佐賀県鹿島市 ひかりクリーニング 店長blog

「お気に入りをあきらめない」「もう一つ上の品質を求めている貴方へ」 しみ抜き/修復師/キズ穴修理/水洗い/テーラードプレス/高級クリーニング/皮革・毛皮/和服/チャイルドシート/剣道防具/松田塾/京技術修染会/(社)日本テキスタイルケア協会/

他店にメンテナンスをお願いしたところ想像を絶する状態で帰ってきたそうです。
2着あります。
下の画像がそうです。
私の写真技術が悪いので中々伝えきれないのが残念なんですが、、
一言でいうと

「ひどい!」

カシミヤの風合いを失いむしろ安物?と思われるような肌触り。
初洗いで一発でこうなったそうです。
最初「カシミヤ」と言われて「え?嘘!」と言うほどバサバサした風合いでした。

①全体毛羽立ちがすごく毛がゴワゴワしてます。
IMG_7984

②もう一つのコートもゴワゴワ。
IMG_7994

③なおかつこんなラペルの仕上がりです。
IMG_7988

④別角度で。
ラペルの形状がおかしいのが分かると思います。
IMG_7991

お客様も大変ガッカリされていて当店にどうにか出来ないかとご相談を頂きました。
どこまで戻せるかやってみないと分からないこともあってダメ元でお預かりしました。
でも実は決定的に壊れてる状態ではなかったこともあって元に戻せる自信はたっぷりありました。
でも万が一のこともありますからね。

これを戻すにはウェットクリーニング(水洗い)で対処します。
通常洗いはドライクリーニングなのですがこれでは壊れた風合いは戻せません。
現状維持程度です。

ウェットクリーニングは何度も言いますが「技術」です。
これは店によって圧倒的に品質に差がでます。

ウェットクリーニングする事により今まで取り切れなかった汚れ(水溶性の汚れなど)が除去出来るようになります。

⑤素材によって薬剤を調合して漬け込みます。
IMG_7998

⑥どんどん汚れが出てきました。
これもう一回言いますが他店でクリーニングした直後のコートですよ。
そしてほぼ1〜2回の着用で初洗い。
IMG_7997

⑦結構な汚れ具合です。
ここまで汚れが出るというのは洗われた溶剤が汚れてると考えていいでしょう。
これが風合いを損ねてしまった原因の一つです。
IMG_8001

その後、プレスして完成したコートです。
IMG_8036




IMG_8032
IMG_8033
IMG_8042

風合いとシルエットも無事戻せる事が出来ました。私的には新品よりも良くなったと思ってます。
お客様にも大変喜んで頂きました。
「これなら新しいコート買わなかったのにw」と仰って頂きました。







当店のオイルドジャケットのメンテナンスの工程です。

①カルテ作成

寸法と状態を記載。


②ドライクリーニング

古いオイルと不溶性の汚れを完全除去します。


③ウェットクリーニング(水洗い)

皮脂汚れやその他の汚れを除去。


④整形プレス

仕上げの前にオプションとして染み抜きやホツレ、キズ、穴等の修理またはヤケ直しの染色補色(全て見積り後に了解のもと)をします。


⑤リプルーフ(オイル入れ)

純正Barbourオイルを丁寧に塗り込んでいきます。


これが基本的な流れとなります。


次の写真は「Barbour International STEVE McQUEEN」モデルです。

放置してた期間が長くオイルが酸化していてカビと生地色の変色が目立っていました。




上記の工程を経てリプルーフしていきます。純正オイルを使用します。



一度オイルを入れ込んで全体的に蒸して隅々までオイルを浸透させていきます。

そして不足分が見えてきますので追加でオイルを入れ込みます。


そして完成がこれです。






いかがでしょうか?

毎年のメンテナンスは必要ないかもしれませんが数年に一度はオーバーホール的メンテナンスは必要かと思います。


ただ日本は高温多湿な気候なのでオイルの酸化が早く状態をこまめにチェックすることは必要です。


お急ぎでは受けられませんがお時間を頂けたらいい感じのオイルドジャケットに復活させます。


とあるお客様宅に配達に行ったら夏休みで数年ぶりに帰省した娘さんとお会いしました。
そこで
『おじちゃん!クリーニングに出すと汚れて返ってくるもん?』

え?なに?どういうコト?

続けて、
「それに最初、受付けのおばさんからコートのボタンを破損させたら責任取れないので外しますね。と言って速攻ボタン切り取って渡された。クリーニング後に自分で付けて下さいねて」

え?学生街のクリーニング店なのに?今時、裁縫できる子はそうそういないのに?そもそも確認もしないで切り取るか?

かなり驚きました。

彼女が汚れて返ってきたとういうコートの衿周りと外されたボタンです。



衿周りには白い毛玉がビッシリと出来て返ってきたそうです。

ここの御宅とは30年の長いお付き合いをさせていただいてます。
娘さんが生まれてからずっとクリーニングは弊店しか知らなかったんです。
だからクリーニングはウチが基準なので、あまりの差にビックリしたそうです。
ボタン付けはもう途方にくれたと。

だからこのコートおじちゃんにやり直してもらおうと持って帰ってきた(*´ω`*)

『ワハッハ、、初めての一人暮らしで世の理不尽をクリーニングで知ることになったな』

『うん。そうだね。もうビックリしたよ』
(´・ω・`)


アフターです。
毛玉を取り毛並みを整えました。


そしてボタンも装着して納品。

もちろん大変喜んでもらえました。

↑このページのトップヘ