トップページ » 【荻原浩】明日の記憶

【荻原浩】明日の記憶 4

 『君たちに明日はない』とともに第18回(2005年)山本周五郎賞を受賞した作品である…と書いたところで、その『君たちに〜』の感想の冒頭に同じような書いていたことに気付いて、いきなり焦る。(^^;

光文社文庫 2007/11/20 初版 1 版発行

 《誰だっけ。ほら、あの人》、《俳優だよ。あれに出てた。外国の俳優だ》 という主人公・佐伯雅行の何気ないセリフ(そんなのしょっちゅうだよ〜!)で始まるのがにくい。映画になったこともあり、若年性アルツハイマーがテーマという予備知識はあったので、多少の心構えはできていたものの、佐伯と同年代(というかほとんど同年)のおいらには、かなりホラーである。(>_<)

 読み進むにつれ(=佐伯の症状が悪化するにつれ)、佐伯の視点で語られることにいささか違和感を感じる。かといって三人称ではドキュメンタリーになってしまいそうで、その点これは映像向きの作品なのかも知れない。

 ただ、佐伯に日記を書かせるということでこの違和感も少し薄れる。その日記の中で何気に前に書いたことと同じことを繰り返し書いていたりするのが、ちょっとおかしく、また余計に怖い。

 最後は…こういう終わり方しか無いのかとも思うが、あくまでフィクションなのだからもう一ひねり欲しかった。また、妻の枝実子がいかにして佐伯の行き先を突き止められたのか、その説明が無いことがやや不満(映画では伏線が張られているようだが)。

 今回は勝手にキャスティングは無しで、映画に出演した渡辺謙(佐伯)と樋口可南子(妻・枝実子)でアテ読み。小説では枝実子が4つ年下ということになっているが、実際は樋口さんの方が一つ上。実は彼女は同い年どころか小学校の同級生である。ん?この話、いつだったか書いたような気がするが…思い出せない…き、記憶が…。

by higeru  at 23:32
トラックバックURL
トラックバック
1. 明日の記憶  [ どくしょ。るーむ。 ]   2007年11月30日 02:09
3 著者:荻原 浩出版:光文社文庫ジャンル:小説 紹介文: 渡辺謙さんが原作を読んで、「映画化したい」と、自ら作者にFAXをした、というエピソードのある作品です。若年性アルツハイマーに冒された主人公の恐怖は、リアリティがあって、他人事は思えません。陶芸教室の....
2. 「明日の記憶」荻原浩  [ 日だまりで読書 ]   2007年11月30日 15:02
暗〜く落ち込みました。 「年取ったら呆けちゃった者勝ち!」なんて能天気に言っていた私ですが、 完全に正気をなくすまでの間の、何と長く辛く苦しいこと。 ★★★★☆ 若年性アルツハイマーって、発症の原因が分からな??
3. 明日の記憶 荻原浩  [ 苗坊の読書日記 ]   2007年12月01日 00:02
5 明日の記憶 オススメ! 広告代理店の営業部長である佐伯雅行は50歳のサラリーマン。娘がもうすぐ結婚をする。 最近、私は物忘れがひどくなっていた。 仕事から来るストレスが原因だと思い、病院へ行くと、若年性アルツハイマーという病名を告げられる。 映画化もされ....
4. 「明日の記憶」荻原浩  [ 本のある生活 ]   2007年12月01日 23:12
明日の記憶 難病と闘うドキュメンタリーを読んでいるような感じで、読みながら主人公の身になって涙ぐんだり、自分に置き換えてどーんと落ち込んだりしてしまいました。 50歳になったばかりの主人公佐伯は、広告代理店の部長としてバリバリと働いています。妻と2人....
5. 「明日の記憶」荻原浩  [ songbenさんの読書日記 ]   2008年05月02日 17:19
4 明日の記憶 (内容)光文社より 広告代理店営業部長の佐伯は、齢五十にして若年性アルツハイマーと診断された。 仕事では重要な案件を抱え、一人娘は結婚を間近に控えていた。 「まずお歳を聞かせて下さい」「ここはどこですか」「次の三つの言葉を覚えて下さい。 いい....
6. 荻原浩『明日の記憶』  [ itchy1976の日記 ]   2010年06月11日 18:58
明日の記憶 (光文社文庫)荻原 浩光文社このアイテムの詳細を見る 今回は、荻原浩『明日の記憶』を紹介します。主人公である佐伯が50歳になったときに若年性アルツハイマーと診断された。最初は受け入れることが出来なかったが、病気が進行するにつれてこの病気を受け入れる...
コメント
1. Posted by ia.   2007年11月30日 02:12
こんばんわ。
もう文庫化されたんですね。
近頃、タレントの名前がすぐに出てこないので、私にとってもホラーでした。
ラストはフェードアウトという感じでしたね。
確かに映画のほうが良かったかもしれません。
2. Posted by そら   2007年11月30日 14:59
この作品、だれにでも起こり得ることだけに、ホントに怖かったよね。
私だったら…と思ってしまった。

ラスト、私は映画より好きだったな。
映画は、奥さんが立派すぎちゃって、
こんなに穏やかに過ごせるかいって思ったもので(^^;)
3. Posted by きここ屋   2007年11月30日 22:01
キャスティングが分かっていると、当て読みになりますね。イメージが固まってしまう。

私は、「華麗なる一族」で当て読みしました。なんだか、想像の幅が狭くなりますね。
4. Posted by 苗坊   2007年12月01日 00:03
こんばんわ。TBさせていだきました。
小説も映画もみましたが、小説の方がリアルだったかなとは思います。
でも、映画、良かったですよ〜。
大滝さんとのシーンは本当に見ものです。
号泣しちゃいました^^
実際、身近にありそうだからまた怖いですよね。
5. Posted by higeru   2007年12月03日 00:44
ia.さん、そらさん、苗坊さん
 どちらが好みか意見は分かれるようですが、映画も良かったようですね。カミさんにDVD見せたろかな(最近韓流かぶれなので…)。
 
6. Posted by higeru   2007年12月03日 00:47
きここ屋さん
 そうですね、自分のイメージと違うキャスティングだとそれを払拭するのが大変ですが、この映画は良かったと思いますよ。特に大滝秀治さんは似合いすぎで怖いくらい。(^^;
7. Posted by songben   2008年05月02日 17:12
higeruさん、こんばんは。
え?!樋口可南子さんとhigeruさんは小学校の同級生なんですか?!
え?私の勘違い?

こないだ、大人になってから友だちになった子が、小西まなみちゃんと高校の同級生だった事が判明して、世間は狭いなぁと思いました。彼女は鹿児島県の出身でした!

あれ、コメントが横にそれてすみません(汗汗)
8. Posted by higeru   2008年05月03日 03:34
songbenさん
 そうそう、樋口可南子さんの話は誰もいじってくれないから、ちょい寂しかったです。(^^;

 ちなみに近所に住んでる同じ会社の人(カミさん同士が友だち)は、黒木瞳さんと中学だったかで同級だったそうです。
コメントを書く




情報を記憶: 評価:  顔   星


livedoor Readerに登録
RSS
livedoor Blog(ブログ)