ピンクサイドを歩け

ピンク映画やストリップ・レビュー等、R-18系の文章を書いて行きます。

2013年06月

鈴木潤一『女教師狩り』

『女教師狩り』
ill_will_hunting_01

監督:鈴木潤一/プロデューサー:林功(日本トップアート)/企画:成田尚哉/脚本:斎藤博/撮影:前田米造/照明:矢部一男/録音:伊藤晴康/美術:金田克美/編集:西村豊治/音楽:前澤晃、安部弘高/助監督:金子修介/色彩計測:高瀬比呂志製作担当者:桜井潤一刺青:あとりえ千両箱/現像:東洋現像所/監督助手:池田賢一/撮影助手:栗山修司、小川真司/照明助手:保坂直宏、松沢茂樹、佐藤勝/記録:鈴木さとみ/ポジ編集:堀口正則/ネガ編集:米山幹一/スチール:井本俊康
製作・配給:株式会社にっかつ
公開:1982年8月26日


こんな物語である。ネタバレするので、お読みになる方は留意されたい。

--------------------------------------------------------------------

人気ない高校のプールで、この学校の生徒である大介(井上肇)と緑(伊藤京子)が愛し合っている。その光景を物陰から歯噛みして見つめる良夫(石神一)。良夫と緑は同じ放送部員で、良夫は緑に一方的な恋情を抱いていたのだ。

彼らの担任である坂谷島子が職員室にいると、男の声で大介が緑を強姦したという匿名の電話がかかって来る。半信半疑で島子は大介を誰もいない教室に呼び出すが、強姦の嫌疑をかけられた大介は激高。島子に襲いかかる。必死に抵抗する島子に向かって、大介は「みろ!強姦なんてな、そう簡単にはできねえんだよ!」と吐き捨てて出て行く。
その足で大介は放送室に向かう。一人でいた緑のことを大介は強引に犯した。自分に強姦の嫌疑がかけられても、保身のために事実を告白しなかった緑への怒りをぶつけたのだ。
そして、大介は退学届を提出すると姿を消した。

夏休み。島子は、一人湘南に出かける。島子は妻子のある編集者・一郎(錆堂連)と不倫関係にあり、彼の別荘でアヴァンチュールを楽しむためだ。彼女には、一郎の子供を堕胎した過去があった。
落ち合った二人は、一郎の別荘でひと時の欲情に身を任せる。しかし、一郎が娘にせがまれ家族サービスをしなければならなくなってしまう。
同じ頃、行き場を失った大介も偶然湘南にやって来ていた。夜の飲み屋街で酔客と喧嘩になった大介は、止めに入ったテキ屋の政治郎(石山雄大)に助けられる。昼間は海岸で物売り、夜は酒場をやっている政治郎の所の転がり込んだ大介は、政治郎の情婦・今日子(梓ようこ)と関係を持った。

緑の家に何度か不審電話がかかって来る。近くの電話ボックスから良夫が電話していることに気づいた緑は、良夫を問い詰めようとする。すると、良夫は紙袋に入れたセーラー服を着て欲しいと緑に迫った。
身の危険を感じて逃げる緑を良夫はゴミ置き場で乱暴しようとするが、緑は落ちていたビール瓶で良夫の頭を殴りつけ難を逃れる。良夫の怪我が原因で、島子は真実を知ることになる。緑は、島子のことを激しく責め立てた。

居たたまれなくなった島子は、もう一度湘南に戻り家族サービス中の一郎の別荘に電話する。困った一郎を強引に呼び出した島子は、カー・セックスに耽る。その帰り、一郎の車は偶然にも大介を乗せた政治郎の車と接触しそうになる。島子と大介は、あの時以来の再会をする。
その夜、島子は政治郎の酒場を訪ねる。大介の後を追って廃屋にやって来た島子は、そこで大介に犯された。ぼろぼろに破れた服のまま、島子は波打ち際を歩いた。一郎との関係に終止符を打ち、さらには大介に犯されたというのに、彼女の心は何処か吹っ切れていた。ヒールの折れた靴を、島子は海に向かって投げた。

夜の高校。誰もいないプールにやって来ると、島子は服をすべて脱ぎ捨てて泳いだ。すると、プールサイドに近づく人影が。大介だった。「気持ちいいわね、夜のプールって」という島子に、「でも、こんなところで裸で泳いでると、悪い奴に襲われるぜ」と大介。
そして、二人は笑った。

新学期初日。島子は、緑の家の前に立っている。家から出て来た緑に、島子は大介が復学したことを告げた。
校舎裏には、緑と大介、そして完全には怪我の癒えぬ良夫がいた。「俺はこいつと仲直りしたぜ。お前は、どうなんだ?」と大介。しかし、煮え切らぬ緑の態度に腹を立てた大介は、嫌がる彼女を襲った。さらには、良夫をけしかける大介。激しい雨が打ち付ける中、泥にまみれた姿で緑は良夫に犯された。

