131025-楽園探しの隠居旅(2S) blogram投票ボタン

 金属火道具 灰式懐炉(1)
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懐炉は年代を経た方ならよくご存知の携帯に便利な小型の暖房器具です、その名の通り懐に忍ばせて暖をとると言う日本古来の物でしょう、古代史には「温石(おんじゃく)」と呼ばれる素朴な暖房器具が紹介されています、これは畜熱性に優れた石を適した寸法形状に加工し、焚火や火鉢で加熱して布等で包んで懐に入れ暖をとるものです、今回紹介する灰式懐炉より温石に魅力を感じているのですが、江戸末期ぐらいまでの道具で見た目もただの石ですから遺されている物は少ないようです、灰式懐炉は江戸時代初期に使われ始めたようですが、木炭の粉末に燃焼と保温力を制御するために茄子の茎麻殻等の灰を混合して粉末あるいは紙筒に詰めて金属容器でゆっくりと燃焼させる物です、今回紹介する灰式懐炉は大正時代以降まで時代が下がったもので、燃料は棒状に紙筒化した物を使っています、平成時代に入っても僅かな会社が製造していましたが製品は現在もまだ見かけるようです。
 
 [ 紺毛布鍍金端口懐炉 ( R130×75×D25mm ) ]kairo(1)-01z
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今回紹介する懐炉は小判型で同じような寸法形状の物ばかりです、燃料も本体を二つに割るように蓋を開けて装着します、ただ、これだけが先端にある金鍍金の小さな蓋が開き、そこから挿入する珍しいタイプです、其の利点もメーカー型式も不明です、年代は大正時代末期とされています。

 [ 桐印自動二重かいろ ( R125×65×D25mm ) ]
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桐灰で有名な大阪の桐灰化学工業のスタンダードな製品です、この会社は大正4年3月の創業で懐炉灰を発売して以来、現在も関連商品で頑張っています、これは未使用品です、内部の構造は改良が進んで複雑に出来ていますがどこが「自動」なのかは解りません、年代は昭和時代初期とされています。

 [ 御神橋特製二重蓋懐炉 ( R125×65×D25mm ) ]
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これも未使用品ですが前掲の物と寸法形状、構造共によく似ています、表面に貼られた紺毛布にトレードマークの「丸三と橋」が箔押しされています、パッケージに印刷された商品名は「Goshinkyo Pocket Warmer」とお洒落なネーミングです、年代は昭和時代初期とされています。

 [ マイコール懐炉ゴールド ( R110×65×D20mm ) ]
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更にデザインが進化したマイコールブランドの製品です、商品名のようにケースは金鍍金が施されスプリング式の蓋ロックになっています、内部はガラス繊維様の断熱材を使用し軽量に出来ています、付属品の紺毛布の袋に入れて使用し当たりも柔らかくなるよう配慮されています、年代は昭和時代初期とされています。

 [ カミヤ紺毛布開蓋懐炉 ( R120×68×D24mm ) ]kairo(1)-05z
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前掲の1)~2)とほぼ同じ形状寸法で内部も二重構造です、表面に貼られた紺毛布にトレードマークの「カミヤ懐炉」箔押しされています、これは使用した跡が残されています、年代は昭和時代初期とされています。

 [ 色毛布鍍金開蓋懐炉 ( R120×60×D23mm ) ]
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前掲のカミヤとほぼ同一の寸法です、内部の構造は今回の中でもっともシンプルですが表面に貼られた毛布がカラフルでお洒落です、この色柄を多種類揃えたシリーズ物のようですが、メーカーも商品名も判明しません、年代は昭和時代初期とされています。

 [ 
菊之友かいろ灰 ( C17×L100mm ) ]
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昭和年代に入ると灰式懐炉は規格が統一されたのでしょうか、私の所に所蔵している懐炉ケースと燃料灰は合わせて見ると共通して使用出来そうです、これは株式会社児玉兄弟商会が販売していた菊之友かいろ灰」です、紙筒の中に粉末炭と燃焼制御材が詰められ、端に火を着けてケースに装着します。