避難所生活で些細だが大切なこと
樋口匡貴が作成したページです。
この度の震災にて被害を受けられた方に, 心よりお見舞い申し上げます。
私は,“恥ずかしい”という感情をはじめとする感情の研究をしている社会心理学者です。
私のような者にも何かできないかと思い,ページを立ち上げました。
本当に些細で,生きる,死ぬという次元においてはほとんど役に立たない情報です。 食べることもできません。
それでも,少しでも皆様の辛さを軽減するお手伝いができればと思っています。
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2013年03月31日
23:59
by
HIGUCHI_MA
【初めに】この記事を読んでいただきたい方【対象者】
カテゴリ
初めに
このブログでは,読んでいただきたい読者として以下の方々を想定しています。
・避難所生活を余儀なくされている方々
・避難所生活の中で色々なことを恥ずかしい,と感じている方々
・その恥ずかしさが辛い,と感じている方々
・避難所生活を支援されている方々
2012年03月13日
16:24
by
HIGUCHI_MA
更新を停止しました
カテゴリ
このブログは,東日本大震災によって被害を受け,避難所生活を余儀なくされている方々を主たる対象としておりました。
震災から1年が経過し,いわゆる1次避難所,2次避難所において生活している方はいらっしゃらなくなったようです。
そこで,本ブログの役割は終了したと判断し,更新を停止します。
ただし記事は当面の間,このままにさせていただきます。
お問い合わせ等ございましたら,blogのプロフィール欄からメッセージをお送りいただくか,
あるいはtwitterまで(@HIGUCHI_MA)お願いします。
2011年04月11日
09:59
by
HIGUCHI_MA
避難所での“恥ずかしさ”
カテゴリ
避難所生活では,本当に色々なことを我慢し,
普段通りではない生活を余儀なくされていると思います。
その中での様々なことについて
“恥ずかしい”
と感じ,それが嫌で仕方がない,
という方がいらっしゃると思います。
被災され,避難されている方々にとっては,
生きるか死ぬかという時に,恥ずかしいもへったくれもない,というのが
実際のところかもしれません。
しかし中には,トイレに行く,着替えをする,洗っていない顔を見られる,
ぼさぼさの髪の毛で人前に出る...
色々なことについて,他の人たちの視線が気になってしまうという人もいるかも知れません。
そうした気持ちも,やはり尊重する必要があるでしょう。
中には,恥ずかしさのために,
ついトイレに行くのを我慢する,人との交流が持てない,
という方々もいらっしゃいますし,それによって,
より大きなストレスがかかってくることもあります。
特に思春期の子たちにとっては,本当に大きな問題でしょう。
恥ずかしさは確かに,我慢すれば何とかなるような
些細なものかもしれません。
でも避難所暮らしを余儀なくされている方々に,
これ以上「恥ずかしさを我慢する」という辛さを上乗せしないで
済むにはどうすればいいでしょうか。
次からの記事で,周りの人ができること,自分ができること,のそれぞれに分けて
簡単に説明します。
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このblogは,以前
グーグルサイト上で作成していたもの
を修正・再編集したものです。
2011年04月11日
09:58
by
HIGUCHI_MA
まわりの人ができる工夫~恥ずかしさをへらそう
カテゴリ
【前の記事からの続きです】
避難所生活の中では,
誰かを恥ずかしくさせてしまうようなことが
あるかもしれません。
例えば着替えている最中の人とつい目があってしまったり,
“はねて”しまっている髪の毛を思わず髪形を凝視してしまったり...
避難所ではお互いに気遣い合い,助け合って生活をしている事と思います。
そのような中でも,他者のプライバシーをつい見てしまう場面も多いと思います。
こうした時は,おたがい
「見て見ぬふり」をする
ことも一つのやり方です。
あくまでも,何事もなかったかのようにふるまってみてください。
時間の流れが止まるような感覚,
おどおどしてしまうような感覚,
それが恥ずかしさの正体の一部です。
だからこそ,時間の流れを止めない,
スムースに,何事もなかったかのようにする,
これによって,着替えを見られてしまった人も
それほど強い恥ずかしさを感じないで済みます。
まとめると,こういうことが言えます。
● 何事もなかったかのようにふるまってください。
「見て見ぬふり」は非常に効果的なやり方の1つです。
●場合によっては,「あ,ごめん,見ちゃったよ」といったように,
単なる事実を述べるのもいいかもしれません。
2011年04月11日
09:57
by
HIGUCHI_MA
自分でできる工夫 ~恥ずかしさをやっつけよう
カテゴリ
【前々回の記事からの続きです】
避難所生活の中では,本当に大変なご苦労があることとお察しいたします。
そんな中で,自分の身だしなみに気を遣っていられない,という方も多いと思いますし,
それが現実だろうと思います。
しかし中には,自分の格好,自分の髪型,おかしいかな,
と思っている方,ほんの少しだけ,気にされている方もいるかもしれません。
この記事は,そういった方々に向けた内容です。
自分自身が他の人からどのように見られているか,気になってしまうという方。
大丈夫です。
他の人は,おかしいなんて思っていません。
いや,確かにちょっと寝ぐせみたいに
はねているかもしれません。
でも周りの人は「こんな状況だから仕方ない」と思っています。
いや,もっといえば,多くの人は,
他の人の寝ぐせをチェックしている余裕がありません。
他の人の目が気になったり,恥ずかしいと思ってしまった方へ,
まとめるとこういうことが言えます。
●大丈夫です。あなたの髪形も服装も,トイレに行くことも,着替えることも,
まったく変ではありません。
当たり前のことです。間違いありません。 こう信じて下さい。
●むしろ,変かな,変かな?と気にしすぎると,その方が変かもしれません。
何事もなかったかのように堂々と,堂々としていてください。
●場合によっては,「恥ずかしいな」と自分の気持ちを表明したり,
「髪の毛ぼさぼさだよ」といったように事実を述べるのもいいかもしれません。
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プロフィール
HIGUCHI_MA
上智大学 総合人間科学部
心理学科
社会心理学研究室 准教授
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東日本大震災を乗り越えるために:心理学からの提言と情報
厚生労働省:被災地での健康を守るために
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