校舎裏にやって来た島子は、泥だらけにになってしゃがみ込んでいる緑を見つけて彼女の隣に座った。島子は緑をプールに連れて行くと、服を脱いでプールに入った。「あなたもいらっしゃいよ」と島子に言われ、緑もプールに。

そのまま、すべてを洗い流すように二人は泳ぎ出すのだった。

--------------------------------------------------------------------

1977年に新藤兼人監督『竹山ひとり旅』でデビューした風祭ゆき(クレジットは、本名の吉田さより)は、にっかつからの出演オファーを一年くらい断っていた。若ければそれを踏み台にという考え方もありだが、年齢的に自分が今さら…というのが彼女の考えだったようである。オファー当時、彼女はすでに26歳くらいである。
しかし、大島渚のすすめで彼女はロマンポルノへの出演を決める。1980年公開の小原宏裕監督『赤い通り雨』である。そして、彼女は後期ロマンポルノを代表するスター女優の一人となった訳だ。本作も、彼女のクールな魅力が堪能できる一本である。

ただ、作品トータルで見た場合、後期ロマンポルノの映画的停滞の影を感じるクオリティという印象が否めないのも事実である。それは、物語構築や人物造形の粗さに起因する。
主人公の島子を始め、大介や緑、良夫といったドラマの中心人物たちの行動があまりに短絡的に過ぎるのだ。密告があった。疑った。退学した。レイプした。何となく、和解した。それで終わりである。
物語の行間にあるのは、都合のいい納得と、うやむやに爽やかな展開…といったものばかりで、そこに人間的な深みを感じ取ることができない。

それに、物語の傍系エピソードともいえる島子と一郎の関係が、取ってつけたようにご都合主義的ステロタイプなのも食い足りない。そもそも、島子が中絶したという設定も不要だし、湘南で大介と再会するお膳立てなら、濡れ場の消化も含めてもう少しやりようがあったのではないか?

この映画を支えるのは、ドラマ的には無軌道に燻り憤る大介の若き蒼さであり、ビジュアル的にはやはり風祭ゆきのスレンダーな肢体とクールな眼差しである。それに尽きる。
加えて、重要なシチュエーションとなる学校のプールのシーン。要所要所に挿入されるプールのシーンこそがこの映画のカタルシスであり、物語的には浄化の役割を担っているのだ。
とりわけ、夜のプールを全裸で泳ぐ風祭の姿には、まるで人魚の如き美を感じてしまう。これこそが、ロマンポルノ的な機能美であり、鑑賞することの喜びだろう。

5


本作は、ロマンポルノを代表する女優・風祭ゆきの輝きを再確認すべき一本。
彼女こそ、「クール・ビューティ」という形容が相応しい女優である。

竹洞哲也『美熟女 好きもの色情狂』

竹洞哲也監督36本目の2013年新作『星の降る夜に』(公開タイトル『美熟女 好きもの色情狂』)。

美熟女 好きもの色情狂


脚本は小松公典、撮影は創優和、音楽は與語一平、編集は有馬潜、録音はシネ・キャビン、助監督は奥村裕介、撮影助手は酒村多緒、現像は東映ラボ・テック、スチールは阿部真也。製作はBlue Forest Film、提供はオーピー映画。


こんな物語である。ネタバレするので、お読みになる方は留意されたい。

--------------------------------------------------------------------

地味なOL早乙女千香(結城みさ)。彼女は、資産家の息子で起業家の岡本健司(岡田智宏)と不倫している。獣のように性に貪欲な妻に辟易している健司は、いまだ体の関係を許さない千香との結婚を考えている。清楚な千香は、彼にとって理想の女性だ。

1 


しかし、それは偽りの千香だった。
勤務先の商社を定時の5時でさっさと上がると、千香はド派手なメイクと金髪のウィグで街に繰り出す。見知らぬ男をフックして、ひと時の悦楽に我を忘れる。それが、本当の彼女の姿だった。

2


今宵も千香は、フックしたサラリーマン・鳴田勝治(岩谷健司)に跨り、激しく腰を使っている。すると携帯に健司から電話が。予定が早まり、今から妻の実家に離婚の談判に行くという。激しく動揺する、千香。彼女は、自分の本性が健司に露見することを恐れていたのだ。
慌ててホテルを出た千香は、健司のことを見送った。もちろん、心中穏やかではない。

床に倒れたまま動かなくなった勝治を呆然と見ている千香。慌ててチェックアウトしたホテルに、千香は財布を忘れてしまう。財布に気づいた勝治は、その中身から千香の家を訪ねた。中には、商社の社員証まで入っていた。
無理やり千香を制服に着替えさせると、勝治は写メに撮ろうとした。嫌がる千香と揉み合いになり、突き飛ばされた勝治はテーブルの脚に後頭部を打ちつけて事切れてしまう。彼は、高血圧で一度脳の血管を切っていたのだ。

