜崎るり、神崎雪乃、花咲はな、橘メアリー、六花ましろ、北川れん

5/14 大和ミュージック劇場
橋口美奈、大月小夜、さくらみみ、石原さゆみ、五木麗菜、奈々子、川村あいね

5/28 TSミュージック
虹歩、遠野こころ、KAERA、目黒あいら、石原さゆみ、荒木まい

6/5 渋谷道頓堀劇場
虹歩、川中理紗子、水鳥藍、目黒あいら、石原さゆみ、アキラ

6/12 DX歌舞伎町
川中理紗子、橘メアリー、HIRO、香坂ゆかり、木村彩、あすかみみ

6/19 渋谷道頓堀劇場
御幸奈々、有馬美里、いちる、愛野いづみ、六花ましろ、川村あいね

6/25 渋谷道頓堀劇場
渚あおい、永瀬ゆら、平野ももか、新條希、園田しほり、北川れん

7/10 渋谷道頓堀劇場
遠野こころ、星愛美、橘メアリー、羽音芽美、六花ましろ、愛野いづみ

7/17 TSミュージック
山口桃華、さくら、杉本千春、井吹天音、遠野こころ、石原さゆみ、時咲さくら

7/18 シアター上野
さつき楓、RUI、園田しほり、北川れん、葵うさぎ

8/9 新宿ニューアート
黒崎優、板野舞、HIRO、柏木由紀奈、あすかみみ、灘じゅん

8/12 ライブシアター栗橋
JUN、北川れん、御幸奈々、桃瀬れな、雪見ほのか

8/14 渋谷道頓堀劇場
愛野いづみ、左野しおん、橘メアリー、石原さゆみ、六花ましろ、翔田真央

8/26 渋谷道頓堀劇場
北川れん、花咲はな、井吹天音、新條希、きよ葉、多岐川美帆

8/31 大和ミュージック劇場
鏡乃有栖、真由美、天羽夏月、山咲みみ、石原さゆみ、星愛美

9/3 DX歌舞伎町
坂上友香、葉月凛、六花ましろ、御幸奈々、豊田せりか、あすかみみ

9/10 大和ミュージック劇場
雛形ひろ子、かすみ玲、先島ひより、寿恋花、浜崎るり、北川れん

9/12 渋谷道頓堀劇場
水鳥藍、葉月凛、愛野いづみ、京はるな、美月春、北川れん

9/23 池袋ミカド劇場
さつき楓、JUN、葵マコ、栗鳥巣、渚あおい、愛野いづみ

9/24 シアター上野
俐菜、RIKA、春野いちじく、石原さゆみ、時咲さくら

9/30 TSミュージック
五木麗菜、天羽夏月、美里麻衣、雛形ひろ子、六花ましろ、きよ葉

10/1 シアター上野
さつき楓、左野しおん、森かんな、華月漣、北川れん

10/7 渋谷道頓堀劇場
多岐川美帆、星愛美、永瀬ゆら、新條希、石原さゆみ、目黒あいら

10/10 シアター上野
さつき楓、左野しおん、森かんな、華月漣、北川れん

10/16 TSミュージック
時咲さくら、遠野こころ、JUN、北川れん、青山ゆい、水元ゆうな

10/21 渋谷道頓堀劇場
葵うさぎ、井吹天音、平野ももか、橘メアリー、渚あおい、六花ましろ

10/28 池袋ミカド劇場
左野しおん、水原メノ、JUN、石原さゆみ、時咲さくら、坂上友香

11/2 渋谷道頓堀劇場
北川れん、美月春、美樹うらら、伊吹千夏、愛野いづみ、アキラ

11/6 ライブシアター栗橋
黒崎優、さくらみみ、多岐川美帆、大見はるか、石原さゆみ

11/12 DX歌舞伎町
川中理紗子、葉月凛、上野綾、清水愛、香坂ゆかり、真白希実

11/20 TSミュージック
葵うさぎ、六花ましろ、RIKA、山口桃華、目黒あいら、中谷ののか

11/25 渋谷道頓堀劇場
石原さゆみ、紫りょう、朝倉さりな、JUN、いちる、望月きらら

12/3 ライブシアター栗橋
俐菜、聖京香、御幸奈々、小野今日子、北川れん

12/9 渋谷道頓堀劇場
美月春、愛野いづみ、有馬美里、六花ましろ、翔田真央、川中理紗子

12/10 TSミュージック
望月きらら、神崎雪乃、箱館エリィ、水原メノ、石原さゆみ、坂上友香、宮野ゆかな

12/17 大和ミュージック劇場
先島ひより、左野しおん、北川れん、平野ももか、葵うさぎ、KAERA

12/26 渋谷道頓堀劇場
虹歩、寿恋花、秋元みり、多岐川美帆、時咲さくら、石原さゆみ

12/29 ライブシアター栗橋
さくらみみ、JUN、鈴木千里、六花ましろ、雪見ほのか

12/30 川崎ロック座
広瀬あいみ、須王愛、香山蘭、小野今日子、藤月ちはる、真白希実

年間60回劇場に通って、ステージを見た踊り子は114人、延べステージ数は686ステージだった。僕が見た踊り子トップ・テンはこんな感じ。

1.石原さゆみ(道頓堀劇場)        40ステージ
