2016(平成28)年

January 31, 2016

石川一雄さん、2016新年のメッセージ~喜寿に寄せてのメッセージ(1月14日)~



石川一雄さん、新年のメッセージ(2016年1月1日)


新年メッセージ



狭山支援者皆さんへ新年明けましておめでとうございます。

昨年は緊迫した状況下にあるということで、多大なご尽力を賜り誠にありがとうございました。弁護団や、支援者皆様方の「証拠開示を」の声に押され、無実を示す証拠や、証拠物のリストの開示に因って次々と私の無実が明らかにされてきたこともあって、裁判所も判断を下すのではないかと、支援者各位にも何時にも増してご支援をお願いして参りましたが、12月21日に行われた第26回三者協議においては、まだ証拠開示の課題の協議が継続となり、現在の植村裁判長のもとでおこなわれている三者協議において徹底した証拠開示と弁護団提出の新証拠の事実調べを実現すべく今年に望む私の意気込みと皆さんの変わらぬご支援を賜れますよう、一筆執らせていただいた次第であります。

私は決して焦りません。兎に角、検察に対し、徹底的に証拠開示を求めた上で、裁判長に決断を迫って参ります。ただ一言触れておきたいことは、狭山事件は再審請求が東京高裁に係属していることからいたしかたないのかもしれませんが、私自身は証拠物の一覧表の開示を促された河合裁判長がさらに証拠開示をすすめ事実調べに入る判断をされるものと思っておりましたのに、昨年6月末に交代されてしまったことです。しかし、あらたに就任された植村稔裁判長も証拠開示のこれまでの裁判所の考えを踏襲すると表明されているとのことですので、私も決意をあらたにしているところです。

新任の裁判長であれば、確定判決文は勿論の事、検察・弁護団の双方から出されている証拠や鑑定書等に十分に目を通して事実調べをおこなってもらいたいと強く望みます。いずれにせよ、私は、国家権力に対し、いかなることにも動じない姿勢で闘って参る所存です。

昨年は白内障の手術をし、支援者皆様方にはご心配をおかけしましたが、若干術後の経過が思わしくないだけで、体力的には取り立てて悪い所もなく、半世紀以上も闘ってきたのですから、警察・検察を含む国家権力が証拠開示を渋り、裁判の引き延ばしを図っているとすれば、それに負けない強い意志で対抗していきます。

暮れにはイギリスの雑誌「エコノミスト」の取材を受ける中で、記者が「えん罪や死刑制度の現実からは日本の司法は世界から見て一歩も二歩も後退していると思う」と言っておられましたが、それを変えるのが、吾々の闘いであり、狭山の冤罪が晴れれば、司法の在り方を根本的から変えなければなりませんし、その意味では、狭山裁判は試金石となり、その力量が問われていると、私は自分自身に言い聞かせ、不退転に闘って参る決意でおりますので、どうか皆さんも、私、石川一雄に最大限のお力添えを賜ります様、心からお願い申し上げます。

末尾になりましたが、皆さんにとって今年もご健勝と、ご活躍を念じつつ、私の年頭に当たってのご挨拶に代えて失礼いたします。



2016年1月

               石川 一雄







喜寿に寄せてのメッセージ(2016年1月14日)

揺らがぬ ただ一つの思い

 2016年1月14日、今日私は77歳の誕生日だ。
この日に先立って、一昨日、私の事を「オヤジ」と呼ぶ宝塚のMさんより「オヤジへ」と書かれたメッセージカードと高価なネクタイが届いた。
えん罪を訴えて50年目の2014年1月13日、兵庫県の集会で、Mさんのお姉さんから、二本のネクタイを頂いていた。一本は「無罪を勝ち取ったときの晴れの日の為に金星ネクタイを」と手紙に書かれていたので、今もその日に備えて大事にしまってある。Mさんのお父さんが、私と同じ年ということから、15年以上、家族ぐるみのお付き合いをさせて頂いているのだが、Mさんから頂いた手紙を読み、連れ合いと共に感涙した。
 全国の支援者には一様に私の事を心配して頂いており、大変済まない気持ちで一杯だ。こればかりは裁判官次第なので、どうにもならないが、別件で逮捕されて53年に突入したことになる。
 苦節53年。此の間期待していた司法に裏切られ続けてきた。私はこれまで何度か再審裁判を放棄してしまいたい、と思ったこともある。しかし、その都度、全国の支援者たちに、励まされ、支えられて立ち直り、闘い続けられることができた。
 狭山の闘いは、紆余曲折は否めないものの、証拠の面から見た場合、増々、私の無実性は、明らかになっている。然るに司法は何を躊躇しているのか。再審開始に何が不足しているかは、裁判官自身が一番よく承知している筈だ。だとしたら、必要な証拠を、検察官に隠さずに出すように、命令すればよいだけではないか。
 2009年12月、門野裁判長が、証拠開示勧告をした8項目の内、5項目が開示されているが、肝心なあと3項目は未だ隠されたままなので、今後とも検察に証拠開示を強く求めていく。

 今後も道程は平坦でないことは百も承知の上だが、まだ77歳。焦らず、弛まず、闘いの先を見据え、腰を据えて闘い続けることを、今日を起点として再度自分自身に言い聞かせている。







higurashi at 00:44|PermalinkComments(0)TrackBack(0)