衆議院
March 15, 2012
1940(昭和15)年3月15日
[[松本治一郎]]が、[[衆議院]]で「[[国民融和ニ関スル緊急質問]]」を行う。
万一にも民族が異なるが故に、誤れる優越感を以って之に臨むということがありますならば、最も排すべきことであります。然るに私の見聞する所に拠りますと、--- --- |
中国人を恰も劣等民族視する風習が存するのであります。 誤れる優越感を以って横暴を通しますれば、嫌々ながらも屈従しなければなりませぬ。一方に横暴があれば他方に屈従がある。横暴と屈従のある所に真の協和親善はあり得ませぬ。--- --- |
被差別部落を侮辱する観念は、直ちに「支那」の人々、朝鮮の人々を侮辱し、圧制する心であります。彼の徳川幕府の圧政下において、階級政策の犠牲とされて来ました。 |
歴史的社会的な結果といたしまして、将股、明治維新後の保護政策欠如の為、被差別部落の現状が社会、経済、文化の上にきわめて不遇なる地位に落されているということが、 |
今日差別観念存在要因となっていることは、否むことのできない事実であるのであります。--- --- 今日までこの問題が、只単に所謂被差別部落のみの問題として見られてきたことは、誠に遺憾にたえません。 |
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March 11, 2012
March 06, 2012
1937(昭和12)年3月6日
[[松本治一郎]]が、[[衆議院]]で、[[海軍]]当局に[[差別問題]]を追及する。
差別を受くべき理由のない者が、差別を受ける。それで困っている者があるから、海軍当局はそれに如何なる御考えがあるかとお尋ねしたのであります。それに対して答弁された中に、 |
「只今の問題は、海軍と致しましては、非常に之を慎重に取扱いまして、実は兵員の仲間には・・・」 ここであります。 |
「その特殊の差別のあることを知らせないように、極力やると同時に」 それと先の方に |
「副長、艦長等は、其特別の人間に対して、他の兵員がどういう態度で接しているのか、また本人はどういう気持ちでいるだろうかというようなことに対して、仔細に注意をして・・・」 |
これからみますると、「特別な人間」とは、差別を受くべき者であるかのように考えられているように思うのですが、それをひとつおたずねするのであります。 |
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February 01, 2008
1939(昭和14)年2月1日
[[松本治一郎]]が、[[衆議院]]で、[[人事調停理由]]について質問する。
世間には、往往にして、口に愛国をとき、日本主義を高調しながら、おのれの名利に汲々たる者がおります。 或は、事変の波に乗って、利欲のみに走る者があります。 |
そういう中にあって、「愛国」の「愛」の字も知らぬ、日本主義の何たるかも解しないように、唯黙々として働く極貧の勤労者の中から、 |
こうした幾多の、真の「愛国者」が出ているのであります。 しかし、こうした貧しい人々が、最も多くの犠牲を担っているのであります。 |
その人々が求めないからと言って、十分な方法を講じないならば、それは決して正しい政治ということはできないと思うのであります。 |