近所に住む千香のバツイチ友人・遠藤直美(酒井あずさ)は、勝治の死体を見て爆笑している。偶然電話をかけて来た直美の助けを借りようと千香が呼んだのだが、早くも彼女は後悔している。直美は、手伝う代わりに借りている十万超の金をチャラにしてくれと言い出す始末だ。
結局、二人でもろくなアイデアは浮かばず、テーブルの上には直美が勝手に注文したカツ丼が二つ載っているだけだ。
無責任な直美は、東大出でよぼよぼの爺さんまで千香の家に呼んでしまう。「ま~う」と唸るだけの前田陽光(毘舎利敬)は、あろうことか人生でやり残した3Pがしたいと言い出す。アイデアのためと直美に言いくるめられて渋々服を脱ぐ千香だったが、本気で感じてしまう。

…までは良かったのだが、気づけば陽光までもが千香の下で動かなくなってしまう。死体を始末するはずが、却って増える状況。
さすがにヤバいと逃げ出そうとする直美を力ずくで引き戻す千香。その拍子に転倒した直美は、自分の提げていたバッグに頭を打ち付けてこれまた動かなくなってしまう。
彼女のバッグから出て来たのは、冷蔵庫に入っていた冷凍肉の塊だった。さらに増える死体。
とりあえず、風呂場には勝治、寝室には陽光と直美の死体が置かれた。

途方に暮れる千香に、さらなる追い打ちが。今日となりに越して来た訳ありカップルの槌田徳子(菅野いちは)と高橋一成(石川雄也)が挨拶にやって来たのだ。しかも、あろうことか風呂を貸してくれという。

3


もちろん断る千香だが、安普請のアパート故千香の家での会話が筒抜けで、この声を乱交と勘違い(…でもないが)した徳子が中を見たいと上がり込んでしまう。続けて上がり込む一成。
浴室を見て絶句する二人の背後から、凶器を手にした千香が…。

離婚を成立させて意気揚々と帰宅した健司。しかし、喜んでくれると思った千香は憮然と塞ぎ込んだまま。気づけば、台所には食べ終わったケーキの皿とカツ丼の丼ぶりが二つずつ。
千香の浮気を疑い憤る健司。しかし、千香は何も言わずに寝室へ。鏡に向かって、千香は黒の妖艶なシースルーの下着に着替えた。
出て来ない千香を心配した健司が寝室に入る。暗がりの中に浮かび上がる娼婦のような千香の姿。唖然とする健司と押し倒すと、千香は獣のように体を貪った。

言葉を失う健司を尻目に、「流れ星見て、願い事しなきゃ」と千香はベランダに出て行く。今夜は、彗星群が近づくのだ。
「願い事なんて、しても無理だ!」と叫んだ後、電気に手を伸ばす健司。

寝室から聞こえて来る健司の絶叫を気にもとめず、千香は流れ星に願い事をするのだった…。

--------------------------------------------------------------------

竹洞哲也の新作は、意欲溢れるブラック・コメディの野心作であった。
すべてが上手くいっているとまでは言わないが、ピンク映画を演劇的メソッドで再構築した語り口は大いに評価されて然るべきだろう。小松公典の脚本が出色の出来である。

オーピー映画といえば、死体・殺人が御法度なのは周知の事実。それを逆手に取ったように、畳みかけるドラマ展開が痛快の極みである。
問題なのは、部分部分で物語に弛緩があることと濡れ場にエロ的な強度が不足していること。そして、妄想シーンと現実との境目が分かりづらく、いささか観ていて混乱することである。
要するに、シャープさとスピード感に物足りなさが残るのだ。
ただ、それを補って余りあるブラックな笑いの切れ味と、役者陣の健闘が大きな成果となっている。
そう、今回の脚本プランには演技力がキモなのだ。

岩谷健司毘舎利敬の舞台組の演技は、本作でも鉄板。とりわけ、「ま~う」と唸るだけの毘舎利の呆け演技の黒さは秀逸だ。口から吐き出すカツ丼は、反則すれすれの技だろう(笑)
時として空回りする岡田智宏も、ここでの演技はなかなかのものだ。

しかし、本作で評価すべきは二本目の主演作で見事な不機嫌演技を披露した結城みさ。彼女が、かなりの健闘をみせている。とてもいい。

4


そして、酒井あずさのコメディエンヌぶりが作品のドライヴ感を醸し出している。この二人が作品をいい具合に牽引したのである。大いに評価したい。
新人枠の菅野いちはは、演技は拙いしルックスも地味だが、ワンポイントとしてそれなりに機能している。石川雄也との絡みの見せ方がいささか冗長だったから、ここが引き締まってエロければ作品的にもっとメリハリができたと思う。
むしろ、事が済んだ後に全裸で引越しの手土産を探す菅野の姿の方にエロさを感じた。

