2018年05月

2018年05月01日

春バテ

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「夏バテ」と言う言葉は古くから使われていて、内容を知らない人はない。最近「春バテ」と言う言葉が使われるようになった。四月に入りNHKラジオで毎朝「春バテ」について3分ほど解説をしていた。東京有明医療大学 川嶋朗教授が言い出したようである。

内容は「夏バテのような症状が春先に起こっている、そういう状況。だるい、やる気が起きない、眠くてしかたない、食欲がない。そういうことも症状の1つになると思います。」とのこと。

春先は寒暖の差や新年度のスタートでもあり、環境の変化によるストレスなどが原因で自律神経が乱れ「イライラする」「だるい」「やる気が出ない」などの不調が現れる。そのほかにも「昼間の眠気」「目覚めが悪い」「夜眠れない」といった睡眠に関する不調が現れたり、頭痛、めまい、ほてり、手足の冷え等が現れる自律神経の症状である。

ここからは私自身の見解になるが、多くの人は「春先は眠い・身体がだるく疲れやすい」と感じていると思う。しかし、特に健康に問題ない方ならで1週間〜2週間もすれば症状は自然と回復する。症状がいつまでも残る方はストレスが抜けない環境があるのか、睡眠不足になるような生活習慣があるのか、生まれつき自律神経の働きが悪いなど必ず原因が存在する。

一年を通し運動を継続している方は春バテも夏バテもほとんど経験がないと思う。なぜならば正常な自律神経を維持するには心臓のポンプだけで血液を送るのでなく、全身の筋肉を使うことで筋肉の収縮・弛緩で全身に血液が巡る。

血液は酸素・栄養を全身に送り込んでいるのでこの酸素・栄養の行き渡りが悪い皮膚は早く老化するし、血液の巡りが悪い自律神経は働きが悪くなる。

自律神経は脊椎の骨とほねの間から出てきて肺・胃など各臓器に分部している。骨を支える筋肉が弱いために脊椎が歪み自律神経の働きが悪くなったり、筋肉が弱いことで、血液のポンプ運動も弱く巡りが悪いために自律神経が正常に働かない現象が起こる。

つまり、自律神経を正常に働かせるためには、脊椎の歪みがないこと、運動で筋肉をいつも使い強化すればよい。もちろんバランスの良い食事、十分な睡眠は必要不可欠である。

筋肉を動かすと身体に蓄えられた栄養が熱エネルギーに変換されるため、身体も温まるので冬に運動をしている方は寒さに身体が影響されにくい。また、夏の運動でしっかり汗をかくことにより体温調整が容易になり、夏バテにもなりにくくなる。運動を年中続けることで寒い・暑い環境に身体がすぐに順応するようになるので春バテ・夏バテに成りにくくなる。

川島先生は38度程度のお風呂でゆっくり入り交感神経の高ぶりを抑え副交感神経優位すると良いと言っている。これも確かに症状軽減の一つになるが対症療法である。

膝が痛い・腰が痛い・頸が痛いなどそれが原因で運動出来ないなら、症状が少しでも軽い内に鍼灸治療で改善して1年を通して運動出来る身体作りをすることを私はお勧めする。鍼をすれば嫌でも自律神経の刺激になるので自律神経の症状も早く良くなる。

引山はり灸院
465-0002
名古屋市名東区引山3-225
(052)771-0639


引山はり灸院院長
日本良導絡自律神経学会中部支部支部長
鍼灸カウンセリング協会理事
ドライニードル研究会副会長
名古屋医専編成委員
山田 隆文







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