Googleストリービューが(いろんな意味で)話題になってますが、今回、ココで取り上げるのはストリートビューではなく、GoogleMapsのマイマップ機能です。

マイマップとは?


ココで取り上げる「マイマップ」は、2007年4月5日に公開されたGoogleのサービスです。Google自身の説明によると、
マイマップは、目印やコメントを使って自分仕様の地図を作成したり、それらを公開してみんなで共有できる Google マップの機能です。

というもので、ある場所の位置や、その場所までの道のりなどを保存しておける機能のことで、Googleマップ上で検索対象に含めることもできる(含めるかどうかはユーザが自身で設定が可能)というものです。

マイマップの作り方


このマイマップを作るにはGoogleのアカウントを持っていれば、誰でも簡単にできます。ログインした状態で左上に表示される「マイマップ」を選択して、そのあと、すぐ下に表示される「新しい地図を作成」を選ぶだけ。
Googleでマイマップの作成

すると地図上に目印やラインを引くためのツールボタンが現れるので、これらを使って地図を作成し、保存するだけです。

何が問題なのか?


便利そうなマイマップ機能ですが、注意して使わないと、個人情報が意図せず漏れてしまう可能性がある問題がいくつかあります。まず一点目ですが、このマイマップの公開/非公開の設定がデフォルトで「公開」になっている点です。そのため、自分で非公開に切り替えない限り、公開設定となります。
マイマップの保存画面。デフォルト設定が公開になっている

二点目ですが、プライベートな地図を作成する機能だと誤認しやすいという点です。まず、Googleマップのヘルプにあるマイマップのヘルプページのタイトルが「Google マップで自分だけの地図を作成」となっていることからもわかる通り、解釈の仕方によってはプライベートな自分だけの地図を作成できると誤解しかねません。また、非公開に設定しても、ほかの人から絶対に見られないという訳ではありません。先ほど取り上げた、マイマップのヘルプページには公開/非公開設定について以下のように説明されています。
地図は公開にも非公開にもできます。

公開マップはインターネットに公開された地図で、誰でも見ることができます。 また今後、公開マップは Google マップおよび Google Earth の検索対象に含まれるようになります。

非公開マップとは、選択した一部の人とだけ共有する地図のことです。 非公開マップは検索結果に含まれないので、このマップへのアクセスは非公開の電話番号のようになります。つまり、非公開マップを検索できるディレクトリ サービスや検索サイトはなく、地図固有の URL をあらかじめ知っている人だけがアクセスできます。

この設定はいつでも変更できます。 ただし、すべての地図には公開用 URL があることに注意してください。 原則として、誰にも見られたくない地図はここで作成しないことをお勧めします。
(強調は筆者)
このように、プライベートな地図はマイマップで作成しないように明記されていますが、このことを利用者がちゃんと把握できているとは言えません(後述)。

3点目ですが、一度公開してしまうと地図上からの削除が難しいという点です。自分自身でたしかめた訳ではないので、確実なことは言えませんが、GoogleグループにあるGoogle マップヘルプ グループではマイマップを地図上から削除できないという報告が2008年6月から7月にかけてあがっています(事後報告がないので、現在どうゆう対策がなされているのかもわかりません)。

問題の深刻さ


ユーザーによるコンテンツの検索

先ほど、Googleがユーザにプライベートな地図は作成しないように言っているにもかかわらず、これが十分に周知されていないということを述べました。実際にGoogleマップ上でユーザによるコンテンツのなかから、適当なキーワード(自宅など)で検索すると、公開を意図していないと思われるプライベートなマイマップが散見されます。これはマイマップがプライベートな場所を保存するためのものでは本来ないことが知られていないということです。

解決策


グーグルマップのマイマップ機能はお店の紹介などで用いるには便利で有益なものですが、(Google自身ががいってるように)プライベートな場所を保存するには向かないようです。プライベートな場所をブックマークしたりメールで友人に知らせるなどの用途では、地図右上に用意されている「固定リンク」機能を用いて、表示されるURLをメールに貼付けたりブックマークするのが良いかと思います(下図参照)。
GoogleMapsの固定リンク機能


まとめ


以上まとめると、
・プライベートな場所をマイマップ機能を用いて保存しないように十分注意してください(特にデフォルトの公開設定で)。
・メールで場所を連絡するといった用途には固定リンク機能を使いましょう

追記(11月2日)


11月2日付けのasahi.comの記事で、この問題が取り上げられているようです。
asahi.com(朝日新聞社):グーグルマップ「公開」に注意 意図せず個人情報掲載 - ネット・ウイルス - デジタル

インターネット検索大手グーグルの無料地図サービス「グーグルマップ」の機能で、利用者が友人や顧客の名前や住所、家の写真を組み合わせた地図を作り、ネット上に公開しているケースが複数見つかった。意識しないまま個人情報を公開していると見られ、グーグル日本法人は注意を呼びかけている。

 この機能はグーグルマップの「マイマップ」。住所を打ち込むと地図が検索でき、目印やコメント、自分や知人の住所などを入れた自分用の地図を作ってサイト上に保存できる。昨年公開され、登録すれば無料で利用できる。

 ただし、地図を作る場合、最初のプライバシー設定が「公開」になっているため、「非公開」を選ばないと自分用の地図が公開されてしまう。実際に、自宅の住所や電話番号のほか、友人や顧客と思われる名前、住所を入れた地図が誰でも見られる状態になったケースがいくつもある。

なんで今取り上げられてるのかわからないですが、とりあえず周知されるようになって何よりです。
しかしながら、これで解決するとも思えないんですよね。以前に、「Google カレンダー」で、プライベートな予定が公開されているという似た事例が問題になったことがありました。しかし、あれだけ騒がれてたのに今でも検索すると社内用と思われる公開カレンダーが、いくつも公開されています(しかも、Googleカレンダーの場合、デフォルトの設定は非公開)。ウェブアプリケーションというのは、人と簡単に情報を共有できるところが利点の一つとなっています。そう考えると、ユーザが自分の書き込んだ情報がどこまで「公開」されているのか(許可したユーザだけが見られるのか、それとも全世界に公開されるのかなど)、十分認識しながら使っていくしかないのかもしれません。

最後に。この問題を「グーグル日本法人は注意を呼びかけて」るらしいのですが、呼びかけているページ、知っている方おられましたら、コメント欄で教えていただけるとうれしいです。