ただ、ビッチ姿の千香のコスチュームはもう少し何とかならなかったのか?あれでは、ベタにケバい年季の入った娼婦である。
それと、最終的なオチとなる寝室の場面。千香が出て行った後、健司が電気の紐に手を伸ばすまで部屋が暗い設定であることに気づかなかった。そもそも、千香の下着姿が健司にはちゃんと判別できているのだから。
ここは、詰めの甘さだろう。

そんな訳で不満はあるものの、本作は今年のピンク映画新作の成果の一本として評価すべき作品に違いない。
はやり、挑戦は不可欠と実感する。自信を持ってお勧めしたい。

余談ではあるが、倖田李梨津田篤は直美が見ているテレビドラマの役者として、あるいは陽光が見るエアロビクスの番組内(こちらは、小松公典も)に登場する。

no title

1

小川欽也『新婚OL いたずらな桃尻』

2010年の小川欽也監督『新婚OL セクハラ責め』(公開タイトル『新婚OL いたずらな桃尻』)。

2


脚本は岡桜文一、(脚本)協力は関根和美、撮影は吉田剛毅、音楽はOK企画、照明は江戸川涼風、編集は有馬潜、録音はシネ・キャビン、助監督は加藤義一、監督助手は竹洞哲也、撮影助手は深瀬寿樹、効果は東京スクリーンサービス、現像は東映ラボ・テック、スチールは津田一郎。製作はOKプロモーション、提供はオーピー映画。
なお、2010年度ピンク大賞において、倖田李梨は女優賞、なかみつせいじと津田篤は男優賞を受賞している。


こんな物語である。ネタバレするので、お読みになる方は留意されたい。

--------------------------------------------------------------------

中村明菜(愛葉るび)は、バツイチの真一(なかみつせいじ)と結婚して夢の専業主婦の座に収まった…と思いきや真一があっさりリストラの憂き目に。前妻への慰謝料と住宅ローンを抱えて、まさかの就職活動をする羽目になる。
ネガティヴ思考の真一は「僕のせいで…」と下を向くが、「真ちゃんのせいじゃないよ!」と明菜は慰める。「こんな時は、運試しに宝くじでも買えば?」と、彼女は真一に勧めた。

3


知人のOK商事田中社長の紹介で鳩山商事に面接に赴くが、社長の猪野(久保新二)はただのセクハラおやじだった。ぐったり疲れ切って帰宅した明菜は「どうせ落ちてる」と塞ぎ込むが、真一と事の真っ最中に合格の電話がかかって来る。

1

4


鳩山商事への初出勤の日。明菜は早く出社し過ぎて、オフィスには誰もいない。他の社員を待っているうちに彼女は眠り込んでしまい、同僚たちに体を弄られる淫夢を見る。
社長に紹介されて彼女は勤務に就くが、机の抽斗を開けるとエロ本が入っていて飛び退く。隣席で研修中の新人・浅野長雪(津田篤)は、「岡本先輩の仕業だ」と苦笑して出張中の岡本健太郎(ひらかわなおひろ)の指示を伝えた。

5

6


指示に従い、明菜は『男女の初体験データ2008年版』を資料室に探しに行くが、肝心の資料室の場所が分からない。明菜が社内をうろついていると、給湯室でお局系社員の石川熊世(倖田李梨)が何故かピンクのストールを巻いて岡本との情事を妄想中だった。明菜に気づいた熊世は、「健ちゃんを狙うライバル」と思い込んでガン飛ばして来る始末だ。
トイレでは、清掃婦の松田清美(佐々木基子)が以前から狙いを定めていた長雪の童貞を頂いてしまう。初めてのセックスに昇天しながらも、「地獄…」と長雪は顔を歪める。

7

9


社内を彷徨い続ける明菜は、当の岡本とバッタリ会う。岡本に連れられてようやく資料室に着いたはいいが、彼女は資料を取るために乗った脚立から落ちて気を失う。

11


意識が戻った明菜は、自宅にいた。聞けば、「しばらく療養した方がいい」との理由で彼女はその日に解雇されていた。
落ち込む彼女を真一が慰めているうちに、二人は体を重ねる。テレビでは宝くじの当選番号を伝えているが、その番号は真一が買ってテーブルに置いたままになっている宝くじの番号だった…。

12


--------------------------------------------------------------------

「まあ、小川欽也だから…」の一言で終わってしまうのはいつものパターン(笑)
そもそもが、「元気で、年に一本撮ってくれればいいや」と思わせてしまう稀有な老監督なのだから。
…にしても、本作におけるダラダラでグダグダな感じはさすがにかったる過ぎだろう。

とにかく、ヒロインを演じる愛葉るびの演技以前の演技が見ていて苦痛だ。それに、ふんだんな絡みはピンク映画ユーザーには優しい安心設計と言えなくはないが、あまりにもダラダラとメリハリもなければエロ的なテンションもなくて退屈。困ったものである。
困りついでに指摘しておくと、同じ日のオフィスの中で明菜のパンティがからへと変化するのは一体いつ履き替えたのか?