1.北川れん(道頓堀劇場)         40ステージ
3.六花ましろ(道頓堀劇場)        30ステージ
4.愛野いづみ(道頓堀劇場)       20ステージ
5.川中理紗子(道頓堀劇場)       19ステージ
6.匠悠那(道頓堀劇場)           16ステージ
6.虹歩(札幌ニューカジノ)          16ステージ
8.橘メアリー(道頓堀劇場)         15ステージ
9.翔田真央(道頓堀劇場)         14ステージ
10.JUN(西川口テアトルミュージック)13ステージ
10.園田しほり(杉プロダクション)    13ステージ

印象に残っているステージは…

1/3 渋谷道頓堀劇場一回目 匠悠那「シンデレラ」
1/10 大和ミュージック劇場一回目 北川れん「SHOW TIME」
2/4 池袋ミカド劇場四回目 北川れん「SHOW TIME」
2/12 渋谷道頓堀劇場二回目 六花ましろ「ウェディング」
2/27 シアター上野一回目 石原さゆみ「さくらんぼ」
2/28 渋谷道頓堀劇場二回目 美里麻衣「woman14」
3/4 渋谷道頓堀劇場二回目 六花ましろ「チンドン道中」
3/19 渋谷道頓堀劇場一回目 渚あおい
3/19 渋谷道頓堀劇場二回目 石原さゆみ「さくらんぼ」
4/8 渋谷道頓堀劇場三回目 六花ましろ「キャバレー」
4/8 渋谷道頓堀劇場四回目 北川れん「SHOW TIME」
4/17 ライブシアター栗橋一回目 六花ましろ「学校」
5/2 渋谷道頓堀劇場三回目 川中理紗子「孔雀」
5/2 渋谷道頓堀劇場四回目 園田しほり「フリーダンス」
5/2 渋谷道頓堀劇場四回目 匠悠那「卒業」
5/7 渋谷道頓堀劇場三回目 匠悠那「狐」
5/10渋谷道頓堀劇場四回目 匠悠那「鶴の恩返し」
5/28 TSミュージック二回目 石原さゆみ「ウエディング」
6/19 渋谷道頓堀劇場一回目 六花ましろ「うつし世は夢」
8/12 ライブシアター栗橋一回目 北川れん「believe」
8/26 渋谷道頓堀劇場三回目 きよ葉
9/3 DX歌舞伎町一回目 あすかみみ「チャイニーズツイスト」
9/10 大和ミュージック劇場二回目 北川れん「ねこ」
9/12 渋谷道頓堀劇場二回目 北川れん「ねこ」
9/30 TSミュージック二回目 きよ葉
10/1 シアター上野一回目 華月漣
11/2 渋谷道頓堀劇場一回目 伊吹千夏「stay with me(カットver.)」
11/2 渋谷道頓堀劇場二回目 伊吹千夏「Heart of glass(カットver.)」
11/12 DX歌舞伎町一回目 上野綾「7周年作 黒ver.」
11/12 DX歌舞伎町一回目 真白希実「Britney サーカスver.」
11/20 TSミュージック一回目 目黒あいら
12/3 ライブシアター栗橋一回目 北川れん「らっぴん」
12/3 ライブシアター栗橋二回目 北川れん「クリスマ」
12/9 渋谷道頓堀劇場一回目 川中理紗子「白王子X’mas(リングver.)」
12/30川崎ロック座二回目 香山蘭
12/30川崎ロック座二回目 真白希実「Toy★Story」

この中から、さらに個人的なベストテンを選ぶとこんな感じである。シンプルに、僕の感動メーターの振りの大きさの順で並べてみた。

① 5/10渋谷道頓堀劇場四回目 匠悠那「鶴の恩返し」
② 12/30川崎ロック座二回目 真白希実「Toy★Story」
③ 5/7 渋谷道頓堀劇場三回目 匠悠那「狐」
④ 11/12 DX歌舞伎町一回目 真白希実「Britney サーカスver.」
⑤ 4/8 渋谷道頓堀劇場四回目 北川れん「SHOW TIME」
⑥ 8/12 ライブシアター栗橋一回目 北川れん「believe」
⑦ 4/17 ライブシアター栗橋一回目 六花ましろ「学校」
⑧ 3/19 渋谷道頓堀劇場二回目 石原さゆみ「さくらんぼ」
⑨ 12/3 ライブシアター栗橋二回目 北川れん「クリスマ」
⑩ 5/28 TSミュージック二回目 石原さゆみ「ウエディング」

2017年はさらなる深みにはまってしまいそうで怖いが、とにかく今年も真剣にステージと向き合ってひたすらシリアスにレビューを書いていきたいと思う。
There’s No Business Like Show Business!!!!!