消費者主義と現代の法について ~ソフトローによる企業と消費者の共存 遠藤直哉氏の考え~

このブログはフェアネス法律事務所の遠藤直哉氏の記事を紹介するブログです。消費者、企業、法に関する遠藤直哉氏の考えを紹介していきます。

フェアネス法律事務所の遠藤直哉氏の記事を紹介するブログです。
消費者、企業、法に関する遠藤直哉氏の考えを紹介していきます。

今回も遠藤直哉氏の著書「ソフトローによる社会改革」より、「刑事司法の4大欠陥」のうちの第二の欠陥「自白調書偏重」について読み解いていきましょう。

遠藤直哉氏の著書によると、戸時代より「自白は証拠の王」とされ、戦前では自白させるために拷問を当たり前のように行ってきたという過去があります。

戦後定められた日本国憲法が強制、拷問、脅迫による自白、不当に続く抑留、拘禁されたあとの自白については証拠とすることができない旨を定めたものの暴力による取り調べや精神的虐待は続いてきたそうです。

取り調べの内容は公開されないので、第三者にはまったくわかりません。

しかし、2010年厚労省の村木厚子元局長が、障害者郵便制度悪用事件で大阪地検特捜部に逮捕され、その後無罪となったことが大きなニュースとなりました。


きっと自白を求める過激な取り調べが明らかになったのでしょう。

これをきっかけに刑事捜査への批判は高まり、「取り調べの可視化」の検討が始まったそうです。


取り調べの可視化とは、捜査機関による取り調べを録音・録画し、行き過ぎた捜査や冤罪を防ぐため、後からチェックできるようにすることを目的とします。


この「取り調べの可視化」が、今冤罪で苦しむ人のためにもより多くの場所で検討され活かされることを願います。

次回も遠藤直哉氏の著書より「刑事司法の4大欠陥」を紹介していきます。

前回、遠藤直哉氏の著書「ソフトローによる社会改革」より、「刑事司法の4大欠陥」という言葉が登場しました。


今回はその中の第一の欠陥「人質司法」の問題について読み解いていきましょう。


「人質司法」とはどういう意味なのか。


遠藤直哉氏は同著書で

「警察官や検察官が被疑者の身柄を拘束=人質にして自白を強要、自白をすれば保釈するという、とんでもない運用になっている言葉」

と述べております。


これは、刑事制裁の現実において被疑者が自白しない場合勾留を逮捕から23日間、さらに起訴後含めると2,3か月及ぶことから遠藤直哉氏はこの刑事制裁について批判を唱えているのです。


しかもこの制裁は、本来刑事訴訟法89条では証拠隠滅の恐れがない場合には被疑者を保釈しなければならないとあるにも拘らず(つまり自白が保釈の要件ではないのにも拘わらず)行われています。

このことから現代の保釈に関する刑事訴訟法89条の運用は、全くの違法状態となっているということです。

こういった制裁が現代において冤罪を増やす原因なのだと痛感いたします。


次回も、遠藤直哉氏の挙げた「刑事司法の4大欠陥」より見解を深めていきます。

さて、これまで遠藤直哉氏の著書「ソフトローによる社会改革」の中で刑事事件や刑事制裁(つまるところは警察の関与とその処罰)は否定的に語られてきました。


なぜ、刑事制裁を避けるべきなのか。

多くの人が厳しい刑にすれば犯罪の抑止効果になるだろうと考えているでしょう。

しかし、遠藤直哉氏いわく実際の刑事制裁は我々が予想する以上にひどいものだそうです。


遠藤直哉氏は、日本の刑事制裁には、4つの構造的な欠陥があると述べており、これを「刑事司法の4大欠陥」と呼んでおります。


遠藤直哉氏の言葉から列挙すると以下のようになります。


第一の欠陥…「人質司法」の問題


第二の欠陥…「自白調書偏重」の問題


第三の欠陥…「全面証拠開示の不存在」の問題


第四の欠陥…英米の「“Proof beyond a reasonable doubt”(合理的疑いを超えた確信)」原則の不採用の問題


次回より、遠藤直哉氏の提唱するこの4大欠陥のひとつひとつについて回ごとに読み解いて参ります。どうぞご期待ください。

↑このページのトップヘ