ただ、本作には観るべきところもあって、その筆頭が倖田李梨演じるブス・キャラの熊世。妄想の中でのひらかわなおひろとの絡みはやはり冗長だが、倖田の妄想キャラは、不貞腐れた表情、ピンクで揃えたセルフレームの眼鏡とストール、下品になり過ぎない演技となかなかの出来である。

3


佐々木基子の清掃婦があまりにハマり過ぎなのは、いいのか切ないのか微妙なところ。僕には、何となく悲しいものがあるのだけれど。
一方、久保新二は久々炸裂のC調キャラが懐かしい。何をしゃべってるのか聞き取りづらいのが今ひとつだが、この手のアドリブ・プレイは、やはり彼の真骨頂である。まだまだ、久保新二健在を感じさせる演技だった。
この際、なかみつせいじ津田篤ひらかわなおひろに関しては…まあ、いいや(笑)
ちなみに、鳩山商事の社員には松本格子戸石動三六加藤義一が扮しているが、この会社で仕事している社員がいるのかどうかは不明である。

本作は、往年の健全な消化試合的ピンク映画の典型的な一本。思えば、今こういう新作にもあまりお目にかかれなくなったのが寂しい。
倖田李梨の不細工演技と久保新二の適当アドリブを見るためにあるような作品である。

渡辺護『喪服の未亡人 ほしいの…』

2008年の渡辺護監督『おきみやげ』(公開タイトル『喪服の未亡人 ほしいの…』、改題『うずいてほてる未亡人』、DVDタイトル『発情喪服妻、これからは誰とでも…』)。

無題

無題
6




企画は朝倉大介・深町章、プロデューサーは衣川仲人・森田一人・臼井一郎、脚本は井川耕一郎、撮影は清水正二、編集は酒井正次、録音はシネ・キャビン、助監督は佐藤吏、監督助手は金沢勇大、撮影助手は海津真也・種市祐介、照明助手は広瀬寛巳、制作は坂本礼・飯田佳秀、現像は東映ラボ・テック、スチールは津田一郎。製作・配給は国映・新東宝映画、製作協力はVパラダイス。
なお、2008年度ピンク大賞において、倖田李梨は女優賞を受賞している。


こんな物語である。ネタバレするので、お読みになる方は留意されたい。

--------------------------------------------------------------------

西村いずみ(淡島小鞠)の夫(西岡秀記)は、酔って階段から落ち急死した。失意のいずみが夫の遺品を整理していると、一本のカセットテープが出て来る。何気なく再生してみると、テープには聞いたことのない女と夫の喘ぎ声が録音されていた。女は、「ほたるこい」を口ずさみながら夫に抱かれているようだった。
いずみは思い出す。部屋で煙草を吸わぬようにいずみが頼むと、夫はベランダに出て煙草を吸うようになった。時折、「ほたるこい」を口ずさみながら…。

夫の浮気を疑ういずみは、借りていた本を返す口実で夫の友人・藤井(岡田智宏)を呼び出し、テープを聞かせる。藤井にも、女の声に心当たりはなかった。
藤井には「ご主人が不倫していたとは限らないじゃないですか」と言われたが、いずみは夫が不倫していたとしか思えない。頭の中に鳴り響く「ほたるこい」に悩まされながら、いずみはどんどん疑心暗鬼になって行く。
マンションのエレベーターで綾香(結城リナ)が「ほたるこい」を口ずさんでいるように聞こえ、ハッとするいずみ。慌てて自分の家に戻ると、ベランダから階下を見た。
綾香がこちらに振り返って、いずみを嗤っているように見えた。

藤井には、貪欲なほどに性を謳歌する妻・恵子(倖田李梨)がおり、休みの日には昼間から積極的に求めて来た。妻主導のような夫婦生活だが、藤井はそれに不満を抱いていない。
夫の浮気に取り憑かれたいずみは、亡き夫の意趣返しのつもりで藤井を誘った。最初は拒んだ藤井だったが、結局は押し切られる形でいずみのことを抱いてしまう。

一度踏み越えてしまうと、いずみの体には激しい欲望の火がついてしまう。彼女は戸惑いながら何度も自慰を繰り返し、それだけでは収まらずまた藤井に連絡する。いずみの家にやって来た藤井は思い直して帰ろうとするが、「帰るなら奥さんに電話してやる」と言われていずみを抱いてしまう。
ベッドの上で激しく乱れたいずみは、テーブルの上に置かれた骨壷を蹴り落としてしまう。

1


いずみの毒に当てられて、藤井はおかしくなって行く。妻への興味を失ったように夜外出しようとする彼を、恵子がたしなめる。妻の不機嫌な抗議に、藤井は思いとどまる。

2


夜の地下道を派手な服を纏ったいずみが歩いている。彼女はいきずりの男(川瀬陽太)を引っ掛けると、そのままラブホテルにしけ込んだ。
「奥さんにしないことをして…」と言われて、男はベルトでいずみの首を絞めながら情交した。
きつく首を絞め上げられたいずみは、恍惚の表情で「イク…」と呟いた。

--------------------------------------------------------------------

しばらく映画を撮っていなかった渡辺護に、国映の朝倉大介(佐藤啓子)が電話を入れて、「映画撮らないと、体によくないよ」と言った。その一言がきっかけとなって撮られた作品。渡辺にとって2002年以来6年ぶりのピンク映画は、現時点でも彼の最新作である。

4


お読み頂ければ分かる通り、井川耕一郎が書いた脚本は極めてオーソドックスかつ古典的とも言える物語である。

3


それを、ピンク映画の重鎮監督は職人芸的に重厚な画作りで仕上げてみせた。2008年という製作時期としては極めて王道的なピンク映画であると言っていいだろう。
ブルーを基調とした結城リナと西岡秀記の絡みの映像は、結城の肌のきめまで伝わって来るような美しさを湛えている。
その他にも、場面場面で捉える淡島小鞠の表情に映画的輝きが宿る。

しかし、本作を成功作か?と問われると、僕は首を縦に振ることができない。清水正二の秀逸な撮影に反して、ドラマの語り口や登場人物の造形、果ては役者の演技に至るまで、粗さとバランスの悪さが目につくからだ。

この物語は、夫の不義の影に囚われる未亡人いずみのシリアスなパートと、藤井夫妻のコミカルなパートに明確な演出的色分けがなされているが、藤井恵子の過剰な人物像に違和感を禁じ得ない。ピンク映画的と言えばまさしくピンク映画的な女性であるが、いずみの沈鬱な表情とのドラマ的コントラストという点では、何とも浮き気味に映る。
むしろ、いずみが吐き捨てる「皮肉なものね。酔って死んだ人の事故現場に、缶ビールを供えるなんて」「『殺してやる』と思っても、あの人はすでに死んでいる…」というシニカルな科白だけで十分という気がするのだ。
ピンク映画的な機能を考慮しつつも、恵子というキャラクターには他に担わせるべき役どころがあったのではないか。
また、ラスト前で恵子がマスクを弄びつつ藤井をたしなめるシーン。このナンセンスでまったく意味不明な行動は、トリュフォー『恋のエチュード』(1971)でステイシー・テンデターがつけている眼帯を何度も触るシーンにインスパイアされて渡辺が演出したそうである。

主演の淡島小鞠。渡辺は、田中康文監督『裸の三姉妹 淫交』(2006)と福原彰監督『連続不倫Ⅱ 姉妹相姦図』(2008)での演技を観て、彼女と会ってキャスティングを決めた。
淡島小鞠という女優は、多呂プロの助監督と脚本担当という側から出る方にも回った人である。地味なルックス、フラットな体型、皆無な色香という極めて異色のピンク映画女優だが、そのオーラのなさが役によって映画のマジック的化学反応を起こすことがある。その端的な例が『裸の三姉妹 淫交』である。この作品における淡島小鞠は、本当に素晴らしい。
しかし、本作での未亡人役はいささかミスキャストの感が強い。渡辺は「よくやってくれた」と彼女のことを評価しているが、演技が平板だし欲望に火がついてからの演技にも女の業といった色香と凄味が感じられない。物足りないのだ。

この年、池島ゆたか監督『超いんらん やればやるほどいい気持ち』でピンク大賞女優賞を獲得した倖田李梨だが、ここでの彼女の演技はいささか過剰さが気になる。艶笑的なのは理解できるものの、やはり淡島小鞠との映画的バランスが上手く機能していない。
股間をタオルでごしごしやるシーンの潔さには、笑ってしまったが。
男優はほとんど岡田智宏のみだが、彼の演技に重みがないこともこの映画の物足りなさの要因の一つである。

映画の細部に目を向けると、藤井とのセックス中にいずみが骨壷を蹴るシーンは、あまりにも不自然だろう。映画的外連味と言えばそれまでだが。
あと、カセットを小道具に使ったことについては、井川曰く「結婚のずっと以前に、西村がある少女とのセックスにのめり込んでおり、その時の行為を録音したテープ」という裏設定を考えて、あえてMDでなくカセットテープにしたのだそうだ。
また、結城リナ演じる綾香という若い女は、いずみの作り出した「妄想の女」である。

物足りなさは大いにあるが、それでも本作は伝統的な様式美に則った正攻法のピンク映画。
今となっては、なかなかこういう新作にお目にかかないことを寂しく感じるのも事実である。

若松孝二『現代猟奇暴行史』

『現代猟奇暴行史』(改題『十三人連続暴行魔』) 
5bfccb6e-s
71fFjSq2BK9L._AC_SY445_スクリーンショット (3143)

監督:若松孝二/企画:新東宝興業株式会社/脚本:出口出(掛川正幸)/撮影:伊藤英男/音楽:阿部薫/照明:磯貝一/編集:室田雄/録音:杉崎喬/助監督:堀之内徹/監督助手:鈴木敬晴/撮影助手:長田勇市/照明助手:西池彰、室田雄/録音所:ニューメグロスタジオ/効果:大和グループ/協力:騒動社
出演:馬津天三、荒木くみ子、山下エミ(日野繭子)、杉佳代子、高木マヤ、高島亜美、千葉くみ子、北沢万里子、あすか樹里、田渕キヌエ、ちなみうらら、市川米五郎、下元史朗、宮田桂三(アナウンサーの声)、阿部薫(友情出演)
製作・配給:新東宝興業株式会社
公開:1978年7月 


こんな物語である。ネタバレするので、お読みになる方は留意されたい。

--------------------------------------------------------------------

まるで作業場の如き薄暗い家屋の中で、男(馬津天三=掛川正幸)が改造拳銃を作っている。その銃を手に、男はママチャリを漕いで団地へと向かう。警察を装い押し入った男は、拳銃で脅して女(杉佳代子)を犯した。事が済むと、男は何ら躊躇うことなく女の股間を撃ち抜いた。
河原で、川向こうにそびえる工場をスケッチする女。男は彼女に近づき、絵を覗き込んで話しかける。「綺麗でしょ?」と言う女に、「綺麗なもんか!」と怒鳴りつけると、男は発砲。男は、絶命した女を死姦した。

夜、空き地でカーセックスする男女。男は、車内を覗き込むとドアを開けて男(下元史朗)を射殺。女を犯すと、射殺してその場から立ち去った。
男が家の前に立っていると、車椅子を押して婦人警官が通り過ぎた。戻って来た彼女に、「大変です、女の人が倒れています」と声をかけた男は、婦警を自分の家におびき寄せる。そのまま彼女を強姦すると、「処女じゃなかったな?婦人警官は、皆処女だと思ったのに」と吐き捨て、男は彼女を柱に吊るし上げた。

その後も、男の猟奇的な行動は続いた。河原でアウトドア・セックスしているカップルを見つけると、男を殺して女もレイプ後に絞殺。原宿の歩行者天国で退屈そうに座り込む女にポップコーンを差し出すと、雑居ビルの屋上に誘い出てレイプ後に射殺。
アパートに忍び込み、鍵の掛かっていない部屋があると押し入る。中でセックスしている男女を縛り上げると、女を犯した後に二人とも射殺。玄関のドアに血文字で「戸じまりようじん」と書いた紙を貼って出て行く。
夜の公園でブランコを漕いでいた男に、酔っ払いの女が声をかける。「お酒飲まない?」「俺は、酒飲めないんだよ」「つまらない男ね。じゃあ、ヤらない?」。二人はトイレにしけ込むが、そのまま女を射殺。トイレから出ると、たまたま通りかかった男も射殺。

パトカーのサイレンに気づいた男は、慌ててママチャリに飛び乗ると家に戻る。吊るし上げた婦警を下ろすと、彼女に銃を突きつけた。男の家の外では懐中電灯の光が近づいてくるが、やがて遠のいた。
「帰して!」と懇願する婦警に、男は銃声で返事した。

いつもの河原にやって来た男は、一心不乱にサックスを吹いている音楽家(阿部薫)を見ている。

川を見つめている女に気づいた男は、彼女の後をつける。男に気づいた彼女はその場を立ち去るが、なおも男は後をつける。そのまま女は川に飛び込むが、やがて自力で陸に上がった。
「死にたいなら手伝ってやる」と男は銃口を向けるが、女は自ら服を脱いだ。事が済むと、男は「自殺する気なんか、ないじゃないか!」と言って、女を射殺した。

ママチャリに跨る男に、杖をついた盲目の女性・山下エミ(同=日野繭子)が近づいてくる。道をふさぐ自転車に気づいた彼女は「道をあけて下さい」と言うが、男は「自転車に乗ればいいじゃないか」と言ってエミの杖を川に投げ捨てた。

男はエミを自転車の後ろに乗せると、そのまま走り去る。河原で女を下ろすと、「ここは、どこ?」と尋ねるエミを男は犯した。
事が済むと、エミは「血の匂いがしたわ。火薬の匂いも。あなた、何人も人を殺してるわね。人殺しは、楽しい?」と聞いた。「分かんねえよ、そんなこと」と男は答えた。
いつしか、二人は眠った。

陽も傾いた頃に男が目を覚ますと、傍らに女の姿はなかった。男は、夕焼けに染まる川縁を自転車で進んだ。停まっていたジープの横をすり抜ける男。すると、後部座席から男(飯島洋一)が顔を覗かせ、マシンガンで男を蜂の巣にした。
全身血まみれになった男は、銃の衝撃で川に吹き飛ばされた。
血染めの体で川に浮かんだ男の亡骸を、夕陽がさらに赤く染めた。

--------------------------------------------------------------------

若松孝二にはいささか申し訳ないのだが、本作の魅力と言えばやはり日本のフリージャズ史の伝説となった阿部薫が記録されているところだろう。
そして、彼が担当した映画のサウンドトラックもまた、比類なき強靭な音楽文体を誇っている。本当に、素晴らしいと思う。特に、エンディングで流れる「夕焼け小焼け」のサックス・ソロは奇跡的な美しさである。
若松孝二の回想によると、1977年のゴールデン街で彼は偶然「アカシアの雨がやむとき」を演奏する阿部薫に遭遇したそうだ。その時は、そのサックス・プレイヤーが誰なのかを彼は知らなかった。
その後、崔洋一から「凄いミュージシャンがいる」と聞いた若松は、初台のライブハウス「騒」に足を運んだ。ゴールデン街で聴いて、やけに耳に残ったサックス・プレイヤーがそこで演奏していた。彼は、ライブの後で楽屋を訪ねて本作の映画音楽と出演を依頼。阿部薫は快諾した。

しかし、こと若松ピンクという観点でこの作品を見た場合、やはりいささかの弛緩と停滞を痛感せざるを得ない。
新東宝で撮られた尺60分のピンク映画たる本作は、ふんだんにキャスティングされた女優陣の絡みがいくらあれど、エロティシズムの欠如は若松孝二の定番スタイルである。
問題は、作品の脚本とドラマ性自体にある。「反権力・暴力性」というのはいわば若松孝二のパブリック・イメージとも言えるが、本作に関していえばそのスタイルを形的に踏襲しただけで、その実「何もない」映画だと思う。要するに、形骸化ということだ。

男の内面も行動規範もまったく描かれないことは、いい。理不尽な暴力にいちいち注釈を付けないことも、ひとつの映画的方法論である。
ただ、冒頭の団地妻を殺害するシーンが映画的にはピークであり、その後はどんどんテンションが落ちて行くことにこそ問題がある。13人連続…であるから、殺害シーンには色んなバリエーションがある訳だが、緊張感にせよ、屈折したコメディ・センスにせよ、残虐性にせよ、何処か中途半端で映画的求心力に欠ける。60分の体感時間が長いのだ。
阿部薫の音楽が醸し出す圧倒的な不協和音を、映画が受け止めきれていない。それが、何とももどかしい。

その中にあって、ハッとさせられるのは殺された下元史朗のアップと、映画で唯一とも言える日野繭子と男との感傷的な交わりである。
物語にとって或いは男にとって、盲目の女・エミは黙示録的な“記号”である。この時期の日野繭子はまだまだ演技的にも拙く初々しいが、やはり彼女の可憐さはこの映画の大いなる“価値”である。
余談ではあるが、日野繭子が別名義で映画出演したのは三本。葉山英子名義による1977年のデビュー作・渡辺護監督『谷ナオミ 縛る!』(1977)、山下エミ名義による本作と高橋伴明監督『ある女教師 緊縛』(1978)である。
当時にっかつクリエイティブに所属していた日野は、若松作品への出演を会社に打診したところ「町場の映画に出るな」と言われたために契約を破棄。撮影時にまだ数日にっかつとの契約期間が残っていたため、若松と相談して彼女のクレジットを役名である山下エミにしたのだそうだ。

結局のところ、切実で絶望的な暴力性を描くのに(いくら低予算のピンク映画とはいえ)掛川正幸に男を演じさせたことこそが最大の問題なのではなかったか?
男から何も伝わらず、また伝わらぬことに何の不気味さも狂気も漂わないことが、本作最大の傷なのだ。
あと、どうでもいい指摘かもしれないが、レイプ魔がオーバーオールを着ているというのも、どうかと思う。暴行しづらいだろうに。

男の佇まいに暴力性が欠如しているから、ラストで理不尽に男が殺されるシーンにカタルシスが訪れないのだ。

本作は、阿部薫の姿と音楽、そしてにっかつに別れを告げた若き日の日野繭子こそが最大の魅力と言える。
音楽の輝きに比すると、映画としてはいささか煮え切らない一本である。
記事検索
月別アーカイブ
プロフィール

hide

カテゴリ別アーカイブ
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